こんにちは、神結です。
突然暑いですね。
暑い時に使うデッキと言えば青単ということで、今回はだいぶ時を遡った青いデッキの紹介をしていきましょう。
というわけで「歴代名作デッキ紹介」と題して、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。
今回は【青単サイバー】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
登場、サイバー進化
というわけで今回の名作デッキは青単速攻の完成形、【青単サイバー】になります。
リストはこんな感じ。
登場は2009年の神化編第1弾。
この弾は《エンペラー・キリコ》もそうなんですが、種族「サイバー」であれば進化出来るクリーチャーが幾つか収録されました。
要するにサイバーロードでもサイバー・ウイルスでもサイバー・クラスターでもサイバー・ムーンでもいいですよ、って感じです。
当時の進化クリーチャーは種族縛りがそれなりに大きかったため(なんか多色であればいいよっていう連中もいましたが)、この条件緩和は相応に恩恵がありました。
その中でも軽量のサイバー進化である《エンペラー・ティナ》と《エンペラー・ヒミコ》の登場、そして直前の戦国編でもちょくちょく収録されていた小型のサイバーロードたち、《海底鬼面城》、そしてそしてG・ゼロを持つ《パラダイス・アロマ》も合わさって、青単の速攻デッキが成立しました。
【 進化クリーチャー 】
種族 サイバーロード / オリジン / 文明 水 / パワー4000 / コスト1
ブロッカー(相手クリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーをタップして、その攻撃を阻止してもよい。その後、その相手クリーチャーとバトルする)
進化-自分の「サイバー」と種族にあるクリーチャーまたはオリジン1体の上に置く。
【 クリーチャー 】
種族 サイバーロード / 文明 水 / パワー1000 / コスト2
シールド・プラス-このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、自分のシールドいずれかの下に置いてもよい。(こうして重ねたカードの束を1枚のシールドとみなす)
このクリーチャーの「シールド・プラス」能力を使った時、その重ねたシールドの束を見てその中から1枚選び、自分の山札の一番上に置く。
【 クリーチャー 】
種族 サイバー・ウイルス / 文明 水 / パワー2000 / コスト3
G・ゼロ-バトルゾーンにサイバーロードが1体でもあれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
特にこのデッキの《パラダイス・アロマ》は2ターン目から複数展開も出来た上に進化元としても機能するので、格別の強さがありました。
ちなみに神化編第3弾までいくと《エンペラー・マリベル》が登場し、更なる強化を得ることになります。
《一なる部隊 イワシン》の殿堂後にちょっとだけ話題になった《電磁封魔ルチアーノ》と併せることで、攻撃時にメテオバーンから1ドロー1バウンス出来る、みたいなカードデザインになっていますね。
【 進化クリーチャー 】
種族 サイバーロード / オリジン / 文明 水 / パワー4000 / コスト3
進化 - 自分の「サイバー」と種族にあるクリーチャーまたはオリジン1体の上に置く。
メテオバーン - このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚選び墓地に置いてもよい。そうした場合、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
【 クリーチャー 】
種族 サイバーロード / グランド・デビル / オリジン / 文明 水 / パワー1000 / コスト2
このカードが墓地に置かれた時、それが墓地に置かれる直前に進化クリーチャーの下にあった場合、カードを1枚引いてもよい。
高い継戦能力を持つサイバー速攻
このデッキのもっとも秀逸だった点は、速攻デッキでありながら多数のドローソースを持っていたことで、高い継戦能力を実現したところでしょう。
赤単等でもお馴染みですが、基本的に速攻デッキは初手を早々にオールインして勝負し、トリガー等でそれを凌がれたら負け、というわかりやすいデッキでもあります。
ところが青単サイバーに於いては、《海底鬼面城》による強力な後押し(加えて《海底鬼面城》の隠された効果がサイバーロードのお陰で使える、という恩恵もあるので)があることで、速攻デッキでありながら長く戦うことが出来ます。
(殿堂カード) 【 城 】
文明 水 / パワー- / コスト1
城-自分のシールドをひとつ選び、このカードを付けて要塞化する。その要塞化されたシールドがシールドゾーンから離れた時、このカードを自分の墓地に置く。(「S・トリガー」能力を使う場合は、このカードを墓地に置く前に使う)
自分のターンのはじめに、相手はカードを1枚引いてもよい。その後、自分がカードを1枚引いてもよい。さらに、バトルゾーンに自分のサイバーロードが1体でもあれば、カードを1枚引いて、自分の手札を1枚山札の一番下に置いてもよい。
《海底鬼面城》は相手にも引かれるデメリットがありますが、早期に殴り倒す速攻デッキに於いては「相手にカードを使われる前に倒す」ことが可能であるため、そこまで大きなデメリットにならなかったのも大きいでしょう。
またドローについて言えば、《ストリーミング・シェイパー》や《アストラル・リーフ》といった殿堂カード(なおリーフは現在だと殿堂解除されています)も無理なく使えるといった点もプラスですね。
しかも増えた手札を即座に打点に変換しやすいデッキ構造でもあるため、「盤面を捌いて凌ぐ」という勝ち方がかなり難しいものになっています。
またブロッカー等に対しても《スパイラル・ゲート》等のバウンスが有効なため、あんまり致命傷にはなりません。
という風に、速攻デッキとしては革新的な存在であったサイバー進化ですが、その分弱点もあったよね、という認識です。
というのも、このデッキは速攻デッキにしては珍しく「強い動きとそうでない動きの差が大きい」という要素があります。
具体的に言うと「インチキドロソを引けているかどうか」で、デッキの強さが大きく異なってきます。
また、《パラダイス・アロマ》を何枚引けているか、というのも動きの強さに大きく影響しました。
例えば現在の【赤単我我我】なんかは「基本的に何をいつ引いても強く、再現性が高い」デッキです(もっとも現代の赤単は史上最強レベルのアグロデッキなので、比較するのはどうかという意見もあるでしょうが)。
しかしこのデッキはターンが経過したあとの《海底鬼面城》が弱かったり、何かしらのドロソを引いていないと、より速度特化している速攻デッキの劣化みたいな動きをしたり……といったようにムラが存在するデッキだったと認識していま。
実際、同じ時代から活躍している【黒緑速攻】も、ある程度の上振れはあれど、だいたいどんな手札をもらっても4キルには成功するわけです。
しかし青単サイバーに於いては2ターン目に《チェレンコ》だけ出してターン終了するケースもあり、こうなるともう怪しいです。
このデッキは神化編の代表的なデッキではありましたが、《パラダイス・アロマ》の殿堂によって環境からはすっかり消えてしまいました。
殿堂自体は極めて妥当なものだと思っていますが、《ダンディ・ナスオ》を失っても長らく生き残った【黒緑速攻】との大きな違いは、こうしたデッキの性質の違いが大きかったような気がしています。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第49回は【青単サイバー】でした。
当時の環境と言えば《エンペラー・キリコ》が皆の憧れではあったのですが、当然ながら高価で、中々手が届かなかったんですよ。
しかし青単サイバーは基本パーツが安かったこともあって、高校生の私でも所持出来ました。もしかしたら、初めて使った「環境デッキ」はこのデッキだったかもしれません。
あとこのデッキに関して言えば、某王国の動画で紹介された影響は大きかったと思います。当時のプレイヤーはだいたいみんな観てましたからね。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。