このデッキはこんな人におすすめ! |
●安くて楽しいデッキが欲しい! ●「ドギラゴンの書」を擦り倒したい! ●構築済みデッキとほぼ同額なのに入っているカードがあっちより弱いという事実を受け入れられる ●読者アンケートで「構築済みデッキ改造記事やって」と書いた |
こんにちは。あるいはお久しぶりです。『格安デュエマ研究所』研究員の北白河と申します。
今日も今日とて格安をやっていこうと思います。
第171回目となりました当企画『格安デュエマ研究所』。
その名の通り、安くて楽しいカードを活かして格安デッキを研究する…という企画となっております。
今回の主役となるのは……。
《 蒼き守護神 ドギラゴン閃 》(180円)です。
そうです。読者アンケートの「構築済みデッキの記事増やして」という声に応えて、格安で「ドギラゴンの書」ネタをやります。望みが歪んだ形で叶う、猿の手みたいなアンケートであることだなあ(念のため、次の構築済みデッキが出たらちゃんとした記事もやる予定です)。
ちなみになぜジョニーの書じゃなくて(ドラゴンであるところの)ドギラゴンの書かというと、そっちを試してみたところあまりにも普通に【ゼロ単ジョーカーズ】になったからです。文明だけでなく取れ高までゼロになるとはね。
というわけで、今回はこのカード……というか、「ドギラゴンの書」の面々を活かして格安をやっていこうと思います。
例によってもう少し財布に余裕のある方向けの改造パーツなども紹介しておりますので、ぜひぜひ最後までお付き合いくださいませ。
ちなみに、デッキリストの「デッキ価格をシミュレーション」→「在庫チェック」から、直接カーナベルで購入に向かうことも可能です。検索なしで必要なカードにアクセスできてマジで便利なので、ぜひどうぞ。
目次
はじめに:この企画のルール
当企画『格安デッキ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
何をもって「低予算」とするかは難しいところですが、当企画では「シングル価格の合計がクロニクルデッキ・ドリーム英雄譚デッキの定価(=およそ5000円)以内」という基準を設けさせていただきます。たぶんこの先何度もドリーム英雄譚デッキ買え!って話をするとは思います。
(シングル価格は、執筆時点(2024/8/24)のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)相当として計算)
もちろんすでに持っているカードを使ったり、カード状態にこだわりがなければ、さらに安く構築することも可能ですね。
また、忘れてはいけないのが『安いデッキは高額デッキの代用品ではない』ということ。あくまで「安いけれど強い・面白い」と言えるような、独自性のあるデッキを追い求めていこうと思います。
デッキのコンセプト
まず、何も言わずにこの記事を読んでください。読みましょう。読め。
みんな大好き神結さんによる、ドリーム英雄譚デッキ「ドギラゴンの書」の解説記事です。読みましたね?読んでもらえてよかったです。
この記事、マジですごくてですね。
一見ちぐはぐに見える素の構築を徹底的に掘り下げ、「このデッキはビートダウンではなく、《 蒼き守護神 ドギラゴン閃 》を主役にした『成長コントロールカウンター』というべきデッキである」と完全に定義しきってみせたんですよね。ドギ超が要らないのは完全に同意見です。
いやあ、こういう「これまでこの世のどこにもなかった発想」を言語化して広められるのは、編集冥利に尽きますね。神結さん本当にありがとうございます。
ところでこの『成長コントロールカウンター』概念、構築済みデッキの(商業的理由のせいで)取っ散らかったレシピではなく、最初からそれだけをやるために組んだらもっとわかりやすかったのでは?
そう思った私は、格安でこの戦略を実現すべく動き出しました。あとなにより、こういうところで再録されたカードって安くなるし……。
さて。『成長コントロールカウンター』概念とは、具体的にはいったいどういうものなのでしょうか。
自分なりにこれを言語化すると、「革命チェンジを攻めやワンショットではなくcip再利用や盤面有利を取るコントロール手段として活用し」「そのための時間を、一枚で劇的な効果を持つトリガーやヒット率を高めた革命0トリガーで強引に捻出する」戦略……ということになります。これまでのどのドギラゴンもやろうとしてない戦略だな……。
……とはいえ、元の「ドギラゴンの書」でこの戦略が成立しているのは、「革命チェンジで使い回すほどリソースが増えて」「革命0でパワー15000のトリガー無限ブロッカーになれる防御の要」である《 王道の革命 ドギラゴン 》(1980円)の存在によるものが大きいのも事実。
デッキを格安範囲に収めるため、なんとかしてこのカードに頼らずに「革命チェンジによるコントロール要素」と「劇的なトリガー(と、革命0トリガー)による強固な受け」を両立する手段はないでしょうか?
ここで重要なのは、それぞれの問題を分解・深掘りしたうえで複数の角度から解決策を見つけ出すこと。そうです、社会人になると「PDCAサイクル」の概念で口が酸っぱくなるほど言われるアレです。
例えば「革命チェンジによるコントロール要素」を深掘りすしていくと、「一体一体の質は低くとも、革命チェンジのスパンを高めることで実質的にコントロール性能を稼ぐ」、また「劇的なトリガーによる強固な受け」は「受け札単体ではなく、トリガーしたときの威力が最大になるように事前にお膳立てをする」などの「実質的な解決策」を編み出すことができます。
「革命チェンジのスパンを高めつつ」「トリガーの威力を最大化する」。ここまで解決手段への要求を具体化できれば……
いつものやつ(170円)に頼れるというわけです。
解決策ありきでゴールを設定しているという説もありますが、このカードの採用によるコントロールへのメリットは以下の通り。
- 2ターン目に設置→3ターン目に《 剣舞の3号 カツえもん 》と繋ぐと、確定除去かドローを2回飛ばしながら革命チェンジして次のターンにも同じことができる
- 《 蒼き守護神 ドギラゴン閃 》で踏み倒した面々が全員SA持ち追加打点になり、ターンを返すと即座に起き上がってブロッカーになる
- 《 メガ・ブレード・ドラゴン 》が一方的全体除去を持つトリガーに化ける
- 《 ボルシャック・ドギラゴン 》がブロッカー化し、手札から出して2面止まるようになる
そして何より……
《 ボルゼラス・ドラゴン/「オレの行く道は止められねぇ」 》(50円)を史上最強の3マナ単色チェンジ元として運用できるようになるのです。
攻めればチェンジ可能なSA2連撃持ち、守れば実質警戒持ちブロッカー。おまけに破壊やチェンジの際にメガラスバで確定除去とドローを飛ばす……こんなに雑に強いカードを運用できるなら、やるっきゃない!
というわけで、完成したデッキがこちら。
デッキレシピ:拡大再生産
お値段は4940円!当然ながら、ドリーム英雄譚デッキを持ってればもっと安く上がります。
厳密に言うと執筆から公開までに微妙に値上がりしたっぽいんですが、それでもまあ。誤差だと思って下さい。
欲しいカードがありましたら、デッキリストの「デッキ価格をシミュレーション」→「在庫チェック」から直接購入も可能です。ぜひお願いします。
カード解説
《ボルシャックの古代神殿》
【 タマシード 】
種族 アーマード・サン / 文明 光/火 / コスト2
■すべてのクリーチャーに「スピードアタッカー」と「ブロッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない。「ブロッカー」を持つクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をそのクリーチャーに変更してもよい)
■このタマシードが破壊された時、相手のクリーチャーを1体選び、タップする。その後、このターン、自分のクリーチャー1体に「スピードアタッカー」を与え、バトル中のパワーを+1000000する。
170円
設置するだけで事実上デュエマのルールを書き換えてしまう、なんか異様に擦り甲斐がある一枚です。あまりにも唯一無二すぎる。
このデッキは、このカードが立っていることで真価を発揮するように作られています。もっと厳密に言えば、「相手にだけ未知のデュエマを強要することでプレイミスを祈れるように」しています。
一応このカードがなくても動けるようにはなっているんですが、それでもあるとないとで大違い。あからさまに逆用される気配が見えなければ、すぐ用意しちゃいましょう。
《ボルゼラス・ドラゴン/「オレの行く道は止められねぇ」》
【 ツインパクトカード 】
種族 アーマード・ドラゴン / アーマード・アーツ / 文明 火 / パワー4000 / コスト3
種族:アーマード・ドラゴン
■各ターン、このクリーチャーの最初の攻撃の終わりに、このクリーチャーをアンタップする。
■メガ・ラスト・バースト(このクリーチャーが離れて、手札、マナゾーン、または墓地に置かれた時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
────────────呪文────────────
カード名:「オレの行く道は止められねぇ」
文明:火
コスト:3マナ
種族:アーマード・アーツ
■相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体選び、破壊する。
■カードを1枚引く。
50円
このデッキが格安であることを思い出させてくれる、チェンジ元にして除去役です。
どう見ても「SAさえついてれば」「相手がブロッカーを使ってさえいれば」強いというタイプのカードなんですが、なんか《 ボルシャックの古代神殿 》があるとどっちも満たされてしまいます。
特に革命チェンジの際にメガ・ラスト・バーストを使えるのはかなりやってる寄り。無からドローと確定除去が沸いてくると考えると、その強さがわかるかと。
貴重なアンタップインのマナであることも、ぜひ覚えておきたいですね。
《刀舞の3号 カツえもん》
【 クリーチャー 】
種族 メガ・ドラゴン / 革命軍 / ハムカツ団 / 文明 光/水/火 / パワー3500 / コスト3
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーが出た時、次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
▶相手のクリーチャーを1体選び、タップする。それが「ブロッカー」を持つなら、破壊する。
▶カードを1枚引く。
180円
おそらくこのデッキで最も重要になるパーツです。一個上のボルゼラスも、「これの2枠目」として抜擢されたのは公然の秘密です。
何としてでも3ターン目に出したいカード……と見せかけて、チェンジ元を設置してからこれでタップして殴り先を作るパターンがあるので実はそれほどでもなかったり。
当然《 ボルシャックの古代神殿 》があれば確定2面除去に化けつつ即チェンジできる化け物スペックへと変貌。暇なときに出してすらドローで腐らないというやりすぎカードになってくれますね。
あと、マナ基盤としても完璧です。初手にあったらわりとマナに置きたい。
《オンセン・ディス・カイザー》
【 クリーチャー 】
種族 レインボー・ドラゴン / エイリアン / 文明 水/火 / パワー4000 / コスト4
■スピードアタッカー
■このクリーチャーはブロックされない。
■このクリーチャーが出た時、自分の手札を1枚捨ててもよい。そうしたら、そのカードが持つ文明の数、カードを引く。
50円
追加のチェンジ元にして、手札にパーツをかき集める際のドローを兼ねる一枚です。
デッキの約2/3が多色カードとなるデッキだけに、適当に捨てるだけで手札総数が増えるのはうれしいですね。単色でも気にせずに今要らないパーツをガンガン捨ててデッキを回していきましょう。
《 ボルシャックの古代神殿 》下で相手にブロッカーがいるときでも攻撃をねじ込めるのは覚えておきたいところです。
《"龍装"チュリス》
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ドラゴンギルド / ビートジョッキー / 文明 火 / パワー5000 / コスト5
■B・A・D2(このクリーチャーを、コストを2少なくして召喚してもよい。そうしたら、このターンの終わりにこのクリーチャーを破壊する)
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
50円
そりゃまあ、殿堂入りもするよ。
あまりにも雑なチェンジ元すぎて特に言うこともないんですが、アンタップインのために割とマナに送る選択肢があるのは覚えておきましょう。
《堅き革命 ボルシュゴス/「ボルシュゴス・スラッシャー!!」》
【 ツインパクトカード 】
種族 アーマード・ドラゴン / アーマード・アーツ / 文明 光/火 / パワー4000 / コスト5
■革命チェンジ:アーマード
■スピードアタッカー
■自分の他のクリーチャーすべてに「ブロッカー」を与える。
■メガ・ラスト・バースト(このクリーチャーが離れて、手札、マナゾーン、または墓地に置かれた時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
────────────呪文────────────
カード名:「ボルシュゴス・スラッシャー!!」
文明:火
コスト:2マナ
種族:アーマード・アーツ
■自分の山札の上から5枚を見る。その中からアーマードを1枚、相手に見せてから手札に加えてもよい。残りを好きな順序で山札の下に置く。
75円
ほぼ下面で《 ボルシャックの古代神殿 》か《 ボルシャック・サイバーエクス 》を探すのに使うカードです。ごくまれに《ボルゼラス・ドラゴン/「オレの行く道は止められねぇ」》のこともあるけど。
チェンジしても打点やパワーが増えないのは明確な難点なんですが、《 ボルゼラス・ドラゴン 》と《 蒼き守護神 ドギラゴン閃 》の中継ぎになったり、メガラスバでデッキから《 ボルシャックの古代神殿 》を枯らして革命0トリガーのヒット率を上げたりと仕事そのものは妙にたくさんあります。
一応、古代神殿がなくてもブロッカー付与で身を守れるのは覚えておきましょう。
ちなみに、なんでかアドレナリン版のほうが格段に安いです。
《ボルシャック・サイバーエクス》
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ドラゴン / サイバー・コマンド / 文明 水/火 / パワー7000 / コスト6
■革命チェンジ:水または火のコスト3以上のドラゴン(自分の水または火のコスト3以上のドラゴンが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶︎相手は自身のパワーが一番小さいクリーチャーを1体選び、破壊する。
▶︎相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
50円
このデッキの全生物からチェンジ可能かつこのデッキの全革命チェンジ元になれる、デッキのワイルドカードです。中継ぎとも言います。
さらに選べる除去まで持っててコントロールとしては願ったり叶ったりなんですが、バウンスのほうは《 ボルシャックの古代神殿 》でSAがついてると逆用されがちなことにだけお気を付けを。
《 蒼き守護神 ドギラゴン閃 》からチェンジしてファイナル革命を使いまわすパターンは頻出するので覚えておきましょう。
《ボルシャック・ドギラゴン》
【 進化クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / 文明 火 / パワー12000 / コスト7
■革命0トリガーークリーチャーが自分を攻撃する時、自分のシールドが1枚もなければ、このクリーチャーを手札から見せてもよい。
そうしたら、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。
そのカードが火の進化ではないクリーチャーなら、バトルゾーンに出し、このクリーチャーをその上に置く。
■進化ー自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
■T・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または攻撃する時、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。
その選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。
180円
パワー12000以下にめちゃくちゃ強く出られる、このデッキの最後の壁です。
素のヒット率は約8割強。《 ボルシャックの古代神殿 》が出ていれば自身がブロッカーになったり進化元のcipが活きたりと、成立時になんらかの防御がある確率はさらに上昇しますね。
素出しして強引に攻め込むパターンが結構あるのと、貴重なアンタップインマナであることは考慮に入れておきましょう。
こいつがアーマード・ドラゴンなら実は《 堅き革命 ボルシュゴス/「ボルシュゴス・スラッシャー!!」 》からサーチできたりしたんですが、なんか「メガ」とかいうなんのサポートも受けられない種族なのでダメでした。
《革命の絆》
【 NEOクリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / エンジェル・コマンド・ドラゴン / ヒューマノイド / 革命軍 / 文明 光/火 / パワー8000 / コスト7
■革命0トリガー:クリーチャーが自分を攻撃する時、自分のシールドが1つもなければ、このクリーチャーを手札から見せてもよい。そうしたら、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。そのカードが光または火の進化ではないクリーチャーなら出し、このクリーチャーをその上に置く。
■NEO進化:光または火のクリーチャー1体の上に置いてもよい。
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが攻撃する時、バトルゾーンにあるクリーチャーではないカードを1枚選び、持ち主の墓地に置いてもよい。
330円
ボルドギより打点が穏当な革命0トリガーです。同じくデッキ最後の壁。
ヒット率もあちらと同じく約8割強。素で持ってるブロッカーにより、より確実に攻撃を受け止められますね。
自分の《 ボルシャックの古代神殿 》を割ってSA&超パワーを付与しつつ相手に与えたブロッカーを剥奪して詰めるパターンがあるのは、絶対に覚えておきましょう。これを狙う場合は、古代神殿は2枚以上張らないこと。
《メガ・ブレード・ドラゴン》
【 クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / 文明 火 / パワー4000 / コスト8
■S・トリガー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーをすべて破壊する。
50円
《 ボルシャックの古代神殿 》下で最終兵器に化けるトリガーにして、おおむねアンタップインマナとしてマナに送られる一枚です。一応、序盤のトリガーで出てきたらチェンジ元にもなりますが……。
えーと、あと言えることとしては……革命0トリガーでめくれると宇宙です。
最終盤に素出しすることも考えつつ、しっかりマナは伸ばしておきましょう。
《蒼き守護神 ドギラゴン閃》
【 クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / ハムカツ団 / 文明 光/火 / パワー13000 / コスト8
■革命チェンジ:光または火のコスト5以上のドラゴン
■ブロッカー
■T・ブレイカー
■自分のターンの終わりに、自分の多色クリーチャーをすべて、アンタップする。
■ファイナル革命:このクリーチャーが「革命チェンジ」によってバトルゾーンに出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、自分の山札の上から4枚を表向きにする。その中から進化ではない多色クリーチャーを、コストの合計が6以下になるように好きな数選び、バトルゾーンに出す。残りを好きな順序で山札の下に置く。
180円
間違いなくこのデッキの主役となる一枚です。ファイナル革命を使えば使うほどこちらが潤い、場に残せば残すほど防御性能が高まりますね。
「毎ターン、クリーチャーへの攻撃時にこれにチェンジしてファイナル革命で展開を行う」行為が、このデッキの究極的な理想。そのためにあえてここからチェンジして使いまわすことすら許容されます。
神結さんも言ってたんですが、コントロールを志向するこの手の戦略であれば「リソースを一切減らさず追加展開でき」「アンタップでターンを返しても安心」という点からマジで《蒼き団長 ドギラゴン剣》より強いと思います。
このデッキの回し方
①マナ基盤を整えつつ、チェンジのタネを用意!
まずすべきは、3ターン目までに《 ボルシャックの古代神殿 》か3マナのチェンジ元を用意すること。4ターン目からチェンジして動き出したいデッキだからですね。
「あとで使いたいカード」とかはあまり気にせず、確実にマナに文明を整えていきましょう。
ここで重要なのは、単色カードのマナ置きタイミングについて。
原則として「3ターン目には絶対に単色カードをマナに置く」ことを意識して手札にキープしておくと、格段に動きやすくなりますよ。逆に言えば、このデッキは3ターン目以外全部タップインでも一応動くようには作られています。
②盤面をひたすら処理しつつ成長、そして拡大再生産!
4ターン目以降は、可能な限りシールドを殴らないようにしながらひたすらチェンジして除去と耐久、そしてコントロールを狙います。
メインフェイズに少々のマナを使ってこちらの盤面や手札を整え、バトルフェイズにチェンジしまくって相手の盤面を処理しまくる……という感じでしょうか。
この過程で《 ボルシャックの古代神殿 》を探して張っておけるのが理想ですね。それまでは、《 刀舞の3号 カツえもん 》でのタップキルでうまくお茶を濁しましょう。
最終的に毎ターン《 蒼き守護神 ドギラゴン閃 》を出し入れして毎ターン盤面が広がる状態を作ってからゆっくり圧殺していくのが目標です。もちろん、「このターン中に終わらせないとヤバい!」と思ったらそのまま駆け抜けるべし。
③二大トリガーで劇的に受けろ!
《 ボルシャックの古代神殿 》が貼れていると、革命0トリガーとS・トリガーの威力が急上昇!ブロッカー付与もあって、踏み倒しメタやアンブロッカブルを用意されない限りめちゃくちゃ守りが強固になります。
動く過程で手札に革命0トリガーを溜め込んでおいたり、山札を可能な限り掘って一周させたうえで「シールドに《 メガ・ブレード・ドラゴン 》が何体残っているか」を考えたりしておくのはけっこう重要ポイントです。
1ターン生き残ればそれだけボードコントロールが進むのは言わずもがなですので、「どこまでゲームを引き延ばすか」を考えつつしっかり守っておきましょう。
採用候補のカード
さて。ここからは改造案になるんですが……。もともとこのデッキが「ドギラゴンの書」の派生デッキである以上、ぶっちゃけ「ドギラゴンの書」自体の改造案にもなってきますね。
当然っちゃ当然なんですが、《 王道の革命 ドギラゴン 》が使えるならば《 ボルシャックの古代神殿 》関連パーツを全抜きしてそっちに頼ったほうがより「成長コントロールカウンター」っぽいムーブができると思いますよ。
《 王道の革命 ドギラゴン 》
【 クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / 文明 光/火/自然 / パワー5000+ / コスト5
■ブロッカー
■スピードアタッカー
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から2枚をマナゾーンに置く。その後、クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから手札に戻す。
■革命2:自分のシールドが2つ以下なら、自分のシールドゾーンから手札に加えるこのクリーチャーに「S・トリガー」を与える。
■革命0:自分のシールドが1つもなければ、バトル中、このクリーチャーのパワーを+10000し、このクリーチャーがバトルに勝った時、アンタップする。
1980円
この場合、デッキのカラーリングは概ね黒抜き四色になるはず。
ブーストができるようになるので、デッキをドラゴン軸にして《 風波の1号 ハムカツマン 》とか《 メンデルスゾーン 》とかも採用可能になりますね。特に後者はタップインが嵩んで3ターン目に使うことになってすら使う価値アリです。
ブーストが増えるので「成長」軸だけでなく5マナ域のパワーカードたちやファイナル革命持ちも増えるでしょうし、革命0トリガー枠も特化した際によりヒット率が高い《 革命の絆 》に集約されていくでしょう。
ドラゴン軸ついでに言うと、マナ置きや単色受け入れなどの関係で全カードに火文明が絡むことになる気配もしますね。赤単4c。
で、予算制限から解き放たれたならぜひ搭載したいのが……
《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / エンジェル・コマンド・ドラゴン / ソニック・コマンド / 文明 光/火 / パワー11000 / コスト7
■自分のマナゾーンに光または火のカードが合計5枚以上あれば、このクリーチャーの召喚コストを3少なくする。
■EXライフ
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、このクリーチャーよりパワーが小さい相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。次の相手のターン、相手はクリーチャーを1体しか出せない。
3980円
こちらの高級車。「除去とブロッカーで盤面をひたすらコントロールし、そこで稼いだ時間で拡大再生産を行う」というデッキコンセプト上、この除去&ロックは実質追加ターンと言っても過言ではありません(さすがに過言)。
しかもデッキ全体を火文明に寄せておくことで、2T《 メンデルスゾーン 》→3T自己軽減入りの《 頂上連結 ロッド・ゾージア5th 》とかもできます(光単色が入ってくると2Tメンデルスゾーンの難易度が上がるのでやや不適)。
チェンジとか踏み倒しとか関係なく、元からカードパワーが高いカードが「デッキがやりたいこと」と完全に噛み合ってるのはさすがに強いですね。
……と、こんな風に「デッキ全体でやりたいこと」を最初に決めて尖らせると、(このデッキに限った話ではないんですが)改造もやりやすくなるんじゃないかなと思います。
元のデッキ、「過去のドギラゴンいっぱい入れなきゃいけない縛り」のせいで方向性が見えにくいですからね……。
おわりに
というわけで、「ドギラゴンの書」の後始末でした。
いま見返すと格安にも構築済み改造にもなり切れてないブレブレのテキストだな……と思わなくもないんですが、「事前に立てたコンセプトに殉じる」というスタイルについては最低限成功しているのは個人的にも収穫だったり。
なんにせよ、戦略を複数積むと(カードパワーの関係で)空中分解しがちな格安では「コンセプトを持って構築する」という基本を忘れないようにしたいですね。やりたいこと、絞っていきましょう。
……そういえばこの記事も、そもそも最初から「格安」「構築済み」という複数のスコープを立てたせいで空中分解しているのでは……?
それはそれとして、「実際に組んでみた!」「こんな改造はどう?」「神結さん本当にありがとう」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でツイートしていただければ幸いです。
それでは、次の記事で。北白河でした。