こんにちは、神結です。
「歴代名作デッキ紹介」と題して、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画ですが。
過去の理不尽を思い出して絶望に備えよう週間になります。
というわけで紹介するのは【赤青ミッツァイル】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
先手4ソリティア後手3ソリティア
というわけで今回の名作デッキは絶望の担い手、【赤青ミッツァイル】になります。
リストはこんな感じ。
活躍したのは超天篇の終期で、2019年10月~12月というごくごく僅かな期間を太く短く生きたデッキです。
存在そのものが強大すぎたため最期の瞬間まで活躍し続け、デュエマそのものに大きな爪痕……というかむしろ傷痕を残して去っていきました。
さて、このデッキは基本的には先手なら4キル、後手なら3キルを狙うデッキです。
現代的な感覚から言うと先攻4キルなんて我我我やアポロで慣れてるし別に……となるかもしれませんが、この4キルはただの4キルではありません。
なんかデッキに《「本日のラッキーナンバー!」》ってカードが見えませんか?
このデッキの3キル4キルというのは「ラッキーナンバーを撃って逆転の芽を摘んだ上での3キル4キル」なんですよ。
デッキの主役は2019年のデュエマの顔だった《BAKUOOON・ミッツァイル》。
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ビートジョッキー / ワンダフォース / 文明 火 / パワー9000 / コスト9
■このクリーチャーを召喚する時、自分のクリーチャーを好きな数破壊してもよい。こうして破壊したクリーチャー1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にならない。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このクリーチャーを召喚する時に破壊されたクリーチャー1体につき、GR召喚する。
■自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
そして最強GR召喚カードである《“魔神轟怒”万軍投》。
【 呪文 】
文明 火 / コスト6
■マスターG・O・D・S(ルビ:ゴッドオーバーダイナマイトスペル)(この呪文を、自分の手札を1枚捨てて、唱えてもよい。そうしたら、このターン中に捨てた自分の手札1枚につき、この呪文を唱えるコストを2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない)
■GR召喚を3回する。
このマグナを3マナで撃つために、ジョーカーズの二種のルーターを使って軽減を入れる訳です。
何かしらのクリーチャー+《“魔神轟怒”万軍投》で並べたGRクリーチャー3体をコストに《BAKUOOON・ミッツァイル》を召喚する、というのが基本的な動きになります。
で、クリーチャーやGRをジョーカーズで揃えることによって《夢のジョー星》という山札を掘りにいけるカードを使うことが出来ます。
【 呪文 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー- / コスト5
■コストを支払うかわりに、自分のジョーカーズを4体タップして、この呪文を唱えてもよい。
■自分の山札の上から4枚を見る。その中から1枚ずつ、自分の手札、山札の一番下、マナゾーンに置き、もう1枚を山札の一番上に戻す。
0コストのスーパーフェアリーシャワーです。このカードのお陰でかなりデッキが安定しました。
《“魔神轟怒”万軍投》を撃って4体並べて《夢のジョー星》を撃って《BAKUOOON・ミッツァイル》を探すパターン、ミッツァイルを出した後に《ゴッド・ガヨンダム》などで引いたこのカードを使った2回目の展開に向かうパターンなど、何処でどのタイミングで引いても、腐ることはなかったんですよね。
そこからわちゃわちゃとリソースを伸ばし続けて滅茶苦茶な数の打点を用意しつつ、〆に《無限合体 ダンダルダBB》から《「本日のラッキーナンバー!」》を唱えて相手の動きを止め、フィニッシュというのが一連の動きでした。
特に当時のGR環境では、先にラッキーナンバーを唱えて3とか4とか宣言しておくと返しのGR召喚が防げてまず負けることがなくなるんですよね。3ターン目に《勝利宣言 鬼丸「覇」》で殴ってるのと同じなんですよ。
そりゃ、過剰打点と共に鬼丸が3~4ターン目に突っ込んできたらそら勝てるはずもなく、というわけで。
ちなみにサブプランも豊富で、《Wave All ウェイボール》を建てて《フンバ・フライ・ダイ》や《「本日のラッキーナンバー!」》を撃って除去を飛ばしたり相手を止めたりしながら展開。
3・4ターン目に連続で《オケ狭間 寛兵衛》を出してそこから《夢のジョー星》を撃ってチェインスタート、ひとまず手札を整えながらルーターからマグナ連打で展開など、結構広い範囲からスタート出来ます。
体感的にいえば、後手4ターンはもうほぼ確実。先手4ターンと後手3ターンはかなり入れて、先手3も2~3割くらいはある、みたいな具合ですね。
なおこの手のコンボデッキって【赤単ミッツァイル】のようなアグロデッキに粉砕されがちというのがこれまでのデュエマの歴史なのですが、赤青は《トムのゼリー》や《オケ狭間 寛兵衛》とったブロッカーが標準装備されているためアグロには有利だったんですよね。
こうなると、いよいよ勝てるデッキがありません。
デッキ紹介YouTuberが壊滅的な被害を受けていたのもこの時期でした。だってどんなデッキ紹介してもこのデッキに勝てないんだもん。
弱点をミッツァイル同士で補い合おう
この「ジョーカーズを横に広げてミッツァイルを出す」という構想時代は、2019年の夏頃には既にあって、【赤緑ジョーカーズミッツァイル】として活躍していました。
しかしデッドディザスターが登場したことによって環境からの撤退を余儀なくされます。
というのも赤緑は「まずGR召喚出来るクリーチャーを召喚して、次のターンにもう一回クリーチャーを投げてミッツァイルを出す」という展開方法を基本としたのですが、最初の展開に《虹速 ザ・ヴェルデ》を当てられて盤面を維持出来ないのです。
結果超CSⅢでは既に赤緑は下火となり、また10月始めに行われたGP9thではマナドライブをフルに使った【シータミッツァイル】が活躍しました。
ジョーカーズ軸が再び脚光を浴びることになったのはGP9th終了後の10月半ば頃、「必殺マキシマムマスターパック」が発売されてからでした。
このパックで収録されたのが《“魔神轟怒”万軍投》であり、《全能ゼンノー》でした。
《“魔神轟怒”万軍投》のお陰で展開ターンも早くなり、仮にミッツァイルに辿り着かなくても《全能ゼンノー》がいれば《虹速 ザ・ヴェルデ》は走れません。そもそもアナデッド自体が、この時もう下火でした。
【赤青ミッツァイル】は瞬く間に覇権を獲り、一気にTierGODに迫ります。
一応赤青はリソースがやや薄いため、【ドロマーハンデス】などに当たると苦しい試合を強いられることもありました。
しかしハンデスは同じく環境にいた【シータミッツァイル】にカモにされたので、ハンデスは環境で勝ちきれなかったんですよ。
環境に二つのミッツァイルがいたことで、赤青は最強の地位を保っていました。
ちなみにシータは基本的に赤青にガン不利を付けられているので、シータが増える分には大歓迎だったんですね。私は赤青ずっと使ってたので、会場にシータが多いと嬉しかったです。
というわけで赤青ミッツァイルの覇権は《BAKUOOON・ミッツァイル》が殿堂となる2019年いっぱいまで続くことになりました。
一応補足していくと、別にそこまでミッツァイル一強環境でもなかったんですよ? いたんです、もう一つデッキが。
【青黒カリヤドネ】ってデッキなんですけど。
【赤青ミッツァイル】は再現されるのか?
現代のデュエマの【赤青ミッツァイル】と言えば、【青黒ゼーロ】が比較的近いとは思います。
とはいえ爆発力で言えば並んでいると思うんですが、安定感とかを考えると赤青ミッツァイルに軍配が上がるかなぁ、という感じです。
赤青はホントに何処からでも入れるように組まれてて、他のカードでミッツァイルとかを引きにいける性能も高いし、結構期待値の高い見切り発車とも出来るし、止まっても別にターン返して次のチャンスがまたあるんですよ。
そこはやっぱり差があるかなぁ、と思っています。《闇王ゼーロ》は見切り発車をほぼ出来ないし、それで失敗したら基本的に負けですからね。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第35回は数々のプレイヤーに絶望を送ってきた【赤青ミッツァイル】でした。
最近、絶望を冠するカードが発表されて世間はヒリついています。
でももしかしたら殿堂解除で《BAKUOOON・ミッツァイル》とか返して貰えるかもしれないんでね? そしたらね? 別にね? 全然サガとかね? どうぞどうぞって感じですよ。
まーその世界線のデュエマもちょっと興味あるけど、この世界線で起こって欲しいわけではないかな……。
というわけで今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。