先日公開された新カード《 魔法カオスマントラ 》のテキストについて、解釈が分かれる事案が発生しています。
カードのスペックに関わる大きな問題ですので、今回は周知も兼ねて記事の形でガチまとめさせていただきました!
メルヴィン向け記事、地味に初めてではなかろうか
目次
問題のテキスト
《魔法カオスマントラ》

【 NEOクリーチャー 】
種族 メカ・デル・ステラ/マジック・シノビ / 文明 光 / パワー6500 / コスト5
■D・D・D[光(2)]
■NEO進化:光、水、または自然のクリーチャー1体の上に置いてもよい。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、次のターンのはじめまで、自分のクリーチャーは破壊されない。
■自分のターンのはじめに、このターンにアンタップした自分のクリーチャー1体につき、相手は自身のアンタップしているクリーチャーを1体選び、タップする。その後、相手のアンタップしているクリーチャーがなければ、自分の山札の上から2枚をシールド化してもよい。
今回問題になったのは、「次のターンのはじめまで」という文章。
文章だけ読むと、「じゃあ実質的にはこのクリーチャーが出たターン中か……」と思われるかもしれませんが……実はこのテキスト、なんと既存の類似テキストがありません。ですので、ここからはすべて現状の情報による推測になることをご了承ください。
とりあえず、仮にこのカードの破壊耐性がテキスト通りに「実質このターン中」という挙動だったとしましょう。
もしそうだったとした場合、マジでなんでこのテキストが存在するのかわからなくなってしまうんですよね。
このカード自体、積極的な攻撃によるタップ行為をサポートしつつ、ターンが帰ってきたらそれらに利益を与える……というカードデザインなのに、それと一切関係ないタイミングで破壊耐性だけをばらまいても意味がない……というわけです。相手ターンに出す手段もないし。
また、この挙動ならば「このターンの終わりまで」とか「このターン中」とかいった既存テキストでも表現できたはず。わざわざテンプレートを崩してまでこの表記を行う理由があまり思いつきません。
これではあまりに直感的でなさすぎるので、次の解釈が生まれます。
『「次の自分のターンのはじめまで」の、「自分の」を書き忘れたのではないか?』
もし仮にこの「次の自分のターンのはじめまで」というテキストならば、「攻撃してタップしたクリーチャーに、返しのターンの破壊や殴り返しを耐えさせる」という明確な使用法が生まれます。
なによりこちらのテキストには前例が多数あるので、そちらと同じ感覚で処理できる……というのもありますね。
推測の話
ここからは完全に邪推になるんですが……実はこの「ターンの終わり」「ターンのはじめ」問題、公式でもなんとかして統一の方向に動こうとしてるんじゃないかと思ってまして。
そもそも「次の自分のターンの終わり」というテキスト、字面だけだと『「次の」「自分のターンの終わり」』『「次の自分のターンの」「終わり」』の2つの解釈に取れちゃうんですよね。デュエマでは基本的に前者ですが。
先日の「神アート」で再録発表と同時に効果変更があった《 堕呪 ギャプドゥ 》の例を見るに、この手の効果は「次の相手のターンのはじめまで」で統一して間違いを減らそうとしてるんじゃないかと。
こちらなら、『「次の」「相手のターンのはじめ」』でも『「次の相手のターンの」「はじめ」』でも(追加ターンとかが絡まない限り)基本的に同じものを指すことになりますしね。
これを前提にすると……
もともと「ターンの終わり」テキストにしようとしていた《魔法カオスマントラ》のテキストを「ターンのはじめ」テキストに書き換えた際、「自分の」まで消してしまった……というヒューマンエラーの可能性が出てくるんですよね。
わかりやすい文章にするための修正作業で、ミスが発生してかえってわかりにくくなる……という皮肉な現実の気配を、ひしひしと感じています。こういう「訂正作業でさらにミスする」行為、私自身何度も何度もやってきましたからね……。
ともあれ、我々にできることは公式の発表を待つことだけ。「よくある質問」の更新や、エラッタの発表を待ちましょう。
今回のまとめ
- 結論として、公式発表を待つしかない!
- それはそれとして、カオスマントラ使いたいから「自分の」が抜けてたパターンだと信じたい
- 実際のところ、TCGのカードテキストのテンプレート遵守を100%行うのは全人類がBill Roseにならないと無理だと思う
《 星龍の記憶 》の例もあるし、さすがにこのへんについては文章テンプレートちゃんと作って統一してほしい……