普通に最悪寄りのデッキなんだよな。
というわけでこんにちは、神結です。
冬が近付いてきました。本当に冷える日が続いていますが、皆様はお元気でしょうか。
ところで寒いデッキといえば皆様お馴染み、ランデスですね。サムス・アランと一緒に冬の季語にも指定されているくらいです。
ハンデスはまだ梅雨の時期みたいなダルさなんですよね。たまに晴れ間もありますし。でもねぇ、ランデスに関しては雪に閉ざされたときのあの“どうしょうもなさ”を思い出すんですよね。雪国生まれの方は同意していただけるかもしれません。
というわけで「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。たまにある名作?側のデッキですが。
今回は【アッシュランデス】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
《凶星王ダーク・ヒドラ》最強伝説
というわけで今回の名作デッキは冬の季語「ランデス」より、謎ランデスデッキの【アッシュランデス】になります。別名「猿ラン」「猿回し」など。
リストはだいたい2004~2005年くらいのを参考に、こんな感じだったと記憶しています。
《ドリル・スコール》とか《螺神兵ボロック》とか出るより前ですね。
もう《デーモン・ハンド》くらいしかわからんという人も多いかと思いますので、説明しておきましょう。
このデッキの主役は《猿神兵アッシュ》です。
【 クリーチャー 】
種族 アーマロイド / 文明 火 / パワー3000 / コスト4
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分のアーマロイドがバトルゾーンから自分の墓地に置かれたとき、相手は自分自身のマナゾーンからカードを1枚選び、持ち主の墓地に置く。
《猿神兵アッシュ》の登場は、闘魂編の第4弾。
ちなみにカード画像は旧テキストで、新テキストは以下の通りです。
このクリーチャーまたは自分の他のアーマロイドが破壊された時、相手はカードを1枚自身のマナゾーンから選び、墓地に置く。
バトルゾーンから墓地に置かれる→破壊 とルールが整備されたので、2020年に新テキストで再録されました。
さて、書いてある通りこのカードの効果は「アーマロイドが破壊されたときに1ランデス」というものです。
どうも古のデュエマ開発陣はマナ破壊カードを割と気兼ねなく刷っていて、《マナ・クライシス》とか《超竜バジュラ》とか《魔天降臨》とか、強力なランデスカードは多いです。
このアッシュについても、今の時代だと出てくることはないでしょうね。
とはいえランデスするにはアーマロイドを破壊しなければいけませんが、問題はどうやってアーマロイドを破壊するか、ですね。
しかしこれにはうってつけのカードがあります。
それが《銃神兵ディオライオス》。
【 クリーチャー 】
種族 アーマロイド / 文明 火 / パワー4000 / コスト4
このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、各プレイヤーはバトルゾーンにある自分のクリーチャーを1体ずつ選び、それぞれの墓地に置く。
《黒神龍アバヨ・シャバヨ》のアーマロイド版で、アッシュがいるときにこのカードを出すと1破壊1ランデスが可能となっています。
もっともこれだけだと本来デッキは成立しません。
《銃神兵ディオライオス》はデッキに4枚しかないし、引けるカードの枚数を考えても1~2回の1破壊1ランデスでは、さすがにゲームの決定打にはならないんです。これは現代プレイヤーならより実感出来るかと思います。
しかし困ったことに、このデッキを成立させてしまう……もとい、あらゆる種族デッキを2ランクくらい強くしてしまったバケモノカードが存在していました。
彼の名は《凶星王ダーク・ヒドラ》。
【 クリーチャー 】
種族 ダークロード / 文明 闇 / パワー6000 / コスト6
自分のクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、そのクリーチャーと同じ種族のクリーチャーを自分の墓地から1体選び、自分の手札に加えてもよい。
W・ブレイカー(シールドを攻撃したとき、このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
このカードですね、割と冗談にならないくらいに強くてですね……。本当にヘイト稼いでいたと思いますよ。
現代デュエマで言うと《メガ・マナロック・ドラゴン》とか、《生命と大地と轟破の決断》とか、本当にそのレベルのカードだったんじゃないですかね。
効果はテキストにある通りで、自分のクリーチャーが出ると墓地から同じ種族のクリーチャーを回収出来るというものです。
で、当時のデュエマというのが盤面を作り合って優勢を築いていくというもので、要するにクリーチャーを並べるゲームだったんですよ。相手の盤面を破壊しつつ、自分の盤面を伸ばしていくという、そういうゲームだったと認識して貰えればOKです。
で、その前提の上でこのカードを見ると、このカードが1枚で出来ることのエグさに気付いてもらえるのではないでしょうか。
しかもイカレた話なんですが、このカードでダークヒドラを召喚したときにダークヒドラを回収出来るんですよね。無限のアドバンテージを稼ぐカードをなんとか破壊したと思ったら、すぐ回収されて本当に踏んだり蹴ったりです。
何故このカードが過去においてプレ殿だったのか、少しばかりでも理解してもらえれば幸いです。
で、ここまでで察してくれたと思うのですが、このカード《銃神兵ディオライオス》の相性というか、【アッシュランデス】というデッキとの相性が大変よろしくてですね。
ヒドラがいえばディオライオスで破壊してディオライオス回収出来るんで、無限ディオライオスが完成です。別にランデスしなくとも、これだけで詰むデッキもまあまあ存在します。
で、アッシュがいるとそれにランデスまでついてきます。
そうなるともう、本当に楽しいパーティーの始まりですね。マナは当然消えてなくなるし、盤面も綺麗に洗い流せるので、ゲーム終盤とか何も残りませんからね。
その他のパーツの話
だいたいデッキの動きはお伝えしたので、他のカードについても触れておこうと思います。
このデッキはギミックでお気付きになった方も多いと思いますが、速攻デッキには弱めです。
そのため序盤を凌ぐためのブロッカーである《ブラッディ・イヤリング》であったり、トリガー呪文がそれなりに採用されていました。
特に《ブラッディ・イヤリング》は《凶星王ダーク・ヒドラ》と相性がいい(究極的に言えば、ヒドラと相性が悪いカードは別に存在していないのですが)ので、速攻を凌ぐのに役に立ってくれます。
また《ゾンビ・カーニバル》は《凶星王ダーク・ヒドラ》の補完カードとして使えません。手札にアーマロイドがなくても拾える、ヒドラの4枚目以降、みたいなカードになります。
《銃神兵ディオライオス》の互換カードでいくと、《砕神兵ガッツンダー》とかですかね。盤面のクリーチャーにぶつかりにいってランデスをする、みたいな方法で運用します。
またアンダケインなどでお馴染みとなった《腐敗勇騎ドルマークス》ですが、こちらはアーマロイドではないもののやっていることがデッキ全体と相性がいいので、こちらも《銃神兵ディオライオス》の5枚目以降みたいな感覚でデッキに入っていた記憶があります。
《邪魂転生》も相性のいいドローソースです。《猿神兵アッシュ》がいればランデスもついてきますし、後からどうせ拾えます。
ちなみにフィニッシャーとして《憤怒の猛将ダイダロス》を採用しているパターンもあったようです。《凶星王ダーク・ヒドラ》登場後は「どうせランデスしてグチャグチャにするんで要らないなぁ」という気はしますが、ギミック的には悪くないですよね。
【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / 文明 闇 / パワー11000 / コスト4
バトルゾーンにある、自分の他のクリーチャー1体を自分の墓地に置かなければ、 このクリーチャーは攻撃することができない。
W(ダブル)・ブレイカー(シールドを攻撃したとき、このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
というふうに考えていくと、ハンデスが出来ない代わりにランデスをしてくるボードコントロールデッキ、というのがこのデッキの本質かなぁと思っています。
ギミックとかは全然違いますが、青黒ハンデスが《激天下!シャチホコ・カイザー》でコントロールしたり、《卍 デ・スザーク 卍》でコントロールしているのと、系統的には似ていると思います。
滅茶苦茶強かったかというと、今思えばそうではなかったんだろうなとは思いますが、まぁしっかりエグいだけにかなり印象には残っていますね。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第27回は【アッシュランデス】でした。
ちなみにデッキとして最強だったかというと全然そんなことはないのですが(攻められるのに弱いし、準備に時間が掛かるデッキではあるので)、格下を狩るには本当に都合が良かったり、小学生環境にありがちな白単のブロッカーいっぱいデッキに対しては無類の強さを誇るデッキでした。
そのため、私の地区に住んでいたKくんのアッシュランデスには、本当に誰も勝てませんでした。
ちなみにKくんの人柄がよかったことや、みんなで「今日こそはKくんを倒すぞ!」と意気込んでいたこともあって、別に彼はランデスで友達を失っていません。
意外とそんなもんかなぁと思いつつも、これはKくんがいい奴過ぎただけという見方もあるので、真相は不明。
というわけで、今回はここまでです。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。