先日発売された、「デーモン・オブ・ハイパームーン」のよくある質問はもうお読みになったでしょうか?
おっくうで読んでない、忘れていて読んでない、そんなあなたのためにメイン処をまとめてきましたよ。
その上で、今回は未解決事項もあります。
GP前に公開されてほしいなあという思いも込めて、今回はそちらもまとめていきますよ!
目次
ハイパーモード
今回のよくある質問は、個別の回答よりも「ハイパーモード」に関するルール説明が多いです。
項目が多岐にわたるので、要点をまとめるとこんな感じ。
- ハイパー化は起動型能力であり、 効果の処理中や、待機中の効果がある時には使えない。
- ハイパー化しても、それ以前の能力は失わない。
- ハイパーモードは解放される能力であり、新たに能力を得ているわけではない。
- 一度ハイパー化したら、場を離れるか、時間経過しなければ解除されない。
- ハイパーモード解放中のクリーチャーは、追加でハイパー化を使用できない。
順番に深堀していきましょうか。これだけでわかる人は、次の項目に進んでいただいて大丈夫です。
ハイパー化は起動型能力であり、 効果の処理中や、待機中の効果がある時には使えない。
まずは起動型能力のおさらい。総合ルールの記載には起動型能力について、以下のように記載があります。
起動型能力はある特定のタイミングで誘発し、要求された条件を満たしていれば、起動を選択することのできる能力のことです。原則的に任意のタイミングで起動できるものではありません。
110.3c 起動型能力
つまり、ハイパー化は「メインステップである限り、発動できる」能力だという事ですね。「攻撃できるときに発動できる」『タップ能力』や、「自分のターンのはじめに、タップされていたら発動できる」『サイレントスキル』と同種の能力です。
また、後半の[効果の処理中や、待機中の効果がある時には使えない。]という記述の通り、待機状態に割り込むことができません。
具体的には《蒼き王道 ドギラゴン超》を出したとき、「このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。」という能力を処理してからでないとハイパー化はできない、という事です。
ハイパー化しても、それ以前の能力は失わない。
これは見たままですね。
ハイパー化しても、ハイパーモードより上にある文章は失いません。
これがどう影響を与えるかというと、次のようなケースに応用できます。
通常のテキストに「W・ブレイカー」を持つクリーチャーがハイパーモードを解放して「T・ブレイカー」が有効になった場合、ブレイクするシールドの数は選べますか?
はい、選べます。
よくある質問
シールドをブレイクする際に、自分が「W・ブレイカー」と「T・ブレイカー」どちらを使うか選びます。
(総合ルール 509.2c) 。
ハイパーモードは解放される能力であり、新たに能力や効果を得ているわけではない。
解放と、新たに得ているかどうか。ぱっと見では何を言っているやらという感じですがデュエマでは大きな違いがあります。
まず、解放というのはその名の通り、「秘められた力を使えるようにする状態」です。丁度金庫のカギを開けるイメージで、貯金を出してきた感覚です。新たにお給料をもらったわけではないですね。
逆にデュエマで言う「新たに能力を得る」状態というのは、例えば《永遠のリュウセイ・カイザー》のように「クリーチャーに〇〇を与える」とか「クリーチャーは〇〇を得る」とか書いてあるやつのこと。効果を得るというのは、「ジャストダイバー」などで与えられた「このクリーチャーが出た時、このクリーチャーは○○。」という状態の事ですね。
こういった新たに能力・効果を得た場合、そのクリーチャーが後から進化したとしても、それらを引き継ぐことができます。
では、ハイパーモードで解放された能力は、進化後に引き継ぐのでしょうか?
いいえ、進化した場合、ハイパーモードで有効になった能力は引き継ぎません。
よくある質問
ハイパーモードを解放している間、解放したクリーチャーのハイパーモードの能力とパワーが有効になっているだけで、クリーチャーがそれらを得ているわけではありません。
当然、引き継ぎませんね。
また、超化獣はバトルゾーン以外にいる時、ハイパー化前の状態だけ参照されます。こちらも合わせて覚えておきましょう。
《ジャンボ・ラパダイス》の効果で表向きにした《蒼き王道 ドギラゴン超》は手札に加えられますか?
いいえ、手札に加えられません。
よくある質問
バトルゾーン以外では、ハイパーモードの能力とパワーは持たないものとして扱い、参照されません。
(総合ルール 814.3)
一度ハイパー化したら、場を離れるか、時間経過しなければ解除されない。
これに関しては、直接よくある質問を見ていただいたほうが良いでしょう。
「ハイパー化」でハイパーモードが解放されている《蒼き王道 ドギラゴン超》が《ボルシャック・モモキングNEX》に進化しました。
同じターン中に《ボルシャック・モモキングNEX》が離れ、再構築で《蒼き王道 ドギラゴン超》がバトルゾーンに残ったのですが、残った《蒼き王道 ドギラゴン超》はハイパーモードが解放されていますか?
はい、ハイパーモードが解放されているままです。
よくある質問
カードがハイパーモードを解放しているという情報は進化しても失われません。
また、これは封印された場合も同様で、持続時間内に封印が外れればハイパーモードは維持されます。
ハイパーモード解放中のクリーチャーは、追加でハイパー化を使用できない。
つい先ほど、公式よりアナウンスがありました。
記載されていることが全てですが、つまりは超化獣一体で《宣凶師マ・モーレ》を何体も起動して、1ターンでシールド爆増!!みたいなことはできないよってことですね。
よく質、GPでもありそうなもの集
《蒼き王道 ドギラゴン超》
このカードに関する質問は結構多かったですね。具体的には、侵略や革命チェンジの絡んだ時、ハイパーモードの能力はどのように処理するのかというもの。
順に見て行きましょう。
自分の、ハイパーモードを解放している《蒼き王道 ドギラゴン超》がバトルゾーンにいる状況です。
自分の《天災 デドダム》が攻撃し、《SSS級天災 デッドダムド》に「侵略」した場合、「自分の多色クリーチャーが攻撃する時」の能力で出せるクリーチャーのコストはどうなりますか?
また、《S級宇宙 アダムスキー》に「侵略」した場合はどうなりますか?
今回のケースは、多色クリーチャーがより大きな多色クリーチャーになった場合、そしてより大きな単色クリーチャーになった場合の処理について。
前者は先日のデュエチューブリーグでも起きた事象ですのでご存知の方も多いのではないでしょうか?
《SSS級天災 デッドダムド》に「侵略」した場合、出せるのはコストが8より小さいクリーチャーです。攻撃した多色クリーチャーが多色クリーチャーに進化した場合、参照するコストは進化後のコストになります。 《S級宇宙 アダムスキー》に「侵略」した場合、クリーチャーは出せません。 攻撃した多色クリーチャーが単色のクリーチャーになってしまったため、コストが参照できなくなります。
よくある質問
この能力は①攻撃した時に多色であること②解決時に多色であること、と2回判定が入ります。
例えば、《炎怒の夜 アゲブロム》が攻撃し、《禁断の轟速 ブラックゾーン》に「侵略」した場合は、踏み倒しが行えません。
また、踏み倒しコストに関しては②が反映されるので、多色への侵略ならインチキが出来るというわけです。
自分の、ハイパーモードを解放している《蒼き王道 ドギラゴン超》がバトルゾーンにいる状況です。
自分の《チアスペース アカネ》が攻撃し、《超重竜 ゴルファンタジスタ》に「革命チェンジ」した場合、「自分の多色クリーチャーが攻撃する時」の能力で出せるクリーチャーのコストはどうなりますか?
また、《巨魔天 アオフェシー》に「革命チェンジ」した場合はどうなりますか?
侵略があれば、革命チェンジもあります。
今回もスタートが多色で、チェンジ先が多色の場合と単色の場合の処理です。
侵略ではできたコスト増加ですが、こちらではどうでしょうか?
どちらに「革命チェンジ」した場合でも、出せるのはコストが5より小さいクリーチャーです。
よくある質問
「革命チェンジ」によって、攻撃した《チアスペース アカネ》は別のクリーチャーに入れ替わります。攻撃クリーチャーが離れてしまったので、「その多色クリーチャー」のコストとして参照するのは、攻撃したクリーチャーの離れる直前のコストになります。
《蒼き王道 ドギラゴン超》の「その多色クリーチャー」というのがミソですね。
同一のクリーチャーとして見なされる進化と違い、革命チェンジのような入れ替えは別個のクリーチャーとして扱われます。
それゆえに、最初の《チアスペース アカネ》だけが参照されるわけですね。
当然、単色クリーチャーから多色に革命チェンジした場合は、この能力は発動しませんよ。
自分の≪伝説の禁断 ドキンダムX≫とハイパーモードを解放している《炎怒の夜 アゲブロム》がバトルゾーンにいる状況です。
自分の≪伝説の禁断 ドキンダムX≫がバトルゾーンを離れたのですが、《炎怒の夜 アゲブロム》の「自分がゲームに負ける時」の置換効果を適用すれば、自分はゲームに負けませんか?
《炎怒の夜 アゲブロム》の敗北回避についてです。初日のアドバンスでは各所で見られそうな状況ですね。
一見すると負けずに済みそうですが、正解はどうなっているでしょうか?
いいえ、ゲームに負けます。
よくある質問
≪伝説の禁断 ドキンダムX≫がバトルゾーン以外のゾーンに置かれたことによってゲームに敗北する際、かわりに《炎怒の夜 アゲブロム》を破壊して一度は負けを置換できますが、それによって≪伝説の禁断 ドキンダムX≫の能力自体が無効になるわけではありません。
《炎怒の夜 アゲブロム》の「破壊された時」の能力を解決する前に≪伝説の禁断 ドキンダムX≫の能力が再度解決され、ゲームに負けます。
(総合ルール 604.4.)
何と負けます。
理由は単純明快で、敗北置換を行った直後も、《伝説の禁断 ドキンダムX》のせいで自分は負け続けているから。
■で分かれている敗北しない効果が適用される前に負けちゃうんですね。
同様のテキストを持つ《不敗のダイハード・リュウセイ》もこのようになります。
これ、お恥ずかしながら知りませんでした……。
カード評価でテキトーなこと言って無くて良かった~~~~~~。
未解決事項
色々紹介してきましたが、地味~~~にわかりにくい話が、1つ残っています。
Xで話題になっているそのカードの名は《ウィリデ・ゴル・ゲルス》。
テキストを確認してみましょう。
【 クリーチャー 】
種族 メカ・デル・ディネロ / メカ・エンジェル・コマンド / 文明 光 / パワー8000 / コスト6
■相手のクリーチャーが3体以上あれば、自分のシールドゾーンにあるこのクリーチャーに「S・トリガー」を与える
■自分のシールドが相手より多ければ、このクリーチャーを[光(2)]支払って召喚してもよい。
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■相手のターン中に、はじめて相手のエレメントが出た時、または相手が呪文を唱えた時、自分はカードを1枚引いてもよい。その後、そのエレメントまたは呪文以下のコストを持つクリーチャーを1体、自分の手札から出してもよい。
問題の文章がコチラ。
相手のターン中に、はじめて相手のエレメントが出た時、または相手が呪文を唱えた時、自分はカードを1枚引いてもよい。その後、そのエレメントまたは呪文以下のコストを持つクリーチャーを1体、自分の手札から出してもよい。
《ウィリデ・ゴル・ゲルス》
……結局いつなんだ???
ここから読み取れる(とされている)パターン以下の3つ。
- はじめて相手のエレメントが出た時か、はじめて相手が呪文を唱えた時のどちらか1回
- はじめて相手のエレメントが出た時と、はじめて相手が呪文を唱えた時の各1回ずつ
- はじめて相手のエレメントが出た時の1回と、相手が呪文を唱えた時ならいつでも
流し読みで読んだら1、2でもまあそんなもんかって感じで、3だと面白そうですね。
こういうのは基本的に同種のテキストから類推適用するもの。
どれどれ……似たテキストのカードは……
《多目的タッチ短冊 iZaq》がいました。こいつは確か1の処理になってたはず。
いやー、解決ですね。よかったよかった……
なんか、読点の位置が違う……。
これが意図的なのか、この手のテキストがまだ定まってはいないのか不明ですが、意図的にずらしているなら2の可能性もありそうですよね。
デュエマ語、難しいぜ……。
【白黒メカ】は強化も著しく、GPでの使用も予想されますし、早めに新しいよく質が出てほしいものです。
まあ、今回もいつもの如く
実際の大会で同様のケースが起きた場合、当日のヘッドジャッジの指示に従ってください。
今回のまとめ
- よくある質問は読み得
- ハイパー化の挙動はバッチリおさえておこう
- 当日のヘッドジャッジの指示に従ってください!
また、ハイパー化能力を持った超化獣たちはシングル販売中!(やけくそ宣伝)
今後もガチまとめではホットな話題を取り上げていきますので、ぜひ 公式X(旧Twitter) のフォローをよろしくお願いします!