こんにちは、神結です。
皆さん、デュエプレ新弾を楽しんでいらっしゃるでしょうか? 私が遊んでいる限りだと、《龍覇 グレンモルト》はもちろんですがもう1つのカードが猛威を奮っています。
自称龍素の最高傑作、《龍素記号Sr スペルサイクリカ》さんですね。
【 クリーチャー 】
種族 クリスタル・コマンド・ドラゴン / 文明 水 / パワー6000 / コスト7
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト7以下の呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。そうした場合、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の手札に加える。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分の山札の一番下に置く。
この通常イラストサイクリカ、よく見るとウルトラマンみたな角度なんですね。私はデュエプレのシクを見て、全身イラストを初めて理解しました。
現代だと或いは「ネバーのループパーツ」という認識の方もいらっしゃるかもしれませんが、本質的にはバリッバリのグッドスタッフカードです。
実際「いつか殿堂するカード」と言われ続けていました。最終的に逃げ切りましたけど。
というわけで前回は《龍覇 グレンモルト》の話をさせていただいたので、今回は《龍素記号Sr スペルサイクリカ》のデッキを紹介しましょう。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。
今回は【5cキューブ】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
本能と理性の狭間で――5cキューブ
というわけで今回の名作デッキは【5cキューブ】になります。
《龍素記号Sr スペルサイクリカ》回ということもあって、今回はDS期以降のリストで紹介させていただきます。
サイクリカリリース後に使われていたリストは、最初はこんな感じ。
デッキ名ともなっているのが、《ミステリー・キューブ》。
【 呪文 】
文明 自然 / コスト5
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■自分の山札をシャッフルする。その後、上から1枚目をすべてのプレイヤーに見せる。それがクリーチャーであれば、バトルゾーンに出してもよい。クリーチャーでなければ、自分のマナゾーンに置く。
《ミラクルとミステリーの扉》、《ホーガン・ブラスター》と続く「捲り」のカードで、ランダム要素が強いながらも《偽りの王 ヴィルヘルム》や《勝利宣言 鬼丸「覇」》といったカードたちを次々と踏み倒していました。
DS期に入る段階で《勝利宣言 鬼丸「覇」》が殿堂となりましたが、《偽りの王 ヴィルヘルム》は健在。
【 クリーチャー 】
種族 キング・コマンド・ドラゴン / アンノウン / 文明 闇/火/自然 / パワー12000 / コスト9
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のクリーチャーを1体破壊する。その後、カードを1枚、相手のマナゾーンから選び持ち主の墓地に置く。
相手のカードがどこからでも墓地に置かれた時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置いてもよい。
T・ブレイカー
コイツも長らく「高いカードの代名詞」でしたね。なんか一度出ちゃうとゲームが壊れるんですよね。
さて、このキューブというデッキですが、ランダム性は勿論あるものの、単純に「受けの強いビッグマナ」というようなデッキという認識でいいと思います。
デッキ名はキューブですが、別に《ミステリー・キューブ》から《偽りの王 ヴィルヘルム》を捲る必要はないんですよ。
特に《龍素記号Sr スペルサイクリカ》投入後はブースト→除去→サイクリカでミラクル唱えて次のターンにヴィル、みたいな流れで出して充分に強いんですよね。
ですので、「如何に《ミステリー・キューブ》を撃たないか」は割と大事で、捲りたいという人間の本能を理性で抑えつける必要もあるんです(?)
これは私のデュエマの師匠たちが言っていたんですが、「キューブミラーはキューブを撃ちたくなる場面でミラクルを撃つのが大事」「意外かもしれないけど、ミラーはトータルでは差が出て面白い」「キューブは暇な時に撃つのが一番強い」なんてことを私に教えてくれました。
またよく聞く話として「チーム戦で3人でキューブを選択、うち2人が《フェアリー・ミラクル》引いちゃえば勝ち」ということもあって、チーム戦では特に人気のデッキだったとか。
さて、流行していたリストは個人的には「ビッグマナ」の影響が色濃いんですけど、そこから更に発展していき、「キューブ」として洗練されていきます。
そして登場したのが、この《神秘の宝箱》型です。
制作者はお馴染みえじまさん。
このリスト、個人的には芸術としての美しさすら感じるんですよね。
宝箱型キューブの話
このリストは「キューブ」としての完成形なんじゃないかと個人的には思っています。
では《フェアリー・ミラクル》を引けたときはそれでいいとして、《神秘の宝箱》でどう動くのか。
【 呪文 】
文明 自然 / パワー- / コスト3
自分の山札を見る。その中から自然以外のカードを1枚選び、自分のマナゾーンに置いてもよい。その後、山札をシャッフルする。
まず《神秘の宝箱》を唱え、当時1枚制限だった《転生プログラム》をマナへ。その転プロですが、後のターンで《超次元ホワイトグリーン・ホール》から回収し、場に出てきた《勝利のプリンプリン》に打ち込むことによって、クリーチャーを探しにいけます。
【 呪文 】
文明 光/自然 / コスト4
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
コスト5以下のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。
このようにして光のサイキック・クリーチャーをバトルゾーンに出した場合、自分の手札を1枚裏向きにして、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。
このようにして自然のサイキック・クリーチャーをバトルゾーンに出した場合、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻してもよい。
このリストだと特に厳選された「当たり」のみでデッキが構成されているため、撃てれば大きなアドバンテージになります。
《偽りの王 ヴィルヘルム》はもちろん大当たり、《龍素記号Sr スペルサイクリカ》だと《転生プログラム》のお代わりはもちろんとしても、転プロの過程で墓地に落ちていった《ガンヴィート・ブラスター》などを撃つこともできます。
またこれを経由しなくても、《フェアリー・ミラクル》からの《蒼狼の始祖アマテラス》で直接捲りにいくことも可能ですね。
「ミラクル以外のブーストは弱くて……」という問題をギミックで解決し、そして強力な殿堂カードを再現性高く使用することが可能。
更に更に序盤から終盤まで役割の大きい《超次元ホワイトグリーン・ホール》を最大枚数採用することも出来るようになりました。
……と、いうように宝箱型キューブはかなりに理に適ったデッキだと思っていまして、捲りという運ゲー要素を相応に否定しています。
というわけでこの洗練されたキューブは、革命編の始まり……即ち、《ミステリー・キューブ》、《超次元ホワイトグリーン・ホール》の殿堂が決まるまで活躍することになります。
《ミステリー・キューブ》が殿堂したあとも5c系のデッキを楽しむ人はそこそこいましたし、前述した通り《偽りの王 ヴィルヘルム》は素出しで充分強いです。
が、上記2種のカードの殿堂は、デッキの上振れ要素を没収されてしまったのはもちろん、防御力に大きなダメージを受けました。
キューブの本懐は、受けとしての捲りです。1ブーストとしても生きるし、当たればよりハッピー。これを失うと、単純にトリガー枚数の確保が難しいですよね。
そしてもう一つ、《超次元ホワイトグリーン・ホール》の殿堂によってクリカで使い回すギミックを喪失(オマケに《蒼狼の始祖アマテラス》のプレ殿も)。
特に防御とリソース確保が同時に出来たことのカードの殿堂は、キューブのみならず白ビマナ系統に大打撃を与えることになります。
以降のビッグマナは、《調和と繁栄の罠》に大きく依存することになりますが、それはまた別のお話。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第69回は《龍素記号Sr スペルサイクリカ》デッキの1つとして【5cキューブ】の紹介でした。
気付けば《ミステリー・キューブ》も《超次元ホワイトグリーン・ホール》も殿堂解除されているので、現環境でもそれっぽいのを組んで遊ぶことは出来ます。
実際私は以前のCSでキューブから《キング・マニフェスト》、そして《終末縫合王 ミカドレオ》と繋がられてボッコボコにされた日もありました。いっそ清々しいですよね。
デュエプレだと《ホーガン・ブラスター》に《ポジトロン・サイン》とが生きているADで遊びたいデッキです。
まぁデュエプレだとキューブ本体が1コスト重くなっている上で、こちらは一足先に《超次元ホワイトグリーン・ホール》が殿堂となっておりますが、逆に《勝利宣言 鬼丸「覇」》は4枚使えます(こちらも効果が弱体化してますけど)。
まぁかなり近しいデッキで遊ぶことは出来ますので、ぜひ是非手に取ってみてください。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。