このデッキはこんな人におすすめ! |
●3~4ターン目から全ハンデスを決めたい! ●攻めの王道より攻めの邪道を歩きたい! ●ワンパンでGSを踏んで全てが崩壊しても泣かない ●時には夢を諦めて敷かれた王道を歩くことも必要だと理解している |
村民・151回目・まんじゅうです。とうとう初代ポケモンの総数と同じ数だけ格安が世に放たれたわけですが、誰ぞ格安マスターになって全ての環境デッキを蹂躙して世界を混乱の渦に飲み込んでくれないものでしょうか。
いきなりつよいデッキに逆札束ビンタ(?)されても泣かない当企画、格安デュエマ研究所。
今回は……というか今回も、一瞬話題になるだけなったコンボのリサイクルです。前回はガチガチに防御を固める守りの邪道をやったので、
次は攻めの邪道をやっていきましょう。
目次
はじめに:この企画のルール
『格安デュエマ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで、低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
具体的にどれくらいの金額を「低予算」とするかは、第一回格安デュエマ研究所にて示された「シングル価格の合計がクロニクルデッキの定価(=5280円)以内」という基準に則っていきます。
(シングル価格は、執筆(2024/3/30)時点のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)として計算)
既に持っているカードを使ったり、カードの状態にこだわらなければ、さらに安く構築することも可能です。
本企画では口を酸っぱくして語られていますが、「安いデッキは高額デッキの代用品ではない」というのはお忘れなく。あくまでも「安いけど強い・面白い」と言えるようなデッキを模索してまいります。
デッキ紹介前置き
【 クリーチャー 】
種族 キマイラ / 文明 闇 / パワー2000 / コスト5
ターボラッシュ(自分の他のクリーチャーがシールドをブレイクした後、そのターンが終わるまで、このクリーチャーは次の能力を得る)
このクリーチャーが攻撃するとき、相手は自分自身の手札をすべて、持ち主の墓地に置く。
《ギガクローズ》。ターボラッシュ能力で攻撃時に相手の手札を全てもぎ取る、おぞましいキマイラです。
《ボルシャック・クリスド》の攻撃時に《ギガクローズ》を走らせることで急に全ハンデスを……というコンボ、当時ほんの~り話題になりましたね。《鬼寄せの術》を絡ませれば、《ボルシャック・クリスド》を4ターン目に出すこともできて気分が良さそうです。
《スニーク戦車 オーリー/トゲ玉・キャノンボール》→《鬼寄せの術》という流れで動けば、3ターン目に《ギガクローズ》を走らせることだってできちゃいます。早期の全ハンデスという明確な強・ムーブがあるなら、なんとかデッキにはできそうだな~……と思っていたんですが。
《ギガクローズ》のコンボに注力すると、デッキの枠が相当数コンボパーツに埋められるわけなんですけども。ここまでに触れたカードだけでは、どうしても火力面に不安が残るんですよね。
せっかく全ハンデスをかましても、その後の動きがチマチマとしたパンチだけでは(《ギガクローズ》での追いハンデスを加味しても)何とも苦しいわけでして。マナを伸ばす余裕もないコンセプトを崩さずに、攻め切る火力を担保するためには……。
攻めの王道に擦り寄ることも必要なのかもしれません。
デッキレシピ:赤黒鬼寄せギガクローズ
デッキの合計価格は4400円(2024/3/30時点)でした。
序盤から《ギガクローズ》を絡ませたビートで相手の手札とシールドを奪い、《我我我ガイアール・ブランド》などの攻めっ気マシマシカードで反撃の隙を与えず攻め立てるのがメインプランです。
採用カード解説
メインカード
《ギガクローズ》
【 クリーチャー 】
種族 キマイラ / 文明 闇 / パワー2000 / コスト5
ターボラッシュ(自分の他のクリーチャーがシールドをブレイクした後、そのターンが終わるまで、このクリーチャーは次の能力を得る)
このクリーチャーが攻撃するとき、相手は自分自身の手札をすべて、持ち主の墓地に置く。
50円
コンセプト。相手のシールドがある限り、ターボラッシュ能力で複数回相手の手札を刈り取ります。理論上は。
《スニーク戦車 オーリー/トゲ玉・キャノンボール》or《U・S・A・NIKER》→《鬼寄せの術》+こいつという流れで動けば、3ターン目に全ハンデスをキメることも可能です。
毎度毎度都合良く動けるはずもないので、基本は《ボルシャック・クリスド》から走らせることを目標にすると精神衛生に良いと思います。
《ボルシャック・クリスド》
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ドラゴン / 文明 火 / パワー5000 / コスト6
■スピードアタッカー
■このクリーチャーが攻撃する時、カードを1枚引く。その後、コスト5以下のクリーチャーを1体、自分の手札から出してもよい。このターン、そのクリーチャーは「スピードアタッカー」を得、可能なら攻撃し、その攻撃の後、そのクリーチャーを破壊する。
■各ターンの終わりに、そのターン中に破壊されたドラゴンを1体、自分の墓地から手札に戻してもよい。
50円
コスト5以下射出装置。3ターン目上振れお祈り一発芸だった《ギガクローズ》速攻というコンセプトを、それっぽい見た目に仕上げてくれます。
《ギガクローズ》を踏み倒しながらSAを与え、ターボラッシュ能力の起動に必要な最小限の打点で攻め込んでくれるこの美しき噛み合いたるや。《鬼寄せの術》や《コッコ・ルピア GS》で早期にプレイすることを目指して動くと良いでしょう。
《鬼寄せの術》
【 呪文 】
種族 鬼札王国 / 文明 闇/火 / コスト2
■自分のシールドを1つ選び、手札に戻す。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
■このターン、次に召喚する自分の闇または火のクリーチャーの召喚コストを最大4少なくしてもよい。ただし、コストは0以下にならない。
100円
ターボなラッシュをターボに叶えるキーカード。
2コスト払って4コスト軽減を行うので、プレイしたい生き物のコストを差し引き2コスト分軽減してくれます。 3ターン目に《ギガクローズ》を着地させたり、4ターン目に《ボルシャック・クリスド》を走らせたりさせてくれるわけですね。
火単色が多めなこのデッキ、後者はともかく前者のコンボを狙うのは結構大変です。ロマンを追い求める場合は、3ターン目までに闇のマナを2つ生み出せるように立ち回りましょう。
むしゃくしゃした時は、盾からの回収効果で《ギガクローズ》を拾う主人公ムーブに賭けても良いかもしれませんね。毎日やってると心身に影響を及ぼしそうですけど。
初動カード
《スニーク戦車 オーリー/トゲ玉・キャノンボール》《U・S・A・NIKER》
【 ツインパクトカード 】
種族 ビートジョッキー / 文明 火 / パワー1000 / コスト2
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または攻撃する時、そのターン、自分の他のクリーチャー1体に「スピードアタッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない)
────────────呪文────────────
カード名:トゲ玉・キャノンボール
文明:火
コスト:6マナ
■相手の、「ブロッカー」を持つクリーチャーをすべて破壊する。
90円
【 クリーチャー 】
種族 ビートジョッキー / チームボンバー / 文明 火 / パワー2000 / コスト2
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または攻撃する時、そのターン、自分の他のクリーチャー1体に「スピードアタッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない)
160円
初動。3ターン目に《ギガクローズ》の全ハンデスを起動する場合は、2ターン目にどちらかをプレイすることがほぼ必須です。
コンボパーツとしてはもちろん、シンプルに打点増幅装置としても強力です。《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》をSAにするの、序盤でも終盤でも気分良くなれそうじゃないですか?
《サーイ=サイクル》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー2000 / コスト2
■自分のターンのはじめに、自分の山札の上から1枚目を墓地に置く。その後、自分のシールドを1つ手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
250円
保険の初動。打点として場に残りつつ、毎ターンリソースを稼いでもらいます。
相当にヘイトを稼ぐ上にパワーも貧弱なシステムクリーチャーなので、大抵は長生きせずに散ってしまうのですが。最序盤の1ターンを除去のために使わせることができればそれはそれで妨害足り得るので、焦らずに次のプランを見据えて動きましょう。
中継ぎカード
《コッコ・ルピア GS》
【 クリーチャー 】
種族 ファイアー・バード / 文明 火 / パワー1000 / コスト3
■G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■自分のドラゴンの召喚コストを2少なくしてもよい。ただし、コストは1以下にはならない。
50円
《ボルシャック・クリスド》を4ターン目に走らせるカードの5~8枚目。
現状唯一の受け札でもありますが、防御力はあってないようなものなので、記憶から消しておいた方がいざという時に得した気分になれると思います。
《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 闇 / パワー2000+ / コスト3
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドを1つ手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。その後、相手のアンタップしているクリーチャーを1体破壊する。
■鬼タイム :自分と相手のシールドの数が合計6つ以下なら、このクリーチャーのパワーを +4000し、「W・ブレイカー」を与える。
50円
除去持ちでキャントリップな働き者。シールドブレイクを阻む厄介なブロッカーやメタクリーチャーは、こいつに何とかしてもらいます。
基本は小粒な生き物でポコポコ殴っていくデッキなので、鬼タイム時のパンプまで美味しく頂きましょう。お互いの盾が序盤からそれなりの速度で減っていくはずなので、そこそこ早目にフルスペックを発揮できそうです。
王道要素
《烈火大聖 ソンクン》
【 クリーチャー 】
種族 ビートジョッキー / 文明 火 / パワー4000 / コスト4
■スピードアタッカー
■このクリーチャーが攻撃する時、または自分のクリーチャーが破壊された時、次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体破壊する。
▶相手のコスト3以下のクリーチャーを1体破壊する。
▶相手のコスト3以下のタマシードを1枚破壊する。
▶相手のシールドを1つブレイクする。
150円
現代ビートが誇る最強生命体。こいつをポンポン投げつけるだけで相手が崩壊することも珍しくないほどに強力です。
ブロッカー破壊、大抵のメタをどうにかできる3以下破壊、直接ターボラッシュを起動させる1枚ブレイク……。とにかく打点を通す力が半端ではないので、フィニッシュを狙う時以外でもとりあえずプレイしておくと幸せになれるかもしれません。
《我我我ガイアール・ブランド》
【 スター進化クリーチャー 】
種族 ビートジョッキー / レッド・コマンド・ドラゴン / レクスターズ / 文明 火 / パワー9000 / コスト8
■このクリーチャーを、コストを3少なくし、さらに、このターン、自分の他の火のクリーチャーを召喚していれば、追加で3少なくして召喚してもよい。そうしたら、このターンこのクリーチャーは可能なら攻撃し、その攻撃の後でこのクリーチャーを破壊する。
■スター進化:レクスターズまたは火のクリーチャー1体の上に置く。(このクリーチャーが離れる時、かわりに一番上のカードが離れる)
■W・ブレイカー
■このカードが離れた時、自分のクリーチャーをすべてアンタップし、このターンそれらに「スピードアタッカー」を与える。
150円
フィニッシャー。ありえない低コストでありえない火力を生み出してくれます。
火文明の軽量クリーチャーがそこまで多く搭載されていない都合、(2コスト→2コストのような流れで)6コスト軽減での召喚によりお得さを感じられるタイミングはあまり多くありません。5コストで召喚することも視野に入れておきましょう。
《コッコ・ルピア GS》が場に出ていれば、自力の軽減と合わせて3コストで召喚できることは覚えておくとお得です。《コッコ・ルピア GS》を足掛かりに《ボルシャック・クリスド》→《ギガクローズ》のコンボをキメた場合、フィニッシュがやりやすくなりますね。
デッキの回し方
①ラッシュの準備!初手と自分の進路相談
小型クリーチャーを展開しながら、初手と相談してゲームプランを組み立てていきましょう。
全力で《ギガクローズ》によるハンデスを狙えそうなら《スニーク戦車 オーリー/トゲ玉・キャノンボール》や《U・S・A・NIKER》を、そうでないなら《サーイ=サイクル》や《コッコ・ルピア GS》を優先的にプレイするのがベターです。フィニッシャーがフィニッシャーなので、基本は小型クリーチャー展開し得なんですけどね。
②ハンデス炸裂!ターボにターボなラッシュをキメろ
《鬼寄せの術》などを活かして早期に《ギガクローズ》を展開できたら、まずは一発全ハンデスをお見舞いしにいきましょう。
《ボルシャック・クリスド》がいるとフィニッシュ時の打点形成力がぐーんと向上するので、《ギガクローズ》でのターボラッシュをかました後でも余裕があればプレイしておきたいですね。
③フィニッシュムーブ!邪道と王道交わる先へ
相手の動きが鈍っているうちに、王道側から強そうな人たちを呼んできましょう。
基本は《我我我ガイアール・ブランド》の異常な打点増やしパワーでもって、早々にゲームの決着をつけにいくことになるでしょう。《烈火大聖 ソンクン》の攻撃時に最後のシールドを割れると、様々なトリガーを無力化できて気分が良いです。
デッキの改造案
ここからは、コンセプトはそのままにコスト(金額)制限を緩和したデッキの改造案・採用カードについてざっくり解説していきます。
《一王二命三眼槍》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 闇/火 / パワー6000 / コスト5
■自分がゲームに負ける時または相手がゲームに勝つ時、これが相手のターンで、自分のマナゾーンに闇のカードと火のカードがそれぞれ1枚以上あれば、かわりに自分の手札にあるこのカードを相手に見せ、山札の下に置いてもよい。
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■鬼エンド:このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、シールドが1つもないプレイヤーがいれば、自分の山札の一番下のカードを墓地に置く。それがコスト5以下のクリーチャーなら、バトルゾーンに出してもよい。
攻めるも守るもこれ1枚。打点を増やしたりカッスカスの防御力を補強したりと、このデッキに欲しい要素が詰まっています。
とりあえず手札に抱えておけば敗北回避に繋がりますし、攻められそうな時は《ボルシャック・クリスド》から生やせる2点+αとしてカウンター力を飛躍的に向上させてくれます。
《コッコ・武・ルピア》
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ファイアー・バード / 文明 火 / パワー3000 / コスト3
■このクリーチャーが出た時または攻撃する時、プレイヤー1人の墓地にあるカードを好きな数選ぶ。その持ち主は選ばれたカードを好きな順序で山札の下に置く。その後、選ばれたカードの枚数以下のコストの、相手のクリーチャーを1体破壊してもよい。
強い鳥。《ギガクローズ》のおかげで相手の墓地にそれなりの枚数のカードが貯まるので、墓地利用なんてされないようにきれいにしてしまいましょう。
《我我我ガイアール・ブランド》と《烈火大聖 ソンクン》がフィニッシュ時に更なる墓地の山を築き上げることもあるはずなので、攻撃時にも仕事をしてくれることでしょう。追い《ギガクローズ》なんてできたら尚更。
《レーホウ・衛・デカッチ/「暴竜爵様のお出ましだッチ!」》
【 ツインパクトカード 】
種族 アーマード・ファイアー・バード / アーマード・アーツ / 文明 火 / パワー4000 / コスト3
種族:アーマード・ファイアー・バード
■ガードマン(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先を自分の他のクリーチャーからこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーが破壊された時、自分のドラゴンをすべてアンタップする。
────────────呪文────────────
カード名:「暴竜爵様のお出ましだッチ!」
文明:火
コスト:2マナ
■自分の山札の上から4枚を見る。その中から、ドラゴンまたはファイアー・バードを1枚、相手に見せてから手札に加えてもよい。残りを好きな順序で山札の上か下に置く。
呪文面目的で採用したかったもの。《ボルシャック・クリスド》や《我我我ガイアール・ブランド》を拾いながら、山札を良い感じに操作してくれます。
デッキ全体を攻めっ気を強くした都合(と多投するには予算が厳しいシンプルな高級さ)によりデッキからは抜けましたが、上手くスキマ時間に差し込めればコンボの成功率が跳ね上がるので、安定感を求める場合はどうぞ。
おわりに
という訳で、【赤黒鬼寄せギガ・クリスド】の紹介でした。
いきなりつよいデッキやドラゴン娘デッキの発売によって、ご新規様がたくさん増えそうなこの季節。せっかくなら様々なデッキに触れて、デュエル・マスターズという神ゲーの面白さを全身で体感してもらいたいところです。
そうした方々にとっても既存のプレイヤーにとっても実りある研究成果を作り出していけるよう、ちゃんとした文章でちゃんとしたデッキを発信していかねば……と思う次第であります。みんなで「このデッキ面白そう!」「新規勢に勧めてみます!」のうちわを振って格安デュエマ研究所を応援しよう。
「実際に組んでみた!」「こんな改造はどう?」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でポストしていただければ幸いです。
超絶かっこいいオウ禍武斗アイコンの超絶知らん人から返信が飛んでくるかも知れません。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。お相手は村民まんじゅうでした。
次回の更新をお楽しみに!