【DM歴代名作デッキ】Vol.43~青魔導具(第1期)~【週刊:神結コラム】

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【DM歴代名作デッキ】Vol.43~青魔導具(第1期)~【週刊:神結コラム】

 《ガル・ラガンザーク》の殿堂に寄せて?

 ということで、こんにちは。神結です。

 いよいよGPも間近です。気付けば来週末ですからね。

 私は今回もカバレージを担当させていただきますので、よろしくお願いします。ちなみに「GP事前メタゲーム予想」的なものが来週中にはガチまとめで公開されると思いますので、こちらもお楽しみにお待ちください。

 

 そんなわけで、「歴代名作デッキ紹介」と題して、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。

今回は【青魔導具】(第1期) です。

 

目次

本日の名作デッキ紹介

超CSⅢ優勝デッキ「青魔導具」

 というわけで今回の名作デッキは、【青魔導具】になります。

 第1期というのはこの記事の便宜上そう呼んでるだけで、特に一般的にそう呼ばれているわけではありませんが、登場から2019年夏くらいまでの時期(《堕呪 ゾメンザン》とか《ガル・ラガンザーク》とかの追加前)だと思っていただければと思います。

 特に2019年夏の活躍は印象的で、超CSⅢの優勝デッキでもあります。

 リストはこんな感じ。


 これはもうはっきり明記しておきますが、このデッキはミノミーさんのデッキと言っていいです。

 2019年の夏と言えば前年度に大活躍した《ジョット・ガン・ジョラゴン》や《“轟轟轟”ブランド》の殿堂後であり、最強だった【赤白轟轟轟ミッツァイル】の弱体化、そしてクロニクルデッキで発売された【アナカラーデッドダムド】が登場した時期でもあります。

 そんな中、当時の【青魔導具】の評価はというと、決して高くはない……はっきり言って、かなり低かったんですよね。

 2018年末に《卍 新世壊 卍》《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》が登場したことによって成立した【青魔導具】のデッキですが、プレイヤー間の一般的な評価としては「2ターン目に《卍 新世壊 卍》を引けるかどうか」といったデッキでしかありませんでした。

【 無月フィールド 】
文明 水 / コスト2

■自分の魔導具呪文を唱えた時、唱えた後で墓地に置くかわりに、このフィールドの下に置いてカードを1枚引いてもよい。
■自分の魔導具呪文またはドルスザク呪文を唱えられなくする能力を無視する。
■無月の門99:自分のターンの終わりに、このフィールドの下に4枚以上カードがあれば、ゲーム中で一度、水のコスト99以下の呪文を1枚、自分の手札または墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。

 多くの方がご存じかと思いますが、2ターン目に4投されたカードを引ける確率は50%を下回ります。

 2ターン目に《卍 新世壊 卍》を引けないとゲームにならないデッキだとすると、単純に勝率自体も50%に満たないわけですから、トーナメントに耐えうるデッキには見えないような気もします。

 事実そう思って、多くのプレイヤーはこのデッキを忌避してきたわけです。

 ところが上記の通り、2019年の夏にこのデッキが――というよりも、ミノミーさんが勝ちまくります。

 もちろん1回のCSで【青魔導具】が優勝したということであれば、そういう日もあるだろうとなるんですが、ミノミーさんが何回も優勝を重ねるわけです。

 「信じられない」といのが正直なところでした。「2ターン目に《卍 新世壊 卍》を貼る」以外の勝ち方が見えないデッキで、どうしても何回も何回もトーナメントで安定して勝つんだ? となるわけじゃないですか。

 ではその謎はなんだったのか。

 結論を言いますと、「ミノミーさんが『2ターン目に《卍 新世壊 卍》を貼る』以外の勝ち方を見出したから」ということになります。

 特に《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》と組み合わせた《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》の発見は偉大でした。

【 呪文 】
文明 火 / コスト4

■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■自分の手札を1枚捨てる。相手のクリーチャーを、コストの合計がその捨てた手札のコスト以下になるように好きな数選び、破壊する。

 2~3ターン目に小型の呪文を撃って手札を整えて、4ターン目に《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》で盤面を流すことで、5ターン目以降に貼る《卍 新世壊 卍》を正当化出来るようになったのです。

 このように4ターン目とか5ターン目以降に《卍 新世壊 卍》を貼る動きは「ゆっくり《卍 新世壊 卍》」などと呼ばれました(なお派生して、2ターン目に《卍 新世壊 卍》を引く動きは「しっかり《卍 新世壊 卍》」とか「ちゃっかり《卍 新世壊 卍》」などと、一部界隈では呼ばれていました)。

 これまで【青魔導具】というデッキは「2ターン目に《卍 新世壊 卍》を引けるかどうか」だったというのは前述したのですが、この「ゆっくり《卍 新世壊 卍》」によって「2ターン《卍 新世壊 卍》という上振れもあるデッキ」に変化したのです。

 以降、【青魔導具】が環境で勝てるかどうかは、この「ゆっくり《卍 新世壊 卍》」が許される環境かどうか、という話でもありました(これは《ガル・ラガンザーク》の登場まで続くことになります)。

 

 さて、ミノミーさんがこの「ゆっくり《卍 新世壊 卍》」を見付けたことによって【青魔導具】は他のプレイヤーにも波及し、一気に環境デッキへと登り詰めます。

 加えて、環境の覇者となった【アナカラーデッドダムド】に比較的有利であることも、追い風となりました。

 ダムドは盤面を並べるデッキに対しては無数の強さを誇るのですが、《卍 新世壊 卍》に対しては《龍脈術 落城の計》とか《テック団の波壊Go!》のようなカードを積むくらいしかなかったのです。

 余談ですが、結果としてこの対面は《超奇天烈 ギャブル》《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》をパクって(「卍解を奪う」なんて表現されました)追加ターンを取ったり、《堕呪 エアヴォ》《卍 新世壊 卍》を剥がす、なんて動きで対抗することになります。

 何よりミノミーさん本人がこのデッキで勝ち続け、一気にDMPランキングの上位にも顔を出すことになりましたが、その最後に訪れたのが超CSⅢでした。

 この夏に【青魔導具】を環境に押し上げて勝ち続けた男が最後に優勝を飾るという、あまりにも綺麗すぎるサクセスストーリーが完成しました。

 ミノミーさんは一躍トッププレイヤーの仲間入りを果たすことになったわけです。

余談ですけど、このFTの元となった試合のカバレージを担当させていただきました。

 

青魔導具を彩るお洒落カードたち

 【青魔導具】というデッキは、《卍 新世壊 卍》下で小型の魔導具呪文を連打して4つのカウントを進め、そこから《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》へと繋いで勝つ、というデッキになります。

【 呪文 】
種族 ドルスザク / 文明 水 / コスト99

■ドルスザクを4体まで、自分の手札または墓地からコストを支払わずに召喚してもよい。
■このターンの後で自分のターンをもう一度行う。

 まぁこの動きについては多くの方がご存じだと思いますので、今回はミノミーさんのデッキで採用されているそれ以外のカードについて書いておきましょう。

 ご存じの通り、【青魔導具】はドローを重ねて山札を掘り進めることが出来るデッキなので、1投のカードなんかがゲームの中で大活躍出来ます。

 前提として、このデッキは攻撃を受けきってしまえば《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》からの切り返しで勝つこと出来ます。

 《H・センボン》《エメラル》系統のカードですが、彼らとの違いは「先にシールドを回収してから埋める」こと。

【 クリーチャー 】
種族 サイバー・ウイルス海 / 革命軍 / 文明 水 / パワー2000 / コスト3

■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドをひとつ、手札に戻す。
ただし、その「S・トリガー」は使えない。
そのターンの終わりに、自分の手札を1枚、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに裏向きにして置く。

 つまり「シールドが0の状態でも、トリガーを仕込める」点にあります。盾が0になった状態で《堕呪 ギャプドゥ》なり《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》なりを仕込めばターンを貰うことが出来るわけです。

 一方他のデッキも《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》をある程度ケアして殴ることを考えます。

特に【赤白サンマックス】の《超次元サプライズ・ホール》や【アナカラーデッドダムド】の《超次元リバイヴ・ホール》から出てくる《時空の英雄アンタッチャブル》がその代表と言えるでしょう。

遂に最近光るようになった

 そこに対抗するためのカードとして、《光牙忍ハヤブサマル》が入っています。

(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ガーディアン / シノビ / 文明 光 / パワー3000 / コスト3

ニンジャ・ストライク4(相手のクリーチャーが攻撃またはブロックした時、自分のマナゾーンにカードが4枚以上あり、その攻撃中に「ニンジャ・ストライク」能力を使っていなかった場合、このシノビをコストを支払わずに召喚してもよい。そのターンの終わりに、このシノビを自分の山札の一番下に置く)
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、次の自分のターンのはじめまで、バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体は「ブロッカー」を得る。

 《光牙忍ハヤブサマル》は汎用的なカードですが、このデッキのハヤブサはまた格別です。「他の受けパッケージで対応出来ない部分をカバーするハヤブサ」は、攻め手側からすると相当対処が困難だからです。

 具体的に言えば大量打点を並べたときに《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》をケアするか、《光牙忍ハヤブサマル》をケアするか、の2択を迫られます。

 基本的には「ハヤブサを引かれていたら割り切る」みたいな事になります。

 そして実際、超CSⅢの準決勝では《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》《光牙忍ハヤブサマル》のパッケージでデッドダムド側の攻撃を凌ぎ、見事勝利しています。

 こういったリストの工夫は、ミノミーさんが夏のCSに出続けた中で培った経験が反映されたものだと言えるでしょうね。

  

 

おわりに

「DM歴代名作デッキ」、第43回はみんな大好き【青魔導具】でした。

 このデッキは上手い人の「《卍 新世壊 卍》を引けなかったときのプラン」を見るのが好きで、すんごい上手いゲームの作り方をするんですよね。

 《ガル・ラガンザーク》の後はCSでも何回か使ってますし、個人的には結構好き寄りなデッキでもあります。

 

 というわけで今回はここまです。

 「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。

 それではまた来週会いましょう。

 

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