このデッキはこんな人におすすめ! |
●安くて楽しいデッキが欲しい! ●おかしな状況を作り出して相手を驚かせたい! ●相手の動きに対処するコントロールデッキが好き! ●「無限」より「永遠」が好き |
あけましておめでとうございます。あるいはお久しぶりです。
『格安デュエマ研究所』の副所長、北白河です。こういうのは言ったもん勝ちです。
それじゃあいつものいきましょうか。
第25回目となりました当企画『格安デュエマ研究所』。
その名の通り、安くて楽しいカードを活かして格安デッキを研究する…という企画となっております。
ありがたいことに大好評のこの企画。公開した直後にカードが売れて値上がりし、即座に5000円ではデッキが組めなくなることが頻発しています。
この企画、構造に矛盾を抱えている…!
今回の主役……の前に。
この企画もだいぶ長く続き、無限ループや無限攻撃を可能にするような派手なデッキも増えてきましたね。
ただ、「無限」ってゲームを終わらせるためにある概念じゃないですか。
デュエマという楽しいゲームを、そんなに簡単に終わらせるのはもったいないとは思いませんか?
そう、私が欲しいのは「無限」ではなく「永遠」。
喜びも悲しみもない、凪いだ水面のように続いていく平穏の象徴としての「永遠」を手にすることはできないでしょうか?
できるとかできないとかの話じゃありません。
やります。
そんなわけで今回目指すのは、「勝利」ではなく、「無限」より向こうにある「永遠」への到達。
いつもと少し違う目的のデッキですが、どうかお付き合いくださいませ。
というわけで、今回の主役はこちら。
《 コスパンダメソッド 》(シングル価格:70円)です。
追加ターン以外は何とも言えないスペックの彼こそが、我々を「永遠」へと誘ってくれるのです。
具体的にどうすればその領域に辿り着けるかは、どうか続きをご覧くださいませ。
もちろん、お財布に余裕があれば今回のメソッドを利用してより確実に「永遠」に辿り着くことができます。ぜひぜひお試しあれ。
目次
はじめに:この企画のルール
当企画『格安デッキ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
何をもって「低予算」とするかは難しいところですが、当企画では「シングル価格の合計がクロニクルデッキの定価(=およそ5000円)以内」という基準を設けさせていただきます。
(シングル価格は、執筆時点(2022/1/4)のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)相当として計算)
もちろんすでに持っているカードを使ったり、カード状態にこだわりがなければ、さらに安く構築することも可能ですね。
また、忘れてはいけないのが『安いデッキは高額デッキの代用品ではない』ということ。あくまで「安いけれど強い・面白い」と言えるような、独自性のあるデッキを追い求めていこうと思います。
…もっとも今回求めるのはそのどちらでもなく、「永遠」への到達なのですが。
デッキのコンセプト
デッキを組む前に、まずは「永遠」とは何かを定義する必要があります。
「永遠」と聞いてまず真っ先に皆様が思いつくのは、「無限ターン」でしょう。
実際に、無限ターンを獲得することはそれほど難しくない(個人の感想です)ということはデュエマの歴史が証明済みです。
…とはいえ、そのほとんどはその無限ターン中にそれを維持するために動き続けたり、その無限のターンをゲームを決着をつけるために使用したり(もったいない!)と、私が望む「永遠」とは程遠いものです。
そこで、私は「永遠」をこう定義します。
「何も行わずとも勝ちにも負けにもならない、無限のターンを獲得した状態」。
ぶっちゃけ決まった時点で相手が投了するので不可能目標は高いですが、これの実現を目指してカードを選んでいきましょう。
さて。千里の道も一歩よりと言いますし、まずは追加ターンの獲得手段を選定していきましょう。
……とはいえ、実はこれについては今回の主役たる《 コスパンダメソッド 》ほぼ一択となっています。
何故こんな、追加ターン獲得に13マナも費やすクソデカカードでなければならないのでしょうか?
その答えは、彼が数ある追加ターン持ちの中で唯一となる「連続追加ターン制限を持たず」「cip(出た時効果)で追加ターンを獲得するクリーチャー」だという点にあります。
より端的に言えば。
倍化できるのです。
倍化役の《 ソニック・Ⅳ・ワン 》とバウンス役《 愛されし者 イルカイル 》を絡めることより、「1ターンの間に2ターンをもぎ取る」機構が完成。
あとはこの機構を毎ターン回せば、のちに完全フリーのターンがやってきて「永遠」への扉が開く…という寸法です。
しかも都合がいいことに、この倍化の対象は「能力一つ」ではなく「クリーチャーが出てトリガーする能力全て」。
要するに、cipが二つあるクリーチャーならば両方とも二倍になるわけです。
ここでもう一度、《 コスパンダメソッド 》のテキストを見てみましょう。
バズレンダも追加ターンもcipなので問題なく倍化できます。
つまり、7+2の9マナでバズレンダを一回増加した状態で《 ソニック・Ⅳ・ワン 》の効果がかかると、出た時効果の処理はこうなります。
- バズレンダ効果2回。1体バウンス×2。
- バズレンダ効果2回(倍化ぶん)。1体バウンス×2。
- バズレンダ効果を4回使っていれば追加ターン。1.2で合計4回使っているので条件達成。
- バズレンダ効果を4回使っていれば追加ターン(倍化ぶん)。1.2で合計4回使っているので条件達成。
そう、「永遠」に至るには9マナあればいいのです。
あとは《 神の試練 》でライブラリアウトを克服すれば「永遠」に到着です。お疲れさまでした。
このコンボが決まった後には、永遠の静寂と幸福があなたとここまで投了せず付き合ってくれた根気強い対戦相手を包みこむことでしょう。
あと、この辺の枠で「『神の』『メソッド』を使う」「(勝利のための)ループに反対するために作られた、その対極に位置するループ」「(追加ターンが始まれば)誰も壊せない」などからP-MODELの名曲「LOOPING OPPOSITION」の歌詞とこのデッキとの符合についてまつがんメソッドで語ろうとしたんですが、よしもとさんに止められました。
あれ、誰もがわかるネタでやるから面白いんですよね。でもいい曲なのでみんな聴いてね。
というわけで、デッキレシピがこちら。
デッキレシピ: LOOPING OPPOSITION
デッキの総額は4520円。メインじゃないパーツにめちゃくちゃお金がかかりました。
本質じゃないところにお金と労力がかかるという俺の人生みたいな構成になりましたが、 採用カード解説に入っていきましょうか。
採用カード解説
「永遠」
《 コスパンダメソッド 》―「永遠」の創造
【 クリーチャー 】
種族 トリックス / チームウェイブ / 文明 水 / パワー9000 / コスト7
■バズレンダ [cc02](このクリーチャーのコストを支払う時、追加で [cc02]を好きな回数支払ってもよい。このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、その{OL} 能力を1回と、追加で [cc02]支払った回数、使う)
{OL}相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、その{OL}能力を4回以上使った場合、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。
70円
というわけで、追加ターン獲得担当です。一枚は引きたいので3投。
前述のキーパーツを揃えたうえでバズレンダ1の9マナで繰り出せば、追加2ターン!《時間の伸長》!
2ターンもあれば状況をよりよくするためにカードを探すこともできるでしょうし、そもそも殴ってくると勘違いした相手がその場で投了してくれるかもしれません。
とはいえ、相手の攻撃をどうしても凌がなければならない時にバウンス目当てで出すこともわりとあります。
負けては元も子もないので、いざというときは盤面処理のために切ることを恐れないように。
《 ソニック・Ⅳ・ワン 》―「永遠」の維持
【 クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / 文明 水 / パワー5000 / コスト5
■各ターンに一度、自分のクリーチャーがバトルゾーンに出てその能力がトリガーする時、その能力を1度のかわりに2度トリガーしてもよい。
85円
前述の《 コスパンダメソッド 》の効果を倍化して、いろいろバグらせる装置です。これも絶対引きたいので3投。
このデッキのクリーチャーはおおむねcipでなんかしらするタイプのやつらばかりなので、出して維持しておけば道中もだいぶ楽になると思いますよ。
忘れてはならないのが、このcip倍化効果は置換効果であること。
「かわりにトリガーしない」「かわりに自分が使う」等、置換効果のcipメタカードを貫通してcipを使えるので、一見大ピンチの盤面でもチャンスがあります。
マジで覚えてて損のない要素ですので、どうかお忘れなく!
《 愛されし者 イルカイル 》―「永遠」の破壊
【 クリーチャー 】
種族 ムートピア / 文明 水 / パワー3000 / コスト3
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーは攻撃できない。
■自分のターンの終わりに、自分のクリーチャーを1体、手札に戻してもよい。
50円
他のカードと違っておおむねコンボパーツ専業の一枚です。サーチ前提で2枚。
原則として「永遠」に到達する以外の仕事はないに等しいのですが、このデッキでは素出しした《 怒流牙 佐助の超人 》を回収してニンジャ・ストライクをスタンバイすることも可能なのは忘れないようにしておきましょう。
《神の試練》―真なる「永遠」への最後のカギ
【 呪文 】
文明 水 / コスト5
■コストが同じカードが2枚出るまで、自分の山札の上からカードを表向きにする。
■こうして自分の山札をすべて表向きにした場合、このターンの後に自分のターンを追加し、残りのゲーム中、自分の山札のカードが1枚もなくても、自分はゲームに負けない。
■表向きにしたカードをすべて手札に加える。
350円
無限ターンというかりそめの「永遠」を真なるものへと変貌させる、山札切れ対策専用カードです。すべてが終わった後に使えばいいので2投。
なぜこのそこそこ値段がするカードをわざわざ採用しているかというと、「永遠」を確保した後に殴って勝たないといけなくなった時にこれが一番安心できるからです。
クリーチャーの常在型効果ではうっかりトリガー除去引いた時とかに負けちゃいますし、一般的な山札回復ギミックは煩雑で永遠にはふさわしくない…というわけですね。
逆に、これ2枚がマナやシールドに行って使用不可になると、その場で真の「永遠」への道は閉ざされます。
この場合は山札がなくなる前にかりそめの「永遠」に突入し、雑に殴って勝ちましょう。デュエマは6回殴ると人が死ぬゲームです。
「永遠」以外全部
ここからは、「永遠」に至るためになんとかして捻出した「ブースト」「リソース確保」「防御手段」「デッキのふりをするためのカード」などなどになります。
先に言っておくと、金をかけて改造するならたぶんここです。
《 フェアリー・ライフ 》《 電脳鎧冑アナリス 》―言わずもがなの初動
【 呪文 】
文明 自然 / パワー- / コスト2
S(シールド)・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加えるとき、コストを支払わずにすぐ唱えてよい)
自分の山札の上から1枚目を、自分のマナゾーンに置く。
50円
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント・インセクト / サイバーロード / 文明 水/自然 / パワー2000 / コスト2
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このクリーチャーを破壊してもよい。そうしたら、次のうちいずれか1つを選ぶ。
▼自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
▼カードを1枚引く。
75円
引けるのを祈って、2ターン目に使え。
アナリスは厳密にはcipではないので倍化できないことだけご注意を。
《 妖精 アジサイ-2 》《 龍魂珠 》―次のターンの7マナのために
【 クリーチャー 】
種族 スノーフェアリー / ディスタス / 文明 水/自然 / パワー2000 / コスト4
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から2枚を見る。そのうちの1枚をマナゾーンに置き、もう1枚を手札に加える。
■ササゲール2(ディスペクターを召喚する時、コストを2少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。そのディスペクターのコストは0以下にはならない)
330円
【 クリーチャー 】
種族 ドラゴン・オーブ / ディスタス / 文明 自然 / パワー4000 / コスト4
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から5枚を見る。その中から1枚をマナゾーンに置き、残りを好きな順序で山札の下に置く。
■ササゲール2(ディスペクターを召喚する時、コストを2少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。そのディスペクターのコストは0以下にはならない)
55円
後述する守りの要となる7マナディスペクターに繋ぐための、4マナのブースト持ちディスタスです。
先ほどのブーストから2→4→(実質)7の動きに持ち込むのが、このデッキの理想ムーブですね。
些細なものではありますが、彼らのcipも《 ソニック・Ⅳ・ワン 》で倍化できることは覚えておいて損はないでしょう。
《 終絶電融 パワーロビン 》《 飢限電融 ファタル・エレガンス 》―防衛の要
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / アウトレイジ / 文明 水 / パワー8000 / コスト7
■EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く。)
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーが出た時、または自分が呪文を唱えた時、次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
▶カードを1枚引く。
200円
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / ポセイディア・ドラゴン / ジャイアント / 文明 水/自然 / パワー9000 / コスト7
■EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
■このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを2体まで選び、持ち主の手札に戻す。
■相手のクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置いてもよい。
60円
というわけで、「盤面をごまかしながらリソースを継続的に稼げるディスペクター」です。
可能な限り早く立てた彼らで時間を稼ぎ、「永遠」の下準備をするのが基本ですね。
EXライフのおかげで場持ちもそこそこなので、相手によっては臆せず殴り返していったりしましょう。
運用の上での重要なポイントとして、ファタル・エレガンスのブーストは9-10マナ前後溜まったらそこでストップすることを忘れないようにしてください。
このデッキ、枠の関係でマナ回収が積めなかったのでキーパーツがマナに落ちるとそのまま頓死するんですよね…。
《 怒流牙 佐助の超人 》 ―0マナブースト
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント / アース・イーター / シノビ / 文明 水/自然 / パワー3000 / コスト4
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■ニンジャ・ストライク5
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引き、その後、自分の手札を1枚捨てる。その後、カードを1枚、自分の墓地からマナゾーンに置く。
65円
5マナ以降にのみ使える、ニンジャ・ストライクで無料ブーストが行える一枚です。
実は「安くて」「落としてはいけないカードを落とさなくて」「ブーストができる」「生物」という検索条件にたまたま引っかかっただけという説もあったりしますが、十分以上に活躍してくれますよ。
原則としてマナ加速以上の仕事は期待していませんが、《 終絶電融 パワーロビン 》が出ていればカウンターでの受け札になったりするのは忘れないようにしましょう。
もちろん、素出しプランがわりと発生することも覚えておいてくださいね。
《 Dの機関 オール・フォー・ワン 》―とっても便利な「永遠」の模造品
【 D2フィールド 】
文明 水 / コスト5
■自分のターンの終わりに、自分のクリーチャーを1体破壊してもよい。
そうしたら、そのクリーチャーよりコストが最大2大きい、水の進化ではないクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出す。(他のD2フィールドがバトルゾーンに出た時、このD2フィールドを自分の墓地に置く)
■Dスイッチ:自分のクリーチャーがバトルゾーンに出て、その能力がトリガーする時、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。
そうしたら、その能力は1度のかわりに2度トリガーする。
55円
なんもなしでは絶対に揃いそうにないキーパーツを盤面に揃える装置です。
このカードのタネにするためにブーストの多くをクリーチャーにしていたり。
手札に来た「永遠」のパーツをこれで実質ノーコストで吐き出すことで、キーパーツを揃えるのはちょっとだけ楽になるはずです。
ちなみにDスイッチは一回だけとはいえ《 コスパンダメソッド 》で2ターン獲得が可能です。
これでターンを獲得してゆっくりキーパーツを探せるということはお忘れなきよう。
《 クリスタル・メモリー 》―頼れるサーチ
【 呪文 】
文明 水 / パワー- / コスト4
S(シールド)・トリガー(このカードをシールドゾーンから手札に戻すとき、コストを支払わずにすぐ使ってよい。)
自分の山札からカードを1枚選び、自分の手札に加える。そのあと、山札をシャッフルする。
50円
最初はいなかったんですが、コンボデッキでこれ積まないのはさすがに噓だと思って投入した一枚。
おおむね足りないパーツを引っ張ってくることになると思いますが…それ以上言うことも特にないですね。
使うと盾に落ちているパーツがわかるという副次作用もあるので、真なる「永遠」が成就しないことがわかったら開き直ってください。
このデッキの回し方
①まずは全力で生き延びろ!
まずやること…というかこのデッキの8割ほどは、「死なないようにしながら手札にキーパーツを揃え、全力で9マナまでブーストすること」にあります。
理想の動きとしては、2→4→(実質)7のムーブでディスペクターを設置して相手の盤面をバウンスしきること。
このあたりのタイミングで《 Dの機関 オール・フォー・ワン 》を置けると、マナに余裕ができてだいぶ楽になるはずです。
次の段階に進むのに必要なのは、「9マナ」「盤面に倍化効果スタンバイ」「手札に《 コスパンダメソッド 》」 の3点です。
②かりそめの追加ターンで準備を整えろ!
「9マナ」「盤面に倍化効果スタンバイ」「手札に《 コスパンダメソッド 》」が揃ったら、何はなくとも追加2ターンを狙いましょう。
こうしてフリーのターンを獲得したら、全力で残りのパーツを探して揃えていきます。
ここまで《 クリスタル・メモリー 》を温存できていればしめたものですね。
あと、《 終絶電融 パワーロビン 》が出ていると全クリーチャーが山札堀り装置になるので捗ります。
③「永遠」
猶予の2ターンのうちにキーパーツが揃えば、「永遠」はもうすぐそこ。
ひたすら追加ターンを得続け(これをかりそめの「永遠」と呼びます)、山札が1枚になったら《 神の試練 》を使えば晴れて真なる「永遠」です。
あとは対戦相手に「10↑10↑100ターンかけて1ターンに2回追加ターンを取ります」と宣言すれば、1グーゴルプレックスほどの追加ターンが訪れます。
悠々とそのターンで憩ったり、弥勒菩薩が修行を終えて仏陀になるのを待ったり、4000里四方のデカい岩を100年に一回撫でて岩の摩滅を狙ったり、この世の全分子をインクに変えて10進数でデカい数を表記したりしましょう。
あ、そうだ。もしどうしても勝利が必要になるか、あなたの寿命が尽きそうになった場合は黙って相手を六回殴ってください。
「永遠」は失われますが、かわりに勝利が手に入ります。よかったですね。
採用候補のカードたち
このデッキを改造する際に重要なのは、「いかに生存しつつ9マナを貯め、キーパーツを確保するか」というポイントに沿ってカードを選ぶことです。
極論、「永遠」成立に必須な4枚さえ任意のゾーンからサーチや回収ができるならば他の36枚はもうなんでもいいですからね。
余裕があるならば【チェンジザドンジャングル】【デュエランド】【シノビドルゲーザ】みたいな色の合うデッキをベースにしてキーパーツをちょい足しすれば大丈夫です。じゃあそっち組めよ!
ここでは、今回の主軸となった「2→4→7」のディスペクター降臨ルートのまま強化するパターンについてやっていこうと思います。
《 地龍神の魔陣 》
【 呪文 】
文明 水/自然 / コスト2
■G・ストライク(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■自分の山札の上から3枚を見る。そのうちの1枚を手札に加えるかマナゾーンに置き、残りを好きな順序で山札の下に置く。
380円
黙って積め。
これがあると事実上「ボトム落ち」概念がなくなるので、そういった点でもうれしいですね。受けにもなるし。
《 Disメイデン 》
【 クリーチャー 】
種族 スピリット・クォーツ / ディスタス / 文明 水/自然 / パワー3000 / コスト3
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーが出た時、カードを1枚引き、その後、自分の手札を1枚マナゾーンに置く。
■各ターン、自分がはじめて多色カードを自分のマナゾーンに置いた時、そのカードをアンタップする。
160円
色が合うデッキではおそらくこれからレギュラーとなるであろう、ブースト担当です。
タップイン緩和&ブロッカーという、このデッキに欲しいものをがっつり持ってきてくれるカードですね。
おそらく最適化の過程で「永遠」に必要なパーツの枚数は少なくなっていくでしょうから、その枠でねじ込まれることになるでしょう。
《 斬隠蒼頭龍バイケン 》
【 クリーチャー 】
種族 ポセイディア・ドラゴン / シノビ / 文明 水 / パワー6000 / コスト6
W・ブレイカー
相手のターン中にこのクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。そうした場合、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。
自分のシノビの「ニンジャ・ストライク」能力を使った時、カードを1枚引いてもよい。
1300円
言わずと知れた「サルトビバイケン」ギミックで鉄壁の防御を実現してくれる一枚ですね。
このデッキにおいては《 終絶電融 パワーロビン 》と特に好相性で、あちらの効果と合わせてとんでもない量のバウンスを実現してくれます。
これを採用するなら、他にもいくらか防御的なシノビギミックを積んでみるのもいいかもしれませんね。《裏斬の取引 パルサー》とか《 自撮の超人 》とか。
繰り返しになりますが、この構成に頼らずとも前述のように「マナが伸びる、耐久力の高いデッキ」であれば「永遠」パーツ4種を足すことでこのギミックを実現することが可能です。
なんなら《 神の試練 》のかわりに《 S級宇宙 アダムスキー 》とか積んで、かりそめの「永遠」のうちに殴り勝っちゃってもいいわけですしね。
こっちのルートだと《 禁断機関 VV-8 》とかも採用できてお得ですよ。本末転倒!
おわりに
というわけで、「エターナル・ブルー」でした。結局記事内で一回もこの名前で呼ばなかったなこのデッキ。
はっきり言って「やりたかっただけ」のギミックをデッキにするために四苦八苦した回でしたが、その過程で《 終絶電融 パワーロビン 》+ニンジャ・ストライクギミックの硬さなどけっこう発見があったので実は割と満足してたり。
このデッキに限らず、「ドローやブーストなどの足回りの基盤」+「メインとなる楽しいギミック」の二部構成でデッキを組むと、それぞれのパーツを差し替えてデッキにバリエーションを作ったりできるのでお勧めです。ぜひお試しあれ。
なんていうか、好きなんですよね。変なことが起きるの。
手札が突然10枚以上になるとか、本来倍にならなそうなものが倍になるとか。カードが6枚くっつくとか、光り物がマナから全部飛ぶとか。
既知のカードを使って、誰も見たことのない局面を作る。なんだか思考実験みたいな話ですが、普通に対戦して勝つデッキを考えるのと同じくらいに好きですよ。
たまーに息抜き程度に「デュエマのルールでこういうこと実現できるのかな?」っていうのをカードリスト眺めながら考えると、いい気分転換になりますよ。ぜひお試しあれ(二回目)。
「実際に組んでみた!」「こんな改造はどう?」「ティーゾリス+覇道+アゴクイ+ヴェノミック・ハザード+神の試練で別ルートから永遠が完成する」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でツイートしていただければ幸いです。
次回の記事は、弊研究所のH宮田がまた何かやろうとしてるらしいですよ。お前最近記事書きすぎだろ!
それでは、次の記事で。北白河でした。