はじめに
こんにちは。あーくんです。
前回の2ブロックまとめ記事はありがたいことにある程度反響をいただけたようです。
周りの人も2ブロックについて聞いてくれたり、逆に2ブロックをメインにプレイしている選手たちが情報を積極的に発信していたりなど、2ブロック環境に熱が入り始めているのを感じます。
しかし、まだ足りません。なんとなく流行っている?から2ブロックをやりたい人が毎週参加できる状態が理想だと言えます。
今回は前回から2ブロックがどう変わったのか。そして、今の2ブロックとは、という観点から説明していきます。
4~5月の2ブロック事情
4~5月の2ブロックは大盛況でした。成立した大会数は15大会と、この時点で去年の記録に肉薄しています。それら大会の参加人数も増えており、1.2倍で開催されることも増えてきました。
これは今まで千葉県本八幡を中心に行っていたやわたCSだけではなく、東北地方と九州地方でそれぞれ開催されたのが最も大きな理由でしょう。
特に九州は6月も2ブロックCSの開催がたくさんあり、今後の2ブロックフォーマットにおいて最も重要な地方の一つになることが予想されます。
そしてなにより、人が増えた恩恵として、メタゲームが目まぐるしく変わるようになりました。現在の2ブロックは毎週環境が変わることが魅力の一つでしょう。
新弾の影響
一番大きな変化は【光闇メカ】に搭載された《獲銀月 ペトローバ》ですが、今回は新カードたちより、一昨年のカードがブロック落ちしたことによって水晶ゼニス達が注目されています。
といってもどのように影響があって、どのように影響がなかったのかもわからないフォーマットだと思いますので、環境の推移とともに、現在2ブロック環境の主力デッキたちについてお話しましょう!
デッキリスト
【ドロマーCOMPLEX】
前年度2ブロックの王者、《DARK MATERIAL COMPLEX》を主軸としたコントロールデッキです。
《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》や《ヴェネラック-F5》に代表されるような前に置けるメタクリーチャーや《終止の時計 ザ・ミュート》、《忍蛇の聖沌 c0br4》といったシールドトリガーもあり、受けは環境最硬。
また、《DARK MATERIAL COMPLEX》の突破力が非常に高く、一時期の2ブロックはコンプにあらずんばデッキにあらずと言わんばかりの支配率を誇っていました。
そしてその勢いは衰えることなく、4月はこのデッキの1.2フィニッシュで王道篇の2ブロックは始まりました。
そしてこの最強のデッキを止めるべく生み出されたのが、【光水ゴスペル】です。
【光水ゴスペル】
ぱっと見だと何をするのかわかりにくいデッキですが、目的地自体は簡単。
相手の攻撃をいなして受けて、ループやそれに近い攻めを行い相手のデッキをLOさせるのが目的のデッキです。
そのために使うのが《ローゼス・イノベーション》。
【 呪文 】
文明 水 / コスト6
■S・トリガー
■相手のクリーチャーを2体まで選び、持ち主の手札に戻す。
■水晶武装4:自分のマナゾーンに裏向きのカードが4枚以上あれば、自分の手札からコスト5以下の呪文を3枚まで捨てる。それらの呪文を自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。
このカードの水晶武装を達成し、《水晶の祈り / クリスタル・ドゥーム》の下面を唱えることをチェックポイントします。
準備が整ったら《クリスタル・ドゥーム》で《偽りの名 リベルラ》と《水晶の王 ゴスペル》を着地させます。
【 クリーチャー 】
種族 ポセイディア・ドラゴン / アンノウン / 文明 水 / パワー6000 / コスト6
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、または自分のターンのはじめに、自分のマナゾーンのカードを1枚、裏向きにしてもよい。
■各ターン、はじめて相手が使ったカードの効果で、相手はこのクリーチャーを選べない。
■水晶武装4:自分のマナゾーンに裏向きのカードが4枚以上あれば、自分の呪文を唱える時、自分のマナゾーンにある無色カードをすべての文明のカードとして扱い、自分の呪文を唱えるコストを4少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
その後は簡単。呪文のコスト軽減効果と墓地回収を駆使し、信じられないアドバンテージを獲得して対戦相手のデッキを押しつぶします。
STもスパークや《偽りの名 ドルーシ》といった確実にターンを稼ぐものが揃っており、中速のデッキなどはシャットダウンする力を持っています。
このデッキの一番の強みは【ドロマーCOMPLEX】に対して大きく有利がついていること。
《「いいダシがとれそうだ」》→《シャングリラ・クリスタル》と繋がるぶん回りはそもそも速度の面で【COMPLEX】デッキを圧倒します。
受け、速度、初見殺しの全てを持っており、4/27の優勝以降、【COMPLEX】に変わり現在の2ブロック環境を定義しています。
このデッキが環境を再定義したことにより、環境に新たに2つのデッキがその姿を現します。
【闇自然ゼニス】
アビス・レボリューション外伝 「邪神と水晶の華」がリリースしたのは《水晶の王 ゴスペル》だけではありません。むしろ、《水晶の王 ゴスペル》は「邪神と水晶の花」の走りといえるデザインで、本領はその先のゼニスたちにあったのではないかと考えてしまうほどです。
今回紹介するのは対【光水ゴスペル】のアンチデッキ、【闇自然ゼニス】です。
デッキの動かし方自体は単純明快で、マナブーストをしてゼニスやアンノウンなどを投げてアドバンテージを稼ぐ簡単なものです。
特に強力なのが闇文明の特権、《「呪怨」の頂天 サスペンス》。
【 クリーチャー 】
種族 ゼニス・セレス / 文明 闇 / パワー13000 / コスト12
■水晶ソウル3(このクリーチャーを召喚する時、自分のマナゾーンにある裏向きのカードのマナの数字は3になる)
■スレイヤー
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが召喚によって出た時、相手は自身の手札をすべて捨てる。
■このクリーチャーが攻撃する時、相手の墓地にある呪文を3枚まで、自分がコストを支払わずに唱える。それらの呪文をすべて唱えた後、相手は好きな順序で山札の下に置く。
■エターナル・Κ(このクリーチャーが離れる時、かわりに自分のマナゾーンにある裏向きのカードを3枚、表向きにしてもよい)
【光水ゴスペル】や【COMPLEX】系統などのデッキに対し一撃でゲームの主導権を持っていける全ハンデスと、そのままゲームを畳める呪文奪取の効果を持っています。
《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》も非常に強力で、メカやジャイアントと言った種族デッキに対して着地するだけでゲームエンドクラスのインパクトを与えることができます。
弱点らしい弱点は序盤の足回り。逆にそこが解消されると一気に相手を倒しに行ける、由緒正しいビッグマナデッキです。
また、現在はサイドカラーに闇ではなく火文明を採用する構築の研究も進んでおり、2ブロック環境においてしっかりとポジションを築いています。
【光闇メカ】
【光水ゴスペル】を倒すために選ばれたもう一つのデッキが【光闇メカ】です。
このデッキは元々アビスレボリューションで展開力を獲得していましたが、最新弾デーモン・オブ・ハイパームーンからの強化、《獲銀月 ペトローバ》の存在によりデッキの攻撃力が一段階上がっています。
それではこのデッキの何が【光水ゴスペル】に対して強いのか?
その答えがこのカードです。
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・メカ・セレス / 文明 光 / パワー6500 / コスト4
■革命チェンジ:コスト3以上のアーマードまたはコスト3以上のメカ(自分のコスト3以上のアーマードまたはコスト3以上のメカが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが「革命チェンジ」によって出た時、次の自分のターンのはじめまで、相手はコスト5以下の呪文を唱えられない。
■自分のターンの終わりに、このクリーチャーをアンタップする。
このカードが着地すると、テンプレの光水ゴスペルは《ローゼス・イノベーション》《B.F.F. モーメント》《♪必殺で つわものどもが 夢の跡》《クリスタル・ドゥーム》くらいしか唱えることができず、試合を一気に有利に運ぶことができます。
その他、対【火水マジック】ではメインの呪文を完封。各種ゼニス対面は水晶を作られるより前に殴ることでマウントを取ることが可能です。
また《ヴェネラック-F5》といったメタクリーチャーや《忍蛇の聖沌 c0br4》や《聖カオスマントラ》などの防御パッケージも充実しており、このデッキを地上戦で突破するのは非常に難しいものになっております。
攻めも守りも超高水準であり、環境デッキの中でも特に中心のデッキとして、2ブロック環境に君臨しています。
【ターボマジック】
《DARK MATERIAL COMPLEX》を倒すにはどうしたら良いのか。
その答えが詰まったデッキがこちらの【ターボマジック】です。
《芸魔隠狐 カラクリバーシ》《瞬閃と疾駆と双撃の決断》《芸魔王将 カクメイジン》からなる【火水マジック】の基本セットをそのままに、水晶マナのランプ要素と《♪必殺で つわものどもが 夢の跡》で追加ターンを得ることで相手の受けを貫通するフィニッシュ力を持っています。
【火水マジック】が苦手としている《ヴェネラック-F5》や《鎧機天 シロフェシー》に対して《黙示録の水晶》が非常に強いアンチカードとして機能しており、生半可なビートダウンを許しません。
【 呪文 】
種族 ゼニス / 文明 ゼロ / コスト10
■水晶ソウル3(この呪文を唱える時、自分のマナゾーンにある裏向きのカードのマナの数字は3になる)
■相手は、自身のコスト5以下の無色ではないエレメントをすべて、好きな順序で山札の下に置く。
■カードを3枚引く。
マナが伸び切ると、《カクメイジン》が《♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を唱えてくるルナティックモードに変貌。そのまま対戦相手を消し炭にできるほどの火力を誇っています。
マナの伸ばし方は【光水ゴスペル】でも使われた 《「いいダシがとれそうだ」》→《シャングリラ・クリスタル》の王道ムーブ。
また、基盤が【火水マジック】であるため、早期のブチ切れパンチも可能と、取れるゲームプランの豊富さがこのデッキの最大の魅力です。イメージとしては【シータチェンジザ覇道】に近しい柔軟性とフィニッシュ力を兼ね備えたデッキといえばわかりやすいでしょうか。
まだまだ頭角を現してから日が浅いデッキですが、間違いなくこの環境に居座ることが予想できるデッキがこの【ターボマジック】です。
おわりに
以上が今回紹介した5デッキとなります。
もちろん、これ以外にも【水自然ジャイアント】や純正の【火水マジック】、超化獣を主軸としたビートダウンなど、様々なデッキが混在していてメタゲームを回しているのが現在の2ブロック環境です。
6月からは新パックで環境が大きく変わることも予想されますし、なによりこれか始まる店舗予選でも2ブロック構築の知識は必要になってきます。
そして2ブロックでは常日頃から #DM2ブロ のタグで情報発信がされているので、最新の情報を追うのも容易なものになっていますので、皆様、この機会に是非2ブロックを始めてみませんか?