大型大会の前に44は縁起悪くね? ということで、第43+1回です。
こんにちは、神結です。
さて、今週末はGPです……が、皆さんは歴代のGP優勝デッキを全て挙げられますか?
まず1stは【イメンループ】を使った垣根くん。
2ndは【マークロループ】のせいなさん。
3rdは【赤黒バスター】を使ったWさんなのですが、これまでとりあげたことなかったですね。
というわけで今回の「歴代名作デッキ紹介」は、GP3rd優勝デッキである【赤黒バスター】になります。
目次
本日の名作デッキ紹介
捲れボルドギ、赤黒バスター
というわけで今回の名作デッキは【赤黒バスター】(赤黒ドギラゴン剣)になります。
初出は革命ファイナル序盤の2016年7月頃。【デアリバスター】のほんのちょい後ですね。
リストはこんな感じ。
GP3rd以前だと、こんな感じ。
というわけで、まずは少し赤黒バスターの歴史を抑えておきましょう。
元々赤黒バスターは対デアリバスターを想定して《熱血龍 バトリベンジ》や《ボルシャック・ドギラゴン》といったカードを搭載した、カウンター型のバスターです。
【 クリーチャー 】
種族 ガイアール・コマンド・ドラゴン / 文明 火 / パワー5000+ / コスト6
■リベンジ・チャンス―各ターンの終わりに、相手がそのターン、クリーチャーを1体、自身の超次元ゾーンからバトルゾーンに出していた場合、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選んでもよい。
そのクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。
■バトル中、このクリーチャーのパワーは+2000される。
《熱血龍 バトリベンジ》なんかはプレイでケア出来ることもあってすぐに抜けていきましたが、《ウソと盗みのエンターテイナー》や《メガ・マグマ・ドラゴン》といったカードが他のデッキに強く、デアリと環境を二分することになります。
そんな赤黒バスターですが、大きく分けて二つの構築がありました。
1つは《ゴーゴー・ジゴッチ》のサーチを軸に、《一撃奪取 トップギア》などの小型クリーチャーとくっつけて、《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》や《メガ・マナロック・ドラゴン》からバスターを走らせる構築。
そしてもう1つは《龍友伝承 コッコ・ゲット》からの2軽減を生かして走らせる構築ですね。
個人的な印象としては前者の方が安定感に優れ、後者の方がドラゴン絡みの爆発力があるかなと思っています。メジャーなのはジゴッチ型だったでしょうか。
そんな赤黒バスターですが、GP3rd前に行われた殿堂ではデアリバスターが《フェアリー・ギフト》を失ったのに対して一切お咎め無し。
そしてなんと、《スクランブル・チェンジ》が登場したことで、環境トップの座が一気に確約されました。
【 呪文 】
文明 火 / コスト3
■このターン、次に自分が召喚する火のドラゴンのコストを最大5少なくしてもよい。
ただし、コストは0以下にならない。
そのクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない)
そしてGP本戦でも当然のように環境トップの座に立ち、優勝まで駆け抜けていったわけですね。
攻守のバランスに優れた赤黒
革命ファイナル序盤の覇者であったデアリが「4ターン目にバスターで走ること」に特化していたのに対して、赤黒は攻守のバランスに優れたデッキであると言えます。
自分より早いデッキに対してはカウンター札を構えながらゲームを進め、逆に遅いデッキに対しては先に走ることで有利に立ち回っていきます。
中でもいぶし銀な活躍をするのが、《ウソと盗みのエンターテイナー》です。
【 クリーチャー 】
種族 ヒューマノイド / ダークロード / 文明 闇/火 / パワー4000 / コスト4
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■バトルゾーンに自分の他のクリーチャーがあれば、このクリーチャーは攻撃されない。
■相手がコストを支払わずにクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのクリーチャーを破壊する。
このカードは対バスターやサソリス、超次元系のデッキに軒並み強く、メタカードとしての役割を果たしてくれます。
また何よりこのカードを建てて数ターン後にリーサルを組めるわけです。恐らく、歴代のデッキの中でも一番エンテイを上手く使えるデッキだったんじゃないでしょうか(このデッキのエンテイが強かった故にCSプロモになってしまっただろう事実から目を背けつつ)。
あとはやはり、このデッキの特徴と言えば《ボルシャック・ドギラゴン》でしょう。
【 進化クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / 文明 火 / パワー12000 / コスト7
■革命0トリガーークリーチャーが自分を攻撃する時、自分のシールドが1枚もなければ、このクリーチャーを手札から見せてもよい。
そうしたら、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。
そのカードが火の進化ではないクリーチャーなら、バトルゾーンに出し、このクリーチャーをその上に置く。
■進化ー自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
■T・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または攻撃する時、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。
その選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。
これ以前にボルドギが使われたデッキと言えば【赤単侵略】や【カウンターNEXT】といったデッキたちになるのですが、これらはボルドギの外れ札も多く、成功率自体は高くありませんでした。
しかし赤黒バスターのボルドギは外れがほぼ存在せず、自身と《革命の鉄拳》くらい(スクチェン登場後はまた違った話になりますが)。
封印を二枚外せたり、捲って強かったりする札こそ少ないものの、《勝利のアパッチ・ウララー》を捲ればブロッカーを出したり、《ウコン・ピッピー》と合わせて相手のバスターとバトルしたりと、結構楽しいことが出来ました。
さて、この赤黒バスターですが、元々は対デアリバスターを意識して生まれたデッキ、というのは最初にお話しました。
しかし実際の相性でいうと、最終的にはデアリ側に微有利以上はあったと思っています。デアリの方が走り出すまで速く、バスターや禁断によるダイレクトアタックがボルドギを貫通しやすいなど、プレイによってデアリ側が勝てることがわかったんです。
しかし赤黒の真価は対デアリというよりも、むしろデアリ視点だと面倒な【青白サザン】や【緑単サソリス】、【ドロマーハンデス】といった対面に軒並み有利だったことにあるのではないでしょうか。
前述した《ウソと盗みのエンターテイナー》が刺さりやすく、加えて《メガ・マグマ・ドラゴン》や《爆炎シューター マッカラン》といった小型を虐めるカードが何かしら採用されているため、地上戦でもかなり強かったんですよ。
なんなら最強の地上兵器である《メガ・マナロック・ドラゴン》が通れば、多色のデッキはだいたい粉砕出来ますからね。
というわけでデアリバスターと赤黒バスターは互いに上手い共存関係を維持しながら、他のデッキを虐めていた……というのがGP3rd前の環境でした。
なおこのデッキですが、GP3rd優勝という華やかな結果を残したにも関わらず、以降は赤白のヤべー奴の格好の標的となってしまい、これほど強いカードが搭載されたデッキでありながらも環境からは存在感を薄めていくことになりました。
勝者が輝き続けるわけではないのが、デュエマなのです。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第43+1回はみんな大好き【赤黒バスター】でした。
私の赤黒の思い出と言えば、やっぱり千葉CSのチーム戦で3面デアリを使い、当時新進気鋭だった赤黒バスターと対戦した試合でしょうか。
前日の摺り合わせで、
「対赤黒は《熱血龍 バトリベンジ》を意識してホールリュウセイとかせずに、マナロックから入ること。マナロで刻んでいる間は走られないから、チェンジバスターウララーとかもせず、ダイレクトアタックのタイミングだけバスターにチェンジしてボルドギのパワーラインの上から殴ること」
と入念に確認していたにも関わらず、手なりでチェンジバスターウララーリュウセイをしてしまい、しかもした直後に気付いて頭を抱え、「まっきー、ごめん……」と横のチームメイトに謝罪をしながらジャスキルを通しにいったらなんか通ってしまい、間違って勝ってしまった、なんてことがありまして……。
いやぁ、勝ちに不思議の勝ちあり、とはよく言ったもので……。
と、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。