【デュエマコラム】新殿堂カードについてぺちゃくちゃ喋る記事

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【デュエマコラム】新殿堂カードについてぺちゃくちゃ喋る記事

 こんにちは、神結です。

 去る8/4、戦略発表会にて殿堂発表がされました。

 新殿堂の施行は8/11ということで、この記事が公開されている頃にはもう新レギュレーションの大会が開催されているかも?

 まぁ今回に関しては、プレイヤーの皆様におかれましても、色々思うところのある殿堂だったことでしょう。

 というわけで今回は新殿堂カードやあれこれについて、私の感想をぺちゃくちゃ喋る記事になります。

 よろしくお付き合いください。

目次

おさらい

 今回変化のあったカードは4枚。

 新殿堂カードとして、主に【青黒サガ】のデッキから《絶望神サガ》と《蝕王の晩餐》の2枚。

 また【青魔導具】を始めとして、フィニッシャーとして用いられていた《神の試練》

 そして殿堂解除として《勝利宣言 鬼丸「覇」》が新たに4枚使えるようになりました。

 これによってプレイヤー人口が5~6人と言われている殿堂MAXには大きな影響が発生しました。

※参考  32秒辺り

 《絶望神サガ》の登場によって、《アクア・メルゲ》《一なる部隊 イワシン》と合わせた3ターンサガループが可能に。

 流石に《エマージェンシー・タイフーン》から程のお手軽さはありませんが、《ロスト・チャージャー》《ストリーミング・シェイパー》が存在しているので、殿堂MAX史上でも最も手軽にループが突入出来る筈です。

 《絶望神サガ》からの出し先としてはお馴染み《邪神M・ロマノフ》が健在。Mが出てしまえば《インフェルノ・ゲート》+《ガル・ラガンザーク》だったり、《魔天降臨》《スケルトン・バイス》or《ソウル・アドバンテージ》といった往年のハイスペックカードたちを気持ち良く使えます。

 ちょっと変わったところで言えば、デッキによっては《超次元バイス・ホール》から《ヴォルグ・サンダー》を放り投げることも出来るので、殿堂MAXにしては多彩なプランニングが可能です。

 ちなみに《アクア・メルゲ》始動であれば、サガループの過程からメルゲループへの移行も出来ます。

 また、サガループで山を減らして《神の試練》によって追加ターンを獲るなんてことも可能で、山札の再構築も《龍素知新》《目的不明の作戦》と、嘗ての【天門ループ】でお馴染みだった方法が可能。

 ……とここまで書いている中で気付いたのですが、サガループ→Mロマ→攻撃時に《インフェルノ・ゲート》or《インフェルノ・サイン》《サイバー・I・チョイス》→手札から《目的不明の作戦》→《神の試練》で追加ターンを確定出来ることに気付きました。

 どうやらサガループから《神の試練》に直接繋がるらしいです。ただそこから試練ループまでは直接繋がらない筈(と、筆者は思っている)ので、すぐにどうこうって感じではなさそうですし、デッキの構築も難しそうに見えます。

 まぁいずれにせよ墓地関連のカードの使いやすさは大幅に向上しているため、サガの殿堂入りはこのレギュレーションに大きな影響を与えることでしょう。

 逆に《勝利宣言 鬼丸「覇」》は殿堂MAXからプレ殿(???)となってしまったので、《インフェルノ・ゲート》から出せるお気軽ゲームエンドカードはなくなってしまったようです。

 

今回の殿堂の方向性について

 まぁ5~6人しかやっていないレギュレーションの話はさておき。前回の殿堂から流れに関しては抑えておきたいです。

 前回の殿堂は3月で、更にその前に遡ると2022年8月。どうやらデュエマは年度末と夏に殿堂をやる、というスケジュールになったみたいです。

 これまでは「夏は緊急対処、冬は模様替え」みたいな雰囲気で、今回もそうの傾向にあるように思いますが、これはまぁ理由はよくわかります。

 というのも新ギミックが成熟してきた上で秋口に出てくる新カードと、年度が変わって新しいギミックの導入として出てくる新カードとでは、環境を変える力には流石に違いがあるでしょう。

 そして今回の殿堂については、サガ関連に《神の試練》のみと、非常に限定的でした。要するに「緊急対処」的な運用に留めた、と判断して良さそうです。

 現環境で色々で言われていたデッキも他にありましたが、一旦スルーしても大丈夫、という判断をしています。

 まぁこれだけだと結構コメント等やTwitter(現X)が荒れてもおかしくはないのですが(〇〇はなんで殿堂しないんだよ!的なコメントが増えそう)、これは前回から継続されている殿堂発表→戦略発表会という流れでやったのが、構成として上手かったですね。

 というのも、戦略発表会の中で次々と新カードが発表されましたが、それらがどれもちゃんと強そうだったんですよ。

 結構気軽にエレメント除去が出来るようになったり、革命チェンジから凄いことが出来そうだったりと、「新時代のデュエマによって、これまでのデッキに対抗していく」ターム……つまりはインフレ期を示唆することで、今回の殿堂に納得感を持たせていると思います。

 まぁ殿堂って「出来ることが少なくなる」ので、基本的にはゲーム体験を落とす訳ですから(サガみたいな「周りを滅茶苦茶に足切りするデッキ」が存在していると話も別ですけど)、基本的には少ないに越したことはないと思っています。ですので新カードが環境を変えてくれるなら、それに越したことはないんじゃないですかね。

 かくいう私も、メタカードが強すぎるオリジナルの方向性には思うところがずっと多かったのですが、今回の発表のお陰で結構ワクワクしています。

 なお《神の試練》については現環境で1枚しか使われていないデッキが多く、「殿堂にしてもほぼ意味ないのでは?」という意見は見掛けました。

【 呪文 】
文明 水 / コスト5

■コストが同じカードが2枚出るまで、自分の山札の上からカードを表向きにする。
■こうして自分の山札をすべて表向きにした場合、このターンの後に自分のターンを追加し、残りのゲーム中、自分の山札のカードが1枚もなくても、自分はゲームに負けない。
■表向きにしたカードをすべて手札に加える。

 これに関しては「開発としては一発プレ殿をなるべく避けたいこと」「その上でいずれプレ殿にしたいカードであること」による対処であると個人的には考えています。

 ただ知り合いの青魔導具に詳しい人と話したところ、「サガ殿堂後の【青魔導具】であるならば《堕呪 ブラッドゥ》は減らしたいカードで、その枠に試練を嵩ましされる構築を嫌ったのでは?」とのことで、これはこれで納得感のある話です。

 我々はいまある構築や環境、まぁせいぜい「サガがいなくなったらあのデッキが強そう」くらいまでは考えますが、「サガがいなくなった後にそれぞれのデッキがこう変化して、それら同士を戦わせると……」という辺りまでは中々考えないものです。

 過去に《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》がプレ殿となったときに《無双恐皇ガラムタ》が殿堂に指定されるということがありました。今回も実は似たような話なのかもしれません(ちなみにこの殿堂については「マジシャンが抜けた枠に、単純にガラムタを嵩ましされるのを嫌ったのでは?」 という噂がありましたが、真相は今でもよくわかっていません )。

 これはもしかしたら我々が認識しにくいタイプのファインプレーなのかもしれませんね。

 

サガとは何だったのか

 で、そこまで考えていそうな開発側によって生み出された《絶望神サガ》とは一体何だったのか。

お前は何だったのか

 今回……もとい、この半年間に於いて、多くの議論が交わされたテーマはこれでしょう。

 先月下旬に発売された「大感謝祭ビクトリーBEST」に多数のゴッドが収録されていることから、ゴッドサポートとして運用される前提だったことはある程度推察出来ます。

 その上で、サガについては様々な考察を見掛けました。

 「デュエマがやや落ち目だったので注目してもらいたかったから」「環境を変えたかったから」といった辺りについては、流石にこれは結果論だと思っています。

 《絶望神サガ》は意図して作られていて、『デザイナーズのループデッキ』の実験的なカード、みたいな考察もありました。要するにDOOMサガくらいまでは意図していたけど、ダンタルサガは想定外だったのでは、というくらいの温度感ですね。

 ただこれについても私はやや懐疑的です。にしてもコスト3でやる意味がよくわからないからです。

 まーそういう意味では、私はサガはシンプルにミスったと思っています。

 これは私が過去にプログラマーみたいなことをしていたときに現場でそれなりに起こっていた話なのですが、この手のミスは構造としてはありがちだと思います。

 というのも我々はカードをフラットな視点で見ますし、その上でサガ→サガでループをする前提でしかもうこのカードを見られないので、「こんなの誰でも、テキスト見ただけで2秒でループって気付くじゃん!」とも言いたくなるのですが、これは結構落とし穴だと思っています。

 例えばカード作る際って「これこれこういうデッキが作ってもらいたいので、そのギミックをサポートするカードが欲しいです」というのがある程度あると思うんですよ。

 これはなんでもいいです。「貴方の一番好きなデッキを強化しようと思うので、そのカードを考えてください」みたいな話に置き換えても大丈夫です。

 で、作る側って「このデッキにはこういった弱点があるからそれを補う……或いは、この動きを更に強化するパーツを与えよう」って発想からまず入ると思うんですよ。

 たぶん《インフェル星樹》も「相手のタマシードを除去するカードがプールに足りてないから、追加しよう。でも単なる除去だと使って貰えないから、ある程度能動的に使える能力にしよう」みたいな発想からスタートしているように思うんですよね。

 で、その前提でテストするじゃないですか。特にデザイナーズの増えた昨今においては、その傾向が強いと思うんですよ。

 だからサガもゴッドサポートとして作って、その中で調整していくうちに初期段階ではちょっとパンチが足りなかったのでしょう。「ちょっと使って貰うには足りないからここの能力を盛ろう」とか「ゴッドサポートなのにゴッドのサーチカードに引っ掛からないのは不便だったら、コイツもゴッドにすれば使ってもらえそうだ」とか、そういう風に調整していったと思うんですね。

 で、そうしたら結果として意図しない挙動のバグが起こってしまい、こうなったではないか、というのが私の見解です。

 これねぇ、先入観というのは恐ろしくて、まぁまぁ起こりうる話なんですよね。

 本来ならばテスト段階で潰されるべきバグであり、ミスではあると思うのですが……。それでも恐らく、我々の知らないところで無数のバグが事前に潰されている筈なんですよ。相応の割合のバグが、修正されて世に出ていると思うんですよ。

  で、更に今回不幸だったのは、見逃してしまったバグがあまりにも……というか、歴代最強レベルで強すぎたということだったのではないでしょうか。

 幾つかの不運と不幸が重なった結果と思しきカードが、「絶望神」の名を冠しているのはなんとも皮肉ではあるのですが、さすがにそれでも2週間で殿堂とすることは出来なかったということでしょう。

 結果、殿堂は今回のタイミングになったという話だと想像しています。

 まー結論としてサガは強すぎたし、環境や構築を歪めまくったのは事実なのですが、【青黒ダンタルサガ】の完成度には美しさを感じています。

 デュエマの1つの歴史として、将来的に「いやぁ、あの環境はまぁまぁ酷かったけどねぇ、でもあのデッキは凄かったんだよ」とか語り継がれていくことでしょう。



おわりに

 というわけで、今回の殿堂についてぺちゃくちゃ喋る記事となりました。

 個人的に今回の殿堂内容には特に不満はないです。

 何より9月以降の新カードたちが楽しみで楽しみで……。使いたいカードがいっぱいありますし、革命チェンジもいっぱい出来そうだし。またこれまでとは違ったデュエマになると思います。

 

 というわけで、アフターサガもよいデュエマライフを。

 それではまた次回の記事でお会いしましょう!


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