月が再び昇る時 空はまた慄くだろう
(訳:初めましての人は初めまして、覚えてくださっている方はお久しぶり、らすねと申します。今回ご縁があって格安デッキ研究所の一員として、記事を書かせていただくことになりました。 )
こういう一発ネタから記事を始めるの、一回やってみたかったんですよね。
というわけで、第22回目となりました当企画『格安デュエマ研究所』。
その名の通り、安くて楽しいカードを活かして格安デッキを研究する…という企画となっております。
さてさて、当研究所も既に20回の大台を超え、ビートダウン・ハンデス・ワンショット・墓地ソース・一発ネタ・コントロールなど、多くのデッキタイプが揃い踏みしつつあります。
しかし、未だに研究されていないアーキタイプがあります。
それは、ループデッキです。
もちろん、嫌いな人が多いアーキタイプなのは重々承知しています。
しかし、複雑な相互作用を連鎖させて相手に何もさせずに勝つのも、デュエルマスターズというゲームの楽しみの一つであることは否定できないのではないでしょうか。
というわけで、この格安研究の新たな可能性のためにループデッキの研究をしていきたいのですが、問題があって、ループデッキは往々にして高額デッキになりがち。
成功率の高いループデッキはいわゆる「ガチデッキ」に分類され、どうしても需要が集中して、関連パーツも高額カードになりがちなのが考えもの。
そこで、何か安くて面白いループが組めるカードが転がってないか調べてみたところで、今回の主役の登場!
こちら!!!!
《 至宝を奪う月のロンリネス 》(シングル価格:370円)です。
オシオキムーンによるノーコストのブロッカー踏み倒し能力を持ったクリーチャーです。最初の胡乱な挨拶は、この伏線だったわけですね。
デュエルマスターズにおいて、緩い条件でリソースを増やす能力=ループの材料と言っても過言ではありません。
さて、この能力を思い切り活用するためにブロッカーでシールドを増やしたり減らしたりするカードと言えば……。
革命編当時から多くの悪行……もとい、様々な奇跡を起こしてきたクリーチャー、《音感の精霊龍 エメラルーダ》ですね。
すっかり悪名も鳴りを潜めて、50円というたいへんお求めやすい価格になりました。
さてさて、格安デュエマ研究所初のループデッキにして、もっとも難解なデッキの紹介、行ってみましょう。
もう少し財布に余裕のある方向けの改造パーツなども紹介しておりますので、ぜひぜひ最後までお付き合いくださいませ。
目次
はじめに:この企画のルール
当企画『格安デッキ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
何をもって「低予算」とするかは難しいところですが、当企画では「シングル価格の合計がクロニクルデッキの定価(=およそ5000円)以内」という基準を設けさせていただきます。
(シングル価格は、執筆時点(2021/12/20)のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)相当として計算)
もちろんすでに持っているカードを使ったり、カード状態にこだわりがなければ、さらに安く構築することも可能ですね。
また、忘れてはいけないのが『安いデッキは高額デッキの代用品ではない』ということ。あくまで「安いけれど強い・面白い」と言えるような、独自性のあるデッキを追い求めていこうと思います。
デッキのコンセプト
月の海に音楽が満ちる時 無限の奇跡が舞い降りる
(訳:細かい手順は後で説明するので、とりあえずメインのループギミックの説明をします。)
《至宝を奪う月のロンリネス》+《音感の精霊龍 エメラルーダ》2枚+《深海の伝道師 アトランティス》の4枚が揃うことで、「シールド+手札のS・トリガー持ちのカードを好きなだけ使うことができる」ループを発生させることができます。
この状態で、
- 《アルカディア・スパーク》を撃って、相手にカードを1枚引いてもらう。
- 《月の死神 ベル・ヘル・デ・スカル》で《アルカディア・スパーク》を墓地から回収する。
を無限回繰り返して、相手の受け札も盤面も完全無視した勝利を狙うのが、このデッキのコンセプトです。
これでシールドのカツキングにも怯えなくて済みますね。
デッキレシピ
今回の合計金額は4930円でした。
相変わらず胡乱なカードが多いですね。
採用カード解説
ループパーツ
《 至宝を奪う月のロンリネス 》
【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド / 月光王国 / 文明 光 / パワー6500 / コスト5
■W・ブレイカー
■相手の呪文を唱えるコストは1多くなる。
■オシオキムーン:カードが自分のシールドゾーンを離れた時、コスト7以下の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
370円
今回の主役。
カーナベルにアクセスする度に、販売価格が下がっていって悲しい気持ちになりました。
ループの始動点にして要の1枚ですが、ループが揃っていない時は素出しするのも手です。
このオシオキムーン効果のおかげで、相手に対して「シールドを殴ったら何か良くないことが起きるのでは?」とプレッシャーを掛けることができ、安易にシールドに殴り掛かるのを躊躇させられます。
構わず殴ってきた場合には、割られたシールドが《クリスタル・メモリー》だったらそのまま足りないパーツをサーチしてきて、オシオキムーンからエメラルーダを出して勝利!ということが起こります。
後述するように、《魔王と天使のサイン》のリアニメイトから勝利を狙うのがメインプランの1つのため、破壊されたら破壊されたでよし!の気持ちで出すのがおすすめです。
オマケのようについているコスト加重効果も忘れないようにしましょう。
《 音感の精霊龍 エメラルーダ 》
【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド・ドラゴン / 文明 光 / パワー5500 / コスト5
■ブロッカー(相手クリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーをタップして、その攻撃を阻止してもよい。その後、その相手クリーチャーとバトルする)
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドをひとつ、手札に加えてもよい。その後、自分の手札を1枚裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。(こうして手札に加えたシールドの「S・トリガー」を使ってもよい)
ループの要2。
こいつはロンリネスとは逆で、絶対に適当に出さないようにしてください。
先述した通り、ループの成立に2枚必要なため、手札以外に行った場合コンボ成立がめちゃくちゃ遠ざかります。
よほど追い詰められて「ここで何らかのトリガーで相手の盤面を崩さないと負ける」と思った時以外、ぐっと堪えて手札に握って起きましょう。
ちなみに、自分もこのデッキを組むまではぼんやりとしか把握していなかったのですが、意外とS・トリガーの暴発周りの処理はややこしいので、こちらの記事を参考にして予習しておきましょう。
Sトリガー呪文を暴発させる場合、即座に解決まで行われるため「手札に加えた《クリスタル・メモリー》を暴発させて、探してきたカードをそのままシールドに埋める」などの少々インチキじみた動きが可能になります。
《 深海の伝道師 アトランティス 》
【 クリーチャー 】
種族 オラクル / リヴァイアサン / 文明 水 / パワー4000 / コスト10
■S・トリガー
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分のクリーチャーを1体選び、残りを手札に戻す。その後、相手はバトルゾーンにある自身のクリーチャーを1体選び、残りを手札に戻す。
150円
ループの要その3、兼受け札。
素出しするのはほぼ不可能のため、「1枚は持っておきたいけど、こいつマナに置かないと動けないな……」という事態がよく起きる困ったちゃん。
墓地に行ってもいいロンリネス、《ケンザン・チャージャー》の対象になっているエメラルーダと違い、ほぼ素引きで手札に握るしかないのと、一応は受け札になってくれるのもあって強気の4積み。
好みに合わせて調整しても大丈夫です。
《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》
【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / ビーストフォーク / 文明 闇/自然 / パワー3000 / コスト5
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚、自分のマナゾーンまたは墓地から手札に戻してもよい。
フィニッシャーA。
ほぼループ成立後にしか用事がないため、主に《クリスタル・メモリー》経由で読んでくることになります。家族から運転手を頼まれる俺かな?
こいつもこいつでマナや墓地に置くとややこしいことになるので、デッキに埋まっていてくれるのを祈りましょう。
後ほど紹介するループでシールドを全部ひっくり返せるため、シールドに埋まっていてくれるのが一番嬉しいです。お正月に親戚が集まった時の俺かな?
余談ですが、こいつの名前にも月が入っているのがオシャレポイント高いですね。タカラトミーはこのループを想定していたのかもしれません。
《アルカディア・スパーク》
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■次のうちいずれかひとつを選ぶ。
バトルゾーンに自分のエンジェル・コマンドがあれば、両方を選んでもよい。
・相手のクリーチャーを1体選ぶ。
相手はそれを自身の山札に加えてシャッフルし、その後カードを1枚引く。
・相手のクリーチャーをすべてタップする。
フィニッシャーB。
出た当初から悪さにしか使われてないカード。
こいつもアトランティスと同じで受け札にもなるのですが、タップインの多色カードなのが辛いため2枚積み。
《ベル・ヘル・デ・スカル》がマナからもカードを回収できるため、初動でマナに置いても大丈夫です。
ロンリネスもエメラルーダもエンジェル・コマンドなので、たまに素トリガーで両方の効果を使うことができます。
忘れないように。
オシオキムーン始動カード
コンボの始動に際して、ロンリネスのオシオキムーンを起動させる手段が必要になってきます。
様々なカードを調べた結果、攻撃時にシールド回収するタイプのカードは安定性に不安があったため、以下の二種類で盤面の準備なしにオシオキムーンを起動させるプランで行くことにしました。
《魔王と天使のサイン》
【 呪文 】
種族 月光王国 / 文明 光/闇 / コスト5
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■光または闇の、コスト6以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
■自分のシールドを1つ、墓地に置いてもよい。そうしたら、次の自分のターンのはじめまで、自分のクリーチャーすべてに「ブロッカー」を与える。(「ブロッカー」を持つクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をそのクリーチャーに変更してもよい)
イラストにロンリネスがいることからもわかるとおりのデザイナーズコンボで、墓地からロンリネスを釣ってそのままオシオキムーンを起動できます。
S・トリガーがついているのも重要で、初動カードからロンリネスを墓地に置いておくことで、相手の攻撃でトリガーした時にカウンター気味にオシオキムーンを誘発させることが可能になります。
しかも、ブロッカーにもなってくれます。
《言祝ぎし神王のコンヤク》
【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド / 月光王国 / 文明 闇 / パワー4000 / コスト5
■スレイヤー(このクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する)
■自分のターンの終わりに、このクリーチャーが自分の墓地にあれば、自分のシールドを1つ墓地に置いてもよい。そうしたら、このクリーチャーを手札に戻す。
相手にターンを回さずにノーコストでオシオキムーンを起動させられるカードです。
特に、呪文メタクリーチャーに睨まれてサインから始動出来ない場合の補助になってくれます。
墓地にロンリネスを置いてサインで始動するか、墓地にコンヤクを置いてロンリネスを立てて始動するか、3ターン目までに判断して動くようにしましょう。
その他のカード
《堕呪 ウキドゥ》
【 呪文 】
種族 魔導具 / 文明 水 / コスト2
■いずれかのプレイヤーのシールドを1つ見る。それを持ち主の墓地に置いてもよい。そうしたら、そのプレイヤーは自身の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。
■カードを1枚引く。
元々は《エマージェンシー・タイフーン》だった枠。
S・トリガーのあるエマタイの方がいいのでは?と思う方も多いかもしれませんが、回してみたところ「墓地に落ちて嬉しいカードがそんなにないどころか、嬉しくないカードのほうが多い」という理由でこちらに交代。
最初動で自分のシールドを1枚見て、ロンリネスかコンヤクなら墓地に置いて、それ以外の暴発させて嬉しいカードならそのままにする……という単純な使い方なのですが、この見通しを立てる効果が思った以上に強く、その上1ドローも付いているため、見た目以上にコンボの成立に貢献してくれます。
さらに、 シールドを離れさせる効果でもあるため、素出ししたロンリネスのオシオキムーンの起動にも使えます。
便利だけど複数枚引くと動きがもたつくので3枚。
《ケンザン・チャージャー》
■自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それが呪文か、「ブロッカー」を持つクリーチャーなら、自分の手札に加える。それ以外なら、山札の一番下に置く。
■チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに自分のマナゾーンに置く)
120円
このデッキの必要なカードを探しながらチャージャーもしてくれるカード。
初手に引き込みたいので4積み。
マナを伸ばしたいデッキでもないのにチャージャー?と思われそうですが、思った以上に手札に溜め込みたいカードが多く、実質的に「マナチャージを肩代わりしつつ1ドローしてくれるカード」としての採用です。
《 貝の理解者カチカッチン/サンキュー・ホタッテ 》
【 ツインパクトカード 】
種族 ムートピア / 文明 水 / パワー6000 / コスト6
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
【呪文】
カード名:サンキュー・ホタッテ
文明:水
コスト:4マナ
■カードを3枚引く。その後、自分の手札を1枚捨てる。
ぱっと見謎の手札調整カード。
前述のロンリネスのオシオキムーン起動プランのために、どうしても一種類はルーティングをしてくれるカードが必要になったため採用。
何度も書いてる通り手札に揃えておきたいパーツが多く、《エマージェンシー・タイフーン》や《サイバー・チューン》では手札が増えないため、これに白羽の矢が立ちました。
水闇3マナで3ドロー1捨てのカード来てくれないかな……という気持ちになります。
来たら流石に強すぎるのかな……。
《クリスタル・メモリー》
【 呪文 】
文明 水 / パワー- / コスト4
S(シールド)・トリガー(このカードをシールドゾーンから手札に戻すとき、コストを支払わずにすぐ使ってよい。)
自分の山札からカードを1枚選び、自分の手札に加える。そのあと、山札をシャッフルする。
問答無用のサーチカード。
こいつの仕事は大きく分けて
- 4ターン目に唱えて、足りないループパーツを探す
- ループに入った後に暴発させて、フィニッシャーを持ってくる
の2つです。
無いと回らないけど、引きすぎると動きがもっさりするので妥協の3積み。
エメラルーダの項でも書いたとおり、エメラルーダの出た時の効果で暴発させた場合、即座に持ってきたカードをシールドに埋めれられることは覚えておきましょう。
《ドンドン吹雪くナウ》
【 呪文 】
文明 水 / コスト4
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■自分の山札の上から5枚を見る。そのうちの1枚を相手に見せてから手札に加え、残りを好きな順序で山札の一番下に置く。このようにして見せたカードが光または闇のカードなら、クリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。
「受け札にもサーチにもなるトリガー持ち呪文が欲しい!!!!」という気持ちで採用されたカード。
使い方はほとんど《クリスタル・メモリー》と同じですが、相手の初動クリーチャーやメタクリーチャーを戻して動きを妨害することができます。
あと、某カツキングで有名になった通り自分のクリーチャーも戻すことができるため、生き延びるためになんとなく出したロンリネスから、なんとなく出したエメラルーダを手札に回収することが出来ます。
相手が高速デッキだった場合はそれなりに発生するシチュエーションなので、これも覚えておきましょう。
細かいテクニックの積み重ねが勝率を上げてくれます。
《 剥楯!月光MAX 》
【 呪文 】
種族 月光王国 / 文明 光/闇 / コスト4
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■次のうちいずれか1つを選ぶ。バトルゾーンに自分の光のクリーチャーと闇のクリーチャーがそれぞれ1体以上あれば、両方選んでもよい。
▶自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。
▶相手のクリーチャーを1体破壊する。その後、自分のシールドを1つ、手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
このデッキの数ある弱点の中で、一番致命的なのが「コンボの始動の前にシールドが0になる」ことです。
オシオキムーンの起動から始まるデッキな以上、最初の段階でシールドが0枚だとループに入れなくなります。
デッキの構成上Sトリガーは多く取ってある上、シールド自体は1枚あればOKなため、ビートダウンなどの細かい刻みには強いのですが、ワールド・ブレイカーなどの過剰打点で一気に割られると、そこからにっちもさっちもいかなくなってしまいます。
そのリカバリのために採用されたカードです。
デッキを見てもらうと分かる通り、サインの黒マナ源がかなり少ないため、それを補うためにもこれ一択かな、という感じ。
このデッキの回し方
ループ方法について
月は何度も昇り そして沈む
(訳:「どういうループが起こせて、どうやって勝つか」の説明をします。)
【ループに入る条件】
- 手札に《音感の精霊龍 エメラルーダ》が2枚 《深海の伝道師 アトランティス》が1枚
- 場に《至宝を奪う月のロンリネス》が1体
この状態でロンリネスのオシオキムーンを誘発させることです。
【ループの手順】
(0.ロンリネスが場におり、ロンリネスのオシオキムーンが誘発して、効果のストックが置かれた状態)
①
- オシオキムーンを解決して、エメラルーダAを出す
②
- エメラルーダAの出た時のシールド入れ替え効果を使う。
- 好きなシールドを手札に加えて、アトランティスをシールドに仕込む。
- ロンリネスのオシオキムーンが誘発。
③
- オシオキムーン解決。手札のエメラルーダBを出し、出た時のシールド入れ替え効果を使う。
- アトランティスを手札に加え、その際にシールドトリガー宣言。場に出す。
- 手札の好きなカードをシールドに仕込む。
- ロンリネスのオシオキムーンが誘発。 (ストックします)
④
- アトランティスの出た時効果を使う。場のロンリネスを指定して、他のクリーチャーを全て手札に戻す。
- 場には少なくともエメラルーダ2体とアトランティスが居るので、それらが手札に戻る。
- 場にロンリネスのみで、ロンリネスのオシオキムーン能力が一個ストックされているので、これは0.の初期状態に戻っている。
ループ成立です。
このループが成立している時に、③の手順で仕込んだ好きなカードを次の周回の②で暴発させることができるので、これでS・トリガーを持つカードを好きなだけ唱えられます。
フィニッシュ時に必要となるSトリガーカードはこの2枚。
《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》 は、アトランティスの出た時効果で一緒に手札に戻るので、ループに巻き込んでやることで場に出た時のマナ・墓地回収効果を無限回使うことができます。
上の無限トリガーループの途中で
- 《アルカディア・スパーク》を暴発させて、 1番目のモードで相手がドローする。 (注:クリーチャーがいなくても1番目のモードを選ぶことができ、ドローも発生します。)
- 《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》 を暴発させて、唱えた《アルカディア・スパーク》を回収
を交互に行い、ライブラリアウトで勝利します。
……わかりましたか???
文字だけでわかりづらかったら、実際に手元で一人回してみるのがオススメです。
領域の移動が絡むループではないので、慣れるとすぐに回せるようになります。
そういう意味でも、文字通りクリスマスにロンリネスな人向けのデッキとなっております。
いっぱい一人回ししましょう。
①各種ドロー・サーチでパーツを揃える
序盤は必死にカードを引き込みましょう。
相手が殴ってくるデッキだった場合は、むしろ「シールドから手札が増えてラッキー」ぐらいの気持ちでどっしり構えましょう。
②ロンリネスかコンヤクを墓地に置く
コンボの始動準備です。
ウキドゥかホタッテを使って、
ロンリネス+サインで始動するならロンリネスを墓地に置きましょう。
ロンリネス+コンヤクで始動するならコンヤクを墓地に置きましょう。
③揃い次第ループ始動!
ループパーツが揃い次第、ロンリネスのオシオキムーンを起動してループに入って勝ちましょう!!!!
これらのカードが手札にない場合でも、とりあえずループに入ってしまえばシールドのカードを全て暴発させられるため、《クリスタル・メモリー》か《ドンドン吹雪くナウ》のどちらかさえ唱えられるなら
《ベル・ヘル・デ・スカル》を持ってくる→《ベル・ヘル・デ・スカル》で唱えたカードを回収→もう一度暴発させて《アルカディア・スパーク》を持ってくる
の手順でフィニッシュに入ることが出来ます。
採用候補のカードたち
正直なところ、ループパーツ組は代わりが無いカード群であるため、あまり変えようがないデッキです。
多分《クリスタル・メモリー》あたりまでほぼ固定枠だし……。
というわけで、主に受け・サーチ札で良さげなカード群の紹介です。
《サイバー・ブレイン》
(殿堂カード) 【 呪文 】
文明 水 / コスト4
S(シールド)・トリガー(このカードをシールドゾーンから手札に戻すとき、コストを支払わずにすぐ使ってよい。)
自分の山札からカードを3枚まで引く。
330円
歴史を作ったトリガードロー。
ループに入るために手札が多く必要であるため、かなり有力な選択肢の1枚。
何はともあれ、3ドローはかなり便利です。丸すぎて書くことがない!!!
《 「驚愕の鉄人」 》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / チーム銀河 / 文明 水 / パワー8000 / コスト6
■ギャラクシールド [ww04]
■自分のターンのはじめに、このクリーチャーが表向きで自分のシールドゾーンにあれば、コストを支払ったものとして召喚する。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが表向きで自分のシールドゾーンに置かれた時、自分の山札の上から4枚を表向きにする。その中から光のカードと水のカードを1枚ずつ選び、手札に加える。残りを好きな順序で山札の一番下に置く。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、他のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
50円
ループパーツ全てにアクセスできる、実質4マナのドローカード。
掘り進める枚数に期待するならアリです。
そのまま場に出てくれれば相手の動きを撹乱することもできます。
《「蒼刀の輝将」》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / チーム銀河 / 文明 水 / パワー6000 / コスト6
■ギャラクシールド [ww03](このカードを使うコストの代わりに、[ww03]を支払ってもよい。そうしたら、このカードを表向きにし、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く)
■自分のターンのはじめに、このクリーチャーが表向きで自分のシールドゾーンにあれば、コストを支払ったものとして召喚する。
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが表向きでシールドゾーンに置かれた時、またはバトルゾーンに出た時、カードを1枚引く。
480円
3ターン目からカードを引きつつ、相手に圧力を掛けたい場合はこっち。
こいつの場合は、ブロッカーがついているおかげでロンリネスから呼び出すこともできます。
ギャラクシールド持ちの手札補充は、オシオキムーンの起動にも役に立ってくれるので、トリガーを絡めずにゆっくりと動く構築にする場合は非常におすすめです。
《偽りの月を盗むファントム》
【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / 月光王国 / 文明 闇 / パワー6000 / コスト5
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■オシオキムーン:カードが自分のシールドゾーンを離れた時、相手は自身の手札を2枚選び、捨てる。
ループ一辺倒ではなく、コントロール寄りに組みたい場合の最有力カード。
ロンリネスやサインから呼び出せる上に、各種オシオキムーン起動カードから相手の攻め手を思い切り削ぐことができます。
ロンリネスと違い、コンボなしでも機能するのが魅力的。こいつを積む場合はウキドゥや月光MAXの枚数を増やしましょう。
おわりに
今回も、めちゃくちゃ文章量の多い記事にお付き合い頂きありがとうございました。
格安ループデッキの開発により、格安デュエマ研究に新たな風が吹き込めた……らいいなあと思っています。
「実際に組んでみた!」「こんな改造はどう?」「君から涙を奪おう 決して過去を振り返ることのないように 」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でツイートしていただければ幸いです。
次回は……年末年始でどうなるかわかりませんが、これの他にもループデッキが出てくるらしいです。
まだまだ遊び足りないと言わんばかりに色んなデッキが出てくる「格安デュエマ研究所」これからも応援よろしくお願いします。