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こんにちは、たけっしーです。
今回は1/5(日)に開催された、僕自身が主催する「第1回Mogi杯」の結果を受けて、現在の競技シーンがどのような環境になっているのかを考察したいと思います。
関西では新制限一発目の大型大会なので、関西のプレイヤーがどのような環境を作っているかに注目です。
それでは早速見ていきましょう。
予選デッキ分布
- オルフェゴール 7
- M∀LICE 7
- ライゼオル4
- 青眼 3
- メメント 3
- 天盃龍 2
- 以下分布1
- ジェムナイト
- 白き森
- SPYRAL
- 水晶機巧
- 破壊剣
- マギストス
- キマイラ
- 花札衛
- 幻奏
参加者 35名
環境全体として「展開系」のデッキが非常に多くなっています。
今回のトップシェアは【オルフェゴール】【M∀LICE】となりました。
どちらも今期のデッキの中で有力なデッキであるため、使用するプレイヤーが多いのは予想通りといったところです。
特に【オルフェゴール】は環境の中心となってきつつあり、多くのプレイヤーが【オルフェゴール】に対する対策をデッキに組み込んでいるのが見受けられます。
以前投稿した「新制限と環境予想」の記事では【M∀LICE】は制限改訂の影響から下火になると予想していました。
しかし、環境全体として【深淵の獣】《ディメンション・アトラクター》《霊王の波動》の刺さりが良く、それをメインから多く採用できることから結果的に【M∀LICE】の評価を上げる形となりました。
次点で【ライゼオル】【青眼】【メメント】【天盃龍】の分布が多くなっています。
こちらも以前投稿した「新制限と環境予想」の記事で有力と予想していたデッキになります。
【ライゼオル】は《エクス・ライゼオル》が制限になったことで大きくパワーは落としたことや《深淵に潜む者》が禁止になったことで墓地を活用するデッキへの対抗策が減ってしまったものの、
展開が通ってしまえば前期と変わらないゲームメイクができることや、他のデッキに比べて後攻での突破性能が高いことや、《ライゼオル・デッドネーダー》による制圧は健在であることから今期も続投しているプレイヤーが各地の大会でも見受けられます。
【天盃龍】は【M∀LICE】同様、【深淵の獣】《ディメンション・アトラクター》《霊王の波動》を採用できるデッキになります。
現環境で流行している《マルチャミー・フワロス》を初めとしたドロー系の手札誘発や《原始生命態ニビル》《アーティファクト・ロンギヌス》のような展開系へのメタの影響を一切受けず、それらをデッキに多く採用できます。
【天盃龍】への特定の対策を行われていないことからも環境での立ち位置はかなりいいデッキだと思いました。
決勝トーナメントのデッキ分布
- M∀LICE 3
- オルフェゴール 1
- ジェムナイト 1
- メメント 1
- 天盃龍 1
予選戦績 4-1以上の上位7名が決勝トーナメントに進出しました。
予選全勝は【メメント】になります。
使用者数トップの【M∀LICE】は3名、【オルフェゴール】が1名勝ち残っています。
予選では数が多かった【ライゼオル】や【青眼】は全滅する結果になっており、制限改訂によるパワーダウンの影響や事前評価により対策が寄せられた結果だと思います。
ここからは入賞レシピを見ていきます。
ベスト4 【オルフェゴール】
ベスト4は【オルフェゴール】となりました。
構築の特徴としては【デモンスミス】のギミックを取り入れていること、制約が多い初動である《おろかな副葬》は採用せず《オルフェゴール・プライム》の複数枚採用。
準初動を増やすよりも《マルチャミー・フワロス》《原始生命態ニビル》をメインから3枚ずつ積みきる構成になっているところでしょう。
【オルフェゴール】の基本構成はある程度固まってきつつありますが初動の強弱にブレがあったり安定感が課題であるため、
直近では《サモン・ソーサレス 》と《セイクリッド・トレミスM7》を活用してあらゆる「オルフェゴール」ネームから核である《オルフェゴール・ディヴェル》に辿り着ける展開が開発されており、今後は更なる構築の最適化が期待されるデッキとなっています。
ベスト4 【天盃龍】
同じくベスト4は【天盃龍】となりました。
デッキ分布でも述べた通り、現時点の【天盃龍】は環境での立ち位置はかなりいいデッキであるため勝ち残るのも納得です。
前期は【ライゼオル】に対してドロー系+捲り札の構成で対抗していましたが、今期は以前の【天盃龍】と【スネークアイ】が中心だった環境でも見られた無効系や《ディメンション・アトラクター》の採用が目立ちます。
特徴的なのは《超融合》の採用でしょう。
《アースゴーレム@イグニスター》も合わせて採用することで【M∀LICE】に対しても有効なカードになっており、どの対面でも貢献する捲り札になります。
環境トップに対するメタに左右されにくく、すり抜け性能と豊富なデッキスロットで今期も【天盃龍】は一定の活躍が見込めるデッキになるかと思います。
2位🥈 【M∀LICE】
準優勝は【M∀LICE】になります。
予選でも1番多かったデッキが決勝まで勝ち残っています。
特徴としては「深淵の獣」を多めに採用されていること、《ディメンション・アトラクター》のメイン採用、《サイバネット・マイニング》の不採用でしょう。
【オルフェゴール】を初めとした展開系を意識した構成になっています。
「深淵の獣」は現環境で手札誘発として機能しやすく【M∀LICE】の展開を支えるカードでもあるため、多めに採用することがデッキの強さになるので今期は追い風と言えるでしょう。
【M∀LICE】は決勝トーナメントに3名進出しており、トナメ一回戦では【M∀LICE】ミラーのマッチアップもあったため最終的に勝ち残ったのは1名になりましたが、制限改訂の影響を受けた今期でも戦えるデッキであることを証明しています。
優勝🏆 【メメント】
優勝は【メメント】となりました。
前期から強力なデッキであり、《深淵に潜む者》が禁止になったことからも追い風なデッキになります。
構築の特徴としてはコンパクトに納められた40枚構成であること、《メメント・フラクチャー・ダンス》の不採用、準1枚初動である《百鬼羅刹大収監》と《ワン・フォー・ワン》の採用でしょう。
現環境では《メメント・フラクチャー・ダンス》を構えなくとも妨害は十分と判断されているようです。
以前は《百鬼羅刹大収監》と《メメント・ゴブリン》を複数枚採用した構築も見られましたが、
今回は《メメント・メイス》も特殊召喚できる《ワン・フォー・ワン》と散らすことで名称ターン1による被りの弱さを解消、《メメント・ゴブリン》は1枚で最低限の採用に留めることでデッキをコンパクトに仕上げています。
【メメント】は展開の複雑さから使い手の練度が求められるデッキではあるものの、上手く回せれば今期のデッキの中でもトップクラスに強力なデッキだと考えています。
今後も活躍が期待できるでしょう。
採用率が高かったカード
続いてはデッキレシピを集計した中で全体的に採用率が高かったカードをいくつか紹介します。
《原始生命態ニビル》
【 効果モンスター 】
星 11 / 光 / 岩石族 / 攻3000 / 守600
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:相手が5体以上のモンスターの召喚・特殊召喚に成功したターンのメインフェイズに発動できる。自分・相手フィールドの表側表示モンスターを全てリリースし、このカードを手札から特殊召喚する。その後、相手フィールドに「原始生命態トークン」(岩石族・光・星11・攻/守?)1体を特殊召喚する。このトークンの攻撃力・守備力は、この効果でリリースしたモンスターの元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値になる。この効果は相手ターンでも発動できる。
出典:遊戯王公式データベース
今期は展開系のデッキが分布のほとんどを占めており、それに伴ってほとんどのデッキでメインから3枚採用されていました。
特に【M∀LICE】には《原始生命態ニビル》1枚のみでも展開を止めれる場合があり、メタとして強力です。
また、先攻時の防御札として強力であるため「後攻でもワンチャンひっくり返せる先攻札」のような感覚で強気にメイン3枚採用しやすい環境になります。
《深淵の獣マグナムート》
(制限カード) 【 効果モンスター 】
星 6 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分または相手の墓地の光・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外し、このカードを手札から特殊召喚する。
相手フィールドにモンスターが存在する場合、この効果は相手ターンでも発動できる。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このターンのエンドフェイズに、自分のデッキ・墓地から「深淵の獣マグナムート」以外のドラゴン族モンスター1体を選んで手札に加える。
出典:遊戯王公式データベース
【深淵の獣】は【M∀LICE】では展開札であり標準搭載ではありますが、他のデッキでもメイン、またはサイドに採用が多く見られました。
【オルフェゴール】【青眼】【メメント】に対して刺さりが良く、場に2500打点が残るため手数にもなる点が強力です。
【深淵の獣】の中では《深淵の獣バルドレイク》が今期は評価が高いです。
《宵星の騎士ギルス》で落とした「オルフェゴール」を弾きながら、②で送り付けられたトークンをリリースして着地狩りが出来るため、1枚で2回手数を抑えることが期待できます。
《幻創龍ファンタズメイ》
【 効果モンスター 】
星 7 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2400 / 守1800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手がリンクモンスターの特殊召喚に成功した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、自分は相手フィールドのリンクモンスターの数+1枚をデッキからドローし、相手フィールドのリンクモンスターの数だけ自分の手札を選んでデッキに戻す。②:自分フィールドのモンスターを対象とする相手の魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。その発動を無効にし破壊する。
出典:遊戯王公式データベース
ドロー系の手札誘発としてサイドデッキに採用を多く見られました。
今期はリンク1モンスターを起点に展開するデッキが多く、《幻創龍ファンタズメイ》から引き込む【深淵の獣】、《ディメンション・アトラクター》、《アーティファクト・ロンギヌス》、《増殖するG》が有効であり、《幻創龍ファンタズメイ》本体も場に残ることから手数になるため強力なカードになっています。
《タイフーン》
【 通常罠 】
相手フィールドに魔法・罠カードが2枚以上存在し、自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合、このカードの発動は手札からもできる。
①:フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
出典:遊戯王公式データベース
主に【青眼】に対するメタカードとして採用が見られました。
《真の光》を狙い撃ちすることで盤面を吹き飛ばすことが出来、【青眼】側が上手く受け身を取れなかった場合そのまま壊滅する場合があります。
前述の《幻創龍ファンタズメイ》から引き込んでも間に合う点で《幽鬼うさぎ》と差別化できています。
《ハーピィの羽根帚》《大嵐》
前期以前ではそこまで採用率が高くなかったですが、今期はほとんどのプレイヤーが採用していました。
今期は《原石の穿光》《オルフェゴール・バベル》《オルフェゴール・クリマクス》を踏めるカードとして手数になりやすいため【青眼】【オルフェゴール】に対して採用しているプレイヤーが多いようです。
先攻札として《サモン・リミッター》の採用率も高いため、展開を手札誘発で止めた後に残った永続罠を剥がす役割も担うことが出来ます。
環境考察
環境上位に位置するのは【オルフェゴール】と【M∀LICE】で、来週以降もこれらを中心のメタゲームになっていくことが予想されます。
一方で【ライゼオル】【青眼】【メメント】も依然強力であり、全体的なパワーは拮抗していると思いましす。
どのデッキも集中的にメタを受けると崩壊しやすいものの、前期よりもデッキ分布が広いためどこかしらメタが薄くなりやすいのでそこを上手く突くことができればどのデッキでも勝ち残ることができる環境になっていると感じました。
デッキの強みを理解し、活かせるように構築することが求められています。
しばらくは上記のデッキが代わる代わる結果を残すことになるので大きく変化する事は無いと思いますが、1/25に新弾が発売することで環境が変化すると思うので、新弾後に強いデッキを模索してみてもいいでしょう。
今回のまとめ
今回は1/5(日)に開催された「第1回Mogi杯」の結果と環境考察について触れていきました。
自分が大会を主催をすることで環境に対する理解度も高まるためいい経験になったと思います。
今後もMogi杯開催後はフィードバックしていきたいと思っていますので、是非見ていただければと思います。
告知になりますが、次回のMogi杯は1/19 3人チーム戦になります。
どのようなデッキが勝ち残るのか楽しみです!
それでは👋
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