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カードゲームに「萌え」はいらないと思っていた時期が、俺にもあった。
もちろん萌えを否定しているわけではない。あって悪い要素だとも思わない。
しかし仮にもゲームなら、イラストではなくゲーム性で、勝負すべきなのだ。
「萌えカードは、イラストを重視して効果はそんなに強くないだろうから、深く知る必要はないな!」
そう考えていた。
友人「ブラマジデッキ組んでるんだぜ」
俺「ああ、少し前に強化されたもんな」
友人「ウィッチクラフトと混ぜて使ってるよ」
俺「?」
俺「ミラフォ発動!」対戦相手A「破壊されないです」俺「効果確認いいですか? ・・・耐性ありませんよ?」対戦相手A「《I:Pマスカレーナ》素材にしてます」俺「?」
対戦相手 B「【恐竜】のファンデッキですけど対戦いいですか?」 俺「やりましょう(【ウォータードラゴン】とかかな)」対戦相手B「《エルシャドール・ミドラーシュ》を融合召喚!」俺「は?」
対戦相手C「《星杯の神子イヴ》をシンクロ召喚します」俺(少し前に出たカードだな。かわいいイラストだな。《灰流うらら》にぎってないけど、大丈夫だろう)→相手、なんかわちゃわちゃして対戦相手C「レダメから《破滅竜ガンドラX》を――」俺「あ(察し)」
厳然たる事実として、強力な萌えカードが増えてきて、もはや無視が許されない状況になってしまったのだ。
なにより時代に取り残され、人との会話に支障が出てくるレベルにさえなっている。
「俺も、遊戯王の『萌え』を、学ぶ必要がある」
さて、みなさんは遊戯王を勉強するとき、どうしているだろうか?
ネットの記事を読む? それとも、対戦動画を見る?
遊戯王を学ぶ上で最良の方法、それは一つ。
「デッキを作って回してみる」
今日は、自分が萌えに開眼するために作ったデッキの紹介。
1.レシピ
さて、今回の方針としては、以下のようにした。
1.他のデッキでも使える出張セットを採用する
このデッキは、いわばマンガのデッサン人形――自分がいろいろいじって試すためのものなので、ここで得た知識が他のデッキに反映されるような構築とする。
2.なるべく最近出たカードを取り入れる
新規テーマが強いのは、カードゲームの鉄則だ。今回は【ドラグマ】をデッキに採用する。
3.女の子のイラストが描かれたカードのみを選抜する
俺はやると決めれば徹底的にやる男だ。そのためには、男を排除することもやぶさかではない。
●唐突な質問コーナー
レシピに対する疑問があると思うので、先回りで解消しておきましょう、のコーナー。
Q:女の子ですか?
A:女の子の体の一部なので女の子そのものと言っても過言ではないです。
Q:女の子?
A:ゴブリンスレイヤーっぽい見た目をしてるけど、Vジャンプによれば女の人だそうです。
Q:男の子説がありますが・・・
A:「弊社ではカードイラストからキャラクターの性別や性格、背景の物語等を考察いただく事も遊戯王OCGの楽しみ方の一つとさせて頂いております。」
Q:お、女の子・・・?
A:胸のところに装飾品がついているので、女の子です!
いやね、【シャドール】をデッキに組み込むのに、どうしても必要でね・・・
出張セットとしては、次の四点が採用されている。
1.《天底の使徒》+《旧神ヌトス》+《教導の聖女エクレシア》+「ドラグマ」カード
エクストラデッキからカードを墓地に送って、いろいろ悪いことをする。《旧神ヌトス》が女性型モンスターで助かった・・・
2.《トリックスター・ライトステージ》(制限)+《トリックスター・キャンディナ》
《トリックスター・ライトステージ》 は、相手の伏せカードを除去することができる。《トリックスター・キャンディナ》は、相手が魔法・罠カードを発動するたびに《火の粉》に等しい嫌がらせをする。
3.《影依融合》+「シャドール」下級モンスター+「エルシャドール」融合モンスター
《エルシャドール・ネフィリム》と《エルシャドール・ミドラーシュ》が強い(被害者として経験済み)。
あと、「蟲惑魔」を採用しているので、《エルシャドール・シェキナーガ》が出しやすい。
4.《トリオンの蟲惑魔》+「落とし穴」カード +《フレシアの蟲惑魔》+《セラの蟲惑魔》
女の子の武器は、やっぱりあ(ド下ネタなので自粛)。
2.戦術
戦術としては、《エルシャドール・ミドラーシュ》、 《フレシアの蟲惑魔》 、《ドラグマ・パニッシュメント》などで相手を妨害していく感じ。
打点はやや不足気味なので、ちまちまと戦っていく。
幸い、相手を破壊する手段は多めなので、ダイレクトアタックは決めやすいはず。
ギミックとしては、《天底の使徒》でエクストラデッキの《旧神ヌトス》を墓地に送って相手カードを破壊、あるいは《エルシャドール・アプカローネ》を送ってシャドールカードをサーチする。
シャドールカードをサーチした後に捨てる手札は、余っている《二重召喚》とかがいいだろう。
四つのテーマの混成軍なので、手札次第でいろいろな戦い方ができる。
「最初の手札はなんじゃろな?」という楽しみもあるぞ。
3.このデッキの弱点
1.「○○な壺」系のドローソースが積んでいない
→壺の女の子版、出ないかねぇ…
2.エクストラデッキのカードのバリエーションが不足気味。
→強いカードはだいたい、ドラゴンの姿をしている。
3.こいつが突破できない
じゃんけんに勝って先攻制圧するぐらいしか対策がない。
4.惜しくも採用できなかったカードたち
1.閃刀姫出張セット
《閃刀起動-エンゲージ》(準制限)+《閃刀機-ホーネットビット》(制限)+《閃刀姫-カガリ》(制限)
の4点からなる、一時は環境を取った出張セット。
制限カード多すぎ・・・
2.ウィッチクラフト
ウィッチクラフトをしこしこデッキに入れていくと、最終的には全てがウィッチクラフトになりましたとさ。
3.ドラゴンメイド
ドラゴンメイドたちをしこしこデッキに入れていくと(以下略)
4.《ヴァンプ・オブ・ヴァンパイア》
効果モンスター
星7/闇属性/アンデット族/攻2000/守2000
(1):このカードが召喚に成功した時、
または自分フィールドに「ヴァンパイア」モンスターが召喚された時に、
このカードより攻撃力が高い相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
(2):このカードの攻撃力は、このカードの効果で装備したモンスターの元々の攻撃力分アップする。
(3):このカードの効果で装備カードを装備したこのカードが墓地へ送られた場合に発動する。
このカードを墓地から特殊召喚する。
《ヴァンプ・オブ・ヴァンパイア》 がエッチなことに気づかせてくれた素晴らしい記事である。
当然、我が萌えデッキにも迎え入れようと、「子どもの日」まる一日使って考えたが、知能が及ばなかった・・・
なんで彼女、特殊召喚では効果を発動しないんだろう…
5.余談
昔、萌えカードはほとんどなかったし、あっても萌えなかった。
だいたい、小学生の間で女の子のカードを使おうものなら、速やかに変態の烙印が押された。
少なくとも、OCG黎明期の時代はそうだった。
そういった意味では、萌えカードが増え、市民権を得た現代は、いい時代だと言える。
もうすぐ「霊使い」をテーマとするストラクチャーデッキもでるし、「萌え」の力強さを改めて思い浮かべる次第だ。
ところで、「霊使い」で最近、個人的に非常にショッキングな出来事があった。
その衝撃はすさまじく、我が15年来の「常識」に変換をせまるものであった。
胸があることに、気がついてしまった・・・
いや、まさか、そんな・・・
崔嵬鳴動し清冽を乱し、蒼翠もまた灼灼たり
なぜここにきて、昔からのなじみが女の子だったというラノベみたいな体験をせねばならんのだ?
確かに女の子みたいだと思っていた。うれしくないのかと問われれば、うれしくないこともないと言える。
だがしかし。
いままでずっと男として接してきた。
いくら君がもともとリバースモンスターだったとしても、そんな手のひらを返すように簡単には・・・
ここで俺に電流が走る。この記事を書いているとき、ちょうど雷が近くに落ちたのだ
そのとき響いた言葉は、まさにデュエリストにとって天の声と同義だった。
「弊社ではカードイラストからキャラクターの性別や性格、背景の物語等を考察いただく事も遊戯王OCGの楽しみ方の一つとさせて頂いております。」
そっか、そういうことだったんだ。
筆者が性癖に新しい扉を開いたことを報告して、この記事を終える。