はじめに
はじめまして。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。夢を見たり、研究をしたり、カバレージを書いたり、文章の査読をしたり、マネタイズをしたりしています(楽しい順)。
いやあ。やってますね、「デュエマアドカレ2025」。なんでか知らないんですが、私も参加することになりました。なんでやろなあ。
この企画についての詳しいことは、以下のnote記事をどうぞ。あと、企画専用のアカウントができたとのことですので、そちらもフォローお願いします。
奈良県民として勝手に親近感を覚えている午後茶花伝さんから裁のバトン、略してサバトンを受け継ぎ、この企画もはや後半戦の14日目。
あ、この先どの方が執筆されるかを知りたい場合や過去記事をチェックしたい場合はこちらのカレンダーもどうぞ。
今回はマネタイズから解き放たれた記事として、noteで記事執筆を行う予定だったんですが……なんかボルスズからガチまとめ掲載OKが出た結果、なんかここで公開されることになりました。これ以上このサイトを私物化していいもんなんだろうか。
というわけで今回のテーマは「初心者」、そして「インタビュー」。
そんな感じで、やっていきましょうか。
インタビューに至るまでの経緯
さて。突然ですが、初心者って宝なんですよね。
なぜ宝であるかはいろんな人がすでに論じているのでここでは特に語らないんですが、まあ前提とさせてください。
そして私は現在、幸運なことにそんな宝たる初心者さんと遊ぶ機会を得ています。しかも、これまで一切デュエマというコンテンツに触れることなく、ご夫婦で今年初めてデュエマを始めた……という、とんでもない希少な初心者さんと。
せっかく何でも書けるなら、この激レアさんにあれこれ聞いてみよう……というわけで、私の別界隈での知り合いにして、オンラインデュエマ友達であるささささんとCATさんにインタビューを行うことにしたというわけです。
おふたりはいかなる経緯でデュエマに触れ、デュエマの何を楽しんでおられるのでしょうか?
インタビュー本編
1.激レアさんはいかにしてデュエマを始めたか
というわけで、自己紹介をお願いします!
さささです。普段はTRPGなどをやって遊んでいます。
CATです。普段はvtuberや格闘ゲーマーの配信とか見てます。
さっそくですが、お二人がデュエマを始められたのはいつですか?
おそらく今年の7月ごろだったと思います。
同じく、今年の7月くらいです。
お二人は、それまでデュエマというコンテンツそのものとの接点って何かありましたか?受動喫煙的なものとか、他のTCGをやってて名前だけ知ってた……とかそんなんでも大丈夫です。
MTGアリーナを少しやっていたので、「デュエマっていう別のゲームにも《 ニコル・ボーラス 》がいるらしいよー」くらいのことは知ってました。あと、「デュエマやってる人って『ニコル・ボーラス』ってフルネームで呼ぶ(※)んだなあ」って思ってました。
※MTGでは単に「ボーラス」とだけ呼ばれることが多い
昔ラッパーの晋平太さんがデュエマとコラボしてた動画を見たことはあるんですが、それ以外ではルールや個別のカードについてはほとんど知らない状態でした。にじさんじコラボの時にSNSで目にしていたくらいだと思います。
ということは、お二人ともコロコロコミックとかアニメとかのデュエマの主流っぽいコンテンツは全然通ってない……ということですね
そういえば全然通ってないですね。
確かにノータッチです。
では、ここから本題のひとつ。おふたりがデュエマを始めたきっかけは何ですか?
まず、Webの知り合いが紙のデュエマを初めて、参加しているDiscordサーバーでその辺の話をしていたんですが、そこで強いカードとしてペテンシー(《 真気楼と誠偽感の決断 》)の名前が挙がっていて、その時最初「そういうキャラ名のカードがあるのかな?」って思ったんですね。
ささささん、詐欺師とかそういう傾向のキャラ好きですからね。
そしたら「これは呪文だけど、関連キャラにそれっぽいのがいるよ」って教えてもらった《サファイア・ペンダット》くんが刺さって、調べていくうちに自分でも遊びたくなっちゃったな……という流れでした。
Twitterのタイムラインに突然ペンダットの絵がめちゃくちゃ流れてきてびっくりしたのを思い出しました。
まずほとんど偶然みたいに推しができて、そこからすべてが始まったんですね。
CATさんはいかがでしょうか?
自分は完全にさささの勧誘によるものですね。なんなら最初はちょっと渋っていたと思います。
高額のカードを揃えないと楽しめないと思っていたのと、アプリはともかく紙で遊ぶには効果処理のタイミングなどを覚える必要があって大変そうという印象があったので……。
そうか、DCGがある状況だとそういう面でも紙へのハードルが高まってるんですね。
だけど、とりあえずささささんに誘われるまま初めてみたらハマってしまった……と。
なんか安くていきなりつよいすごいデッキがあるから大丈夫と言われて、デッキを貸してもらって、やるじゃないですか。
ハマりましたねえ……。
「○○をはじめよう!」的な販促冊子についてる漫画みたいな、完璧な勧誘だ……。
実際にプレイするところまで行ったので、次の質問に行きましょう。
デュエマを始めるにあたって、最初(あるいは、初めてすぐ)に買ったデッキやカードは何ですか?
ペンダットくんをシングルで買いつつ、上記にもあった通りにいきなりつよいデッキを4種揃えました。最初は守りの王道をベースに技の王道を混ぜて使ってましたね。
技の王道を貸してもらって始めたので、最初はストレージから闇単のアビスを集めまくっていたんですよね。 なのではっきり覚えてはいませんが《 オペラグラス=ドクラス 》とか《 チェア=イーイッス 》かも。
シングルで買ったカードは、記録を見ると《 アビスベル=覇=ロード 》のようです。
ストレージカードで強化するの、めちゃくちゃわかります。特にアビスはカードプールが広いから、ストレージを漁るだけでも無限に可能性が広がってしまう。
そうなんですよ……「また知らん奴がいる!」で買って、これだけで結構な数になる。
「知らないカードに出会える」、最初の方の楽しいポイントですよね。
こちらも《 光喜 コエル 》とか、光の低コストブロッカーが欲しかった時にストレージで見つけて大変重宝しました。なかなかすることがないと不安になってしまうので……。
守りの王道、序盤に出せるクリーチャー全然いませんからね……。「そういうデッキ」とわかってても、序盤固めてくれるカードを入れたくなるのめちゃくちゃわかります。
では、最初の相棒がわかったところで……
お二人が最初に自分で考えて組んだデッキのレシピを教えてください。
ペンダットくん+《 ヘブンズ・ゲート 》+アビス+光ブロッカー+なんかいろいろ(デュエマ友達に)これ入れなよって言われたカード……という感じのデッキです。
闇文明を補うために技の王道からいっぱい出張してますね。少数積みがたくさんあるのも味という感じだ。
特に噛み合っているわけでもないけど便利な人たちが、技の王道から……。今見ると《 闘門の精霊ウェルキウス 》から《 アビスベル=ジャシン帝 》が出たりする絵面が面白いですね。
CATさんのほうはいかがでしょうか?
記録に残っている一番古いデッキはこちらでした。《 大崩壊炉 マーダン=ダイロウ 》さえ出れば勝てるんや!という気持ちが出ていると思います。
《 ド:ノラテップ 》と《 セリヴィエット=エリー 》でめっちゃ軽減して、あわよくば《 アビスベル=ジャシン帝 》の軽減も交えて墓地からでもフィニッシャーを高速展開するという強い意志を感じます。
この頃は(技の王道を通ったのに)まだ《 邪侵入 》のヤバさを理解していないようで、一枚しか入ってない……。
2.激レアさんは今どんなカードとデッキを使っているのか
では、ここからはお二人の「今」に迫ろうと思います。
お二人が、今好きなカードは何ですか?
とりあえず、ペンダットくんは殿堂入りとして……
ペンダットくんと組んでシールドを増やしつつ攻防に活かせる《 月と破壊と魔王と天使 》《 油殿の精霊龍 オイルマーネ 》はお気に入りですね。
そうか、相性で好きになっていくこともあるんですね。
そうですね。好きなカードと一緒に使っていくことが多いと、思い入れが増す気がします。
他には、寝たり起きたりを工夫するのが楽しい《 三番龍 マンション&ドラゴン Parヒルズ 》、ワールドブレイクが楽しい《 I am 》、呪文面の一気呵成の大技感が好きな《 キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語 》がお気に入りです!
こちらは、先ほどの《大崩壊炉 マーダン=ダイロウ》と、《邪闘 シス》です。
特にシスは効果が派手で、最初は「こいつおかしい……何か間違ってない?」と確認しながら使っていました。
やっぱりどちらもピンチを救われるとお気に入り度がどんどん上がっていきますね。
実戦の中で好感度が上がっていくの、いいですよね!
「お前がいてくれて良かった……!」という愛着、いいです!
相手にするこっち的にはだいたい「こ、こいつさえ出ていなければ……!」ってカードなんですが……。
加えて、ただでさえシスが気に入っていたので、《 邪闘 デンジャラシス 》はデザイン発表時点で一目惚れで、水闇火のアビスに手を出すことになりました。
敵クリーチャー3体に-∞を当てるのは私の中で最高の瞬間の一つです。
また、「あまり見かけないけどこいつ強くね?」と思ってストレージから買ってから、何度も窮地を救われて今ではかなり相棒感がある《 範丸の超人 》、手札を稼いで自分でどんどん強くなるカードデザインがめちゃくちゃ好みの《~鉄装の氷騎士~》も好きですね。
では、それを踏まえて。お二人が今使っているお気に入りのデッキはどんなものですか?
まずは、先ほどのペンダットくんを軸にシールドを増やしたりブレイクするもの。
さっきのデッキの正当進化系という感じだ。
わりと改造をし続けているんですが、一旦この形が楽しくできるかなあという感じです。
次が、光自然で《 轟破天九十九語 》を狙う、ぶわーってクリーチャーが大量に出てきたら楽しいし、ブロッカーもいたら助かるな……という感じのものです。
これ、原形となるデッキを見せてもらったときに感動したんですよね。
《 轟破天九十九語 》の返しのターンの安全をブロッカーたちで確保したうえで、《 閃光の神官 ヴェルベット 》で相手のクリーチャーがタップインになるからブロッカーに邪魔されずにこちらのマッハファイターだけ通せるし、ツインパクトシナジーにも手が伸びている。
最後のが、ムートピアで細かい呪文とG・ゼロクリーチャーを連打して最後に《I am》などの大物に繋げるデッキです。
「細かいのを連鎖させていくのが好き」とおっしゃってたのが印象に残ってます。
回りだすと「時間もらってるなー」と思いながら出し入れするデッキです。
《 超宮兵 マノミ 》と《 貝獣 ラリア 》が出入りし始めたら死を覚悟するデッキ……。
では、CATさんのデッキもお願いします!
最近使っているのだと、アビスで普通に戦いつつあわよくば《 仙界の麒麟児 ミロク 》を出したい……というこのデッキですね。
種族としてのアビスにあまり依存せず、NEO進化を軸に戦いつつ《 インフェルノ・ポータル 》から《 仙界の麒麟児 ミロク 》を投げる構築ですね。びっくり箱みたいなデッキだ……。
《 仙界の麒麟児 ミロク 》が出ていると《 大崩壊炉 マーダン=ダイロウ 》がクリーチャーに対するカウンターになるし、逆に呪文を使ってきたら《 インフェルノ・ポータル 》からさらに展開できますね。うまくいけばですが。
また、先日の「カーナベル格安デッキコンペ」には間に合わなかったんですが、そちらに合わせて5000円の予算でこんなデッキも作って使ってます。
チクチク殴りながらカードを引きつつ相手の動きに逐一対処していく、「クロックパーミッション」みたいな概念のデッキだ……。確かにこのデッキなら《 ~鉄装の氷騎士~ 》は間違いなく主役ですね。
さっきは挙げませんでしたが、《 ~浸透する狩人~ 》も結構お気に入りですね。《 ~封魔忍法伝~ 》に進化させて攻めつつ、その上に《 ~封魔忍法伝~ 》を乗せるのも楽しい。
3.激レアさんはデュエマに対してどう取り組んでいるのか
デッキやカードについて語っていただいたところで、最後のセクションです。
お二人はいつもどんな場所で、どれくらいのペースでデュエマをやっていますか?
自宅でCATとの対面はほぼ毎日、リモートで知り合いと週一程度でしょうか。
同じくです。
毎日!リモートでは自分もよくお二人と遊ばせてもらってるんですが、めちゃくちゃプレイされてたんですね!
他の場で別の人と遊んだことはないので、いつか挑戦したいですね!
デュエマファンフェスティバル合わせでそちらに向かう予定がありますので、その時にぜひ遊んでください!
次に、おふたりはデュエマを初めて驚いたことはありますか?
ゲームとしては、MTGと違って土地やプレイヤーのライフがないことと、メタクリーチャーが強いあたり。あとは、紙のカードってこんなにしっかりしてて、ホロ印刷や箔押しが綺麗なんだな!っていう物質感みたいなものに驚きました。
ルール的に紙だけでできるからこそ、紙そのものの見せ方に力を入れているのかも。
それこそペンダットくんのカードを手元で見た時、推しが光ってる!というのは嬉しかったですね!
こちらは、「コスト∞」とか、「パワー-∞」とか、ハチャメチャな力が出てくることでしょうか。「∞と-∞がぶつかったら…どうなっちゃうの!?」みたいな、笑っちゃう楽しさがありますね。
実際「そんなことやっていいの!?」っていうカードがガンガン出てくるのもデュエマならではですよね。
質問内容がちょっと被るんですが、おふたりはデュエマのどんなところが好きですか?
ゲームとしては、「シールド」と「ツインパクト」の存在。それ以外だと、カードそのもののデザインの凝り方が好きですね。
まずシールドは自分が増やしたり割ったりしてるのでそれだけで楽しいし、「デュエマってそういうゲームなんだ」と思ったところでもありますし、なによりトリガーで逆転できたときはやはり気持ちがいいので……。
ペンダットくんの能力の影響もありそう。
ツインパクトについては、実用的にも使ってて本当にありがたみを感じることが多く、キャラクター性の表現になってていいなと思います。全面イラストの使い方とかも含めて、ビジュアル的デザインも両立してるのがいいですね!
総じて、テキストやビジュアルのデザインが、完全にデュエマという独自性をもって固まっているのがささささんにとっての魅力だということですね。
自分も近いですが、S・トリガー含めて「最後までワンチャンある」そして「最後まで油断できない」ところですかね。
絶望的な盤面を《 大崩壊炉 マーダン=ダイロウ 》や《 範丸の超人 》がひっくり返してくれる瞬間は最高ですし、逆に大量展開して勝ち確だなと余裕をこいていたら、《 冥土人形ロッカ・マグナム 》を出していたばっかりに《 阿修羅ムカデ 》にすべてを蹂躙されたショックは今でも自分の中に戒めとして残っています……。
やっているこちらも「なんか悪いことしてるな……」と思いながら蹂躙した記憶があります。
蹂躙はしたんだ。
この状況から絶対負けるわけないと思ってたんで…絶対は、無い!
おふたりとも、やっぱりゲームとして「勝ち負けが最後までわからないところ」はデュエマの魅力と感じておられるんですね。
メインの質問としては最後になります。お二人は、デュエマに対して「こうなってほしい」という要望などはありますか?
ゲーム部分ではないんですが、ストーリー設定を把握しきれていないので、より分かりやすくなるか、わかりやすい導線が欲しい……という感じでしょうか。
実際、ストーリーを追う手段が現状フレーバーテキストか公式動画くらいしかないし、それも「並行世界」とか「上位存在」とかかなり複雑な設定が絡んできてますしね。
これからも、「最後までワンチャンある」ゲームでいてほしいというくらいでしょうか……。
アビスの今後については……ひとまず座して待ちます。
アビス、どうなっちゃうんでしょうね……。
それでは、用意していた質問は以上となります。最後に何かあればお願いします!
自分はゲームそのものからするとちょっと変則的なところから入った者ですが、今ではすっかり楽しんでいます。これからも一喜一憂しながら楽しくデュエマを遊んでいきたいです!
高いカードに手を出さなければ出費は抑えられるだろうと思っていたら、積もり積もって投資額はかなりのものになってきた気が…… 新弾も楽しみです!
インタビューは以上となります。お二人とも、貴重なお話をありがとうございました!
おわりに
というわけで、インタビューでした。
通常、「競技プレイや大会に出ない層」についての情報を仕入れるのはとっても難しいとされているのですが、今回は幸運にも知り合いからそれを仕入れることができてめちゃくちゃホクホクしております。
願わくばデュエマというゲームが、可視化されやすい競技勢などの層以外にも、お二人のようなありとあらゆる層のプレイヤーが楽しめるゲームであり続けてほしいな……と祈るばかりです。
次回、裁15日目はDTLでも活躍されるりっきー選手。
執筆時点で記事内容の予告が出てませんが、トッププレイヤーとしてここでしか見れない記事を書いてくれるものと勝手にワクワクしています。
引き続き、デュエマアドカレ2025にお付き合いいただければ幸いです。
それでは、次の記事で。北白河でした。













