こんにちは、神結です。
関東は寒かったり暑かったり変動の激しい季節となりました。20℃の2日後には3℃とかだったりするので大変です。皆さま、体調にはくれぐれもご注意ください。
さて、今回はリクエストがあったデッキから1つご紹介しましょう。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。
今回は【ブライゼシュート(2017~2018)】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
爽快痛快?ブライゼシュート
というわけで今回の名作デッキは、主に新DM後半から双極篇前半のに活躍した【ブライゼシュート】になります。
リストはこんな感じ。
個人的な解釈ですが、「ブライゼシュート」というもの自体はギミックだと思っていて、実際に《黒神龍ブライゼナーガ》投げてどうこうするというデッキはこれに限らずたくさんあります。
そういう意味では本デッキは「4cブライゼシュート」とか「ドラゴンブライゼシュート」とかの方がより適当な名前だとは思いますが、それはそれとして当時は単に「ブライゼシュート」と呼ばれていたため、以下この名称で統一させていただきます。
さて、デッキの解説の方に戻りますが、デッキの核となっているのは既に何度も名前が出ていますが《黒神龍ブライゼナーガ》です。現在は殿堂カードですが、当時は4枚使用できました。
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ドラゴン・ゾンビ / 文明 闇 / パワー9000 / コスト6
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドをすべて自分の手札に加える。(その「S・トリガー」を使ってもよい)
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
そしてこのデッキを成立させているのは、新DM期(2017年)より登場した「スーパー・S・トリガー」たち、通称SSTです。
【 クリーチャー 】
種族 グランセクト / 文明 自然 / パワー1000 / コスト3
■スーパー・S・トリガー(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい。その時自分のシールドが1つもなければ、このクリーチャーにxB能力を与える)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻してもよい。
■xBこのクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自然のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出す。
SSTは通常のトリガーに加えて、「その時自分のシールドが1つもなければ」という条件、ざっくり言えばそのシールドが最後の1枚であればより強力な効果を追加で起動出来ます。
上記の《ぱくちーたー》で言えば、通常ならば単なるマナ回収なんですけどもSSTで起動すると自然のクリーチャーをなんでも手札から1枚踏み倒せるという破格の力を出来るわけです。
もちろん通常のゲームでSSTを狙って起動させるということは中々ないのですが、《黒神龍ブライゼナーガ》であれば話が別。
そしてこの時期には《ぱくちーたー》以外にも、《爆殺!! 覇悪怒楽苦》や《コクーン・シャナバガン》という、踏み倒しを伴うSSTはもう存在していました。
要するに「デッキにSSTをたくさん積んで、ブライゼから狙って起動させてしまおうぜ」というのが、この時期の【ブライゼシュート】というデッキなのです。
しかしこのデッキが真に優れていたところは、各SSTたちを単発的な踏み倒しカードとして採用していたというよりも、それぞれの特性を生かして体系的にまとめ上げたという部分にあるのではないか、と個人的には解釈しています。
もう少し噛み砕いて言うと「ランダム性が高い中でも、動きの再現性がある」んですよね。
踏み倒し系のデッキってどうしても踏み倒しそのものがランダムになるので、結果としてランダムなゲーム展開になります(それ故にどのカードを踏み倒してゲームで有利になるor踏み倒しの回数を稼げるような構築を目指します)。
しかしこのデッキの場合は《黒神龍ブライゼナーガ》から捲れたSSTがどれであっても比較的似たようなゲームの進行になります。
で、それを実現してくれているのがエピソード2最強カードの1枚である《偽りの王 ヴィルヘルム》です。
【 クリーチャー 】
種族 キング・コマンド・ドラゴン / アンノウン / 文明 闇/火/自然 / パワー12000 / コスト9
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のクリーチャーを1体破壊する。その後、カードを1枚、相手のマナゾーンから選び持ち主の墓地に置く。
相手のカードがどこからでも墓地に置かれた時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置いてもよい。
T・ブレイカー
いずれのSSTからでも踏み倒すことが可能なので、ブライゼから一気に2体並ぶなんてこともまぁまぁ起こります。
そして2体もヴィルが並べばマナがビビるくらい大きく伸びるので、以降どんなカードもプレイ出来るようになり、結果《古代楽園モアイランド》+《界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ》による封殺も可能となるわけです。
ヴィルヴィルじゃなくてもヴィル+《偽りの王 モーツァルト》でも近しいことは発生します。
【 クリーチャー 】
種族 キング・コマンド・ドラゴン / アンノウン / 文明 闇/火/自然 / パワー17000 / コスト11
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、ドラゴン以外をすべて破壊する。
相手のドラゴンは攻撃することができない。
T・ブレイカー
また2017年だとまだ【モルトNEXT】も健在でしたので、封殺としても強いカードでした。
要するにブライゼから何かしらの形でヴィルヘルムにさえ繋がれば大体OKという感じです。
ちなみにヴィルヘルムさんはこの時点でもう5~6年目なんですが、早期に着地したときの強さはまだまだ健在でした。
しかしこのデッキを最後に、紙の世界では一線級のデッキからの引退を余儀なくされています。
超エキサイティング……?
最後に簡単にデッキの動きを紹介しておきましょう。
一番の狙いは当然ながら《フェニックス・ライフ》からの5ターン《黒神龍ブライゼナーガ》です。
ここから《コクーン・シャナバガン》でも捲れようものならフィーバータイムです。先も言ったようにヴィルヴィルないしヴィルモツなんかが成立すると大きくマナが伸びるので、そのターン中に2行動目も可能だったりします。
【 呪文 】
文明 自然 / コスト6
■スーパー・S・トリガー(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい。その時自分のシールドが1つもなければ、この呪文にxB能力を与える)
■自分の山札の上から2枚をマナゾーンに置く。その後、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻す。
■xB自然の進化ではないクリーチャーを2体まで、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出す。
デッキの初期案では爆発したターン中に《「覇道」の頂 シュラ・ベートーベン》から《ボルバルザーク・エクス》を経由して、一気に《古代楽園モアイランド》+《界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ》まで持っていく構想もありましたが、「そこまでしなくても勝てる」ということで、そのパッケージは次第に抜けていきました。
仮に1体しか踏み倒せずなんてことがあっても……というか実際は結構な頻度で起こるんですが、そこをリカバリーする手段として《怒流牙 サイゾウミスト》が非常に強力です。
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント / シノビ / 文明 光/水/自然 / パワー7000 / コスト7
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■ニンジャ・ストライク 7
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の墓地にあるカードをすべて山札に加えてシャッフルする。その後、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置く。次の自分のターンのはじめに、自分のシールドを1つ、マナゾーンに置く。
ブライゼさえ投げてればサイゾウで捲るSSTは全て起動しますし、一度SST撃てているということはそれは墓地に置かれていて、つまり山札の中に戻っていくんですね。
こればかりはガチの捲りなんで再現性もクソもないんですが、一度ヴィルでテンポを取ったうえで構えられるサイゾウはかなり鉄壁です。別にSST捲れなくてもいいんですよ。だいたい受かってるんで。SSTは上振れです。
その後は《音感の精霊龍 エメラルーダ》でまた守備を整えたりしつつ、地道にゲームを続けながら、最終的には《古代楽園モアイランド》+《界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ》を揃えたり、過剰打点を作って殴ったりします。
《黒神龍ブライゼナーガ》という豪快なカードを投げて、実際そのまま豪快な勝ち方をすることも多いんですが、意外と地味なゲーム展開になることもまぁまぁあります。このデッキの面白いところですね。
最終的にこのデッキは《黒神龍ブライゼナーガ》の殿堂によって第一線からは退いたのですが、その後もちょくちょくリペアデッキを作っている人もいますし、かなり人気のあったデッキだったと思います。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第87回は【ブライゼシュート】でした。
やっぱり楽しいデッキでしたよ。デュエマらしいじゃないですか、こういうデッキって。
個人的にははっちゃける択がありながら堅実に回せるデッキが好きなので、そういう意味でも好感度が高いです。
というわけで、今回リクエストもあったので取り上げてみたのですが、如何だったでしょうか。
リクエストについては私が意図的に紹介していないデッキもあるのですが、募集しているので、#DM歴代名作デッキにてお待ちしております。ご感想もぜひ。
それではまた来週会いましょう。