はじめのはじめに
~12月上旬、カーナベル社内にて~
きたしー、ちょっと時間ある?
俺の直属の上司にして弊社のフリー素材としておなじみの佐々木さんじゃないですか。どうしたんですか?
実はベルカード、ひいては弊チームのことをもっとお客様やガチまとめ読者に知ってもらおうとしてるんだけど。
で、その原稿をきたしーに書いてもらいたくて。できれば、一日の実際の業務の流れが伝わるようなやつ!
(嫌そうな顔)前回のベルカードの記事書いたの、佐々木さんでは?
重要な話だし、実際にデュエマ担当として最前線でベルカードを執筆してるきたしーにお願いしたいんだよ。
……この執筆って、業務実績とかにカウントされます?
される。
やります。
かくして、この記事を書くことになりました。
目次
はじめに
こんにちは。あるいはお久しぶりです。カーナベル株式会社所属ライター兼ベルカードチーム所属(デュエマ担当)の北白河と申します。 いやあ大変なことになってしまいましたね。
ところでみなさん、「ベルカード」ってご存じですか?
これは弊社でシングルカードを注文するとついてくる、コメントカードのこと。見たことある方も多いんじゃないでしょうか?
実はこのベルカード、社内に専門の執筆チームが存在しており、全てのご注文を見ながら一件一件執筆しているんです!
謎に満ちたベルカードチームがいかにしてこのベルカードを執筆しているか、気になりませんか?気になりますよね!気になれ!
というわけで、今回は知られざるベルカードチームの一日の業務を紹介していきたいと思います。
とはいえ、あんな書き出しで始めてしまった以上一人で淡々としゃべるのも気が乗りませんね。どうしたものか……
どうしたんですか、きたしーさん?
あっ君はベルカードチームの後輩にして遊戯王担当の浅倉くん。
異常に説明的だし「君」とかいう二人称で呼ばれたのも初めてですが、そうですよ。
実はかくかくしかじかでベルカードチームの一日を紹介することになったんだけど。
ふむふむ。
この手のアレによくいる、「やたらと無知でいいリアクションをしてくれる、説明される側の人」やってくれない?
人をやりたくない気にさせる表現が得意な人ですね。まあいいですよ。
話が速くて助かる。
要するに、毎日やってる業務にもかかわらず、生まれて初めて知ったような顔をしていればいいんですね。
前提を確認するだけで記事の矛盾が浮かび上がってくるな……。
業務スタート!
7:30 始業
というわけで、始業は7:30。
朝早いんですね。
実際に封入や梱包作業を行うチームよりも早くベルカードの処理を行う必要があるからね。そのぶん定時が16:30とかなり早くなってる。
そう思えば、仕事が終わった後に遊びに行ったりする時間が増えてお得かもしれませんね。
会社のある三重県四日市市から名古屋までだいたい電車で40-50分くらいだから、夜からのイベントとかならかなり余裕をもって間に合うよ。
でもやっぱり朝早いですよね。皆さんそのへん大丈夫なんですか?
弊社は県外出身者が8割以上を占めるんだけど、そういう人はみんな徒歩や自転車で15分圏内に部屋を借りて通勤してるから、見た目ほど厳しくはないね。
なるほど。実際、きたしーさんは朝って何時くらいに起きてるんですか?
7:15。
遅すぎません?
これを見越して会社から徒歩3分の部屋を借りてる。
逆算すると朝の準備にどんだけ時間かけてないかがわかりますね。
着替え・歯磨き・洗顔・出勤。
8:00 午前執筆スタート
朝のミーティングや準備が終わったら、実際に執筆に入っていくよ。
だいたい一日にどれくらい執筆するんですか?
日にもよるけど、だいたい一人あたり一日で100件くらい。昼休みまでにだいたい7割前後くらい終わらせるから、70件とかかな。これに印刷・裁断や手書き文章の追加、配送用封筒へのセッティングとかもやる。
そんなに!?
さっきも地の文で言ったけど、デュエマ・遊戯王のシングルカードが含まれる注文は全部一件一件見ながらベルカード書いてるからね。
そんなたくさんの人にこんな長文送るの、どうやってるんですか?
早く確実にベルカードを書くポイントは、「お客様の注文の意図を見抜く」「文章のメソッドを確立させる」 の二点。
ふむふむ。たとえばこんな注文があったらどうするんですか?
まず「お客様の注文の意図を見抜く」については、注文を受けたカードを眺めて「何に使うのかな?」ってことを考えて、それについて頭の中で組み立てる作業だね。これができると、あとで書くことがほとんど全部決まってくる。
デッキであったり、コレクションであったりとかですね。今回はどんな感じですか?
えーと。水ドラグナーと龍解剤になる《 龍素力学の特異点 》に加えてデカい呪文の《 インビンシブル・テクノロジー 》があるから、今回の注文にはないけど切り札はたぶんそれを踏み倒せる《 龍素王 Q.E.D. 》のデッキだと思う。《 スパーク・チャージャー 》で光をタッチする予定っぽいから、勝ち手段はテクノロジーで入る大量の手札を活かして《 偽りの名 iFormulaX/クリスティナ・フォール 》2枚とか《 「正義全帝」 》+《 光霊姫アレフティナ 》とかによる特殊勝利かな?(超早口)
気持ち悪いくらい楽しそうに話し出したけど、そこまでわかるんだ……!こういうお客様の意図を推測するために、何か秘訣とかあるんですか?
これはとにかく知識と場数が必要なので、日頃からカードwikiや動画で情報を仕入れるのはもちろん、その場でチェックしたり同僚に聞いたりして知識をアップデートしていくのが重要だね。
環境で流行ってるデッキとか、動画で話題になったカードとかは押さえとかないとけませんからね。コレクションとかだとカード単体の知識も要求されそう……
で、「文章のメソッドを確立させる」については、ベルカード全体の文章の流れをある程度統一することで思考時間を短縮する感じだね。
まず大枠に触れてそれの説明、次に細かいこだわりポイントに移行して…みたいな感じですかね。
そうそう。今までの執筆で蓄積されたメソッドがチーム内で共有されてて、それに沿って文章を組み立てることで時間短縮が期待できるってわけ。一からやるのとは全然時間のかかり方が変わってくるよ。
なるほど……!
もちろん、注文次第であえてメソッドを崩すこともあるけどね。ここら辺も含めて、慣れれば慣れるほど速さも文章力も身に着くからうまくいってるって感じ。言ってる間にほらできた。
さっきの注文から、こうやってベルカードができるんだ……!そういえば、きたしーさんも最初はこのメソッドを身に着けるのに苦労したんですか?
メソッドができる前からこのチームにいるから、デュエマのメソッドの原形の半分くらいは俺の手癖でできてる。
システムを作る側だったのか……。
13:00 休憩
12時すぎに来る追加の注文ぶんの執筆を終わらせたら、おまちかねの昼休み!ちなみに、これが弊社の休憩室を兼ねるクリエイティブスペース。ほぼワンフロア全部そうだよ。
広い!
やっぱり社員にはTCG好きが多いから、昼休みにはどこかで常に対戦が発生してるよ!遊戯王やデュエマだけじゃなくて、MtGやポケカ、シャドバに蟲神器といろんなゲームが遊ばれてるね。
最後のやつの卓が立ってるの初めて見た……!
特に遊戯王・デュエマの大型大会前とかは、ここでみんな調整してるね。ガチプレイヤーも多いから、そういう点ではやりやすいかも?
会社に来るだけでそこまでできる環境、なかなかないですね!
食事については、お弁当やカップ麺を持って来る人が多いね。事前に手続きをすれば会社でお弁当の手配もできるよ。近くのお店に買いに行ったり、食べに行く人もいるみたい。
意外と選択肢多いんですね。
それじゃあ、とりあえず自分はこれで。
あれ、きたしーさんもごはん買いに行くんですか?
家に帰って自炊して昼寝する。
なんで会社の魅力を紹介した後にそれを全部投げ捨てるんですか?
14:00 午後執筆スタート
しっかり休んだら、午後の業務開始。この時間帯にはいつもはお客様からの要望に応えるベルカードを書いてる。
要望?
実は今、カード注文時の要望欄にカードやデッキの相談や質問を書くと、担当者が必ずベルカードで答える……っていうサービスをやってるんだ。実例がこんな感じ。
全件執筆に加えて、そんなこともやってるんですね!
「ベルカード希望」だけとか「自分語りだけ」みたいなパターンについては、書くことがないから普通に注文見てそれについてベルカード書いてるけどね。要望欄の注釈にちゃんと 『「デッキ相談」「質問」 を書いてね』って書いてるのに……。
公式記事で愚痴るな。
ここは担当者ごとの個性や知識がガチで出るところだから、気合を入れて執筆するよ。もちろん決まった文章展開もないから、いわばお客様とのガチンコ勝負になるわけだね。
具体的にはどんな要望が多いんですか?
やっぱり多いのは、「○○デッキのお勧めパーツや構築を教えてください」っていうやつ。時にはチーム総出で話し合いながら、お客様が求めているであろう一番いい答えを探すよ。
実際のカードショップで店員さんに聞く感覚で相談できるんですね。
他にも「こういうデッキを組みたいが構築に悩んでいる」みたいなオリジナルデッキの相談から、「このカードの使い方」「制限改定の予想」「このカードで何を組むか予想してくれ」みたいな雑談に近いのもいっぱいあるね。
幅広い知識や発想を問われそうです。
実際、こういうところでお客様の期待に応えられると、次回以降に「○○さんにベルカード執筆お願いします!」みたいな指名がきたりするんだ。これはこっちとしても嬉しいね。
お客様に喜んで頂けたことが直接伝わってくるの、楽しそうですね!逆に、困った要望とかって今までにありましたか?
最近だとこれ。
……これ、どう返したんですか?
こう。
言葉のドッジボールだ……。
16:00 個人タスク
15時ごろにくる最後の注文を執筆したら、あとは個人のタスクの時間!
具体的にどんなことをやるんですか?
Twitterにベルカードを公開して下さったお客様への返信や、ベルカードに関するデータの集計。他にもよりお客様に喜んでもらえる施策の立案やチームミーティングなんかも基本的にここだね。
要するに、執筆以外全部ですね。
最初のうちは、その日の自分の執筆を振り返ってのフィードバックが基本だね。一件あたりの執筆時間とか誤字率なんかを算出して、実際に書いたものを見ながら「明日はこうしよう」っていう方針を先輩と一緒に決めるやつ。
育成もしっかりしてくれるんですね。
しっかり育成して早く戦力になってもらえると、俺が楽できるしね。
本音以外で喋れない人だ。
あと重要なのが、ちらっと言ってたデータの集計。「一日の執筆量」「ベルカード一件あたり何分で書けたか」「文章の流れを崩さず書けた割合」「要望の数や傾向」「Twitterにベルカードを公開してもらった数や割合」などなど、けっこうたくさんの値を取り扱って速報値を出さなきゃならないからね。
なんでそんなにたくさんのデータが必要になるんですか?
弊社では目標は明確な数値として出すようにしているからね。もちろん実績評価とかも客観的な数値がベースになるから、毎日よりお客様に喜んでもらえるベルカードを書けるか真剣勝負だよ。
つまり、届いたベルカードがTwitterに公開されると……
俺たちの評価と給料が上がる!聞いてるか読者のみんな!ベルカード届いたら即Twitterに公開!即公開だぞ!わかったな!
こういうこと言うと逆に評価が下がりそう……
こんな感じで各自の一日の業務を終わらせたら、退社!お疲れ様でした。
お疲れさまでした!
浅倉くんのおかげでちゃんと紹介ができてよかった。ありがと!
「何でもいいからアイコン用意してくれ」って言われた時はびっくりしましたね。とっさにフリー素材用意しましたが。
だからスポドリだったんだ……。
最後に緊急告知!
……と、ここで緊急告知!
あ、佐々木さん。
現在カーナベル株式会社では、ベルカードチームをはじめとする各チームで一緒に働く仲間を募集中です!
ああ、これ採用促進のための記事だったんですね。
ここまで書いといて何を白々しいこと言ってるんだとも思うけど、実はそうなんだよね。
とはいえ、こっちもこの記事だけで全てが伝わるとも思ってないよ。
執筆者としてなんかカチンと来ますが、この記事以外になんかあるんですか?
実は現在弊社では、リモート会社見学を受け付けていてね。
リモート会社見学?普通の会社見学じゃなくてですか?
それよりももっとカジュアルに、Webカメラを使って弊社の見学を行う感じだね。予約してもらえば三重県に来なくてもいつでも家から参加できるし、もちろん無料!
カメラ越しとはいえ実際に働いてる風景を見れたり、担当者に質問できたりするのは嬉しいですね。ベルカードチームだけじゃなくて、他のチームのことも知れたりしますし。
正直、プログラムとしては実際にやってる普通の会社見学とほとんど変わらないからね。雰囲気や会社についての情報をを知ってると知らないとでは全然違うから、リモート見学には気軽に参加してもらって面白そうだと思ったらぜひその後の一次選考にエントリーしてほしいな。
ベルカードチームのリーダーとして、どんな人に来てほしいとかあります?
やっぱり、デュエマや遊戯王が好きで実際にプレイしてて、環境だけじゃない幅広い知識を持ってる人かな。そのうえで、自力で知識をアップデートしていける人。
やっぱり「好き」は仕事の原動力になりますし、知識がなきゃ書けるものも書けませんからね。
その点、ガチまとめをいつも読んでくれてる人はかなり合ってるかも。ガチまとめもベルカードも文章メディアだし、そういう点で共通するところも多いからね。実際にガチまとめがきっかけで入社してベルカード書いてる社員もいるし。
(誰のことだろうなあ)
あと、そういう意味では何らかの形で文章を書き慣れてる人はぜひ来てほしいね。ブログとかnoteとか、なんなら小説とかでもいい。知識も執筆も後から詰め込めるけど、初めから慣れてるに越したことはないからね。
昔このサイトであったトレカライターコロシアム等の公募企画の参加者にもチャンスありそう!
そして重要なのが、「お客様に喜んでもらおうとする心」!ベルカードはその一心でやってるから、そこに向かう熱意が欲しいね。集中力というか、「何か一つの成果を求めて努力した経験」みたいなのがあると嬉しい。
相手のことを考えて喜んでもらえるように執筆するの、難しいけど絶対必要なことですね。
あとこれはここだけの話なんだけど、遊戯王とデュエマの両方をやってる人はめちゃくちゃ評価上がる。
単純にできることが二倍ですからね。めちゃくちゃ期待されそう。
とはいえ、ここまで挙げたのは「できれば」っていうレベル!最初は社会人としてしっかりコミュニケーションを取る姿勢があればよし!
まあその、そこは基本中の基本ですよね。
なんだかんだ言っても、まずはリモート見学で弊社のことを知ってもらうのが先決!知ってもらわないと始まらないからね。
それは確かにそう! なんなら最初は「カーナベルの社内ってどうなってんの?」みたいな純粋な興味からでもオッケー!
というわけで、詳しくは以下のURLをチェック!ページ下部の「リモート見学ENTRY」からどうぞ!
お気軽にご応募ください!
みんなの応募、待ってるぜ!