こんにちは、神結です。
皆さん、7月20日発売の「超感謝祭 ファンタジーBEST」の情報は追っていますでしょうか?
このパックでは『ときめけ!種族のプリンセス!!』と題して、古より活躍する5つの種族が、(担当の北白河さんが全く興味が無い)ドラゴンの花嫁となって現代にやってくる……といったようなコンセプトのパックとなっております。
登場するのは、ドリームメイト、スノーフェアリー、デスパペット、ファイアー・バードにそしてスプラッシュ・クイーンとなっています。
ファイアー・バードの種族デッキというと【赤青カゲキリ】くらいしか思い付かない(あれも結構オリジンデッキではないか?という説もある)のですが、ドリームメイトは以前紹介しましたし、スノーフェアリーはデュエプレを代表する最強種族の1つだし、デスパペットもハンデスの代名詞として長らく活躍していますし、デューンゲッコーもドリブルが上手い。
それはさておき、なるべく新商品・新弾(デュエプレ)に便乗することで連載を続けてきたこのシリーズとしては、ありがたいことこの上ないパックでもある訳です。
今回は折角なので、以前私も遊んでいたデッキから紹介させていただきましょう。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。
今回は【青緑アドミラルクイーン】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
すべてをうばって勝利する!! 「アドミラル・クイーン」
というわけで今回の名作デッキはすべてをうばって勝利する【青緑アドミラルクイーン】になります。
リストはこんな感じ。
このデッキの切り札は、《アドミラル・クイーン》。
【 進化クリーチャー 】
種族 スプラッシュ・クイーン / 文明 水 / パワー4000 / コスト6
進化-自分のスプラッシュ・クイーン1体の上に置く。
このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次の能力を使ってもよい。
プレイヤーを一人選ぶ。そのプレイヤーは、自分自身のマナゾーンからカードを2枚選び、手札に戻す。
デュエマをやっている人は100%原作漫画が好きなことで有名ですが、中でも《アドミラル・クイーン》はS(シズカ)とかいうツインテ逆立ち足癖最悪お姉さんとかいう、きりたんぽ入り山形風仙台芋煮みたいなキャラの切り札ということもあって、一層印象深い人も多いでしょう。
(黒城凶死郎の強化イベ?でもありますからね)
流石にこのキャラが使うとだけあって、《アドミラル・クイーン》のテキストもタップトリガーで2ランデスと中々に強烈。
当たり前の話をしますが、各ターン1マナしか置けないルールのデュエル・マスターズにおいて、毎ターン2ランデスを放つというのは強力。
特にマナ加速をするカードがなければ、いずれ完全にマナを空にすることが出来るでしょう。
故に「すべてうばって勝利する」訳です。
6コストの進化スプラッシュ・クイーンという、厳しい条件に見合うだけの魅力は確かにあります。
進化元となるのは《マーシャル・クイーン》でもお馴染みの《コスモ・ポリタン》の他、《マリブ・ダンサー》や《ローザ・ロッサ》といった往年の低コストスプラッシュ・クイーンたちが採用されています。
女王様過保護デッキ
さて、《アドミラル・クイーン》を使用する上で、幾つか解決しなければいけない問題があります。
まず第一に、《 アドミラル・クイーン 》は早出ししないと意味がない問題。故にどうやって、早出しさせる問題と言い換えることも出来ます。
当然ながらランデスは早ければ早いほど強いですが、逆にターンを経てしまうと除去が間に合うようになってしまい、ランデスの性質がセルフランデスかつ手札に加わるということもあって、相手が5マナとかあるともう苦しい。
当時(2009年)のカードプールでも、《学校男》のようなカードこそないものの、4マナさえ払えればクリーチャーは除去出来ます。
実際シズカはこの弱点を突かれて《幻緑の双月》でマナ加速されて負けていますからね。
そうなるともう緑と合わせるしかありません。
なんといっても緑には《フェアリー・ギフト》があり、理屈上2ターン目に《コスモ・ポリタン》から3ターン目にギフトギフトアドミラルクイーンが決められます。
そうでなくとも3ターン目に進化元を用意し、4ターン目からのギフトアドミラルクイーンという手段が用意出来るようになっています。
緑には《エボリューション・エッグ》という進化サーチカードもあり、このため上記の動きに2ターン目でサーチを挟むことが出来るのも大きなメリットと言えます。
とはいえまだまだ問題は解決していません。
第2の問題は《 アドミラル・クイーン 》のパワー低すぎ問題です。
クイーンは盤面を触ることが出来ず、しかもタップトリガーという性質上絶対に寝ることになります。が、肝心の女王様はパワーが4000しかなく、これはあの最強2コストクリーチャーである《無頼勇騎ゴンタ》に相討ちを取られるラインです。
折角ここまで準備してリソースも吐いて建てた《アドミラル・クイーン》が、単なる速攻デッキの2コストと相討ちでは威厳が損なわれます。
それでいうとこの問題は特に解決はしていないのですが、一応抗うためのカードは用意しました。
で、それが《土隠風の化身》だったり、《斬隠テンサイ・ジャニット》というシノビとなるわけです。
《斬隠テンサイ・ジャニット》は様々なデッキで使われましたが、《土隠風の化身》が複数採用されたデッキはこれくらいなもんでしょう。
【 クリーチャー 】
種族 ミステリー・トーテム / シノビ / 文明 自然 / パワー4000+ / コスト5
ニンジャ・ストライク 3(相手のクリーチャーが攻撃またはブロックした時、自分のマナゾーンにカードが3枚以上あり、その攻撃中に「ニンジャ・ストライク」能力を使っていなかった場合、このシノビをコストを支払わずに召喚してもよい。そのターンの終わりに、このシノビを自分の山札の一番下に置く)
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのターン、バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体のパワーは+3000される。
場に出たときに、そのターン中自分のクリーチャー1体のパワーを3000アップします。マジでそれだけです。
しかしニンジャ・ストライク3という軽さが魅力であり、《アドミラル・クイーン》のみならずスプラッシュ・クイーンのひっくいパワーラインの進化元たちを守ることも可能になっています。
パワーライン低い問題はシノビと手を組むことで、一定の不足を補うことに成功しました。
で、その上で最後の問題なんですがランデスした後に何でフィニッシュするのか問題というのが残っています。
まぁランデスだけし続けてもそうそう返されはしないんですけど、困ったことにスプラッシュ・クイーンたちは殴れないカードが多く、《アドミラル・クイーン》でランデスしながら小型で詰める、みたいなことは出来ません。
更にそもそも殴る過程で《アドミラル・クイーン》にトリガーの《デーモン・ハンド》が当たるのも《フェアリー・ライフ》を踏まれるのも渋いみたいな話もあり、出来ればフィニッシャーが欲しいところ。
で、そこで探し出されたのが《闘匠メサイヤ》です。
【 進化クリーチャー 】
種族 ミステリー・トーテム / 文明 自然 / パワー13000 / コスト7
進化-自分のミステリー・トーテム1体の上に置く。
誰も、このクリーチャーがブレイクしたシールドの「S・トリガー」を使うことはできない。
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)
パズドラーにはお馴染み?かどうかは不明ですが、ざっくり言えば緑の《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》です。
コイツ自体は《エボリューション・エッグ》でサーチも出来る上、用意する時間は《アドミラル・クイーン》が稼いでくれるのでデッキ構造とまぁまぁ相性がいいのです。
が、コイツはなんとミステリー・トーテム進化。進化元の種族には恵まれていません。
ん? いや、ミステリー・トーテム?
さっきなんか紹介したような……。
いや、そこかよ。
……という謎のシナジーがあったお陰で、フィニッシャーは《闘匠メサイヤ》の採用が一般的でした。
たぶん、《闘匠メサイヤ》が採用されているデッキでもっとも《闘匠メサイヤ》と噛み合う要素のあるデッキになっていると思います。
……と、ここまで女王様をサポートしてようやくデッキになりました。
まぁ、これでなんとなくわかったかとは思うのですが、普通に強くはなかったです。
当時から「まぁ、そりゃ引けば勝つけど」みたいな感じではあったと記憶しています。
ですがランデスの快感は何物にも代えがたい魅力があります。
ランデスはもう強い弱いじゃないんだよな。やっている方は本当に楽しいんですよ。そして人間とは如何にサディスティックな生き物であるかも同時に知るわけですね。
そりゃ、シズカ様もああなるか。
こうして原作の魅力もプラスされ《アドミラル・クイーン》は長く愛され印象深い、人気のカードになっているのでしょうね。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第106回はみんな大好きな【青緑アドミラルクイーン】でした。
最初に触れましたが、このデッキは持っていました。使って遊んでいました。
ちなみに余談ですけど、当時《闘匠メサイヤ》なんて持っている人はかなりレアであり(この時代、過去のハズレSRは中々に世に残っていなかった)、加えて持っていたとして2枚とか確保するのは難しかったのですが、ただそこも一応抜け道はあったんですよ。
なんか極神編で、ジェネリックメサイヤこと《無双霊樹メサイダグラス》が実装。
【 クリーチャー 】
種族 ミステリー・トーテム / アース・ドラゴン / 文明 自然 / パワー5000 / コスト5
相手は、このクリーチャーがブレイクするシールドの「S・トリガー」を使えない。
よって、色々誤魔化すことが出来ました。
まぁクイーンによるランデスロックさえ決まっちゃえば、ブレイクするシールド枚数は誤差ですからね。
ボクが遊んでいたときはもう《呪紋の化身》もプレ殿になっていたため、メサイヤ1にメサイダグラス1みたいな誤魔化し方をしていた記憶があります。
いやぁ、好きなんだよな《アドミラル・クイーン》。
ランデスカードって人によって好き嫌いが分かれることも多いと思うんですが、《アドミラル・クイーン》が嫌いな人ってあんまり見ないんですよね。
これが女王のカリスマ……?
まぁ強さ、使い勝手の悪さ、原作のイメージと色んなものが噛み合った結果だと思いますが、そんな《アドミラル・クイーン》はスプラッシュ・クイーンがフィーチャーされるということもあって、いま注目を集めています。
なんと現在、カーナベルでも売り切れ。
これを読んでいるジジイのみんな、今こそ押し入れから《アドミラル・クイーン》を引っ張りだしてきましょう。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。