こんにちは、神結です。
私用で1週間ほど空いてしまいましたが、2020年のドラグナーを振り返る回が始まりました。
前回分はこれ ↓
ちなみにクロニクルデッキの発売日が2020年8月22日なので、いよいよ5周年になります。
さて、今回のドラグナーは、デイガドラグナーから少し遅れて登場した派生系の紹介になります。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。

今回は【ラッカドラグナー】です。


目次
本日の名作デッキ紹介
閣ループ特化 「ラッカドラグナー」
というわけで今回の名作デッキはドラグナーの派生型の、【ラッカドラグナー】になります。リストはこんな感じ。


制作者はフェアプロなどにも出演していたあー中村さん。
デイガ(火光闇)から主力となっていた《爆龍覇 ヒビキ》&《龍覇 ラブエース》のカラーリングになるべく寄せ、そこに青を添えるといった感じになっています。
【ラッカドラグナー】の最大の特徴は、閣ループに特化した構築であることです。

カード名:爆熱天守 バトライ閣
カードの種類:ドラグハート・フォートレス
文明:火
コスト:5マナ
マナ:-
■自分の火のドラゴンまたは火のヒューマノイドが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目をすべてのプレイヤーに見せてもよい。それが進化ではないドラゴンまたは進化ではないヒューマノイドであれば、バトルゾーンに出す。それ以外なら、自分の山札の一番下に置く。
■龍解:自分のターン中、ドラゴンをバトルゾーンに出した時、それがそのターンに出す最初のドラゴンでなければ、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップしてもよい。
閣ループとはざっくり言えば、《爆熱DX バトライ武神》と革命チェンジを使って山札のドラゴンを全部出してしまおうというギミックです。
(※現在では裁定が整備されたことによって、閣ループは出来ない動きとなっています)
具体例を挙げるならば、まず《龍覇 ラブエース》などで《爆熱天守 バトライ閣》を建設。
続くターンにドラゴンを手出ししつつ《龍覇 ラブエース》に《龍覇龍 デッドマン=ザ=オリジン》を侵略し、ドラゴン2体条件を達成して《爆熱天守 バトライ閣》が《爆熱DX バトライ武神》へと龍解。

カード名:爆熱DX バトライ武神
カードの種類:ドラグハート・クリーチャー
文明:火
種族:ガイアール・コマンド・ドラゴン
パワー:12000
コスト:8マナ
マナ:-
■このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中の進化ではないドラゴンと進化ではないヒューマノイドをすべてバトルゾーンに出す。こうして見せたカードが3枚ともドラゴンであれば、そのターン、バトルゾーンにある自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得る。その後、残りのカードを好きな順序で自分の山札の一番下に戻す。
■T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)
■龍回避―このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、バトルゾーンを離れるかわりにフォートレス側に裏返す。
そして《爆熱DX バトライ武神》の攻撃時に革命チェンジを見せることによって龍回避し、革命チェンジは成立せずにアタックキャンセル(※これが現在不可)。
その後《爆熱DX バトライ武神》の攻撃時の効果で山上3枚を捲り、ドラゴンを出すことによって再び《爆熱DX バトライ武神》が成立する……というわけです。
要するに《爆熱DX バトライ武神》と革命チェンジ1枚を見せびらかすことによって、山札からドラゴンを踏み倒し続けられるというわけです。
特徴的なカードとして紹介したいのが、《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》。

【 クリーチャー 】
種族 ファイアー・バード / アーマード・ドラゴン / 文明 光/火 / パワー6000 / コスト5
■革命チェンジ:ファイアー・バードまたはドラゴン(自分のファイアー・バードまたはドラゴンが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
■自分のファイアー・バードすべてに「スピードアタッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない)
■自分のドラゴンすべてに「ブロッカー」を与える。(「ブロッカー」を持つクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をそのクリーチャーに変更してもよい)
ドラゴンにブロッカーを与えるとかファイアー・バードにスピードアタッカーを与えるとかは一旦よくて、大事なのは革命チェンジの条件。
「革命チェンジ:ファイアー・バードまたはドラゴン」ということで、文明を参照しません。
そう、お分かりですね?
《希望のジョー星》をすり抜けられるんですよ。

この時期は対ドラグナーへのメタをガチガチに張っていた時期で、例えば【ギャラクシールド】には《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》、《洗脳センノー》、《希望のジョー星》がそれぞれ採用されていました。
これに対して【ラッカドラグナー】は《龍覇龍 デッドマン=ザ=オリジン》+《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》によって《爆熱DX バトライ武神》に持っていけるため、とにかく1枚先に《爆熱天守 バトライ閣》さえ出せれば《希望のジョー星》には比較的強い構築にはなっていました。
また青入りの理由になっている《Code:1059》も特徴的なカードと言えるでしょう。

【 オレガ・オーラ 】
種族 ドラゴン・コード / トリックス / デリートロン / 文明 水 / パワー+4000 / コスト5
■これを付けたクリーチャーに「パワード・ブレイカー」を与える。(「パワード・ブレイカー」を持つクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
■DL-Sys:これを付けたクリーチャーの攻撃の終わりに、相手の墓地にある呪文を1枚コストを支払わずに唱えてもよい。そうしたら、その呪文を持ち主の山札の一番下に置く。その後、このオーラを自分の他のGRクリーチャー1体に付けてもよい。
■自分のターンの終わりに、GR召喚する。
こちらカード自体がドラゴンであるため、GRクリーチャーとしてドラゴンを捲れば、1枚で《爆熱DX バトライ武神》への龍解条件を達成できるわけです。
また閣ループのフィニッシャーとして《不敗のダイハード・リュウセイ》も採用されています。

【 クリーチャー 】
種族 レッド・コマンド・ドラゴン / ハンター / 文明 火 / パワー8000 / コスト8
■自分のドラゴンが攻撃する時、相手のシールドを1枚選び、持ち主の墓地に置く。
■W・ブレイカー
■自分がゲームに負ける時、または相手が勝つ時、かわりにこのクリーチャーを破壊する。
■このクリーチャーが破壊された時、そのターン、自分はゲームに負けず、相手は勝てない。
どっかで1回《不敗のダイハード・リュウセイ》が捲れてしまえば、閣ループするだけで全ての楯を焼却し切れるので、特殊な受けデッキにも勝てるというわけです。
その他、受けとして《最終龍覇 ロージア》を積んだり、或いは《魔導管理室 カリヤドネ》の対策として《龍素記号Xf クローチェ・フオーコ》を積んだ構築もありましたね。
【ラッカドラグナー】はドラグナーの中でも「閣ループ特化」ということで戦術に一貫性があり、更にそのために採用したカードたちがそれぞれ一定のメタ耐性もあることから、ドラグナー派生の中では最も安定感があったと言っていいのではないでしょうか。
一方でこの安定感というのは爆発力の低下と隣合わせで、例えば《爆龍覇 ヒビキ》+《爆熱剣 バトライ刃》からの捲りは弱いです。
こうした部分を補うために《龍覇龍 デッドマン=ザ=オリジン》を抜いて《最終龍覇 グレンモルト》を入れる構築なんかもあったと記憶しています。
そんな中、今度は捲り特化のドラグナーデッキも生まれてくるわけですが、それはまた次回の話。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第158回は【ラッカドラグナー】でした。


ドラグナーはいずれの構築にも主張点があり、そのお陰で吸収とかではなく共存していたのが面白いですね
【ラッカドラグナー】はその安定感のお陰で、特にトッププレイヤーたちは割と好んで使っていた印象があります。
ドラグナー企画はあと2回ありますので、最後までお楽しみいただければと思います。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。

それではまた来週会いましょう。
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