皆様、こんにちは!ユベルです!
ところで皆さん、「リリース」してますか?
デュエリストなら一度は聞いたことのあるこの言葉、遊戯王OCGが登場した当時は「リリース」ではなく、「生け贄」という言葉でした。
それが、2008年に新エキスパートルールからマスタールールへ移行する際に「リリース」という名称へ変更されました。
そのため、移行前に実装され、以降、再録されていないカードのテキストにはその名残が見られるものもあります。
この「生け贄」という言葉ととあるカードのせいで、友人と軽いトラブルになったこともあります。
《ミッドナイト・デビル》
【通常モンスター】星2/闇/悪魔族/攻800/守600
深夜に現れる鳥のばけもの。呼び出すにはいけにえが必要と言う。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
このカードを召喚するときに、
私「《ミッドナイト・デビル》召喚!」
友人「え、生贄必要って書いてるから生贄してよ!」
私「えっ?」
友人「えっ?」
ってなった思い出のカードです。
また、「生贄」とは、神に対して生物を供物としてささげること、あるいはその生物自体を指す言葉です。
小さい頃はそんな意味なんて考えずに「じゃあ《レインボー・フィッシュ》生贄で!」とか言ってましたけど、今考えるとなかなかやばいことしてたなぁと思います。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
この行動は、「生け贄」という言葉が示す通り、上級モンスターや儀式モンスターの召喚コストや、効果発動のためのコストのような立ち位置での意味合いが強かったのですが、2001年に登場したこのカードによって、少しずつ、その立ち位置を変化させていきます。
《スカル・ナイト》
【効果モンスター】星3/闇/悪魔族/攻1000/守1200
このカードを生け贄にして悪魔族モンスターを生け贄召喚した場合、デッキから「スカル・ナイト」1体を特殊召喚する。その後デッキをシャッフルする。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
古いカードすぎて画像が無かったんや・・・
おそらく最も古い「リリースされた際に効果を発揮するカード」です。
このカードが登場したことによって、「リリース(生け贄)」という言葉そのものが、コストという意味合いだけではなく、コンボギミックとしての意味合いを持つようになりました。
そして、今日に至るまで様々なカードが登場したおかげで、「リリース」という言葉の持つコンボギミックとしての意味合いがより強くなりました。
今回はこの「リリース」の持つ、コンボギミックとしての意味合いに焦点を当てようと思います!
後半では、「リリース」を使用した展開の一例も紹介しますので、ぜひご覧ください!
目次
リリースされた場合に効果を発揮するカード
まずは、リリースコンボの中核であるリリースされた場合に効果を発揮するカードをまとめて紹介しようと思います!
ここに記載されているモンスターの選択次第で、どのようなコンボになるのかが決定します。
【聖刻】モンスター
「リリース」を用いて展開するカードといえば、やはり真っ先に浮かぶのが【聖刻】モンスターですね。
【聖刻】モンスターは、リリースされた際に後続をリクルートする効果を持ちます。
《 聖刻龍-シユウドラゴン》
【効果モンスター】星6/光/ドラゴン族/攻2200/守1000
このカードは自分フィールド上の「聖刻」と名のついたモンスター1体をリリースして手札から特殊召喚できる。1ターンに1度、このカード以外の自分の手札・フィールド上の「聖刻」と名のついたモンスター1体をリリースする事で、相手フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。このカードがリリースされた時、自分の手札・デッキ・墓地からドラゴン族の通常モンスター1体を選び、攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
これにより、いままで枚数的なアドバンテージに繋がりにくかった「リリース」という行動をとっても、その損失を取り戻すだけでなく、リクルートによって更なる展開を行うことができるわけです。
この効果を利用して《ガード・オブ・フレムベル》からシンクロ召喚に繋げたり、任意のレベルのドラゴン族モンスターを特殊召喚してエクシーズ召喚に繋げたりといった行動が有名ですね。
さらに、2017年から登場したリンクモンスターによって、【聖刻】による展開力が更に高まることになりました。
元々《聖刻龍王-アトゥムス》や《永遠の淑女 ベアトリーチェ》のような強力なランク6エクシーズモンスターを作ったり、チューナーを供給するギミックとして活躍していた【聖刻】ですが、ここにさらに、《ユニオン・キャリアー》や《水晶機巧-ハリファイバー》、【守護竜】といったカードが登場したことにより、コンボ後の分岐先が大きく広がることになりました。
その他、リリースされた際に効果を発揮する【聖刻】モンスターを以下にまとめます。
リリースされた際に効果を発揮する【聖刻】モンスター
カード名 | レベル(リンク数) | 属性 | 種族 | リリースされた場合の効果 |
《聖刻龍-ドラゴンゲイヴ》 | 4 | 光 | ドラゴン | 自分の手札・デッキ・墓地から「聖刻」と名のついた通常モンスター1体を特殊召喚する |
《聖刻龍-ネフテドラゴン》 | 5 | 光 | ドラゴン | 自分の手札・デッキ・墓地からドラゴン族の通常モンスター1体を選び、攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する |
《聖刻龍-アセトドラゴン》 | 5 | 光 | ドラゴン | 自分の手札・デッキ・墓地からドラゴン族の通常モンスター1体を選び、攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する |
《聖刻龍-トフェニドラゴン》 | 6 | 光 | ドラゴン | 自分の手札・デッキ・墓地からドラゴン族の通常モンスター1体を選び、攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する |
《天球の聖刻印》 | 2 | 光 | 手札・デッキからドラゴン族モンスター1体を選び、攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する |
【影霊衣】モンスター
儀式テーマ【影霊衣】のモンスターカードの中には、効果でリリースされた際に効果が発動するモンスターが存在します。
《影霊衣の術士 シュリット》
【効果モンスター】星3/水/戦士族/攻300/守1800
「影霊衣の術士 シュリット」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:「影霊衣」儀式モンスター1体を儀式召喚する場合、
このカード1枚で儀式召喚に必要なレベル分のリリースとして使用できる。
②:このカードが効果でリリースされた場合に発動できる。
デッキから戦士族の「影霊衣」儀式モンスター1体を手札に加える。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
効果は同テーマのモンスターのサーチや回収なのですが、【影霊衣】には《クラウソラスの影霊衣》のように儀式魔法にアクセスすることのできる儀式モンスターも存在しているため、ここから、被リリース時に効果を発揮するモンスターのリリース手段を確保し、展開といった動きも可能となります。
《クラウソラスの影霊衣》
【儀式モンスター】星3/水/戦士族/攻1200/守2300
「影霊衣」儀式魔法カードにより降臨。このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
「クラウソラスの影霊衣」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードを手札から捨てて発動できる。デッキから「影霊衣」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
②:エクストラデッキから特殊召喚された、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。ターン終了時までそのモンスターの攻撃力を0にして、効果は無効化される。この効果は相手ターンでも発動できる。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
ただし、【影霊衣】モンスターは儀式によってリリースされることを想定してデザインされているので、効果でリリースされないと効果が発揮されない点は注意が必要です。
リリースされた際に効果を発揮する【影霊衣】モンスター
カード名 | レベル | 属性 | 種族 | リリースされた場合の効果 |
《影霊衣の大魔道士》 | 4 | 水 | 魔法使い | デッキから魔法使い族の「影霊衣」儀式モンスター1体を手札に加える |
《影霊衣の舞姫》 | 4 | 水 | 魔法使い | 「影霊衣の舞姫」以外の除外されている自分の「影霊衣」モンスター1体を手札に加える |
《影霊衣の巫女 エリアル》 | 4 | 水 | サイキック | デッキから儀式モンスター以外の「影霊衣」モンスター1体を手札に加える |
《影霊衣の戦士 エグザ》 | 5 | 水 | ドラゴン | デッキからドラゴン族の「影霊衣」儀式モンスター1体を手札に加える |
その他カード
その他のカードについて表にまとめます!
一部のカードには、「アドバンス召喚のためにリリースされた場合」のように条件付きの「リリース」で効果が発動するものもありますので、そういったカードについては効果後の括弧内に記載しています。
リリースされた際に効果を発揮するモンスター
カード名 | レベル(ランク、リンク数) | 属性 | 種族 | リリースされた場合の効果 |
《リンク・ディヴォーティー》 | 1 | 地 | サイバース | 自分フィールドに「リンクトークン」(サイバース族・光・星1・攻/守0)2体を特殊召喚する(相互リンク状態でリリースされた場合) |
《邪帝家臣ルキウス》 | 1 | 闇 | 悪魔 | 相手フィールドにセットされたカードを全て確認する(アドバンス召喚のためにリリースされた場合) |
《サクリボー》 | 1 | 闇 | 悪魔 | デッキから1枚ドローする |
《カイザー・サクリファイス》 | 2 | 地 | 戦士 | 墓地から手札に戻す(アドバンス召喚のためにリリースされた場合) |
《エヴォルド・エルギネル》 | 2 | 炎 | 爬虫類 | デッキからカードを1枚ドローし、その後、手札の恐竜族モンスター1体をデッキに戻し、デッキから「エヴォルド」と名のついたモンスター1体を手札に加える |
《エヴォルド・ナハシュ》 | 2 | 炎 | 爬虫類 | デッキから「エヴォルダー」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する |
《サイコ・エース》 | 2 | 闇 | サイキック | フィールドのカード1枚を対象として破壊する |
《宣告者の神巫》 | 2 | 光 | 天使 | 手札・デッキから《宣告者の神巫》以外のレベル2以下の天使族モンスター1体を特殊召喚する |
《雷帝家臣ミスラ》 | 2 | 光 | 雷 | このターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにアドバンス召喚できる(アドバンス召喚のためにリリースされた場合) |
《炎帝家臣ベルリネス》 | 3 | 炎 | 炎 | 相手の手札を確認し、その中からカード1枚を選んでエンドフェイズまで除外する(アドバンス召喚のためにリリースされた場合) |
《九蛇孔雀》 | 3 | 風 | 鳥獣 | デッキ・墓地から《九蛇孔雀》以外のレベル4以下の風属性モンスター1体を選んで手札に加える |
《風帝家臣ガルーム》 | 3 | 風 | 鳥獣 | デッキから《風帝家臣ガルーム》以外の攻撃力800/守備力1000のモンスター1体を手札に加える(アドバンス召喚のためにリリースされた場合) |
《スカル・ナイト》 | 3 | 闇 | 悪魔 | デッキから《スカル・ナイト》1体を特殊召喚する(悪魔族モンスターのアドバンス召喚のためにリリースされた場合) |
《地帝家臣ランドローブ》 | 4 | 地 | 岩石 | 《地帝家臣ランドローブ》以外の自分の墓地の攻撃力800/守備力1000のモンスター1体を手札に加える(アドバンス召喚のためにリリースされた場合) |
《ゾルガ》 | 4 | 地 | 天使 | 2000ライフポイント回復する(アドバンス召喚のためにリリースされた場合) |
《六花聖ストレナエ》 | 4 | 水 | 植物 | 自分のEXデッキ・墓地からランク5以上の植物族Xモンスター1体を選んで特殊召喚する(エクシーズ素材を持った状態でリリースされた場合) |
《六花精シクラン》 | 4 | 水 | 植物 | リリースされたターンのエンドフェイズに自身を墓地から特殊召喚する |
《始原竜プライマル・ドラゴン》 | 4 | 光 | ドラゴン | 自分フィールドの表側表示モンスター1体を2回攻撃に |
《サイバー・チュチュボン》 | 5 | 地 | 戦士 | 自分の墓地の儀式魔法カード1枚を手札に加える(儀式召喚のためにリリースされた場合) |
《クリフォート・アーカイブ》 | 6 | 地 | 機械 | フィールドのモンスター1体を対象として持ち主の手札に戻す |
《クリフォート・ゲノム》 | 6 | 地 | 機械 | フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として破壊する |
《オルターガイスト・ドラッグウィリオン》 | 6 | 闇 | 魔法使い | 墓地から自身を特殊召喚する |
《死王リッチーロード》 | 6 | 闇 | アンデット | 墓地のこのカードを手札に加える(効果でリリースされた場合) |
《星遺物-『星冠』》 | 6 | 闇 | 機械 | デッキから「星遺物」魔法・罠カード1枚を手札に加える(通常召喚後にリリースされた場合) |
《サイバー・エンジェル-韋駄天-》 | 6 | 光 | 天使 | 自分フィールドの全ての儀式モンスターの攻撃力・守備力を1000アップする |
《サイバー・エンジェル-弁天-》 | 6 | 光 | 天使 | デッキから天使族・光属性モンスター1体を手札に加える |
《覚醒の暗黒騎士ガイア》 | 7 | 闇 | 戦士 | 自分の手札・墓地から「カオス・ソルジャー」モンスター1体を選んで特殊召喚する |
《疾走の暗黒騎士ガイア》 | 7 | 光 | 戦士 | デッキから「カオス・ソルジャー」モンスター1体を手札に加える |
この中でも個人的にかなり注目のカードがこちらです。
《六花聖ストレナエ》
【エクシーズモンスター】星4/水/植物族/攻2000/守2000
レベル4モンスター×2
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードのX素材を1つ取り除き、自分の墓地の、植物族モンスター1体または「六花」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
②:X素材を持ったこのカードがリリースされた場合に発動できる。自分のEXデッキ・墓地からランク5以上の植物族Xモンスター1体を選んで特殊召喚する。その後、このカードをそのモンスターの下に重ねてX素材にできる。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
このカードは、2020年4月発売の最新弾RISE OF THE DUELISTに収録されています。
なぜこのカードに注目しているかというと、召喚条件がレベル4モンスター×2であるからです。
つまり、【六花】以外のモンスターからでもアクセスすることができるということです。
また、エクシーズモンスターであるため、専用のサーチカードなどを組み込まなくとも場に用意することができます。
このカードが登場したことで、「リリース」を一つのギミックとして、様々なデッキに組み込みやすくなりました!
これ以降、植物族エクシーズモンスターの種類が増えれば増えるほどできることが増えるカードなので、ぜひ覚えておきたい一枚ですね。
リリースする方法
さて、リリースされた際に効果を発揮するカードについて紹介させていただきましたが、このリリースコンボにはもう一つ、リリースする側のカードも必要ですよね。
次は、リリースする側のカードについて、いくつか個人的お勧めのものを紹介させていただきます!
儀式召喚
まず一つ目は、先ほどからもちらちら名前が出ている儀式召喚です!
儀式召喚は《マンジュ・ゴッド》や【魔神儀】モンスター等、かなり豊富なサポートカードがあるため、サーチが非常に容易という特徴があります。
さらに、儀式召喚のサポートカードの一つである《虹光の宣告者》や《マンジュ・ゴッド》はレベルが4なので、先程紹介した《六花聖ストレナエ》の召喚条件を満たすことができるなど、ギミック間のかみ合いも悪くはありません。
まあ、《六花聖ストレナエ》そのものは儀式召喚のためにリリースできないので一工夫必要なわけですが・・・
《聖刻神龍-エネアード》
次に紹介するのは《聖刻神龍-エネアード》です!
《聖刻神龍-エネアード》
【エクシーズモンスター】ランク8/光/ドラゴン族/攻3000/守2400
レベル8モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する。自分の手札・フィールド上のモンスターを任意の数だけリリースし、リリースしたモンスターの数だけフィールド上のカードを破壊する。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
このカードをリリースコンボギミックとして利用する際の利点は、四つあります。
まず一つ目に汎用素材指定である点です。
特殊なサーチカード等使用しなくてもアクセスすることができるので、使いやすいギミックであると言えます。
二つ目が手札とフィールドの両方をリリース対象に取ることができる点です。
リリースされた際に効果を発動するカードの中には、手札からの「リリース」でも起動するものがあります。
そういったカードを手札から直接リリースすることができるので、一旦場を経由しない分、コンボにかかる手順を1つ浮かせることができます。
三つ目が一度に複数枚リリースすることができる点です。
「リリース」を中心にコンボを行うデッキを組む場合、リリースされた際に効果を発動するカードを多量に積むこともあるかと思います。
そういったカードが手札にあふれた場合でも、一気にリリースして効果を発動することができます。
様々な状況に柔軟に対応することのできる特徴であると言えます。
そして、四つ目がレベルを持たないモンスターでもリリースすることができる点です。
ここが、儀式召喚と差別化されるポイントです。
リンクモンスターである《天球の聖刻印》やエクシーズモンスターである《六花聖ストレナエ》はレベルを持たないため、儀式召喚のためにリリースすることができません。
ですのでこういったカードでリリースしてコンボを起動させてください。
《剣の煌き》
次に紹介するのは《剣の煌き》です!
《剣の煌き》
【装備魔法 】
「X−セイバー」と名のついたモンスターにのみ装備可能。装備モンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、相手フィールド上に存在するカード1枚を破壊する事ができる。また、自分フィールド上に存在するモンスター1体をリリースする事で、自分の墓地に存在するこのカードをデッキの一番上に戻す。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
このカードは墓地に存在する際に、フィールド上に存在するモンスターをリリースしてデッキトップに戻すことができます。
このことを利用することで、リリースコンボを起動させることができます。
また、このカードは装備カードです。
任意の装備カードを墓地へ送るカードといえば、超有名なあのカードがありますね。
《聖騎士の追想 イゾルデ》
【リンクモンスター】リンク2/光/戦士族/攻1600/
戦士族モンスター2体
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキから戦士族モンスター1体を手札に加える。このターン、自分はこの効果で手札に加えたモンスター及びその同名モンスターを通常召喚・特殊召喚できず、そのモンスター効果も発動できない。
②:デッキから装備魔法カードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる(同名カードは1枚まで)。墓地へ送ったカードの数と同じレベルの戦士族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
【LINK-2:左下/右下】
出典:遊戯王OCGカードデータベース
汎用リンクモンスター、《聖騎士の追想 イゾルデ》です。
このカードを利用することで簡単に《剣の煌き》を墓地に落とすことができます。
《聖騎士の追想 イゾルデ》自体も非常に場に出しやすいモンスターなので、コンボギミックとしてのアクセスも申し分ありません。
「リリース」を用いた展開例
では、この「リリース」を用いてどのような展開ができるのかの一例を紹介したいと思います!
今回はこのデッキを用いて解説しようと思います!
このデッキは自分の場に《SNo.0 ホープ・ゼアル》と《FNo.0 未来龍皇ホープ》を並べたいがために作ったデッキです。
初動は《召喚僧サモンプリースト》と手札コスト1枚です。
①《召喚僧サモンプリースト》の効果で《終末の騎士》を特殊召喚→《D-HERO ディアボリックガイ》を墓地へ
②墓地の《D-HERO ディアボリックガイ》を除外し、デッキから《D-HERO ディアボリックガイ》を特殊召喚
③《D-HERO ディアボリックガイ》と《終末の騎士》で《聖騎士の追想 イゾルデ》をリンク召喚→《D-HERO ダッシュガイ》をサーチ
④《聖騎士の追想 イゾルデ》の効果で《剣の煌き》を含む4枚の装備魔法を墓地へ送り、《焔聖騎士-オリヴィエ》を特殊召喚
⑤《聖騎士の追想 イゾルデ》と《焔聖騎士-オリヴィエ》で《水晶機巧-ハリファイバー》をリンク召喚→《ヴァイロン・キューブ》を特殊召喚
⑥《水晶機巧-ハリファイバー》1体で《リンクロス》をリンク召喚→リンクトークンを2体生成
⑦《ヴァイロン・キューブ》とリンクトークンで《虹光の宣告者》をシンクロ召喚→《リビング・フォッシル》をサーチ
⑧《リビング・フォッシル》の効果で《ヴァイロン・キューブ》を蘇生
⑨《ヴァイロン・キューブ》とリンクトークンで《虹光の宣告者》をシンクロ召喚
⑩《虹光の宣告者》2体で《六花聖ストレナエ》をエクシーズ召喚
⑪墓地の《剣の煌き》の効果(コスト:《六花聖ストレナエ》)で自身をデッキトップへ→リリースされた《六花聖ストレナエ》の効果で《六花聖カンザシ》を特殊召喚し、自身がエクシーズ素材へ→墓地へ送られた《虹光の宣告者》×2の効果で《イビリチュア・テトラオーグル》と《リチュアの儀水鏡》をサーチ
⑫《リチュアの儀水鏡》の効果で手札の《D-HERO ダッシュガイ》をリリースし、《イビリチュア・テトラオーグル》を儀式召喚→《六花聖カンザシ》の効果で墓地の《D-HERO ディアボリックガイ》を特殊召喚
⑬《イビリチュア・テトラオーグル》の効果で魔法を宣言し、デッキから《RUM-アージェント・カオス・フォース》を墓地へ送る
⑭《イビリチュア・テトラオーグル》と《D-HERO ディアボリックガイ》で《永遠の淑女 ベアトリーチェ》をエクシーズ召喚→ランク5以上のエクシーズモンスターがエクシーズ召喚されたことにより、墓地の《RUM-アージェント・カオス・フォース》を手札へ
⑮《永遠の淑女 ベアトリーチェ》の効果で《Emトリック・クラウン》を墓地へ→自身の効果で《Emトリック・クラウン》をフィールドへ特殊召喚
⑯《永遠の淑女 ベアトリーチェ》と《六花聖カンザシ》で《FNo.0 未来皇ホープ》をエクシーズ召喚
⑰《FNo.0 未来皇ホープ》1体で《FNo.0 未来龍皇ホープ》をエクシーズ召喚
⑱《Emトリック・クラウン》と《召喚僧サモンプリースト》で《No.39 希望皇ホープ》をエクシーズ召喚
⑲《No.39 希望皇ホープ》1体で《CNo.39 希望皇ホープレイ》をエクシーズ召喚
⑳手札の《RUM-アージェント・カオス・フォース》を墓地へ送り、《CNo.39 希望皇ホープレイ》1体で《SNo.0 ホープ・ゼアル》をエクシーズ召喚
以上のルートで《SNo.0 ホープ・ゼアル》と《FNo.0 未来龍皇ホープ》を場に並べることができます。
ちなみに《ヒーローアライブ》であれば1枚でこの盤面を構築することができます。
ここから墓地に存在する《焔聖騎士-オリヴィエ》を《SNo.0 ホープ・ゼアル》に装備することで《SNo.0 ホープ・ゼアル》が相手の効果の対象に取られなくなるので、《無限泡影》等を躱しながら相手のカード効果の発動を行えなくすることができます。
今回は《イビリチュア・テトラオーグル》の効果が適用された場合のルートを記載していますが、相手が手札を切ってきた場合は、《SNo.0 ホープ・ゼアル》は場に出せませんが、相手の手札を1枚もいだ状態で戦闘・効果で破壊されず、効果の対象にならない《FNo.0 未来龍皇ホープ》を場に残すことができます。
このルートのポイントは、手順⑪の部分です。
先ほど紹介したギミックを使用して、レベル4モンスター+《聖騎士の追想 イゾルデ》→《六花聖ストレナエ》→《六花聖カンザシ》と繋ぎ、《六花聖ストレナエ》の素材として《虹光の宣告者》を使用することで、《六花聖カンザシ》の効果をトリガーさせるための儀式召喚のパーツを揃えて展開しています。
《六花聖カンザシ》は手札からモンスターをリリースしても効果が起動できるので、元々儀式召喚と相性が非常に良かったわけですが、今までは、儀式召喚の準備を整えるという行為とレベル6モンスター×2を盤面に用意するという行為がなかなか結び付きませんでした。
しかし、《六花聖ストレナエ》のおかげでレベル4モンスター×2から《六花聖カンザシ》にアクセスすることができるようになったため、儀式召喚の準備を行うことのできる《虹光の宣告者》×2から《六花聖ストレナエ》、そして《六花聖カンザシ》へのルートを繋げることができ、さらにここから展開することができるようになったわけです。
この手順を踏むことでエクシーズモンスターの数を減らすことなく展開することができるので、今回のような盤面を構築することができました。
ちなみに手順⑪まで展開した時点での盤面と手札は以下のようになります。
この盤面、今回のようなルート以外にも様々な方向に分岐することができます。
例えば、
儀式モンスターを儀式召喚→《六花聖カンザシ》の効果で、墓地の《虹光の宣告者》を特殊召喚→《リンクロス》と《虹光の宣告者》で《ユニオン・キャリアー》をリンク召喚
とルートを組んだのち《ユニオン・キャリアー》の効果で《六花聖カンザシ》に水属性、あるいは植物族モンスターを装備→《迅雷の騎士ガイアドラグーン》を重ねてエクシーズ召喚し、装備されているモンスターを墓地へといったことも可能です。
《召喚僧サモンプリースト》を《ユニオン・キャリアー》の効果の対象に取れば、闇属性、あるいは魔法使い族モンスターを装備できるので、その後、《召喚僧サモンプリースト》1体で《転生炎獣アルミラージ》をリンク召喚すれば装備されたカードを墓地へ送ることができます。
他にも《召喚僧サモンプリースト》と《虹光の宣告者》でランク4モンスターを作ることもできますし、儀式召喚するモンスターによってはさらに分岐することが可能となります。
今後のカードプールの増加により、植物族エクシーズモンスターや儀式モンスターのバリエーションが増えれば、さらにできることが増えていくでしょう。
おわりに
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます!
遊戯王初期からある行動である「生け贄(リリース)」がここまで進化した姿を見ると、なぜか感慨深いものがあります(笑)
今回は自身がリリースされた際に効果を発動するカードを紹介しましたが、自身以外のモンスターがリリースされた際に効果を発動するカードもありますので、さらに様々なコンボが考えられますね!
皆さんもこの可能性の塊で遊んでみてください!
では!