このデッキはこんな人におすすめ! |
●安くて楽しいデッキが欲しい! ●状況に応じて最適なカードを持ってきたい! ●相手の動きを完全にロックして爆アドを稼ぎたい! ●「二倍になる」に興奮するか、マローである |
こんにちは。あるいはお久しぶりです。『格安デュエマ研究所』研究員兼スカウトの北白河と申します。
スカウトしすぎて月一連載にしても企画が十分回るようになってしまったので、スカウト業はいったんおやすみです。
というわけで第17回目となりました当企画『格安デュエマ研究所』。
その名の通り、安くて楽しいカードを活かして格安デッキを研究する…という企画となっております。
とはいえ前回はちょっとやりすぎちゃったので、今回は予算限界まで高級品を使ってゆかいなデッキを組んでいきますよ。
前回の2.5倍使える!お得!
今回の主役…の前に。
今回ご紹介するデッキは、自分ではなくとある方のデッキが原案となっております。
Twitterにてそのデッキの初期型レシピを初めて見たときは「なんだこの楽しそうなデッキは!?」と衝撃を受け、デッキビルダーとして嫉妬心すら抱いたものです。
思い立ったが吉日ということで即座にお相手さんにコンタクトを取り、原形を留めないほど魔改造して5000円仕様に調整して記事公開する許可を取り付けた…という次第になります。ちょっとオーバーしたけど…
そのお相手さんとは。
公式企画「デュエチューバーFES」出場も果たしたYoutuberにしてカードショップ「アドバンテージ」スタッフ、そして第三回トレカライターコロシアム優勝者ことヤマダ氏(@YAMADA_ADV)です。
期せずして第二回と第三回のTWC優勝者コラボになってしまいました!
ちょっと前に「トレカライターコロシアムの亡霊」を名乗ったときはまさかこんなことになるとは思ってませんでしたね。この前らすねさん来たからあとみすみさん呼んだら優勝者フルコンプか…
下手すると会社同士の案件になる今回の依頼を快諾してくださったヤマダ氏に、心からの感謝を!きたしーが名古屋に出るときはだいたい大須店のレジにいるヤマダ氏からカード買ってるぞ!
ともあれ、今回の主役となるのはこちら。
《 ノリのりん 》(シングル価格:50円)です。
自身をタップすることでジョーカーズのcipを二倍にするという唯一無二の効果を持つ彼。
いかにも悪いことできそうなスペックですが、今回はそんな彼を最大限に悪用するデッキを組んでいこうと思います。
とある事情でめちゃくちゃ幅広く積めちゃう改造パーツなども紹介しておりますので、ぜひぜひ最後までお付き合いくださいませ。
目次
はじめに:この企画のルール
当企画『格安デッキ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
何をもって「低予算」とするかは難しいところですが、当企画では「シングル価格の合計がクロニクルデッキの定価(=税込5280円)以内」という基準を設けさせていただきます。
この前振りがあるということは……わかりますね?オーバーしました。
(シングル価格は、執筆時点(2021/12/5)のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)相当として計算)
もちろんすでに持っているカードを使ったり、カード状態にこだわりがなければ、さらに安く構築することも可能ですね。
また、忘れてはいけないのが『安いデッキは高額デッキの代用品ではない』ということ。
あくまで「安いけれど強い・面白い」と言えるような、独自性のあるデッキを追い求めていこうと思います。
デッキのコンセプト
コンセプト説明を兼ねて、まずはヤマダ氏が作成した原案のデッキを見てみましょう。
ヤマダ氏:デッキリスト
《 神聖斬鬼 アシッド・テクノ 》で《 ノリのりん 》と《 あたりポンの助 》を同時に踏み倒し、ポンの助の効果を二倍にして二体同時に封殺。
あまりにも美しすぎる…!
《 あたりポンの助 》の能力は「クリーチャー名を選ぶ」cipと、「それに応じてクリーチャーの能力を消す」常在型効果の合わせ技。
つまり、cipを増やすだけで問題なく封殺できるカードが増えるんですね。
しかもポンの助のcipをノリのりんタップで増やす→ノリのりんのcipで自身を起こす…という順番で処理すれば、タップによるスキすら作らずにこのムーブを実現できちゃうんですよ!
今回の廉価版デッキでも、このムーブの実現を第一目標としてやっていこうと思います。
さて。実際にカードを用意し、このデッキを回してみて気付いたことが三つあります。
第一に、「2枚積みの《 ノリのりん 》が盾かマナに行ってしまうとやりたいことができないので、この問題を解決したい」。
第二に、「せっかくリクルーターの《 神聖斬鬼 アシッド・テクノ 》を使うんだから、もっと幅広くサーチしてみたい」。
第三に、「二倍封殺コンボで対応不可の状況を減らすため、さらなるゲームプランが欲しい」。
この三つの要求を解決する手段は、あるのでしょうか?
あります。
《 神聖麒 シューゲイザー 》は《 神聖斬鬼 アシッド・テクノ 》から出せる7コストのゼロ文明生物であるばかりか、今まで触れられなかったマナからも《 ノリのりん 》が出せます。
アシッド・テクノでシューゲイザーとポンの助を出してマナか手札からノリのりんを出せば、前述のスキなく倍化できるコンボが狙えますね。
おまけに5マナ以下なら何でもOKなので、《 ヘルコプ太 》をはじめとする優秀なcip持ちジョーカーズも輝いてくれそうな気配!
これでデッキの柔軟性を増せば、さらなるサーチを駆使して無限のゲームプランを実現できるのではないでしょうか。
というわけで、今回のコンセプトはこう!
《 神聖麒 シューゲイザー 》&《 神聖斬鬼 アシッド・テクノ 》ラインで、墓地とシールド以外のすべてのゾーンから必要なカードを毎ターン持ってくる!
やっぱりこれだけ聞くとめっちゃ強そう!
というわけで、このコンセプトを実現すべく組んでみたのがこちらです。
デッキレシピ:シューゲイザーもアシッドテクノもそんなノリノリのジャンルじゃなくない?
デッキの総額は5170円。絶対にケチれない初動がある関係で5000円をオーバーしてしまいましたが、クロニクルデッキの定価の5280円よりはまだ安いのでセーフ!
この抜け道を見つけ出した普通のイオンさんに感謝ですね。
というわけで、採用カード解説に入っていきましょうか。
採用カード解説
メインギミック:なんでも二連射ハッピーセット
《 ノリのりん 》―今回の主役、倍化機構
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / スペシャルズ / 文明 ゼロ / パワー1000+ / コスト4
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを1体アンタップする。次の自分のターンのはじめまで、そのクリーチャーのパワーを+3000する。
■自分の他のジョーカーズ・クリーチャーがバトルゾーンに出て、その能力がトリガーする時、このクリーチャーをタップしてもよい。そうしたら、その能力は1度のかわりに2度トリガーする。
(50円)
そんなわけでこのデッキの核です。タップすると、cipが二倍!わかりやすい!
cip生物増加と素引きしたくない問題解決のため、思い切って4枚投入しました。何より安いし。
各種トリガー生物を倍化させて防御を固めたり、終盤はドロー効果を倍化してキーカードを引きに行けるのでとにかく役に立ってくれます。
事前に盤面に出しておくと各種サーチ先の柔軟性も高まりますし、そもそもシンパシーの関係で無色生物はそれだけで仕事がありますからね。
cipのアンタップ効果についてるパワーアップもごくごくたまに役立つので忘れないようにしてください。殴り返しやその予防など、あって困るものではありません。
《 神聖斬鬼 アシッド・テクノ 》―拡大再生産のメインエンジン
【 クリーチャー 】
種族 オラクリオン / 文明 ゼロ / パワー6000 / コスト7
■シンパシー:無色クリーチャー(このクリーチャーの召喚コストを、バトルゾーンにある自分の無色クリーチャー1体につき1少なくする。ただしコストは0以下にはならない)
■W・ブレイカー
■自分のターンの終わりに、自分のクリーチャーを2体まで破壊してもよい。そうしたら、自分の山札を見る。こうして破壊したクリーチャー1体につき、コスト7以下の無色クリーチャーを1体、自分の手札または山札から出してもよい。その後、山札をシャッフルする。
■相手のターン中、相手が自分のクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーは選べない。(ただし、このクリーチャーを攻撃してもよい)
(310円)
このデッキの柔軟性を極限まで跳ね上げるリクルーターです。
シンパシーによってこれが出た時点で数体のクリーチャーがいるでしょうから、破壊元が足りない…ということはそうそうないはずです。
ちょっとお高いながら絶対に引きたいカードですのでもちろん4枚投入。動画では100円っつってただろ!
具体的なサーチの優先順位については回し方で説明するとして、端的に言えば維持すれば維持するほど勝ちが近付くカードです。
幸いにも呪文限定のアンタッチャブルがついてることですし、場持ちはそこそこいいはず!
こいつを除去できそうなクリーチャーは前述の二倍ポンの助コンボで事前に封殺し、思う存分拡大再生産していきましょう。
《 神聖麒 シューゲイザー 》―安心感あるサブエンジン
【 クリーチャー 】
種族 オラクリオン / 文明 ゼロ / パワー7000 / コスト7
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、またはこのクリーチャーが攻撃する時、コスト5以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の手札またはマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
■W・ブレイカー
(300円)
おおむねアシッド・テクノから最初のターンに出てくる、ユーティリティの化身です。
でも手札には来てほしくないので2枚で止めています。高いし。
序盤にマナに置かれがちな4-5マナ域の面々をさっと登場させるムーブは、「山札の中に残っているカード」というこのデッキ以外でまず参照しないリソースの節約になりますね。
前述のマナからノリのりんを出すムーブに留まらず、マナを第二の手札として運用できるようになる柔軟性は言わずもがな。
時には相手にシールドを与えるのを恐れずに、ガンガン攻めながら踏み倒していきましょう。
《 あたりポンの助 》―ロックの専門家、主力弾
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー6000 / コスト6
■W・ブレイカー■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、《あたりポンの助》以外のクリーチャーのカード名を1つ選ぶ。■選んだ名前を持つクリーチャーの能力をすべて無視する。
(65円)
事実上このデッキのコントロールの要となる、ロック効果持ちの一枚です。
いざというときにデッキから尽きないように、決意の4投!
前述のようにロック効果をノリのりんで倍化させ、状況に応じて臨機応変に相手のクリーチャーを止めて止めて止めまくる…というのが基本です。
とりあえず時間さえかければ複数体出すこともできるので「最初は相手のデッキのキーパーツを止める」「勝ちが近そうならトリガー生物を止める」など、状況に応じて各自やっていってください。
また、性質上このカードは「プレイヤーのカード知識が強さに直結する」カードでもあります。
知らないデッキから知らないカードを出されて泣きたくないなら、情報収集は怠らないように。
サーチ先:銀の弾丸たち
《 ヘルコプ太 》―死なない程度にドローせよ
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー1000 / コスト5
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンにある自分のジョーカーズ1体につき、カードを1枚引いてもよい。
(50円)
銀弾と言いつつ四枚積まれているドローソースです。
5マナでシューゲイザーから引っ張ってこれるということもありフル投入!
中盤に使って2-3ドローするだけでも強力ですが、一番役に立つのは終盤に勝ち手段を探す局面。
ノリのりんで倍化すれば、10枚を超える超ドローもお手の物です。
もちろん、ドローしたあとはありがたくアシッド・テクノの生贄にしてやりましょう。
《 ハクション・マスク 》―トリガー兼用の盤面処理
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー3000 / コスト5
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手はバトルゾーンにある自身の、パワーが一番小さいクリーチャーを1体選び、破壊する。
(50円)
こちらも銀弾と言いつつ四枚積まれる受け札です。
先ほどと同じく、トリガーでありながらシューゲイザーで呼べる5マナというのが何よりえらい!
トリガーだけでなく、目の前の盤面をどうにかしなければならないときにサーチしてノリのりんで倍化してとりあえず2面除去…という役目で使われることもしょっちゅうの、このデッキの守りの要です。
もちろん、出た時点で仕事が終わっているクリーチャーの末路は一つです。アシッド・テクノに食われてもらいましょう。
《 パーリ騎士 》―とってもエコな自由枠
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー2000 / コスト3
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚、自分の墓地からマナゾーンに置く。
(50円)
自由枠として採用した、条件付きのマナ加速生物です。枠が3つだったので何も考えずに3枚投入。
最初はこの枠にピンポイントなメタクリをピン積みして、相手に合わせてサーチしてうまぶり…なんてことも考えてたんですが、格安だとあまりにも刺さる相手が微妙なので一本化!
なんか明らかに妥協したっぽい枠…ながら、このデッキにおいては「アシッド・テクノで破壊したカードをマナに送り込んでシューゲイザーから出し直せるようにする」という唯一無二の仕事があります。
よくあるジョーカーズデッキと違って3ターン目に出してマナ加速…とはなかなかいきませんが、終盤になれば軽減込みで1マナで出してノリのりんで倍化して1マナ増加&ジョマキの条件達成狙い…なんていうこともできたり。
そうでなくてもシンパシーの関係で軽量無色生物というだけで御の字。せいぜい拡大再生産の礎になってもらいましょう。
初動:ここをケチると破滅するぞ
《 透明妖精リリン/妖精のプレリュード 》―絶対にケチってはならない
【 ツインパクトカード 】
種族 オラクル / スノーフェアリー / 文明 ゼロ / パワー2000 / コスト2
■自分の無色クリーチャーの召喚コストを1少なくする。ただしコストは0以下にはならない。
■自分のマナゾーンにあるスノーフェアリーはすべての文明を持つ。
【呪文】
カード名:妖精のプレリュード
文明:ゼロ
コスト:3マナ
■このターン、次に召喚する自分の無色クリーチャーの召喚コストを最大5少なくしてもよい。
(440円)
このレギュレーションでは危険信号の値段にもかかわらず血の涙を流しながら4枚採用した、このデッキ必須となる初動です。
端的に言うとこのデッキの全カードのコスト軽減ですし、なんならアシッド・テクノのシンパシーと二度取りで2コスト軽減できるのでとにかくお得です。
おおむねあればあるだけ出していくのがお得ですが、後引きした場合は呪文面で使うパターンも大いにあることを忘れないようにしましょう。
ちなみに、このデッキにおいてスノーフェアリーの染色効果は完全にインクの染みです。忘れろ。
《 ヤッタレマン 》―親の顔より見た初動
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー2000 / コスト2
■自分のジョーカーズを召喚するコストを1少なくする。ただし、コストは0以下にならない。
(50円)
打って変わってクソ安い、ジョーカーズデッキおなじみの軽減札です。こちらも4枚。おなじみすぎて言うことが特にないんだよな…
非対応カードもそこそこ入っているものの、ジョーカーズであることはヘルコプ太に引っかかるという大きな利点。
無色なのでアシッド・テクノのシンパシーにも貢献してくれますね。
リリンの効果でこちらも軽減されるので、初手に2枚いた場合はこっちを後に出していきましょう。
その他ユーティリティ:受け札から勝ち手段まで
《 ゼロの裏技ニヤリー・ゲット 》―黙って積め
(殿堂カード) 【 呪文 】
文明 水 / コスト4
■G・ゼロ―バトルゾーンに自分の無色クリーチャーがあれば、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
■自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中から無色カードをすべて手札に加え、残りを好きな順序で山札の一番下に置く。
(50円)
このデッキにおいては0マナ3ドローという、どこぞのアンリコを越えた最強ドローソースです。
そりゃ殿堂にもなるよ!殿堂なのでピン積み!
使い方も簡単!引いたら使え!以上!
《 バイナラドア 》―頼れる倍化可能トリガー
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー2000 / コスト8
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンまたはマナゾーンに自分のジョーカーズが合計3枚以上あれば、相手のクリーチャーを1体選び、相手はそれを自身の山札の一番下に置く。その後、自分はカードを1枚引く。
(50円)
このデッキで一番頼りになるトリガーです。最低限のトリガー8枚は確保したかったので、こちらも4枚投入。
何がいいって、ノリのりんで効果を二倍にできること!2除去&2ドローは逆転に十分なインパクトを与えてくれますね。
手打ちすることはそうそうないでしょうが、終盤に盤面に軽減札が死ぬほど溜まったときに稀に使うことはあるので、一応頭に入れておきましょう。
《 ジョジョジョ・マキシマム 》―勝ち手段
【 呪文 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / コスト9
■G・ゼロ:バトルゾーンまたはマナゾーンに自分のジョーカーズが合計11枚以上あれば、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
■バトルゾーンにある自分のクリーチャーを数える。このターン、自分のクリーチャー1体はその数のシールドを追加でブレイクし、そのクリーチャーの攻撃中、相手は呪文を唱えられない。
(55円)
このデッキ最大の勝ち手段です。最後に1枚引けばいいので2枚積み。
「ブロッカーやトリガー生物をポンの助で、呪文をこれでケアしてぶん殴る」というのがこのデッキの理想の勝ち方ですね。
コスト軽減生物が大量に並ぶ都合上、盤面とマナにジョーカーズを11枚揃えることはそこまで難しくありません。
途中で引いたらある程度大事に手札に抱えておき、準備が整ったら速やかにゲームを終わらせにかかりましょう。
このデッキの回し方
①小型生物を並べまくれ!
まずすべきは、とにかく無色クリーチャーを並べまくること!
キーパーツとなるアシッド・テクノのシンパシーめがけて、全力で並べまくりましょう。
この時に役立つのが、《 透明妖精リリン 》《 ヤッタレマン 》といった軽減生物。
複数体並んでいれば、5マナ域のカードを一足早く繰り出してドローや除去にアクセスできてお得です。
もちろん、《 ノリのりん 》が除去されなさそうな気配ならここで出しておいてもOKですよ。
②神聖斬鬼降臨、踏み倒しの嵐を浴びせろ!
除去されずに順調にいけば、4-5ターン目ごろには《 神聖斬鬼 アシッド・テクノ 》が出せるようになるはず!
出せるということは当然タネとなる生物もあるので、全力で繰り出して思う存分サーチしちゃいましょう。
基本となるサーチ先は、「《 ノリのりん 》(マナか手札にあるなら《 神聖麒 シューゲイザー 》経由でも可)+『状況に応じたパーツ』」。
要するに、盤面がヤバそうなら《 ハクション・マスク 》、出されたくないカードがあるなら《 あたりポンの助 》、手札がないなら《 ヘルコプ太 》…ですね。
「返しのターンを万全に生き残る」というポイントを重視して、しっかり考えて射出していきましょう。
あ、サーチの際に「シールドにトリガーが何枚埋まっているか」をチェックするのをお忘れなく!
ブロッカーのないデッキですので、盾が弱そうなら盤面構築や盤面整理を急いでいきましょう。
③毎ターン拡大再生産で完全制圧!
無事にターンが帰ってきたらもうこっちの独壇場!
手札から展開→即座に《 神聖斬鬼 アシッド・テクノ 》のエサにする…というムーブを繰り返せば、ターンが帰ってくるごとにあっという間に優勢になっていきます。
盤面を掃除するのはもちろん、二倍になった《 あたりポンの助 》をさらに用意してガッチガチに固めたり、二枚目以降の《 神聖斬鬼 アシッド・テクノ 》を用意して手数を増やしたりと、あらゆる面で相手を包囲していきましょう。
この際、手の空いた《 ノリのりん 》や《 神聖麒 シューゲイザー 》も活用して、アドをフルに稼いでいくと何かと捗ります。
具体的には《 ヘルコプ太 》で手札を、《 パーリ騎士 》でマナにジョーカーズを送っておくと④に移行しやすくなったりしますね。
④最後はロック&ジョマキで決めろ!
こうして相手をガッチガチに固めたら、あとは《 あたりポンの助 》でトリガー獣やニンジャ・ストライク持ちを、《 ジョジョジョ・マキシマム 》でトリガー呪文をケアして殴りかかるだけ!
確実に頭数が並ぶこともあり、G・ストライクをナチュラルにケアできてたりもします。
ブロッカーは除去やポンの助で事前に対策しておき、確実に攻撃が通るようにしておきましょうね。
一応、《 ジョジョジョ・マキシマム 》が二枚あれば革命ゼロトリガー呪文や鬼エンド呪文にも対応できることだけ覚えておいてください。
もし本当にどうしようもなくなったときは、数にものを言わせて呪文ケアなしで殴り掛かるのも一つの手です。デュエマは6回殴ると人が死ぬゲームなのです。
採用候補のカードたち
ここからは、お財布に余裕があるならぜひ採用したい改造パーツを紹介していきます。
ヤマダ氏の動画見てレシピそのまんま組めばいいというのは内緒だぞ!
《 洗脳センノー 》《 ポクチンちん 》―あるなら積みたいメタクリーチャー
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー4000 / コスト3
■相手は、自身のターン中、召喚以外の方法でクリーチャーをバトルゾーンに出せない。
(150円)
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー3000 / コスト3
■相手のターン中に、相手がコストを支払わずにクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手はそれを自身の山札の一番下に置く。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、プレイヤーを1人選ぶ。そのプレイヤーは自身の墓地にあるカードをすべて山札に加えてシャッフルする。
(590円)
「生き残れば生き残るほど有利になる」というこのデッキの原則と合致した、メタクリーチャーたちです。
ゼロ文明でさえあれば最低限シンパシー元として仕事をするデッキなので、そういった面でも嚙み合いがありますね。
特に《 ポクチンちん 》は自分の墓地のカードを山札に戻すことで《 神聖斬鬼 アシッド・テクノ 》のサーチ先を再装填できたりととってもお得!
入れ替えるなら《 パーリ騎士 》の枠を切ったり、それでも足りないなら《 バイナラドア 》《 ノリのりん 》の枠を少し空けるといいでしょう。
また、ゼロ文明の軽量メタクリであればなんでも採用可能です。ぜひぜひいろいろ試してみてくださいませ。
ちなみに、ヤマダ氏は純然たるシンパシー要員として《 The フクロ漢 》を採用していました。
速度を重視する場合は十分考慮に値する選択肢ですので、こちらもぜひどうぞ。
《 ガヨウ神 》―安定感あるドローソース
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / スペシャルズ / 文明 ゼロ / パワー4000 / コスト5
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンまたはマナゾーンに自分のジョーカーズが合計5枚以上あれば、カードを2枚引く。その後、ジョーカーズを1枚、自分の手札から捨ててもよい。そうしたら、カードを2枚引く。
(450円)
「持ってるなら入れとけ」枠のドローソースですね。
意外と盤面にジョーカーズがいないことがあって1-2ドローになりがちな《 ヘルコプ太 》と違ってそこそこ緩い条件で4ドロー1ディスに持ち込めるので、一枚差すだけでだいぶ手札事情が楽になることでしょう。
後述する《 ジョット・ガン・ジョラゴン 》との相性も言わずもがなですので、そちらを絡めて何かやりたいときにもどうぞ。
《 ジョット・ガン・ジョラゴン 》など、コンボ向け無色生物―君だけのコンボを作ろう
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / マスター・ドラゴン / 文明 ゼロ / パワー11000 / コスト7
■このクリーチャーを召喚する時、ジョーカーズを好きな数バトルゾーンから自分の手札に戻し、その数だけ、召喚コストを1少なくしてもよい。
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが攻撃する時、カードを1枚引き、その後、手札を1枚捨てる。
■ジョラゴン・ビッグ1:ジョーカーズを自分の手札から捨てた時、その「このクリーチャーがバトルゾーンに出た時」で始まる能力を1つ使ってもよい。
(85円)
ここまで見てもらったらだいたい理解していただけたと思うのですが、このデッキは「コスト7以下の無色生物」と「コスト5以下の生物」によるコンボならばあらゆる角度から成立させられます。
要するに「ジョラゴンデイヤー」も「キクチVチャロン」も決め放題!
発想次第でなんでもできちゃうので、まだ見ぬコンボをバンバン搭載していってくださいませ。
おわりに
というわけで、【ノリノリ・アシッドゲイザー】でした。改めて見るとひっどいデッキ名だな。【ゼロ単アシッド・テクノ】とかじゃダメだったの?
ヤマダ氏のもとのデッキからだいぶ変わっちゃいましたが、他のデッキにはなかなか味わえないグルーヴ感のあるデッキになったと自負しております。
さて。この手の格安デッキを組む際は、まずとっかかりとなるアイデアやコンセプトが大事だったりします。
つまり、面白そうなデッキへのアンテナを常に高くしておくのがより安くて楽しいデッキ構築への第一歩!
「これってもしかしてめっちゃ安く組めるのでは?」という閃きは、とりあえず形にしてみるのが格安デッキ完成への近道です。ぜひお試しあれ。
最後になりましたが、突然の依頼に快く答えていただいたばかりか(執筆時点で)公開前の動画のデッキレシピまで提供してくださったヤマダ氏に再び心よりの感謝を!
「実際に組んでみた!」「こんな改造はどう?」「ヤマダ氏のデッキのほうがよかった」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でツイートしていただければ幸いです。
こっちの企画でリプライ飛ばしたことがない事に気付いたのでアレなんですが、なんにせよひつじとおもちのアイコンの人が喜びます。
次回の予定は例によって未定ながら、またもトレカライターコロシアムで大活躍したライターが記事を書くらしいですよ。この情報だと全然絞れんな…
きたしーも本来ここで出すはずだった秘蔵のギミック(このデッキ見て無理言って予定変えてもらいました)で次回作の研究に入りますので、以降もお楽しみに。