思考実験:バカクソ安い代わりに、住所氏名をわずかでもミスると金だけ取られて終わる通販サイト
はじめまして。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。夢を見ています。
いやあ。なかなかうまくいきませんね、俺の新業務の研修。
ベルカードチーム解体後にカスタマーサービスチームに異動した私を待っていたのは、「注文の住所を人の目でチェックして修正する作業」でした。概ね毎日500件くらいチェックします。
えーと。ちゃんと記入して下さる方には悪いんですが、この仕事をやると人間の「うっかり」が底なしであることだけが分かります。これを見ている方がいらっしゃれば、住所はしっかり記入するようにしてくださいね。
あなたが番地を忘れたり、市名を書き忘れたり、マンションの部屋番号を忘れたりするたびに、私の正気が削られていきます。正気が削られていくと、俺の嫌いなものランキングの上位が入れ替わって人間のアンチ活動を始めなくてはならなくなります。こうなると、全員が損しますね。お気を付けください。
この企画は、「前人未到のデッキを組むことを目指し、毎週一本ずつ新たなデッキを作成する」ものとなっています。
というわけで、夢のように不確かにやっていきましょう。今回のテーマは、こちら。
《風波の1号 ハムカツマン》
【 クリーチャー 】
種族 メガ・ドラゴン / 革命軍 / ハムカツ団 / 文明 火/自然 / パワー4000 / コスト3
■G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、表向きにし、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
というわけで、今回のテーマは《 風波の1号 ハムカツマン 》。
「成長チェンジ」戦略の身も蓋もない強化であると同時に、語ることが何もない一枚ですね。
今回はこのカードを活かして、ネタに困ってなければ絶対やらなかった悪夢を見ていこうと思います。
さて。なんでわざわざ苦手分野に足を突っ込むかというとですね。
《 メンデルスゾーン 》とかいう刷られるべきではなかったカードに引導を渡せるチャンスを感じたからです。
「2コストの2ブースト」というその性能からドラゴンデッキの必須パーツとして名高いこのカードですが、実はやりようによっては意図をもって不採用にする可能性を感じていまして。
そもそもこのカード、純粋なブーストでしかないことから旬がめちゃくちゃ短いんですよ。おおむね、「2ターン目に使えれば最強」「3ターン目に使えれば及第点」といったところから「4ターン目以降はデッキの癌」くらいまで劣化します。
また、同じ理屈で重ね引きするとまた癌細胞に化けるのも悩み。種族にドラゴンと付いてないので、他のカードとのくっつきも最悪……と、実は相当問題を抱えたカードなわけです。まあそれでも積むくらい2ターン目に使っていくリターンがデカいんだけど……。
で、次点の初動となるのが3コストの《 ボルシャック・栄光・ルピア 》と《 風波の1号 ハムカツマン 》(《 友情地龍 ルピア・ターン 》はいったん置いときます)。1マナぶん重い代わりにどちらもクリーチャーとしてバトルゾーンに残るので、4ターン目以降も一定の仕事は見込めます。SA持ってる《 風波の1号 ハムカツマン 》は特にその傾向が強いですね。
これら2枚を上手く使うことで、《 メンデルスゾーン 》に頼らないドラゴン基盤を作ることはできないでしょうか?
こう考えると、まず考慮に入れたいのは【成長チェンジ】戦略。3ターン目《 風波の1号 ハムカツマン 》から革命チェンジすればブースト量のテンポはすぐ取り返せますし、高速で攻めていくことができます。1ターン遅れますが、《 ボルシャック・栄光・ルピア 》でもより大量のマナのバックアップの元同じムーブが可能です。
しかもこの際にブースト札が手札に戻る……ということは、使い回してマナをさらに伸ばしていけるということ。つまり、「成長チェンジでファイナル革命持ちを送り込みつつ盾を攻め」「マナも伸ばして6-7マナ域の大型の素出しも狙える」といういいとこ取りのムーブが狙える気配がします。
ちょうど「JDとドローと除去のおかげで、殴った次のターンにトドメを刺せる状況を作れる」が売りの《 蒼き夢双 ドギラゴン天 》とかも出てきてますし、やってできないことはなさそうですね。
こうなると、「序盤から盾をガンガン割るようなドラゴンデッキで」「詰めの役目を担える、素出し圏内の大型ドラゴン」が要求されるわけですが……
それって要するに【モルトNEXT】みたいなカードが要るんじゃない?
ドラゴン・耐性・バトル除去・連撃・ブロック不能、そして極めつけの特殊勝利……。この戦略で「最後に押し込む」フィニッシャーを求めるなら、《 頂上電融 ジョルト・ザ・ジョクスト4th 》はまさに完璧と言っても過言ではありません(過言)。
これを軸にしっかり脇を固めていけば、なんかこう……デッキになってくれるはず!なんとかなれーっ!
というわけで、完成したデッキがこちらです。
ドラゴンデッキへの経験値の足りなさから異様な構成になりましたが、なんとかデッキの顔をさせることに成功しました。
確定でアンタップインしたいのは3ターン目。それに加えて4ターン目に5マナを狙うか5ターン目に7マナを狙えるとお得なので、そのどちらかでもアンタップイン……と考えた際、(メインムーブに使うのでマナに埋められない《 シン・ガイギンガ 》と《 "龍装"チュリス 》以外で)単色を12枚程度要求される……というのがスタート地点。
ここを気兼ねなくマナに送れる受け札にしたかったので、5マナチェンジ元も兼ねる《 ボルシャック・バリスタ・ドラゴン 》、除去しながらのドローで切り返せる《 紅唱龍マグマイッピツ 》、そしてドラゴン率100%になって信頼性が増した《 ボルシャック・ドギラゴン 》を採用。
で、《 ボルシャック・ドギラゴン 》と相性のいいチェンジ元の《 王来英雄 モモキングRX 》を足したらなんかほぼピッタリ枠が埋まってた感じですね。《 切札勝太&カツキング―熱血の物語- 》は……その、出たターンに盾を殴れなくて……はい。
今回は青赤緑の三色&素出しと革命チェンジメインの構成にまとめましたが、水文明をほとんど抜いて《 ボルシャック・ドリーム・ドラゴン 》と《 王道の革命 ドギラゴン 》とかで夢を求めてもいいんじゃないですかね。単色枠捻出には苦労しそうですが、出力はそちらの方が高めです。みんな大好き《 頂上混成 ロッド・ゾージア5th 》とかも詰めるし。
ちなみにアドバンスだと《 超戦龍覇 モルトNEXT 》そのものや、各種ドラグナーのトリガーが積めます。SAGAやDREAMに押されてるNEXTも、これならワンチャンあるかも……?
さて。このデッキが真に「未踏」のデッキかを確認するためには、あと一工程必要です。それは。
デッキメーカーによる、先行研究チェックです。
キーパーツ数枚程度を含むデッキを検索することで、このアイデアが既出か初出があるかが見込める……ということですね。この検索結果が「1件」ならば、晴れて私は未踏の地に到達したことになります。
というわけで、《 風波の1号 ハムカツマン 》《 蒼き夢双 ドギラゴン天 》《 頂上電融 ジョルト・ザ・ジョクスト4th 》での検索結果は……!
『未踏』、達成……!
……いやまあ、これ絶対《 頂上電融 ジョルト・ザ・ジョクスト4th 》のせいだとは思うんですが。本当に噛み合うんだから仕方ないだろ。
最低限の受けを取りつつ押し潰す出力を確保できて、わりと満足してます。あとはこれでドラゴンじゃなけりゃ最高だったんですが……それはまたいずれ、ドラゴンの根絶に成功した後にでも。
27回目の20,november
というわけで、夢を見ていました。
定番カードを使わないために何らかの理屈をこねる行為はけっこうやるんですが、これに成功すると結構未踏まで一直線に動けてお得なんですよね。
ただ、ここの詰めが甘いとただの詭弁になってしまうのでそこそこリスキーなのも事実。最低限、「自分の中のそこそこ冷静な部分」だけでも騙せるロジックを考えていきましょう。冷静でない部分は、ロジックなしでも騙されてくれるので。
この記事の感想などありましたら、#未踏のデッキの夢を見てでのPostや拡散などなど心よりお待ちしております。
それでは、次の夢で。北白河でした。