この文章は12月29日に書かれています
あけましておめでとうございます。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。夢を見ています。
いやあ。来ましたね、2025年。世にも珍しい、平方数の年ですね。
今年の私の目標は、自分にも他人にも期待しないことです。期待なんかしても裏切られるだけですし、自分自身のことも何度も裏切ってきましたからね。凪いだ海のように平穏な精神を、自力で作り上げていきたいところです。まあこうなるとこの目標自体にも期待できないんですが。
ともあれ、こうして現実に頓着せずに済むようになると、晴れて夢だけを見て生きていけるという寸法です。言い忘れていましたが、私の言うところの夢は寝てるときに見るやつであり、未来への展望や期待の方のやつとは一切無関係です。
この企画は、「前人未到のデッキを組むことを目指し、毎週一本ずつ新たなデッキを作成する」ものとなっています。
というわけで、初夢のように不確かにやっていきましょう。今回のテーマは、こちら。
《魔誕の邪将クエイクス》
【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / 文明 火 / パワー7000 / コスト7
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中から、コスト6以下で、自分のどのクリーチャーともコストが異なるクリーチャーを好きな数出してもよい。残りをすべて墓地に置く。
■バラバラエティ5:クリーチャーがプレイヤーを攻撃する時、自分のクリーチャーをすべてアンタップする。(コストが異なる自分のエレメントが5つ以上あれば、このクリーチャーにこの能力を与える)
というわけで、今回のテーマは《 魔誕の邪将クエイクス 》。
逆ガチロボを名乗ろうとしたら、《 五輪の求道者 清永 》というより直接的な逆ガチロボが出てきて泣いている一枚ですね。
今回はこのカードを活かして、新年らしくおめでたい紅白の初夢を見ていこうと思います。
さて。まずこのカードを活かすために、「このカードがデッキに要求していること」はなんでしょうか。
これはシンプルに、「(踏み倒しのために)デッキ内にコストのばらけたクリーチャーを用意する」ことと、「(バラバラエティ5のために)それらを展開する手段を用意する」ことですね。
この両者をしっかり満たせば、《 魔誕の邪将クエイクス 》というカードは超展開と無限攻撃を併せ持つフルスペックを発揮してくれる……
はずなんですが、実はこのカードが、もう一つだけ見えない要求をしていることにお気づきでしょうか。
そう。「《 魔誕の邪将クエイクス 》自身が出るまで生存可能なデッキであること」です。
現代デュエマにおいて、特に踏み倒しのとっかかりのない7マナ生物を召喚している余裕は事実上存在しません。ハイパーエナジーとかついてりゃともかく、そういうわけでもないですからね。
しかも、何らかの手段でクエイクス自身を踏み倒そうとすればするほど、コストが偏ったり事前にクリーチャーを出すのが滞ったりしてバラバラエティが達成できなくなるんですよね。こりゃ困った。
バラバラエティ向けのデッキ構成と、クエイクスのための生存性というジレンマを解決するには……
デッキの中身を各コスト帯の防御トリガー獣で埋め尽くせばいいのでは?
超シンプルにデッキ全体の防御力を高めることで、まず生存性を確保。その上で手札に来た防御系生物を軽い順にバンバン送り込めば、自動的にバラバラエティを満たしていけます。
おまけに《 ストーム・ハイパーXX 》というコストがばらけるほど強くなりハイパーエナジーで素出しもできるトリガー獣もいますし、これでなんとかデッキの形になるはず!あと絶対白いカードが入るから紅白で縁起もいいし。
というわけで、完成したデッキがこちらです。
知性がなさすぎるだろ!!!!!!!!
トリガー獣33枚というあまりにも見たまんまのデッキなんですが、アクセントとして採用したのが《 ドラン・ゴル・ゲルス/豪龍の記憶 》。メカ率が高まったこともあって簡単にチェンジ&暴発していけますし、【トリガービート】っぽく刻むプランも許容されます。メガ・ラスト・バーストでシールドも増やせますしね。
また、順当に並べていくとバラバラエティを達成した《 光器マドレーヌ 》とシビルカウントを達成した《 ジャマリーリョ-S8 》が相手の盾を刻みつつこちらの盾をを回復してくれるのも嬉しいところです。あ、どう考えてもデッキと一番相性のいい《 偽りの名 ドルーシ 》はクエイクスとコストが被るのでクビになりました。
もしクエイクスが出なくても、《 ストーム・ハイパーXX 》で雑に殴りかかるようなプランもあったりするので見た目よりなんとかなる……のかもしれません。相手にもよりますが。
あとまあ、ここ最近のカードばっかりなので近いデッキが2ブロックでも組めそうですね。プレイ環境にコントロールやコンボがいないなら、そこそこ活躍……できんか。
さて。このデッキが真に「未踏」のデッキかを確認するためには、あと一工程必要です。それは。
デッキメーカーによる、先行研究チェックです。
キーパーツ数枚程度を含むデッキを検索することで、このアイデアが既出か初出があるかが見込める……ということですね。この検索結果が「1件」ならば、晴れて私は未踏の地に到達したことになります。
というわけで、《 魔誕の邪将クエイクス 》《 ストーム・ハイパーXX 》《 ドラン・ゴル・ゲルス/豪龍の記憶 》での検索結果は……!
『未踏』、達成……!
こうして、無事に新年一発目を未踏で終えることに成功しました。
ここまでトリガーに特化した先行研究自体はなかったんですが……《 魔誕の邪将クエイクス 》《 ストーム・ハイパーXX 》をベースに、《 ボルシャック・モモキングNEX 》からさらなる踏み倒しを連鎖させるというロマンあふれすぎるデッキが見つかったことも添えておきます。
いくらトリガーデモコマとか優秀なヨビニオン持ちが増えたからって《 悪魔世界ワルドバロム 》まで採用する欲張りぶりにはシビれましたね。どうせ未踏を行くなら、ちょっと派手にやりたいもんですね。
初夢は1/1-1/2に見る夢のことだぞ
というわけで、初夢を見ていました。
あまりにもいつも通りすぎて年始感のない記事になりましたが、まあこの連載に季節感がないのはいつものことです。何にも期待せず、いつも通りやっていきましょう。
というわけで、あなたもこの連載に期待しないでください。期待してないところからいいものが出てきた方が、多分嬉しいので。
この記事の感想などありましたら、#未踏のデッキの夢を見てでのPostや拡散などなど心よりお待ちしております。
それでは、次の夢で。北白河でした。