【DM歴代名作デッキ】Vol.97~青黒ハンデス~【週刊:神結コラム】

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【DM歴代名作デッキ】Vol.97~青黒ハンデス~【週刊:神結コラム】

 こんにちは、神結です。

 5月に入りました。人によっては既にGW突入してます、なんて方もいらっしゃることでしょう。

 お仕事の方は……お疲れ様です。まぁ、カレンダー通りなら普通に出勤ですからね。

 ちなみに私はともかくとして、この記事がもし5/2に掲載されていたのだとすれば、担当者さんはお仕事を頑張っていらっしゃるということになります。

 また逆に今日も仕事を頑張ったという方は、明日から休みに突入ということで、スッキリ爽快な気分でこの記事を読めるんじゃないかと思います。

 折角なので今回は、そんな爽快な気分になれるデッキの紹介といきましょう。

 

 なお先日公開された記事ではデッキの名称に【闇自然アビス】のような文明呼称を用いましたが、このシリーズは過去のデッキを紹介する記事です。

 そのためデッキ名称などは当時の一般的だった呼称を尊重していく予定です。

 まぁつまり、変わりません。今後もよろしくお願いします。

 そんなわけで「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。

 今回は【青黒ハンデス】です。(スペシャルサンクス:2016年頃のTIGHTさん)

 

目次

本日の名作デッキ紹介

王道ハンデスコン、「青黒ハンデス」

 というわけで今回の名作デッキはハンデスコントロールの王道、【青黒ハンデス】になります。

 このデッキは長い歴史のあるデッキですが、今回は最もシンプルかつ環境的にも強かった(と個人的に思っている)革命編の終期のリストを紹介させていただきます。

 だいたいこんな感じ。


 このリストが活躍したのは、【赤侵略】(バイク)の登場から【緑単サソリス】(ギョギョウ型)が出てくるまでの間であり、期間にして2016年1月から3月頃までと決して長くはなかったのですが、かなり正統派のハンデスデッキとしての印象が強いですね。

 デッキの主役……といったカードもなく、【黒単ヘルボロフ】ともまた違った「ハンデスそのものを勝ち筋とするデッキ」として、リストが成立しております。

 もう少し詳細に言うと、「ハンデスでテンポを取って強力なドラグナーに繋げる」デッキであるところのヘルボロフと違い、「ハンデスをすることでゲームに勝つ」ことを目指している訳です(全て当時のTIGHTさんからの受け売り)。

 ハンデスをして相手の手札を枯らし、そこから《アクア・ベララー》によるロックを決め、最後は《超覚醒ラスト・ストームXX》や《ヴォルグ・サンダー》などでフィニッシュする、というのがこのデッキになります。

 ハンデスデッキでは《特攻人形ジェニー》+《激天下!シャチホコ・カイザー》などは勿論お馴染みなのですが、このリストの特筆すべき点は《人形の裏技ペット・パペット》でしょうか。

【 呪文 】
文明 闇 / コスト3

■G・ゼロ―バトルゾーンに自分のデスパペットがあれば、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
■相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。

 このカードによって、《特攻人形ジェニー》《西部人形ザビ・バレル》だったり、《西部人形ザビ・バレル》《人形の裏技ペット・パペット》だったりで3ターン目までに2ハンデスすることが可能になりました。

 当時のバイクデッキには《絶速 ザ・ヒート》も《禁断の轟速 ブラックゾーン》も当然ながら存在しておらず、基本的には上バイ(侵略)と下バイ(侵略元)を同時に抱えておく必要があるという、言うならばハンドコンボデッキだったわけです。

当時のバイクにこんな奴はいない

そして勿論こんな奴もいない

 そしてバイク側のプランを崩すには、この3ターン目までにどうしても2ハンデスはしたかったんですよ(と、当時TIGHTさんが教えてくれました)。

 そこで白羽の矢が立ったのが、《 人形の裏技ペット・パペット 》だったんですね(と、当時のTIGHTさんが教えてくれました)。

 従来のハンデスデッキの基本的な動きのイメージと言えば、2ターン目にハンデスを撃った後に3ターン目にドロソ、さらに4ターン目に追い討ちハンデスでしょう。

 しかしこのデッキは2ターンハンデス、3ターンハンデスと動くんですね。

 よってこのデッキではドローソースの採用にも一工夫がされており、3ターン目に撃てる《 コアクアンのおつかい 》ではなく4ターン目に撃ってよりドローの質も高い《 サイバー・ブック 》が採用されています(と、当時のTIGHTさんが教えてくれました)。

【 呪文 】
文明 水 / コスト4

■S・トリガー
■カードを3枚引く。その後、自分の手札を1枚、山札の一番下に置く。

 また序盤から複数ハンデスを連打する以上は手札の消耗も激しいので、ドロソからドロソを引き込める構築にするための《 エナジー・ライト 》+《 サイバー・ブック 》構成なんですね(と、当時のTIGHTさんが教えてくれました)。

 そしてハンデスを躱されて走られる展開となっても、最後は《ファンタズ厶・クラッチ》が身を挺して守ってくれます。

【 呪文 】
文明 闇 / パワー- / コスト4

S・バック-闇(闇のカードを自分のシールドゾーンから手札に加える時、そのカードを捨ててもよい。そうした場合、コストを支払わずにこの呪文を唱える)
相手のタップされているクリーチャーを1体破壊する。

 バイクのドローソースと言えば《超音速 ターボ3》なのですが、デュエプレ世界とは違って攻撃後じゃないとドロー出来ません。よって、《ファンタズ厶・クラッチ》が当たってしまうと、もう後はほぼ上で引いたカードで戦うこととなってしまいます。

 というかデュエプレ世界はなんで出た時引けるんですかね……?

 相手の手札を一度枯らしてしまった後、2ターンくらいはヒヤヒヤの時間を過ごすことになりますが、超次元呪文から《激天下!シャチホコ・カイザー》が立ち、《アクア・ベララー》も揃えば、後は万全。

 ターン始めに蘇生する《特攻人形ジェニー》によって相手の山札上をチェックし、《終末の時計 ザ・クロック》のような引かれてなんも困らないカードであれば、それで固定。進化バイクとかでも問題ありません。

 逆に封印を剥がすような下バイや《暴走龍 5000GT》のような危険なカードはボトムに送りましょう。何をどう送ったかは覚えておかないと、あとで《ヴォルグ・サンダー》を投げる時に困ります。

 そしてクリーチャーを出しながら何処かで相手のトップドローを固定し、《超覚醒ラスト・ストームXX》を作る準備をしたり、山札切れを待ちましょう。

 

 また当時、バイクに有利なデッキとして活躍していた【アナカラーデッドゾーン】(アナデッド)に対しても、ハンデスは有効でした。

 アナデッドは序中盤のリソースがかなり寂しいデッキであるため、ハンデスを当てると大きくテンポを失うことになります。

 アナデッドとしては《超次元ガロウズ・ホール》からの《アクア・アタック》を狙いたいところですが、ここで活躍するのが《虚構の影バトウ・ショルダー》です。

【 クリーチャー 】
種族 ゴースト / 文明 闇 / パワー2000 / コスト3

相手の呪文を唱えるコストは、相手の墓地にある呪文1枚につき1多くなる。

 《虚構の影バトウ・ショルダー》は、相手の墓地の呪文の枚数だけ呪文のコストが上がるというもの。これはハンデスをしていけば自動的に溜まっていくとも言えますし、また能動的に墓地呪文を稼ぎたい場合は《ヴォルグ・サンダー》が有効です。

 いわゆる「バトウヴォルグ」というコンボで実質的な呪文ロックを掛けることが可能になっています。

 これによってベララーで固定するまでの間によもやトップから《龍素記号Sr スペルサイクリカ》でも引かれない限りは(前振り)、そのままコントロールしきって勝てちゃいます。

【 クリーチャー 】
種族 クリスタル・コマンド・ドラゴン / 文明 水 / パワー6000 / コスト7

■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト7以下の呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。そうした場合、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の手札に加える。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分の山札の一番下に置く。 

 ちなみに1回《龍素記号Sr スペルサイクリカ》を通してしまうと、サイクリカ→ガロウズ→サイクリカバウンス→パンツァーのような流れでもうぐちゃぐちゃ。

 手札と盤面処理に対処しなきゃいけないカードが複数発生するため、本当にゲームが壊れます(と、当時のTIGHTさんがキレながら教えてくれました)。

 まぁでもハンデスの醍醐味と言えば、トップ解決をされることにあるのでこればかりは仕方ないですね。

 

 ちなみに補足ですが、同じくハンデスデッキと言えば【ドロマーハンデス】もあります。

 こちらは《超次元ガード・ホール》《天使と悪魔の墳墓》などの白のカードを採用した構築が一般的です。あと、《黙示護聖ファル・ピエロ》なんかもありましたね。

 じゃあドロマーと青黒の違いは何かと言えば、《制御の翼 オリオティス》や《墓守の鐘ベルリン》などのカードを採用して、広く対応出来るように構築したのが【ドロマーハンデス】で、ハンデスに特化したのが【青黒ハンデス】、という区分になると思います。

 そのためどう使い分ければいいかと言えば、雑多な環境で戦えるのが【ドロマーハンデス】であり、逆に「ハンデスがよく刺さる」環境で持ち込みたいのが【青黒ハンデス】ということになります(と、これは当時ハザマさんが教えてくれました)。

青黒ハンデスが活躍できた理由

 と、対バイクや対アナデッドの話をしてきましたが、この時期はバイクに抑え込まれて【黒単ヘルボロフ】や【イメンループ】などが一時的に後退。

 逆にバイクに強い【天門ループ】や《調和と繁栄の罠》入りの【白刃鬼】、そして先述した【アナデッド】などが台頭していました。

 天門もビッグマナも呪文主体のデッキであり、また前者はコンボデッキで後者はリソースを長く維持したいデッキでもあります。

 そのため、ハンデスも《虚構の影バトウ・ショルダー》もとにかくまぁ良く刺さる刺さる。両者ともに楯には殴りたくはないですが、《ヴォルグ・サンダー》でLOさせやすいデッキではあるのでそこは問題ないですね。

 思えば、この瞬間の【青黒ハンデス】は、立ち位置の鬼でした。バイクを軸とした環境の弱点をよく見抜いた選択だったと思います。

 ちなみにこの後の【青黒ハンデス】ですが、【アナデッド】を狩りにきた【モルトNEXT】だったり、この後に台頭してくる【緑単サソリス】だったりには明らかに分が悪かったです。

 メタ対象であったバイクデッキもトップではあり続けたものの、圧倒的なシェアという感じではなくなり、「Tier1の1つ」くらいに収まりました。

 そういった意味でもこの時の【青黒ハンデス】は、バイク最強環境へのアンサーデッキとしての側面が強かったのかな、と思っています。

 

おわりに

 「DM歴代名作デッキ」、第97回は私は特に使ったことない【青黒ハンデス】でした。

 当時の自分は赤侵略しか使ってなかったので、普通に狩られる側でした。

 そのため、私視点で試合中考えていることと言えば「暇だなぁ~~~」とか、「ここまでやって相手のトップ固定ミスると負けるのって本当に大変そうだなぁ~~~」とか、「なんかの間違いで相手固定ミスらないかなぁ~~~」とかだったという。

 まぁ、当時の自分に1ミスで負けるようなデッキを使える訳なくてですね……。

 ただ本編を読んでいただければわかる通り、私はこのデッキ(というより当時のTIGHTさん)を通して学んだことが非常に多く、このデッキに鍛えて貰ったと言っても過言ではありません。

 そういう意味では、私にとってこのデッキは敵方にいる師匠的存在というか、逃げ若で言うところの小笠原さんみたいな存在だなぁ、と思っています。

 

 ちなみにこのデッキの顔とも言える《特攻人形ジェニー》ですが、現在神アートの購入特典として限定プロモがついてきます。

【 クリーチャー 】
種族 デスパペット / 文明 闇 / パワー1000 / コスト2

このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、このクリーチャーを破壊してもよい。そうした場合、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。

 興味のある方は是非。幾つか種類がありますが、ざっと見た感じだと、私は上に貼った奴が一番好きかも?

 

 というわけで、今回はここまで。

 「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。

 それではまた来週会いましょう。

 

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