出張やさころ『オルフェゴールの進化論』(中編)~展開の進化論~

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出張やさころ『オルフェゴールの進化論』(中編)~展開の進化論~

はじめに

同じ種類の鳥が、繁殖するうち、2種に変わったに違いない。動物は生活に適するように変化するのだ

Charles Robert Darwin

こんにちは、しらこです。前編から日が開いちゃってすみません。

前回の記事『オルフェゴールの進化論(前編)~初動の進化論』では
「オルフェゴールの強み」という所に重点を置き、何故オルフェゴールが規制されてもなお生き残ることができたのか?という疑問を解説しました。
また、新型オルフェゴールの初動である『ジェットシンクロン軸展開』の基礎についても書いてますので、もしまだご覧になってない場合は先に前編をご覧頂くとより本記事が楽しめるかと思います!

出張やさころ『オルフェゴールの進化論』(前編)~初動の進化論~

突然ですが質問です。

「強いデッキ」って何だと思う?


【ドラゴンリンク】みたいに展開力が高くて先攻だと勝ち確、後攻でもワンキルができるデッキ!

【閃刀姫】みたいに誘発を一杯入れられたり後攻でも捲りやすいデッキ!

【オルターガイスト】みたいに強い罠を一杯入れたりゴーキンを撃てるデッキ!

【サンダードラゴン】みたいに相手の動きを鈍らせたり強いシステムモンスターが出せるデッキ!

人それぞれ「強いデッキ」の価値観って違いますよね。
私はいつも環境で「強い」と思うデッキを使っているんですが、はっきり言って上の4つのどのデッキも「強いデッキ」なんですよね(なんだそりゃ)。
と言うよりも最近の遊戯王のテーマや環境デッキは私の考える「強いデッキ」の条件を満たしたものが多いんですよね。

で、その肝心の『強いデッキ』ってなんなのって話ですが

私は強いデッキの条件は「選択肢が多いデッキ」だと考えています。そしてその選択肢を対戦相手、状況に応じて使い分けれるデッキこそが「強いデッキ」ではないでしょうか。

そして例にもれず【オルフェゴール】も複数の選択肢を使い分けながら戦うことが出来るデッキです。前回の記事では基本となるジェット+手札1枚の展開を紹介しました。これはあくまで基礎の基礎なので手札が強くなくても最低限ここまでは出来る!という展開です。今の【オルフェゴール】は『最低でもガラテアクリマクス』による1妨害+リソース確保を行い、手札によってはさらに上の展開を目指すデッキとなっています。最低でもガラテアクリマクスですよ?ガラテアクリマクス。

まぁこのガラテアクリマクスも前環境の【オルフェゴール】の先攻展開と比べてしまうと、前が《幻影騎士団ラスティバルディッシュ》+《幻影霧剣》《幻影霧剣》《オルフェゴール・ガラテア》《オルフェゴール・クリマクス》(+《ヴァレルロード・S・ドラゴン》or《召命の神弓-アポロウーサ》)だった訳ですからそれと比べると「それだけ?生命保険入っといた方がいい?」と不安になるかもしれません。しかし今期の【オルフェゴール】も強いデッキなのでジェット1枚だと固定盤面ですが他のカードとの組み合わせにより多彩なパターンの展開を可能とします。今回の記事ではそんな【オルフェゴール】の展開の進化のうち、使用頻度の高い3つパターンを紹介していきます。それでは前置きが長くなりましたが、『オルフェゴールの進化論(中編)~展開の進化論~』スタートです。

展開の進化系①ジェット+ディヴェル(自分ターンサベージルート)

最初の展開は初手に《ジェット・シンクロン》《オルフェゴール・ディヴェル》を一緒に引いた場合の展開です。参考までに、前回の記事で紹介した構築を貼っておきます。この構築を元に展開をしていきましょう。

この構築では《ジェット・シンクロン》召喚→手札コスト1枚での展開がベースとなるのですが、この時のコストによって出来る展開が変わってきます。展開①の《オルフェゴール・ディヴェル》はこのデッキの中で最も強いコストであるため本記事で紹介する3つの展開の全てを可能にし、状況に応じて使い分けることができます。初手にあると《ジェット・シンクロン》もニッコニコですね。

①基本展開のおさらいになるのですが、初めにジェット・シンクロンを召喚。
②リンクリボーをリンク召喚、墓地のジェット効果でディヴェルを切ってジェット蘇生。
③リンクリ+ジェットでハリファイバー。ハリファイバーの効果でカノーネ特殊召喚。ジェットシンクロンはデメリットで除外されます。
④ここからが基本展開から進化するのですが、墓地のディヴェルの効果を発動し、デッキからオルフェゴールトロイメアを特殊召喚します。
⑤ハリファイバー+トロイメアでガラテアをリンク召喚。
⑥ガラテアを対象に墓地のトロイメア効果で星遺物-星杖-を墓地に送ります。
⑦星杖の墓地効果で除外ゾーンのトロイメアを特殊召喚。
⑧カノーネ(★1)とトロイメア(★7)でヴァレルロードSドラゴンをシンクロ召喚します。召喚成功時の効果でハリファイバーを装備し、カウンターを2個乗せます。
⑨ガラテアの効果で除外ゾーンの機械をデッキに戻しクリマクスをセットします。ここはオルフェゴールギミックの循環を切らさないために星杖をデッキに戻します。

(初手)ジェットシンクロン+ディヴェル
→結果:ガラテアサベージ+クリマクス


<墓地lazy>トロイメア、カノーネ

《ジェット・シンクロン》のコストが《オルフェゴール・ディヴェル》になっただけですが、オルフェゴールの展開力によってリンク数を2伸ばすことが出来、追加で《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を立てることが出来ました。万が一《水晶機巧ーハリファイバー》の効果に《エフェクト・ヴェーラー》等の誘発を受けてしまっても墓地の《オルフェゴール・ディヴェル》《オルフェゴール・トロイメア》にアクセスできるので《オルフゴール・クリマクス》までは行けますね。展開結果に墓地リソースも書いているのは、今の【オルフェゴール】が先攻展開だけでゲームを制するデッキではなく、2ターン目以降のリソースが重要となるためです。

展開の進化系②ジェット+ディヴェル(相手ターンサベージルート)

先程は《ジェット・シンクロン》《オルフェゴール・ディヴェル》の初手で自分のターンに《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を出しましたが、次は同じ手札から相手ターンに出す展開をしていきます。途中までは先程と同じなので省略します。

①ジェットシンクロン召喚、リンクリボーに変換、ディヴェルコストでジェットシンクロン蘇生、リンクリボー+ジェットシンクロンでハリファイバーリンク召喚、カノーネリクルート。墓地のディヴェル効果でトロイメアをリクルートまでは先ほどの展開と同じです。
②先程はハリファイバーをガラテアの素材にしましたが、今回はカノーネ+トロイメアでガラテアをリンク召喚します。これによってハリファイバーを温存します。
③トロイメアの墓地効果で星杖を墓地に送ります。
④星杖の墓地効果でトロイメアを除外ゾーンから特殊召喚。
⑤ガラテアの効果で星杖をデッキに戻しバベルをセット。バベルをそのまま発動します。

《オルフェゴール・バベル》フィールド魔法 (1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、 元々のカード名に「オルフェゴール」を含む、 自分フィールドのリンクモンスター及び自分の墓地のモンスターが発動する効果は、 相手ターンでも発動できる効果になる。 (2):このカードが墓地に存在する場合、 手札を1枚墓地へ送って発動できる。 墓地のこのカードを手札に加える。 この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

出典:遊戯王OCGデータベース

《オルフェゴール・バベル》はオルフェゴールモンスターの効果が相手ターンにも使えるように書き換えられる異質な効果を持ったフィールドです。新型オルフェゴールでは《オルフェゴール・クリマクス》をセットする機会が多くなるため、このカードが出せるという事は展開が上振れているという証拠になります。

⑥ガラテアに重ねてディンギルスをエクシーズ召喚。ディンギルスの効果で除外ゾーンのディヴェルをエクシーズ素材にします。この展開では相手ターンにバベルの永続効果が適用した状態でスケルツォンの墓地効果発動を目指すため、相手ターンにスケルツォンにアクセスするためにトロイメアとディヴェルの二段構えでスケルツォンへのアクセスを目指します。
⑦ディンギルスとトロイメアで再度ガラテアをリンク召喚。これでトロイメアとディヴェルが墓地に行きました。ここまで準備を行いターンを終了します。
⑧相手ターンのメインフェイズにハリファイバーの効果発動、ワンダーマジシャンをシンクロ召喚します。

召喚成功時の効果で魔法罠を破壊できるのでペンデュラムデッキのスケールを貼った時や【閃刀姫】の《閃刀機関マルチロール》発動、【オルターガイスト】の《オルターガイスト・マリオッター》効果の罠セット後に出せればお得ですね。《TGワンダーマジシャン》は相手のメインフェイズにしかシンクロ効果を使えないので今回はメインフェイズに発動しますが、同じく相手ターンシンクロ効果を持った《シューティング・ライザー・ドラゴン》でも《増殖するG》を墓地に送ってレベルを2下げればレベル5になるので、魔法罠破壊が必要ないシーンではライザーでもいいかと思います。

⑨墓地のディヴェルの効果でデッキからスケルツォンをリクルートします。
⑩ワンダーマジシャンの相手ターンシンクロ効果でワンマジ(★5)+スケルツォン(★3)でヴァレルロ-ドSドラゴンをシンクロ召喚、ガラテアを装備します。
⑪墓地のスケルツォン効果を発動することでディンギルスを蘇生、特殊召喚成功時効果で相手の場のカードを対象を取らず墓地に送ります。
⑫加えてバベルの永続効果でガラテアも相手ターンに効果が発動できるので相手ターン中にクリマクスをセットします。

(初手)ジェットシンクロン+オルフェゴールディヴェル
→結果:相手ターンバベル、ディンギルス(墓地送り)+サベージ+クリマクスセット


<墓地lazy>トロイメア、カノーネ

この展開だと相手ターン中の《オルフェゴール・クリマクス》による妨害はできませんが《宵星の機神ディンギルス》で相手の場のカードを荒らすことが可能となる上、返しの自分のターンの妨害もクリマクスでシャットアウトできるという強みがあります。自分のターンサベージとクリマクスにこだわらなければこちらの方が強い盤面だと言えます。

注意しないといけないのが、スタンバイフェイズに《無限泡影》をハリファイバーに受けてしまったり、《墓穴の指名者》でディンギルスを狙い撃ちされてしまうと妨害の数が減ってしまうので自分のターンにサベージを出す展開よりもハイリスクハイリターンでしょう。しかしながら、《墓穴の指名者》を採用しない【オルターガイスト】や【サブテラー】等のスローデッキ系に対してはモンスターに触ることがキーとなるため、狙いにいって良いと思います。ちなみに、このルートは初手がジェットシンクロン+ディヴェルの場合以外でもジェットシンクロン+オルフェゴール・トロイメアでも可能です。初動が《オルフェゴール・トロイメア》の場合は展開①の先出しサベージが出来ないため、サベージを狙いたい場合はハリファイバーを場に維持して相手ターンサベージを目指しましょう。展開方法に関してはジェットのコストで切ったトロイメアでディヴェル落とし、ディヴェルでスケルツォンリクルート、スケルツォンの墓地効果でカノーネを蘇生すれば上記と同じ盤面にできます。

展開の進化③ジェット+トロイメア(クリマクス+ディンギルス)

最後はクリマクスをより確実に通すために破壊耐性を持たせるディンギルスを場に維持する展開です。《ジェット・シンクロン》《オルフェゴール・トロイメア》が初手にある場合だけでなく、当然《オルフェゴール・ディヴェル》の場合も可能です。トロイメアの場合、素引きディヴェルよりは弱い展開になるのですが、それでもジェット1枚よりは格段に展開が伸びるので覚えておきましょう。

①ジェット召喚→リンクリ→手札のトロイメアをコストにジェットを蘇生。リンクリ+ジェットでハリファイバー→カノーネリクルート。もう覚えましたね。
②トロイメアの墓地効果でディヴェルを墓地に送り、ディヴェルの効果発動。ここではスケルツォンを特殊召喚します。
③ハリファイバー+スケルツォンでガラテア、ガラテア効果を発動。
④クリマクスをセット。
⑤ガラテア+スケルツォンでロンギルスをリンク召喚。ここはガラテア2体目でも大丈夫ですが、今回は打点が高く破壊耐性もあるロンギルスにしてみます。
⑥墓地のスケルツォン効果でガラテアを蘇生。
⑦ガラテアにディンギルスを重ねてエクシーズ召喚。ディンギルス効果で除外のトロイメアをエクシーズ素材にします。

(初手)ジェットシンクロン+オルフェゴールトロイメア
→結果:ロンギルス+クリマクス+ディンギルス


<墓地lazy>トロイメア、カノーネ


ディンギルスの永続効果によって相手ターン中にクリマクスを羽根箒等の破壊カードから守り、確実にプレイできるようにします。
また、クリマクスのサーチとディンギルスの素材のトロイメアによってリソースも確保されている展開です。【閃刀姫】のような場のカードを破壊する手段が多いデッキにはディンギルスが心強い存在になるでしょう。

これはよりコアな話になるのですが、

④でガラテアでクリマクスをセットせずにガラテア+カノーネでガラテア2枚目(もしくはロンギルス)を作り、スケルツォンでガラテアを蘇生、効果でクリマクスをセットすれば除外されているディヴェルではなくスケルツォンをデッキに戻せるので一見リソース循環的に良さそうに見えますが、その場合ガラテア効果に幽鬼うさぎを受けてしまうとディンギルスを経由してオルフェゴールリンクを出すというリソース循環+クリマクス盤面を満たせなくなってしまうため、上記のルートの方が安全でしょう。

まとめ

相変わらず『特殊召喚して除外される機械』なジェットシンクロン君ですが、コストがオルフェゴールなだけで強気に展開が出来るようになっています。
【オルフェゴール】は冒頭にも紹介しましたが『最低でもガラテアクリマクス』デッキであり、コストが強ければ最終盤面が強くなるだけでなく、展開ルートの選択肢も広がるデッキなので『進化する展開デッキ』って感じですね。

旧制限よりは展開自体も簡単になっているので、「複雑な展開デッキはちょっと・・」という方にもオススメできるデッキかと思います。何より、『1ターンですべてを終わらす展開系』ではなく【転生炎獣】のように展開しながらリソースを循環させて戦うタイプなので相手によって臨機応変に戦えるのがこのデッキの魅力だと思います。

次回、(後編)では『ジェット軸オルフェゴール』の構築部分の解説と、ジェット軸以外の構築の拡張性の紹介と、今後の新カードによってオルフェゴールどのように進化していくか解説していきます。

それでは、よいオルフェゴールライフを!

次回もお楽しみに!


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