こんにちは、神結です。
ドリーム英雄譚「ドギラゴンの書」「ジョニーの書」が発売されました。
バスターもジョーカーズもこのシリーズでは常連です。ぜひ過去の記事も楽しんでいただければと思います(一部リンクを掲載しておきます)。
と、まぁ過去の記事を整理していたところ、もう1つの大きなバスターデッキが未紹介だったことを思い出しました。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。
今回は【クローシスバスター】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
コントロールを基軸に「クローシスバスター」
というわけで今回の名作デッキは歴代バスターデッキの中ではかなりコントロール指向のデッキとなった【クローシスバスター】になります。
一応【クローシスバスター】というと、【デアリバスター】登場以前に使われてもいたのですが、今回は2017年産です。
リストはこんな感じ。
このデッキの主役は勿論……というのは今更なので置いておくとして。一旦2017年頃のバスター系のデッキの話をしておきましょう。
2016年の革命ファイナル期に於ける《蒼き団長 ドギラゴン剣》は勿論主役オブ主役。
ミラクルスターさんを心配している《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》さんや、今回再録のあった《メガ・マナロック・ドラゴン》と一緒に【デアリバスター】【赤黒バスター】などで大活躍します。
一方2017年の新DM期はというと、上記の2枚の相方の殿堂や《異端流し オニカマス》の影響もあり、やや影響力は落ちました。
環境の主役を《超戦龍覇 モルトNEXT》や《ベイB ジャック》系に譲り、年間を通して考える自身はTier2くらいの立ち位置でした。ただカードとしては【モルトNEXT】に採用されていたこともあって大活躍ではあったのですが。
この時期の相棒は《Mの悪魔龍 リンネビーナス》と、そこから発射される《単騎連射 マグナム》+《音精 ラフルル》。これは前年度末に開発された【5cバスター】の動きを継承していますね。
【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド・ドラゴン / イニシャルズ / 文明 闇/火 / パワー6000 / コスト6
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■スレイヤー
■W・ブレイカー
■マナ武装4:このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンに多色カードが4枚以上あれば、コスト5以下のクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出してもよい。
その後、このターン、自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
で、2018年になると前年度末の置き土産である《“龍装”チュリス》の影響でまたまた主役オブ主役に帰ってくることになります。
で、この【クローシスバスター】はというと2017年のデッキです。年間の主役はネクとか猿とかメタリカでした。
しかし、その中でしっかりと存在感は発揮していました。
特に、夏殿堂施行後に【猿ループ】が環境から消えたあとは活躍は見せ、初代超CSである超CS熊本では1位と3位を獲得しています(1位と3位の構築では結構思想が違うのですが、今回その話は省略)。
そんな【クローシスバスター】ですが、このデッキはかなり歴代バスターの中でもコントロール指向のデッキです。
これまでの「バスターによるコントロールプラン」の概念というと、それは《勝利のガイアール・カイザー》から《蒼き団長 ドギラゴン剣》に革命チェンジしてボードを制圧するといったもの。
実際このデッキにもそういった動きはあるのですが、このデッキのコントロールは「バスターを使わない」コントロールプランが存在しています。
それを担うのが《裏切りの魔狼月下城》と《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》。
《裏切りの魔狼月下城》は【5cバスター】に於いても採用実績のあったカードでしたが、それはどちらかといえばコントロールというよりも、テンポを取る目的で、「自分が先に走れない分、相手の足を引っ張る」的な使い方です。
(プレミアム殿堂カード) 【 呪文 】
文明 闇 / コスト2
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■相手は自身の手札を1枚選んで捨てる。
■マナ武装4:自分のマナゾーンに多色カードが4枚以上あれば、相手は自身の手札をさらに2枚選び、捨てる。
この辺は微妙なニュアンスの違いがありますが、2016年度末の【5cバスター】はあくまで自分から《蒼き団長 ドギラゴン剣》による決着を狙うし、先に走れるなら走るし、イーヴィルチェンジバスターイーヴィルのような強気な攻撃択を採ることもあります。
ただ現実として動き出しが他のデッキよりも遅いので、受けのカードとか《裏切りの魔狼月下城》のようなカードを採用している訳です。理想と現実の受け入れです。
一方でこの時期の【クローシスバスター】はそもそもの理想に「先に走る」は置いていないんじゃないかと思っています。
そりゃもちろん引きとか色んなものが噛み合えば先に走って倒すことはありますが、基本的にはそうではなく、あくまで先に相手の攻撃をいなして耐えて凌いでからの《蒼き団長 ドギラゴン剣》で走る、みたいな設計ですね。
この辺りは《異端流し オニカマス》の影響で、バスターで走れないときのプランを求められるようになった、というのもあるでしょう。
だからこその《裏切りの魔狼月下城》であり、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》です。
【 D2フィールド 】
文明 水 / コスト5
■S・トリガー(このD2フィールドをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ展開してもよい)
■自分のターンの終わりに、カードを1枚引いてもよい。
■Dスイッチ:相手のクリーチャーが自分を攻撃する時、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、水のコスト7以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
(他のD2フィールドがバトルゾーンに出た時、このD2フィールドを自分の墓地に置く)
特にこの時期の《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》は受けカードの代名詞的な存在であり、そこから放たれる《超次元ガロウズ・ホール》と《テック団の波壊Go!》という2択は非常に強力でした。
前者は縦に速いデッキ(例えばバイク)に対して《時空の凶兵ブラック・ガンヴィート》で処理することが得意で、一方後者は単体破壊も出来ますが、どちらかといえば5以下バウンスの全体除去が横に広げるデッキ(例えばジョーカーズ)に対して有効です。
またこうして一度受けることで、相手の《洗脳センノー》や《異端流し オニカマス》などをついでに処理し、裏の攻撃でいよいよ《蒼き団長 ドギラゴン剣》で走る、という動きも可能だったわけです。
最終的には《Mの悪魔龍 リンネビーナス》からの単騎ラフルル狙い。
そのため、デッキの多色の配分や序盤からのマナ置きは結構シビアでした。3チャージャーは《リロード・チャージャー》のみ。それ以外だと淡々と多色を埋め、4ターン目に《裏切りの魔狼月下城》からスタート、というのが主な動きでした。
【 呪文 】
文明 闇/火 / コスト3
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■自分の手札を1枚捨ててよい。
そうしたら、カードを1枚引く。
■チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに自分のマナゾーンに置く)
一見大丈夫なんか? とは思うのですが、楯が厚いことや環境トップ以外のデッキにはこれで充分戦えたことなどもあって、格下狩りが得意なデッキとして生きていくことになります。
このように環境に上手く適応させ生存したバスターが【クローシスバスター】だったのです。
ちなみに先も述べたように、環境の主役オブ主役というデッキではありませんでした。
しかしこのデッキが当時一線級のカードたちのみで構成されたグッドスタッフデッキ的な要素も兼ねていたのは間違いありません。
そのため、最終的に殿堂改訂では大きな打撃を受けることになりました。
2017年度末(2018年3月)の冬の殿堂は特に厳冬だったわけですが、この時に《裏切りの魔狼月下城》、《超次元ガロウズ・ホール》、《単騎連射 マグナム》、そして《音精 ラフルル》がそれぞれ殿堂に。
そしてバスターは《“龍装”チュリス》を軸とした【赤青バスター】が主役となっていくのです。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第111回は【クローシスバスター】でした。
この時期は私はほぼ【青白ロージア】しか使っていないので、このデッキ自体は使ってはいなかったんですよね。
ただロージアに《提督の精霊龍 ボンソワール》を採用したりと、少なからず意識はしていました。
ちなみに相性で言えば、私はロージア有利派閥。そう簡単にバスターがラフルルを絡めては走れないので、《真・龍覇 ヘブンズロージア》着地間に合うでしょ、的な。
というわけで、これまで数々のバスターデッキの話をしてきましたが、ここで恐らくは一区切りかもしれません。
また数日後にはなりますが、「ドギラゴンの書」の謎の魅力とその使い方をべらべら喋っている記事が公開されると思いますので、そちらも併せて楽しんでいただければ。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。