【コラム】2024年エリア予選を振り返ろう~前編~

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【コラム】2024年エリア予選を振り返ろう~前編~

 こんにちは、神結です。

 いよいよ今週末からエリア代表決定戦が始まります。

 エリア代表決定戦は、ランキングや大型大会以外で全国大会を目指せる貴重な機会であり、多くのプレイヤーにとっては全国大会に行くもっとも現実的な手段であると言えるでしょう。

 そんなエリア代表決定戦ですが、コロナの影響もあって2019年度からしばらく休止の期間が続いていました。

 しかし2024年度になって復活。そしてエリア代表決定戦から全国大会に出場したリノグレさんが全国王者となったのは記憶に新しいです。

 振り返ってみると、2024年度のエリア代表決定戦は、メタゲームの移り変わりが非常に面白いものでありました。

 というわけで今回は、エリア代表決定戦のために全国を駆け回った私の方から、去年度のメタゲームの変遷についてお話していこうと思います。

 なお使用できるプールに変更があった関西エリアを境として、前後編でお届けします。

目次

2024年度エリア代表決定戦 日程

 11月16日 北海道エリア
 11月23日 東北エリア
 11月30日 東海エリア
 12月1日 北陸エリア
 12月14日 九州エリア
 12月21日 関西エリア
  同日  「悪魔神、復活」発売(※関西エリアは使用不可)
 2025年
 1月11日 中四国エリア
 1月13日 関東エリア
 1月19日 ジャッジエリア

 今回お話するのが関西エリアまでのメタゲームになります。
 

北海道エリア

トークテーマ

・マジで5年ぶりのエリア戦
・事前メタゲームと新デッキ登場
・優勝したリノグレさんはそのまま日本一へ

 というわけで、昨年よりエリア戦が再開されました。2019年度以来の開催です。

 その一発目が北海道エリアだったわけです。まぁ時期を考えるとそうなりますよね。過去には会場から外に出てコンビニに行こうとしたスタッフが、あまりの雪で遭難しかけたこともあったとか。

 ちなみに昨年については、11月16日での開催ということでまだ肌寒いくらいで済んだと記憶しています。なおエリア翌週にはちゃんと雪がドカ降りしていました。危なかった。

 さて、エリアそのものが久しぶりすぎるということもあって、北海道の事前のメタゲームは中々予想が難しいところがありました。

 参考になりそうなものとして、直前の2ブロック環境の入賞分布があるでしょうか。

 基本的にはこの時の環境はアビスレボリューションの影響が大きく、マジック&ジャイアント環境でした。

 さて、実際に当日蓋を開けてみると、参加者45名に対してジャイアント+マジックで19とやはりこの2つのデッキが中心の環境になりました。

 そして【水自然ジャイアント】を使用したリノグレさんが、決勝で魔王軍のセキボン選手を倒して優勝を果たします。


 ジャイアントの勝利自体は特段サプライズではなかったかもしれませんが、北海道エリアでは後のメタゲームに影響を与えるデッキも幾つか登場しております。

 1つはジャイアントの派生でもある《死神覇王 ブラックXENARCH》入りのジャイアントです。


 こちらは《死神覇王 ブラックXENARCH》を使って同型戦などを強く意識しており、また《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》などのゼニス・セレスの耐性を剥がして突破できるカードでした。

 また準優勝のセキボン選手が使っていたのは【ターボマジック】と呼ばれるデッキ(上記のマジックとは別枠でカウントしています)です。


 マナを伸ばした後に《芸魔王将 カクメイジン》から《♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を唱えて複数の追加ターンを取って倒す、と言ったデッキになっています。

 更に大谷選手が持ち込んだ【光水自然ゼニス・セレス】はリストこそ大きく違うものの、後に東北エリアで活躍するデッキのベースにもなっています。

 北海道エリア自体は、エリアの中でも最小人数ではあるのですが、多数の全国大会出場者を輩出しているためプレイヤーレベルも高く、今年も楽しみなエリアですね。

東北エリア

トークテーマ

・北海道エリアの結果が如実に反映
・【光水自然ゼニス・セレス】登場

 東北エリアが開催されたのは、翌週の11月23日です。

 場所は岩手県の盛岡市。「みかづきの丸くなるまで南部領」と言われた広大な南部藩の、その中心地となります。ちなみに本州で一番寒い県庁所在地です。もしも行く機会があったら、冷麺とじゃじゃ麺は食べてください。

 東北エリアは前週に開催された北海道エリアの影響を如実に受けていました。参加者は全84名。

 まず最大数はジャイアントで、こちらが25名。これは水自然も《死神覇王 ブラックXENARCH》も含めての数字です。

 そして次の多かったのがなんと【闇自然ゼニス】の11名です。このデッキは《「呪怨」の頂天 サスペンス》や《サスペンス・ザイン》といったカードで制圧するデッキですが、これがジャイアントに強いんですよ。

 他方で受けを用意するまでの準備が必要であり、これがマジックに対して非常に不利な要素でした。またデッキとしては「初動のカードを引かないとゲームに参加できない」タイプでもあり、安定はしないデッキだったのです。

 そんなわけなので北海道エリアではあまり人気のないデッキだったのですが、東北エリアでは多くのプレイヤーが対ジャイアントを意識していたということでしょう。

 ただし最終的な結果としてはあまりふるわず、ベスト16には2人残っていたもののベスト8には残れませんでした。

 メタゲーム全体の流れとしてはそういった変化がありましたが、東北エリア最大のトピックは【光水自然ゼニス・セレス】の完成・活躍でしょう。


 こちらは宮城のプレイヤーであるカナタ選手らを中心としたグループの持ち込みで、《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》に加えて《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》を採用。

 更にゼニスデッキの弱点であった序盤の不安定さを《戦攻のシダン アカダシ / 「いいダシがとれそうだ」》の採用によって補うという着想によって安定感も上がり、強力なデッキとして完成しました。

 このデッキを使用したカナタ選手は最終的には惜しくもベスト4という結果でしたが、この【光水自然ゼニス・セレス】の活躍は、以降のエリアに大きな影響を残すことになります。

 そんなカナタ選手らを破って優勝を果たしたのがさちぼう選手の【火水アグロマジック】でした。


(※ターボマジックとわけるため、便宜上“アグロマジック”と記載しますが、アグロプラン以外もいけます)

 こちらはは少し特殊なリストで、マジックの速度感を維持しつつも《偽りの名 システイス》などやや耐久よりのカードも採用しております。

 こうしてジャイアント・マジックという前評判の高かったデッキはすぐにそれぞれ結果を残しました。

 その中で新しい形のゼニスも生まれた東北エリアは、エリア全体を俯瞰して見たとき、序盤の流れを決定付けたエリアだったと言えるかもしれません。

東海エリア・北陸エリア

トークテーマ

・1位 vs 2位の決勝戦
・火水マジック3連覇

 続けて翌週は東海エリア、そして北陸エリアの開催となりました。東海が11月30日、北陸が12月1日です。私は北陸エリアの担当だったので、東海エリアの方には伺っておりませんが、両地方ともやはり東北エリアの結果を踏まえ、少し違ったメタゲームとなりました。

 まずは先に東海エリアの方から触れていきましょう。会場は名古屋でした。

 東海エリアの参加者72名の中で、最大派閥となったのが【ターボマジック】でした。その数は14。

 【ターボマジック】というデッキは相性がわかりやすく、とにかく速いデッキに対しては不利であり、逆に遅いデッキに対しては滅法強いです。

 キーカードの1つである《グレート・流星弾》は2ブロ版の《アリスの突撃インタビュー》といった性能であり、《ボン・キゴマイム》だろうかお構いなく突破することが可能なんですよね。基本的にはターボマジックのゾーンに入ってしまえば、負けることはないです。

 直前で登場した【光水自然ゼニス・セレス】の《聖霊超王 H・アルカディアス》などは一見すると辛そうな感じもしますが、そこは《芸魔龍王 アメイジン》で一度ジャストダイバーのターンをやり過ごしつつ、その後に《der'Zen Mondo》の面を使って《聖霊超王 H・アルカディアス》を弾いて突破……なんて方法があります。

 ただゼニス側も《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》をハイパー化のタネにすることで攻撃誘導をしたり、或いは《光牙忍ハヤブサマル》を抱え込むことで対抗したりと、この勝負は結構やり応えがあって面白かったです。

 と、ちょっと本筋から話はそれましたが、前述した東北エリアまでの全体の流行と「ゲームを伸ばせば負けない」という性質もあってか、【ターボマジック】がトップになったという事象は東海らしさを感じました。

 分布的な話でいくと以降はジャイアント、ゼニス、そしてアグロのマジックと続くので、【ターボマジック】が優勝するパターンは本当にあったように思います。

 しかしその中で結果を残したのは【アグロマジック】でした。


 実際、上で紹介したようなメタゲームの構成であれば【アグロマジック】が大きく不利を被る相手は少なく、優勝はある種妥当といった考えもあるかもしれません。

 決勝では【光水自然ゼニス・セレス】を倒し、【アグロマジック】は東北エリアに続き2連覇を達成します。

 続いて、翌日には北陸エリアも開催されました。会場は福井県。こちらも、時期が時期だと空が厚い雲に覆われることになります。

 私は福井を訪ねるのが始めてだったのですが、曜日的な都合もあって観光などには手が回らず。次行くときは一乗谷とか行きたいですね。

 さて、こちらもまた東北エリアを踏まえてのメタゲームといったところでしょうか。

 参加56名のうち、最大数は【アグロマジック】の12名。

 前泊しているプレイヤーもいるでしょうから、前日の東海エリアの影響はそこまで大きくはなかったでしょう。ただし前日に優勝したという情報自体はありましたので、マジックを使うと決めていたプレイヤーは勇気付けられたかもしれません(逆に対策カードが積まれることを嫌がる人もいたかもしれませんが)。

 ともかく、前エリアで優勝した強力なデッキを素直に持ち込んだプレイヤーが多いということでした。割と前から言われているような気がしますが、東日本は全体的に順張り寄りなんですよね。

 続けて【水自然ジャイアント】、【ターボマジック】、【光水自然ゼニス・セレス】と続いていきます。この辺りの使用者数については、特に違和感はないですね。

 本戦の分布はかなりバラけていましたが、その中で本戦で2名進出した【アグロマジック】がそれぞれの山を駆け抜け、決勝で激突します。

 ここでぶつかったプレイヤーの背景も面白くて、なんと北陸全体のランキング1位 vs 2位という組み合わせだったんですよね。

 地方の強豪同士が順張り選択でしっかり勝ち抜いたというのは、王道の中の王道と言いますか、漫画みたいな展開って実際に起こるもんなんですね。感心していました。

 そして同型戦を制したのは、1位の方のプレイヤーであるいかろす選手でした。


 これによって【アグロマジック】は東北から3連覇を達成。東北から北陸まで善戦を続けていたゼニス・セレス系の悲願は、またしてもお預けに。

 そしてこのまま【アグロマジック】が全国のエリアを蹂躙する……といった流れになるものかと思われました。

九州エリア

トークテーマ

・なんか様子が変だぞ
・秘密兵器【火水闇プレジール】登場

 一週空いて12月14日に九州・沖縄エリアが開催されました。場所は福岡県の博多。

 皆さんは福岡というと何を思い浮かべますでしょうか? 明太子、もつ鍋、博多ラーメンのようなグルメもありますし、福岡ソフトバンクホークスもあります。

 南北朝時代が好きな私としては、京を追われた足利尊氏が再起を図った場所という印象が強いです。多々良浜の戦いとして有名ですね。

 九州エリアについては、私は担当じゃなかったのですが、結果を見て流石にビックリしました。

 参加者89名のうち、使用者数が最多となったのは……なんと【火水闇プレジール】でした!

 え??? どっから出てきたのお前?????

 ただ実のところ、突然現れたというわけではなく、《楽識神官 プレジール》自体はちょくちょく活躍していたんですよね。北陸でも東海でもベスト8にはいました。

 優勝者インタビューによりますと、プレジールは福岡のプレイヤー間でシェアされており、優勝したえいりゅー選手は東海エリアの結果を見て使用を決断したとのこと。

 デッキとしては《DARK MATERIAL COMPLEX》と《死神覇王 ブラックXENARCH》が採用されており、《アーテル・ゴルギーニ》や《イカリノアブラニ火ヲツケロ》などと合わせて相手の盤面を制圧することができるデッキであり、加えて速度を上げて《楽識神官 プレジール》から攻め込むこともできるという豊富なレンジが魅力のデッキです。

 そしてそのままの勢いで、優勝までしちゃうんですよ。


 ちなみに分布2位は【水自然ジャイアント】なんですが、第3位は【水闇ボウダン=ロウ】でした(当時《魔誕の斬将オルゲイト》は未発売です)。こちらもこちらで「どこから出てきた???」ってデッキではあります。ちなみにここまで2~3番手で安定していたゼニスは5名しかいませんでした。

 これまでの環境の流れは1回断ち切られたような気もします。

 九州エリアは、しばしば魔境と言われます。

 【火水闇プレジール】も【水闇ボウダン=ロウ】もですし、更にTOP8には【光水闇エルボロム】や【火光ファイアー・バード】とかいう《雷炎翔鎧バルピアレスク》を使ったデッキまであったんですよ。

 ただファイアー・バードは置いとくとしても、【火水闇プレジール】や【水闇ボウダン=ロウ】といったこの後の関西エリアでも結果を残していたデッキであり、単純に「九州は魔境」という纏め方をするのは雑かもしれません。

 これまでの環境に対して挑戦しようという意欲的なプレイヤーが多く、結果としてそれは関西エリアにも影響を与えることになります。

 もし九州からエリア予選が開始されていた場合、エリア予選全体の流れはまた大きく違ったものになっていたかもしれませんね。

関西エリア

トークテーマ

・3弾環境ラストエリア
・おじプレイヤー感涙の決勝戦

 というわけでやってきました関西エリアです。開催日は九州エリアの1週間後、12月21日。場所は京都でした。

 冬の京都、めっちゃ寒かったです。

 時期のズレはありますが、体感としては札幌よりも盛岡よりも福井よりも寒かったです。京都は盆地なので底冷えするとは聞いていましたが、それはこんなに寒いものだとは思いませんでした。

 そしてこの日は王道篇第4弾「悪魔神、復活」の発売日でした。エリア予選は発売から1週間経過したカードでないと使用することができない大会ですので、この日発売の新弾は使えません。よって、3弾環境のラスト大会になりました。

 そしてそういった背景に相応しく、関西エリアは第3弾の総決算のような大会でもありました。

 ちなみに参加者74名のうち、使用者数最大はまさかの【光闇メカ】で13名。使用者に話を聞くと、九州エリアの結果は無視できないものとしつつも、【火水アグロマジック】に対してガードを上げたデッキを使いたかった、とのことです。

 続けて九州エリアを制した【火水闇プレジール】が12名となり、以降は【水自然ジャイアント】【火水アグロマジック】【ターボマジック】【水闇ボウダンロウ】【光水自然ゼニス・セレス】などと続いていきます。

 本当にエリア代表オールスターみたいな並びですね。

 そして決勝のカードが25くん vs sabakiさんという、関西古豪同士の戦いでした。デッキは25くんが【火水闇プレジール】で、sabakiさんが【ターボマジック】でした。

 25くんは随分前からTwitterという俗世を離れてしまったので知らない方も多いかもしれませんが、大会後に更新される濃い内容のブログなどが人気で、公式カバレージを書いたこともあるプレイヤーです。

 sabakiさんは関西で一番偉い人です。

 そんなわけでデュエマおじさん感涙の決勝カードを制したのは25くんでした。


 というわけで【火水闇プレジール】だったのですが、九州エリアで勝った構築とは思想から違っていて、こちらは《パシフィック・ヒーロー》などを採用したかなり前寄せのリストになっています。

 またTOP8のデッキたちは、エリア予選の集大成といったメンツでした。優勝した【火水闇プレジール】、準優勝だった【ターボマジック】の他、【水自然ジャイアント】【水闇ボウダン=ロウ】、【光闇メカ】に【光水自然ゼニス・セレス】。ちなみに【ターボマジック】は3名残っていました。

 ただここまでエリアが続きデッキ・プレイともに洗練された結果なのでしょう、非常に先攻が強い大会でありました。優勝した25くんは予選1位で、2位のsabakiさんは予選2位でした。本戦のTOP16から決勝まで計15試合あるのですが、後攻が勝った試合はわずかに1つであり、先攻勝率93%という非常に極端な成績が残っております。

 こうした結果を経て、年明け以降のエリアに繋がっていくのですが、これは後編で触れていきましょう。

エリア前半を象徴したカードたち

《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》

(プレミアム殿堂カード) 【 ツインパクトカード 】
種族 マジック・コマンド / マジック・ソング / 文明 水 / パワー3000 / コスト3

種族:マジック・コマンド
■このクリーチャーが出た時、相手のエレメントを1つ選び、持ち主の手札に戻す。

────────────呪文────────────
カード名:♪必殺で つわものどもが 夢の跡
文明:水
コスト:8マナ
種族:マジック・ソング
■残りのゲーム中、自分の山札にカードがなくなっても、自分はゲームに負けない。
■カードを5枚引く。その後、自分の山札にカードがなければ、このターンの後に自分のターンを追加する。

 主に【ターボマジック】のメインカードとして使われた他、【光水自然ゼニス・セレス】や【水自然ジャイアント】のフィニッシャーとしても使用されました。

 特に後者の2つのデッキはゲーム自体を《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》や《銀河竜 ゴルファンタジスタ》を引き延ばせるのもそうですし、《超重竜 ゴルファンタジスタ》で山札を簡単に消費もできるんですよね。

 こうして「試合展開としては勝っている」といったゲームの〆作業要員として選ばれたのが《♪必殺で つわものどもが 夢の跡》というわけです。

 時間ギリギリになることも多い中、そうした場面で《終止の時計 ザ・ミュート》とかを踏んでしまっても勝ちきれるようになります。

 ちなみに《清浄のカルマ インカ / オキヨメ・水晶チャージャー》と併せて複数回撃つパターンもありました。

 上面のクリーチャーがエレメントバウンスというのも中々味で、これで《Dの寺院 タブラサ・チャンタラム》を剥がしたり《聖霊超王 H・アルカディアス》を突破したりというシーンもありましたね。

 2024年エリアを代表するカードだったと思います。

《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》

【 クリーチャー 】
種族 ゼニス・セレス / 文明 水 / パワー13000 / コスト10

■水晶ソウル3(このクリーチャーを召喚する時、自分のマナゾーンにある裏向きのカードのマナの数字は3になる)
■ジャストダイバー
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが召喚によって出た時、相手のクリーチャーを3体まで選び、持ち主の手札に戻す。
■相手のクリーチャーが出た時、カードを1枚引いてもよい。
■エターナル・Κ(このクリーチャーが離れる時、かわりに自分のマナゾーンにある裏向きのカードを3枚、表向きにしてもよい)

 使用されたのは、主に【光水自然ゼニス・セレス】ですが、【ターボマジック】に採用される構築もありました。

 特に東北エリアで登場した【光水自然ゼニス・セレス】は後の大会に大きな影響を与えました。そのデッキの主軸の1枚が、この《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》です。

 俗に「2ブロのVT」なんて言っている人も。

 このカードの強みは、水晶ギミックと本体のコスト10の相性のよさでしょうか。

 《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》と要求される水晶マナの数がまるまる1つ違うのですが、これによって、デッキの動きは相当幅を持たせることができるようになっています。

 例えば《「この私のために華を咲かすのだ!」》から《オキヨメ・水晶チャージャー》のような繋ぎ方をしても裏マナ2+通常4マナで召喚できるんですよね。

《同期の妖精》+αのような盤面を解体できるのもそうですし、ドローも付いているし、簡単に無視出来ない打点も兼ね添えていますし、非常に便利なカードでした。

 2024年2ブロックを経由して、個人的にはかなり好きになったカードでしたね。

《芸魔王将 カクメイジン》

【 クリーチャー 】
種族 マジック・ドラゴン / ゲーム・コマンド / 文明 水/火 / パワー10000 / コスト7

■革命チェンジ:コスト5以上のマジック
■W・ブレイカー
■自分のマジックすべてに「スピードアタッカー」を与える。
■このクリーチャーの各ブレイクの前に、自分のマナゾーンの枚数以下のコストを持つ呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札または墓地から唱えてもよい。その呪文を唱えた後に、墓地に置くかわりに山札の下に置く。

 特に今更書くこともないのですが、【アグロマジック】に【ターボマジック】の主軸として活躍しました。

 アドバンス、オリジナルにつづいて2ブロックでも結果を残したため、3冠王といってもいいかもしれません。

 加えて、東北から北陸まで3連覇も果たしましたし、とにかくエリア予選では一環して要警戒カードであり続けたカードでありました。

 TOP5カードというのをエリアごとに書いていたのですが「毎回カクメイジンと書くわけにいかないしなぁ……」と悩まされたこともあり、ライター視点でも強敵だった1枚でもあります。

《楽識神官 プレジール》

【 クリーチャー 】
種族 マジック・パラサイトワーム / 超化獣 / 文明 水/火 / パワー5000 / コスト4

■スピードアタッカー
■このクリーチャーが出た時、カードを2枚引き、自分の手札を1枚捨てる。
■ハイパー化:自分の他のクリーチャーを1体タップする。(自分のメインステップ中に、ハイパーモードを解放できる。ハイパーモードは次の自分のターンのはじめまで続く)

────────────ハイパーモード────────────
パワー:9000
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが攻撃する時、水または火の、コスト5以下の呪文を1枚、自分の手札または墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。そうしたら、その呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに山札の下に置く。

 アビスレボリューション系統の革命チェンジデッキが強い中で、王道篇カードの中で大きな輝きを放ったのがこの《楽識神官 プレジール》だったと言えるでしょう。

 東海・北陸でも一部で活躍はありましたが、九州で大きく花開き、関西と併せて見事に2連覇を達成しています。

 構築の自由度も高かったことから、九州と関西でリストが全然違うのも面白い点です。

 ちなみに2025年度の2ブロックでもしばしば活躍を見せているカードであり、プレイヤーとしては弄り甲斐のある面白いカードと言えるでしょう。

 

まとめ

 というわけで、2024年エリア代表決定戦のメタゲームの変遷を追っていきました。

 北海道エリアから関西エリアまでカードプールに変化はない(一応、北海道エリアだけ《エメラルド・クーラー》が使えないみたいな話はあった)のですが、デッキ分布は随分と変わっています。

 こうして振り返っていくと新デッキの登場やそれに伴う変化など、メタゲームの面白さを味わっていただけるのではないか。

 今回は第3弾環境までになりますので、後編もお楽しみに!


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