はじめに
読者の皆さま、こんにちは。かもめ先生です。
今回は、みんな知ってるけど使われるところは見たことないような、マイナーカードを主役に据えたオリジナルデッキの紹介です。
前回の記事はコチラ↓
本日の主役は、遊戯王で最も人気があるといっても過言ではない【ブルーアイズ】の名を持つあのカードです。
そう、皆さんご存知《青眼の光龍》ですね。
このカードも前回に引き続き、さまざまな意味で不遇な扱いを受けているカードではありますが、今回もしっかり活躍させていきたいと思います。
よろしくお願いします。
目次
今回の1枚
《青眼の光龍》
【 効果モンスター 】
星 10 / 光 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2500
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドの「青眼の究極竜」1体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。
①:このカードの攻撃力は、自分の墓地のドラゴン族モンスターの数×300アップする。
②:このカードを対象とする魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にする。
こちらが、今回の主役となるカードの《青眼の光龍》です。
このカード自体は、劇場版『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド』にて、ライバル:海馬瀬人の新たなエースモンスターとして登場しました。
原作でシナリオの中心となった「神のカード」に対抗するための切り札として、作中では最重要カードのひとつとして活躍しました。
このカードは通常召喚できない。
《青眼の光龍》の効果外テキスト
自分フィールドの「青眼の究極竜」1体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。
「究極のモンスターから召喚できる、全てを消し去る光の龍!現れるがいい!《 青眼の光龍 》!!」
作中でのセリフにある通り、《青眼の究極竜》をリリースすることで特殊召喚するという、非常に重い召喚条件を持っています。
また「~~でのみ」とあるように、この方法以外での特殊召喚はできず、蘇生制限を満たしていても墓地や除外から特殊召喚することはできません。(またこのパターンか)
そのため、このカードを活用するには「どのようにして《青眼の究極竜》を場に用意するか」と「このカードを出すだけの有意性をどのように引き出すか」という2つの点が重要となってきます。
①:このカードの攻撃力は、自分の墓地のドラゴン族モンスターの数×300アップする。
《青眼の光龍》の①の効果
①の効果は墓地に存在するドラゴン族モンスターの種類の数だけ、自身の攻撃力をアップさせる効果です。
元々の攻撃力が3000ということもあり、非常に高い打点を持つアタッカーとして活用することができます。
②:このカードを対象とする魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。
《青眼の光龍》の②の効果
その効果を無効にする。
また②の効果は、自身を対象とするカードの効果を無効にするという任意効果です。
この無効効果はターン1の指定もないため、対象を取るカードに対しての実質的な耐性効果となっています。
①による打点強化も相まって、場に出すことができれば非常に強力なフィニッシャーとして活躍してくれることでしょう。
「でもこのカードを出すより、《 青眼の究極亜竜 》出した方が強くね?」
~終~
「はい」「はいじゃないが」
そう困ったことに《青眼の光龍》を出せるということは、同じ方法(なんならこっちの方が簡単)でより強力な効果を持った《青眼の究極亜竜》が出せるということでもあるんですね。
①:フィールドのこのカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
《青眼の究極亜竜》の①の効果
②:1ターンに1度、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。元々のカード名が「青眼の亜白龍」となるモンスターを素材としてこのカードが融合召喚されている場合、この効果の対象を2枚または3枚にできる。この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。
《青眼の究極亜竜》の②の効果
《青眼の究極亜竜》は《青眼の究極竜》と同じ素材条件で呼び出せる融合モンスターで、①の効果対象・効果破壊に対する耐性と、②のカード破壊効果(一定条件下で複数枚)を持っています。
《青眼の光龍》よりも強固な耐性を持ち、《青眼の光龍》にはない(というか消された)除去効果を持っており、しかも《青眼の光龍》よりも容易に呼び出すことができる訳です。
つまり、そんな《青眼の究極亜竜》の存在を考慮した上で、それでも「《青眼の光龍》を用いるだけの有意性」を考えなければならないんですね。
まあ無茶ですが。
というか原作だと、フリーチェーンで発動できるカード破壊効果を持っていたし、なんなら蘇生制限を満たせば蘇生できたんですけどね。
《青眼の光龍》を採用する理由付け
しかしながら、それでも何とか《青眼の光龍》を使うための理由付けをしなければならないのです。(強迫観念)
カードに対する「愛」はもちろん重要な理由になり得ますが、それだけというのは自分自身のデッキビルダーとしての矜持に障りますので。
というわけで、強力な効果を持ったさまざまな【ブルーアイズ】モンスターがある中であえて《青眼の光龍》を採用するのであれば、やはり①の打点強化に注目しようと考えました。
①:このカードの攻撃力は、自分の墓地のドラゴン族モンスターの数×300アップする。
《青眼の光龍》の②の効果
基礎打点3000を誇る【ブルーアイズ】たちですが、実は攻撃力アップの効果は《青眼の光龍》にしかない効果となっています。
昨今はこうした打点強化効果は軽んじられがちですが、しっかりとサポートを固めておけば十分に強力な効果と捉えることができます。
現在の遊戯王における元々の攻撃力の最大数値は5000であり、高打点の汎用モンスターも《アクセスコード・トーカー》(たいていは5300打点)や《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》(効果で5000打点)あたりが想定されるでしょう。
また【ブルーアイズ】では《青眼の究極竜》《青眼の究極亜竜》の4500が最高打点となるため、これよりも高い攻撃力を出すことができる状況なら《青眼の光龍》に一定の有意性を見出すこともできる、という訳ですね。
こうした考察を踏まえ、「攻撃力5400以上の《青眼の光龍》を安定して出す」という目標を定め、デッキを構築していくことにしました。
5400以上の攻撃力を出すためには、墓地にドラゴン族モンスターを8体以上存在する状態で、《青眼の光龍》を呼び出せるようにする必要があります。
しかしながら《青眼の白龍》を中心とした【ブルーアイズ】では、これらの条件を満たすのは実はちょっと難しいんですね。
というのも《青眼の白龍》のサポートに特化したカードが多いため、その他のドラゴン族モンスターを採用することが少ないのが理由です。
そのため、今回のデッキでは【ブルーアイズ】関連カードはあまり採用せず、【ヴァレット】や【ビーステッド】いったドラゴン族モンスターを中心に構成しました。
これらを用いることで、【ドラゴン族】の汎用サポートが共有できますし、ドラゴン族モンスターを墓地に肥やすのも容易になるんですね。
あとこれは個人的な理由ですが、【ドラゴンリンク】のようなデッキに偽装させることで《青眼の光龍》の存在を匂わせない、というのも面白いかなあと考えました。
また、単に《青眼の光龍》を特殊召喚するだけでは物足りなかったので、「どうせなら毎ターン《青眼の光龍》を出すギミックでも考えるか」となりました。(!?)
【ドラゴン族】のカードは強力なものが多いため、フィニッシャーとして《青眼の光龍》を運用するだけでは、ちょっとインパクトに欠けるかな……と感じたので。
どうせならデュエル中盤から出してプレッシャーを与えつつ、終盤まで「何度も《青眼の光龍》が蘇ってくる方が面白そう!」と考えたわけですね。
これらのことを踏まえ、今回のデッキでは「高打点の《青眼の光龍》を呼び出す」「何度でも《青眼の光龍》を蘇らせる」というコンセプトでデッキを構築することにしてみました。
デッキレシピ紹介
レシピなのか。
《青眼の光龍》の効果を活かすため、さまざまなドラゴン族モンスターを採用することを意識しました。
《青眼の光龍》を特殊召喚するタイミングには10種類以上のドラゴンが墓地に存在する想定なので、6000オーバーの攻撃力を叩きだすことができるはず……!
という訳でここからは採用している各カードについて、解説していきます。
各カードの解説
【烙印】ギミック
《烙印融合》
(準制限カード) 【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分は融合モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
①:自分の手札・デッキ・フィールドから、
融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスター2体を墓地へ送り、
「アルバスの落胤」を融合素材とするその融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
環境でも活躍している、【烙印】パーツを用いたギミックです。
①:自分の手札・デッキ・フィールドから、
《烙印融合》の①の効果
融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスター2体を墓地へ送り、
「アルバスの落胤」を融合素材とするその融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
《烙印融合》はデッキのモンスターを素材に融合召喚を行うため、大型モンスターの展開だけでなく汎用の墓地肥やしとしても活用することができます。
このデッキでは、《烙印竜アルビオン》の素材として【ブルーアイズ】や《深淵の獣ルベリオン》といった光属性モンスター、《神炎竜ルベリオン》の素材として《捕食植物ビブリスプ》などの闇属性モンスターを墓地へ送るために採用しています。
またこれらのモンスターは融合召喚した際に、さらにフィールドや墓地を用いて融合召喚を行うことができます。
この効果を用いることで、《ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン》や《捕食植物キメラフレシア》を融合召喚し、別のギミックへとつなげていくことができます。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
《スプリガンズ・キット》の②の効果
自分のデッキ・墓地のカード及び除外されている自分のカードの中から、「烙印」魔法・罠カード1枚を選んで手札に加える。
その後、手札を1枚選んでデッキの一番下に戻す。
また《スプリガンズ・キット》も採用しているため、使ってしまった《烙印融合》も墓地から回収し、再利用することが可能となっています。
このサイクルギミックは、融合効果で素材となったモンスターはデッキに戻ることができる《神炎竜ルベリオン》を活用することで、リソース回復も同時に行うことができます。
こうした【烙印】ギミックを活用して、強力な融合モンスターを展開しつつ、デッキのキーパーツを墓地へ肥やしていきます。
【捕食植物】ギミック
《捕食植物ビブリスプ》
【 効果モンスター 】
星 1 / 闇 / 植物族 / 攻0 / 守1900
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「捕食植物ビブリスプ」以外の「捕食植物」モンスター1体を手札に加える。
②:フィールドのモンスターに捕食カウンターが置かれている場合に発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
《捕食植物キメラフレシア》
【 融合モンスター 】
星 7 / 闇 / 植物族 / 攻2500 / 守2000
「捕食植物」モンスター+闇属性モンスター
①:1ターンに1度、このカードのレベル以下のレベルを持つフィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外する。
②:このカードが相手の表側表示モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
ターン終了時まで、その相手モンスターの攻撃力は1000ダウンし、このカードの攻撃力は1000アップする。
③:このカードが墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動できる。
デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。
こちらは融合サポートの効果を持った、闇属性モンスターで構成される【捕食植物】のギミックです。
③:このカードが墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動できる。
《捕食植物キメラフレシア》の③の効果
デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。
【烙印】や汎用の融合サポートカードでは触ることができない、「通常魔法でない【融合】【フュージョン】カード」にアクセスするために採用しています。
このデッキで重要となる《青眼の究極竜》を出すための融合召喚魔法(3体以上のモンスターを素材とするもの)は、使いやすいものが通常魔法にはあまり存在しません。
そのため、【ブルーアイズ】専用の《究極融合》や汎用カードの《未来融合-フューチャー・フュージョン》を用いて出すプランを選びました。
また後述する【ビーステッド】との相性が良いのも採用理由のひとつです。
【ビーステッド】モンスターは、自分・相手の墓地に存在する光・闇属性モンスターを除外して特殊召喚する効果を持っているため、それらの条件を満たすことができます。
また先述した《神炎竜ルベリオン》や【ビーステッド】の《復烙印》の効果を活用すれば、効果を使用した【捕食植物】モンスターをデッキに戻すことができるので、再利用可能なギミックとして用いることが可能となっています。
【ビーステッド】ギミック
《深淵の獣マグナムート》
【 効果モンスター 】
星 6 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分または相手の墓地の光・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外し、このカードを手札から特殊召喚する。
相手フィールドにモンスターが存在する場合、この効果は相手ターンでも発動できる。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このターンのエンドフェイズに、自分のデッキ・墓地から「深淵の獣マグナムート」以外のドラゴン族モンスター1体を選んで手札に加える。
《復烙印》
【 永続魔法 】
このカード名の、①の効果は1ターンに1度しか使用できず、②の効果は同一チェーン上で1度しか使用できない。
①:光・闇属性モンスターが除外された場合、そのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを持ち主のデッキの一番下に戻し、自分はデッキから1枚ドローする。
②:1ターンに1度、相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合、自分の墓地の「ビーステッド」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
こちらも【烙印】と同様、環境デッキとしても使用されている【ビーステッド】のギミックです。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
《深淵の獣マグナムート》の②の効果
このターンのエンドフェイズに、自分のデッキ・墓地から「深淵の獣マグナムート」以外のドラゴン族モンスター1体を選んで手札に加える。
このデッキでは、この《深淵の獣マグナムート》の効果を活用したいので、採用することにしました。
《深淵の獣マグナムート》の特殊召喚は、自身の①の効果による特殊召喚や《復烙印》の②の効果を用いることで、何度も行うことが可能となっています。
デュエル序盤であれば展開やパーツ集めに必要な【ヴァレット】ドラゴン族モンスターや《竜魔導の守護者》を、盤面の整ってきた中盤以降であれば《青眼の光龍》や《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》をサーチしていきます。
【ヴァレット】ギミック
《ヴァレット・シンクロン》
【 チューナーモンスター 】
星 1 / 闇 / ドラゴン族 / 攻0 / 守0
①:このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のレベル5以上のドラゴン族・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを効果を無効にして守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は闇属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
《アブソルーター・ドラゴン》
【 効果モンスター 】
星 7 / 闇 / ドラゴン族 / 攻1200 / 守2800
このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドに「ヴァレット」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。②:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「ヴァレット」モンスター1体を手札に加える。
こちらはリンクモンスターを主軸とした、ドラゴン族の展開デッキである【ヴァレット】のギミックです。
①:このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のレベル5以上のドラゴン族・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを効果を無効にして守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は闇属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
《ヴァレット・シンクロン》の①の効果
②:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「ヴァレット」モンスター1体を手札に加える。
《アブソルーター・ドラゴン》の②の効果
《ヴァレット・シンクロン》の①の効果で《アブソルーター・ドラゴン》を蘇生し、リンクモンスターなどの素材として墓地へ送ることで、《アブソルーター・ドラゴン》の②の効果を発動して【ヴァレット】モンスターをサーチしていきます。
このギミックを活用して【ヴァレット】モンスターを墓地へ複数枚用意していくことで、《青眼の光龍》の攻撃力アップ効果を最大限に活用していくというのが狙いです。
そして【ヴァレット】を採用したもう一つの理由が、この「リチャージャーライオット」のギミックの存在です。
①:EXデッキから特殊召喚された自分フィールドの闇属性モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、手札・フィールドのこのカードを墓地へ送り、破壊されたそのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターとは元々のカード名が異なる闇属性モンスター1体を自分の墓地から選んで特殊召喚する。
《ヴァレット・リチャージャー》の①の効果
②:このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地の、「ヴァレル」モンスターまたは「ヴァレット」モンスター1体を対象として発動できる。
《ヴァレルロード・R・ドラゴン》の②の効果
自分の手札・フィールドのカード1枚を選んで破壊し、対象のモンスターを手札に加える。
《ヴァレルロード・R・ドラゴン》の②の効果で【ヴァレット】モンスターを回収しつつカード破壊(セルフブレイク)を行い、その破壊をトリガーとして《ヴァレット・リチャージャー》の①の効果で闇属性のドラゴン族モンスターを蘇生することができます。
このデッキでは【烙印】や【ビーステッド】のモンスターを採用していることから、《深淵の獣マグナムート》をはじめとした闇属性のドラゴン族モンスターを蘇生することで、モンスターを展開しながらパーツ集めも同時に行うことが可能となっています。
さらに、このギミックに《ブースター・ドラゴン》を組み込むことで、《青眼の光龍》のサイクルギミックを成立させることができます。
②:リンク召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、このカード以外の自分の墓地のドラゴン族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
《ブースター・ドラゴン》の②の効果
リンク召喚している《ブースター・ドラゴン》が破壊された場合、墓地に存在する任意のドラゴン族モンスターを蘇生することができます。
この効果で《青眼の究極竜》を蘇生し、《ヴァレット・リチャージャー》の効果で《深淵の獣マグナムート》を蘇生してサーチ・回収効果を発動すれば、1ターンで手札と場に《青眼の光龍》と《青眼の究極竜》を揃えることができます。
また《ブースター・ドラゴン》自体が闇属性・ドラゴン族モンスターなので、《神炎竜ルベリオン》の融合効果や《見習い魔嬢》の回収効果でEXデッキに戻すことができます。
これによって理論上、毎ターン《青眼の光龍》を呼び出すギミックが成立する、という訳ですね。
そもそも《 青眼の光龍 》が出せれば、ほとんどの場合そのターンで決着がついてしまいますが
その他のカード
《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》
【 効果モンスター 】
星 10 / 光 / ドラゴン族 / 攻0 / 守0
①:自分フィールドの表側表示の「ブルーアイズ」モンスターが戦闘または相手の効果で破壊された時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、自分の墓地のドラゴン族モンスターの種類×600ダメージを相手に与える。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のドラゴン族モンスター1体を対象として発動する。
このカードの攻撃力はそのモンスターの攻撃力と同じになる。
③:フィールドのこのカードが効果で破壊された場合に発動する。
相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
このデッキの裏エースである、もうひとつのドラゴンです。
①:自分フィールドの表側表示の「ブルーアイズ」モンスターが戦闘または相手の効果で破壊された時に発動できる。
《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》の①の効果
このカードを手札から特殊召喚し、自分の墓地のドラゴン族モンスターの種類×600ダメージを相手に与える。
自分フィールドの【ブルーアイズ】モンスターが破壊された場合に、自身を手札から特殊召喚して相手に効果ダメージを与えることができます。
この効果ダメージの火力は、自分の墓地に存在するドラゴン族モンスターの種類を参照するため、このデッキでは非常に強力なリーサルダメージとして機能します。
このデッキでは《青眼の光龍》以外にも、《ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン》や《ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン》を出すことができるため、効果の発動自体は容易です。
《青眼の光龍》が間に合わない場合や、《青眼の光龍》で倒しきれなかった場合のトドメの一撃として活躍してくれます。
《終焉龍 カオス・エンペラー》
【 ペンデュラムモンスター 】
星 8 / 闇 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2500
このカードは通常召喚できない。
「終焉龍 カオス・エンペラー」は1ターンに1度、自分の墓地の光属性と闇属性モンスターを1体ずつ除外した場合のみ、手札・EXデッキから特殊召喚できる。
①:1ターンに1度、LPを半分払って発動できる。
EXモンスターゾーン以外の自分フィールドのカードを全て墓地へ送り、墓地へ送った数まで相手フィールドのカードを選んで墓地へ送る。
その後、相手の墓地へ送った数×300ダメージを相手に与える。
②:特殊召喚した表側表示のこのカードはフィールドから離れた場合にデッキの一番下に戻る。
【P効果 青1/赤1】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:1000LPを払い、除外されている自分のドラゴン族モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを破壊し、そのモンスターを手札に加える。
《ドラゴン・目覚めの旋律》でサーチが可能な、汎用のドラゴン族Pモンスターです。
Pモンスターではありますが、P召喚を使わずとも自身の効果で特殊召喚が可能なので、無理なく採用することができます。
①:1000LPを払い、除外されている自分のドラゴン族モンスター1体を対象として発動できる。
《終焉龍 カオス・エンペラー》の①のP効果
このカードを破壊し、そのモンスターを手札に加える。
①の効果で除外されているドラゴン族モンスターを手札に加えることができるため、【烙印】や【ビーステッド】の効果で除外したモンスターの回収に活用することができます。
《烙印竜アルビオン》の融合効果による除外や、《深淵の獣マグナムート》の特殊召喚によって除外したモンスターを回収できるため、リソース管理がしやすくなります。
【コラム】デッキパワーの整え方
実は今回のデッキ、自分がこれまで避けてきたハイパワーカード(《烙印融合》や【ビーステッド】カード)を使うために組み始めたものでした。
こうした性能の水準が非常に高いカードはカジュアルデッキ同士の対戦で使っていると、どうしてもこれらのカードだけで勝ててしまうというイメージがあったので、それを確認するための意味合いも含まれていました。
また「ただ単に強力なモンスターを並べるというのも芸がないなあ」ということで、今回は「出すことが非常に困難であり、かつ活躍させるにはさまざまな課題を抱えるモンスター(《青眼の光龍》)」を、デッキの主軸に設定することにしました。
実際、試作段階では《氷剣竜ミラジェイド》や【ビーステッド】ギミックだけで勝ってしまい、《青眼の光龍》が間に合わないことが多くありました。
そのため、「これらのギミックを残しつつ、どのようにカジュアルデッキの水準に落とし込むか」というのが、重要な課題となりました。
ここで自分の中でひとつの答えとなったのが、「テーマのギミックを研究し、必要なものだけを組み込む」ということでした。
例えば【烙印】デッキであれば、「《烙印融合》1枚から強力な大型モンスターの展開」「《デスピアの導化アルベル》をはじめとした【デスピア】のサイクルギミック」「《赫の烙印》による相手ターン融合」などといった要素に分解することができます。
今回のデッキでは、この中でも「《烙印融合》1枚から強力な大型モンスターの展開」の部分だけを切り取って採用するようにしました。
また【ビーステッド】デッキであれば、「《深淵の獣マグナムート》のドラゴン族サポート」「《復烙印》《烙印の獣》のサイクルギミック」「相手の光・闇属性モンスターの墓地メタ」といった要素に分けて考えました。
こちらにおいては、「《深淵の獣マグナムート》のドラゴン族サポート」「《復烙印》《烙印の獣》のサイクルギミック」の2つを重要視することにしました。
「相手の光・闇属性モンスターの墓地メタ」の要素は基本的に考慮に入れず、【捕食植物】や【ヴァレット】といった闇属性のテーマギミックを併せて採用することで、能動的に展開できるような構築を目指しました。
(そもそも【ビーステッド】自体、光・闇属性のデッキが活躍している環境でなければ、そこまで強力なテーマという訳でもないですからね)
さらにこれら以外でも、「最小枚数での構築する」ことや「可能な限りプレイングで補う」という部分にも意識を重く置きました。
実際、ほとんどの【烙印】【ビーステッド】パーツは1枚ずつの採用(キーパーツは2枚採用)にし、再利用できるギミックのカードで補うようにしました。
また採用枚数を減らすことで初動の安定性は下がっていますが、それに近しい効果を持ったカード(《竜魔導の守護者》など)やその他のギミック(【捕食植物】や【ヴァレット】)でその分をカバーしています。
このように意識して構築することで、「パワーカードをカジュアルデッキの水準に落とし込み」つつ、「デッキ全体のバリューを引き上げる」ことを可能としました。
これによって《烙印融合》1枚から【ブルーアイズ】【捕食植物】【ヴァレット】の動きに派生させたり、《深淵の獣マグナムート》のサーチ範囲が非常に広がったりできるようになったため、カードパワーと状況対応力を両立させています。
おわりに
いかがだったでしょうか。
遊戯王で最も人気があるといっても過言ではないテーマ【ブルーアイズ】の中で、最も使われていないカード《青眼の光龍》を主軸としたオリジナルデッキの紹介でした。
【烙印】や【ビーステッド】といった強力なカードのサポートを受けることで、《青眼の光龍》の強みを十二分に発揮することができる、まとまりの良いデッキに仕上がったと自負しています。
幅広い遊戯王のカードプールには、《 青眼の光龍 》にもまだまだ数多くのマイナーカード(クソカード)が存在しています。
また今後も機会がありましたら、そうしたカードを使ったオリジナルデッキを紹介していきたいと思ってます野江、その際はよろしくお願いします。
あ、それと。
KONAMIさん、《青眼の光龍》のリメイクカードの方も、どうぞよろしくお願いします。
ここまでのご精読、ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。
それでは!