◆はじめに
4月某日。
ぼく「ひさしぶりにショップに来たけど、今日は新弾の発売日かー。面白そうなテーマけっこう多いよね。
組むならやっぱり【ドラグマ】かなー。【焔聖騎士】も面白そうやなあ」
~ショップに入店~
ぼく「お! みんなもうパック開けてるやん」
常連たち「あ、先生や」
そこには一足先にパックを購入し、開封している数人の常連たち(友人)がいた。
そしてそのうちの一人であるKさんが、おもむろにやってきて、ぼくにこう言った。
Kさん「これ使えへんから、はい」
ぼく「え?」
Kさん「めっちゃ出たけど、たぶん組まへんからさあ」
Kさん「先生やったらちゃんと組んでくれるやろうし、任せたで!」
ぼく「……え?」
――こうしてぼくは【ガイア】を組むことになったのであった。
ちなみにその後、Kさんはお目当ての【ドラグマ】カードが足りないということで、追い課金していた。(7ボックス目)
目次
◆デッキレシピ
レシピなのか。
いくらか【ガイア】以外のカードも採用しています。
《竜騎士ガイア》をはじめとした融合モンスターをデッキの軸にするのが基本になるテーマではありますが、どちらかと言えば「レベル5ドラゴン族モンスター」の部分を活かしたいなあと思って、こうした構築になりました。
簡単にデッキの解説をしながら、採用したカードについても紹介していきます。
レベル7のドラゴン族モンスター。フィールドに存在する場合、《竜騎士ガイア》として扱います。自分・相手のメインフェイズに自身の攻撃力を2600下げることで、フィールドのカード1枚を対象にとって破壊できます。また自分が相手モンスターを戦闘で破壊した場合、攻撃力を2600アップさせる効果も持っています。
このデッキでは《螺旋融合》で出すことが多く、攻撃力5200の2回攻撃可能(モンスター限定)なアタッカーとしても非常に強力です。
カード破壊効果を使って攻撃力が下がったとしても、再びモンスターを戦闘破壊することで攻撃力を上昇し、高い数値を維持することができます。
またカード破壊の効果を使っているとそのうち攻撃力が0になってしまいますが「ステータスをリセット」することで、再び効果を使える状態にすることができます。
《星遺物を巡る戦い》で一度フィールドから離したり、《月鏡の盾》の処理で数値変動が行われたりすることで、もともとの攻撃力である2600に戻すことができます。
とくに《月鏡の盾》は相手モンスターをほぼ確実に戦闘破壊できるので、攻撃力のリセット+自身の攻撃力上昇によって、攻撃力を5200で維持することが可能となります。
また今回は【聖刻】のカードもいくらか採用してみました。 【ガイア】の軸となる《魔道騎士ガイア》が「自分フィールドにモンスターが存在しない場合」にリリースなしで召喚できますが、逆に言えばモンスターが1体でも存在すると動けない、ということがよくあります。
こうした【ガイア】が苦手とするモンスターの複数展開を【聖刻】の動きで補い、リンクモンスターの《天球の聖刻印》やランク5エクシーズを用いてサポートしていきます。
先攻で《天球の聖刻印》を出して、相手を妨害しながら《呪われし竜‐カース・オブ・ドラゴン》をデッキからリクルートしたり、後攻で《武神姫‐アハシマ》を出して、手札・墓地のモンスターを用いてランク5・7のエクシーズ召喚を行ったりすることができます。
ランク5エクシーズモンスターでは《シャーク・フォートレス》や《セイクリッド・プレアデス》《No.61 ヴォルカザウルス》が候補になり、ランク7エクシーズモンスターでは《No.11 ビッグ・アイ》や《撃滅竜 ダーク・アームド》などが候補に挙がるでしょう。
◆【聖刻ガイア】の戦い方
【ガイア】の特徴
・戦士・ドラゴン族のテーマ。
特に戦士はレベル7モンスター、ドラゴンはレベル5モンスターでほとんど構成されている。
・エースとなる《竜魔道騎士ガイア》はフリーチェーンの除去効果持ち。 自身の攻撃力を代償に、フィールドのカード1枚を対象に取って破壊することができる。
・「竜騎士ガイア」として扱われる《竜魔道騎士ガイア》をサポートするカードが豊富。
自身の攻撃力をアップした状態で融合召喚したり、「相手の効果の対象にならず、相手の効果で破壊されない」状態で墓地から蘇生できる。
こうした特徴から、自分フィールドに《竜魔道騎士ガイア》を維持して相手の盤面をコントロールしながら、高い打点でビートダウンしていくのが基本となります。
デッキの回し方
基本となる動き
《竜魔道騎士ガイア》1枚から動くことができます。このとき、手札か墓地に《呪われし竜‐カース・オブ・ドラゴン》が必要となります。
1.自分フィールドにモンスターが存在しない場合、《魔道騎士ガイア》をリリースなしで通常召喚
2.効果を発動し、手札・墓地の《呪われし竜‐カース・オブ・ドラゴン》を特殊召喚
3.《呪われし竜‐カース・オブ・ドラゴン》の効果で《螺旋融合》を手札に加える
4.《螺旋融合》を発動し、フィールドの《竜魔道騎士ガイア》《呪われし竜‐カース・オブ・ドラゴン》を素材として《竜魔道騎士ガイア》を融合召喚
これによって攻撃力5200の《竜魔道騎士ガイア》をフィールドに用意することができます。
《砲撃のカタパルト・タートル》や《混沌の場》《走破するガイア》などを用いて、《魔道騎士ガイア》と《呪われし竜‐カース・オブ・ドラゴン》を手札に持ってくることが重要となります。
《竜魔道騎士ガイア》+《走破するガイア》+伏せカード1~2枚
このデッキでよく見かけることになる盤面です。
・自分・相手メインフェイズにフリーチェーンでカード1枚破壊
・バトルフェイズ中、相手は効果を発動できない
という状況を作ることができます。
相手メインフェイズに初動や展開要因として出してきたモンスターを破壊しに行ったり、次ターンに備えて相手が伏せた魔法・罠を相手エンドフェイズ終了時に破壊したりして、優位な状況を保ちながら戦っていきます。
また相手の破壊効果を持つカードの発動にチェーンして、《アームズ・コール》を発動して《ドラゴン・シールド》を装備させることで、《竜魔道騎士ガイア》を破壊から守るということも可能です。
また《聖刻龍‐アセトドラゴン》と《聖刻龍‐ネフテドラゴン》の2枚から、レベル5のドラゴン族モンスター2体を並べることができます。この2枚は《召集の聖刻印》でサーチできるほか、《走破するガイア》の効果でも手札に加えることができます。
そのあとは《天球の聖刻印》や《武神姫-アハシマ》をリンク召喚したり、ランク5のエクシーズモンスターを出すことができるので、状況に応じて使い分けるように動いていきます。
このデッキは相手より常に有利な状況を維持して戦うコンセプトのデッキですが、相手に有利な状況となっていても、《螺旋蘇生》や《星遺物の深層》といった蘇生カードを複数採用しているので、粘り強く戦うことができます。
《竜魔道騎士ガイア》を蘇生して相手モンスターを破壊し、攻撃力0になっても《暗黒騎士ガイアソルジャー》に変換してそのままダイレクトアタックを決める。
または 《魔道騎士ガイア》を蘇生して、その効果でさらに墓地のレベル5のドラゴン族モンスターを蘇生し、融合やリンクなどで展開して押し込む。
このように、相手の盤面に合わせて動きを柔軟に対応することができます。
【ガイア】デッキの弱点
このデッキのエースは《竜魔道騎士ガイア》ですが、展開の要となっているのは《魔道騎士ガイア》です。
そのため《魔道騎士ガイア》の「このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分の手札・墓地からドラゴン族・レベル5モンスター1体を選んで守備表示で特殊召喚する」効果を無効にされると、かなり厳しい状況になります。
また《呪われし竜‐カース・オブ・ドラゴン》の「このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「竜騎士ガイア」のカード名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える」効果も、キーカードである《螺旋融合》をサーチできなくなってしまい、展開が止まってしまいます。
基本的に《竜魔道騎士ガイア》を出すことができるカードを無効にされると、苦しい戦いとなります。 このデッキではそれをカバーするために蘇生札をいくらか採用していますが、それでもピンポイントにそこを狙われると厳しいですね。
また《竜魔道騎士ガイア》の破壊する効果の処理する際に、フィールドから存在しなくなったり、攻撃力が2600を下回ったりすると、効果が適用されません。
そのため《竜魔道騎士ガイア》の破壊効果にチェーンして、《サンダー・ブレイク》で破壊されたり、《ヴァレルロード・ドラゴン》の効果によって攻撃力が2600を下回ったりすると、破壊効果が適用できなくなってしまいます。 この辺りはプレイングによって差が出る部分になりますので、《竜魔道騎士ガイア》を使う側も使われる側も気をつけたいところですね。
◆採用を見送ったカード
《螺旋砲撃》《螺旋槍殺》
……強力な「竜騎士ガイア」のサポートカードですが、このデッキが《竜魔道騎士ガイア》をフィールド・墓地を反復させるというコンセプトなので採用を見送り。《竜魔道騎士ガイア》を守るカードを増やしたり【ガイア】に寄せた構築にすることで、採用意義が高くなるかと思います。
《暗黒騎士ガイアロード》
……《混沌の場》のサーチ対象であり、自身の効果で特殊召喚できる「暗黒騎士ガイア」モンスター。このデッキでは「自分フィールドにモンスターが存在しない」ことが必要となる《魔道騎士ガイア》と相性が悪いため、採用を見送り。ランク7エクシーズ軸に寄せた構築にするなら、採用する理由も高まるでしょう。
《竜魔導の守護者》
……融合召喚を軸とするデッキでは、とても使いやすいドラゴン族のモンスター。このデッキでも使えそうではありますが、自身がレベル4なので《竜魔道騎士ガイア》の素材になれないこと、効果発動後は融合召喚しか行えないデメリットを考慮して、今回は採用を見送りました。戦士族・ドラゴン族が主軸のテーマなので、《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》などを採用すれば、使いやすくなると思います。
《召喚僧サモンプリースト》
……展開の鍵となる《砲撃のカタパルト・タートル》にアクセスできるカードとして検討。しかしこのデッキでは「レベル4モンスター」が使いづらいこと、魔法カードのコストが地味に重いことを理由に、採用を見送りました。《執愛のウヴァループ》などのレベル4チューナーを採用したシンクロ軸や、ランク4エクシーズ軸に寄せると使いやすくなるかと思います。
《融合派兵》
……名称指定された融合素材のモンスターをデッキから特殊召喚できる通常魔法。しかし【ガイア】デッキでは通常モンスターである《暗黒騎士ガイア》と《カース・オブ・ドラゴン》くらいしか出せるモンスターがいなかったので採用を見送り。先述した《サモンプリースト》や《アルバスの落胤》を採用することで、かなり使いやすくなるかと思います。
◆おわりに
いかがだったでしょうか。 今回は『ライズ・オブ・ザ・デュエリスト』で強化された【ガイア】デッキについて、紹介させていただきました。 同じパックで登場した【ドラグマ】や【焔聖騎士】に比べると、あまり話題にならなかったテーマではありますが、実際に触ってみるとかなりパワーの高いデッキだと感じました。フリチェの除去持ちはやっぱ強いって…… 最近はこうした過去のテーマの強化が多くて、カジュアルデッキを使っている身としては、とてもうれしく思います。 【ガイア】については、また新しいVジャンプの付録で《暗黒騎士ガイアオリジン》も来ますし、これからも注目していきたいですね! それでは、今回の記事はここまでと致します。 記事をお読みになって「面白かった・興味を持った」という方は、画面右下にある「いいね」マークを押してくださいませ。 各記事を執筆するライターたちの評価につながりますので、是非ともよろしくお願いします。 ここまでのご精読、ありがとうございました。