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こんにちは、たけっしーです。
今回は9/28(日)に僕が大阪で開催した『第12回 Mogi杯 3人チーム戦』の大会結果と環境考察の記事になります!
新制限が発表されてから1週間後であり、『WORLD PREMIERE PACK2025』が発売した直後になるためこれまでとは環境がガラりと変わるタイミングでの大会となるため今回は環境の変化に注目していきます!
それでは早速、予選のデッキ分布から見ていきましょう👇
予選デッキ分布

巳剣⋯15(ライゼオル7 デモンスミス5)
ヤミー⋯6(巳剣2 FTK1)
閃刀姫⋯5
M∀LICE⋯4
月光⋯3
ドラゴンテイル⋯2
VSK9⋯2
以下、分布1
R-ACE
メメント
BF
DD
シンクロン
HERO
破械
オルフェゴール
以上、15チーム 45名参加
トップシェアは【巳剣】となります!
新弾『WORLD PREMIERE PACK2025』から登場した海外先行テーマが早速活躍しています。
先に登場した海外でも環境上位デッキとして活躍しており、日本でも今後活躍が見られるでしょう。
- 《強欲で金満な壺》や汎用札を多く採用し、ミッドレンジデッキとしての強みを活かした「純巳剣」
- お互いのギミックにアクセスでき、強力な手数と展開力を持つ「ライゼオル」
- 《ドロール&ロックバード》に耐性があり、展開の要求値の低さと作れる妨害の質が高い「デモンスミス」
【巳剣】は現状、上記の3タイプに構築が分かれており、中でも今回は【巳剣ライゼオル】の使用者が多いようです。
他にも「巳剣」のギミックを出張させた【巳剣ヤミー】やその他のデッキにも採用が見られる等、「巳剣」は他のギミックとくっつく手段が豊富であり今後は色んなデッキに出張パーツとして見られるかもしれません。
続いては【ヤミー】がシェア数2位の結果となりました。
制限改訂の影響を大きく受けており《ヤミー★スナッチー》準制限、《虹光の宣告者》制限による動きの自由度や妨害の幅の低下、《魔獣の懐柔》を失ったことで物量でのイージーゲームが難しくなったものの、
デッキ根幹は健在であるため展開方法を変更したり新しいギミックとして「巳剣」を取り入れることでリペアして使用するプレイヤーが多く見られました。
以前よりはシェア数は落とすものの今後も環境上位デッキとして活躍すると予想しています。
次点では【閃刀姫】【M∀LICE】【月光】が続いており、それぞれ制限改訂の影響を受けなかったデッキとして環境上位への食い込みを見せています。
特に【閃刀姫】は環境上のデッキが生成する妨害を受け流しやすく追い風なこともあり、以前から固定の使用していたプレイヤー以外にも今期に入り他のデッキから乗り換えて使用するプレイヤーも見られました。
それでは予選を勝ち残り、決勝トーナメントに進出したデッキを見ていきます👇
決勝トーナメントデッキ分布

巳剣⋯7(ライゼオル3 デモンスミス4)
ヤミー⋯4(巳剣1 FTK1)
M∀LICE⋯3
月光⋯2
閃刀姫⋯2
以下、分布1
VSK9
ドラゴンテイル
シンクロン
以上、7チーム 21名進出
予選の分布の縮図のような結果となり、【巳剣】【ヤミー】【M∀LICE】【月光】【閃刀姫】といった今期の主力デッキが複数名勝ち残っています。
それでは入賞レシピを見ていきます👇
🥉ベスト4🥉【デモンスミス巳剣】【デモンスミス巳剣】【デモンスミス巳剣】
ベスト4は【デモンスミス巳剣】【デモンスミス巳剣】【デモンスミス巳剣】となりました。
同じデッキタイプを共有したチームがベスト4に勝ち残っています。
基盤こそ同じものの3名とも構築が細かいところで差があるためそこにフォーカスして解説していきます👇

ベスト4 1人目の【デモンスミス巳剣】になります。
《精霊コロゾ》とその召喚条件を満たすために魔法使い族の《照耀の光霊使いライナ》が合わせて採用されており、《紅涙の魔ラクリモーサ》と並べることで「デモンスミス」ギミックの展開の中でランク4の成立を可能としています。


ランク4からは《キングレムリン》から《天羽々斬之巳剣》にアクセスできれば「巳剣」の展開に繋がるためランク4の成立=「巳剣」展開を意味します。
総じて「巳剣」と「デモンスミス」の相互補完を重視した構築となっています。
サイドデッキには【巳剣】ミラーや【月光】に有効な「深淵の獣」や、展開系に対する捲り札として《溶岩魔人ラヴァ・ゴーレム》、
先攻札はミラーマッチや【月光】等シェア環境上位デッキに有効な《次元障壁》が採用されています。
この辺りは今大会で全体的に採用率が高く、今後も遭遇しやすいカードになると思われます。

ベスト4 2人目の【デモンスミス巳剣】になります。
こちらは初動として《宣告者の神巫》が採用されており、《フルール・ド・バロネス》を盤面に追加して盤面補強しているのが特徴的です。
1人目の構築とは違い《精霊コロゾ》が採用されていないため「デモンスミス」から「巳剣」には繋がりませんが、
「デモンスミス」のみの展開でも《光無き影ア=バオ・ア・クゥー》《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》で妨害は用意できるためそもそも下振れのムーヴから「巳剣」に繋ぐことは考える必要は無いと判断しているようです。

ベスト4 3人目の【デモンスミス巳剣】になります。
1人目とほぼ同じ構築ですが、2人目同様《精霊コロゾ》は採用されておらずエクストラの自由度を広げています。
「デモンスミス」から「巳剣」に繋げることをどう捉えるかは人によって分かれそうですね。
🥉ベスト4🥉【閃刀姫】【ヤミー】【月光】
同率ベスト4は【閃刀姫】【ヤミー】【月光】となりました。
それではレシピを見ていきます👇

同率ベスト4 1人目の【閃刀姫】になります。
手札誘発はドローできる《増殖するG》のみに絞り、メインギミックの魔法連打による捲りをメインプランとしています。
「絢嵐」ギミックが採用されていることもあり「閃刀」魔法を強く使う条件の「墓地魔法3枚」の状態を素早く満たすことができる構築です。
特徴的なのは《おろかな副葬》の採用です。
先攻でデッキを回す際は《錬装融合》を落として魔法の枚数を一時的に稼ぎつつドローで回転させ、後攻では《嗤う黒山羊》を落とすことで相手の妨害を踏むことに貢献します。
特に《嗤う黒山羊》はメインデッキから採用されている《三戦の号》の択も兼ねており、【閃刀姫】が苦手とする伏せ割りの受けにもなるため非常にマッチした採用となっています。
サイドデッキには《三戦の号》として3種の通常罠を採用しており、《魔砲戦機ダルマ・カルマ》以外に2枚は伏せ割りに強いカードとなっています。
《威嚇する咆哮》は攻めるターンが限られているエキストラターン・エキストラデュエルでバトルフェイズを実質的にカットでき、【閃刀姫】はターンさえ帰ってこれば貯めたリソースで一気にアドバンテージを突き放すことが出来ます。
今期の【閃刀姫】は環境上のデッキが作る妨害に対してすり抜けやすかったり、解答を持ちやすいため追い風な印象を受けます。

同率ベスト4 2人目の【ヤミー】になります。
制限改訂で大きい変化はあったもののデッキパワーは健在といえるでしょう。
《虹光の宣告者》が制限になり妨害の幅が狭まったことに対するリペアとして、
《ルイ・キューピット》を用いて《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を構え、相手ターンに《カオス・アンヘルー混沌の双翼ー》をシンクロ召喚することで妨害数を補う形となっています。
以前は展開の中で《武力の軍奏》を経由していましたが、現在は《燐廻の三弦猫》に変更されているのも大きな変化です。
これは《ヤミー★スナッチー》が準制限になったことで《武力の軍奏》で蘇生した「ヤミー」シンクロモンスターを《ヤミー★スナッチー》に安易に変換してしまうと後々枚数が足りなくなるため、動きの中で温存するために展開方法が変化した結果だと思われます。
ギミック面では《閃刀起動ーエンゲージ》のフル採用とサーチの択として《閃刀機ーウィドウアンカー》が採用されているのが特徴的です。
現在は《魔獣の懐柔》を失ったことでギミックで妨害を踏むのが難しくなっているため、新しい手数として採用しているといったところでしょうか。
汎用枠には《屋敷わらし》《D.Dクロウ》のフル採用も特徴的で、【巳剣】の儀式モンスターの自己蘇生を止めることで妨害数を大きく落とすことが出来、【ヤミー】のミラーマッチや【月光】等にも有効なカードになります。
【ヤミー】は今後も環境上位デッキとして活躍が見込まれるでしょう。

同率ベスト4 3人目の【月光】になります。
汎用札は最小限に、ギミックを強めに押し出して展開に振り切った構成が特徴的です。
特に《月光銀狗》《月光黄鼬》は展開で使用する最低限の枚数の採用が一般的ですが、
この構築ではフルで採用されており、加えて《月光翠鳥》も採用されています。
これらは「融合素材になった時にアドバンテージを稼ぐカード」であり、多めに採用することで融合召喚のハードルを下げつつメタを物量で貫通しやすくする狙いが見えます。
初動の補強として《おろかな副葬》が採用されており《月光香》や《月光小夜曲舞踊》を落として展開に繋げる他、《嗤う黒山羊》と合わせて採用することで後攻の手数としても活用できるようになっています。
サイドには《三戦の号》が採用されていることから先攻時は手札誘発へのカウンターとして《嗤う黒山羊》を用意できるため【閃刀姫】と同様のプランですね。
🥈2位🥈【M∀LICE】【閃刀姫】【ヤミー】
2位は【M∀LICE】【閃刀姫】【ヤミー】となりました。
それではレシピを見ていきます👇

2位 1人目の【M∀LICE】になります。
制限改訂の影響を受けなかったため基本構成はほとんど変化はありませんが、この構築では手札誘発を多めに採用することを重視しているようです。
サイドデッキの「K9」ギミックの採用が特徴的で、対面によって手札誘発として使用する他にもメタである《アーティファクト・ロンギヌス》や《マルチャミー・フワロス》を受けた際にモンスターを2体展開出来るため受け手段として優秀です。
新環境では【M∀LICE】も上位デッキとして認識しているプレイヤーが多く、《アーティファクト・ロンギヌス》の採用がかなり増えたため【M∀LICE】が今後それに対抗して勝ち残れるかに注目です。

2位 2人目の【閃刀姫】になります。
ベスト4の構築同様、手札誘発は《増殖するG》のみで魔法連打による捲りがメインプランになっています。
特徴的なのは《呪縛衆》の採用です。
速攻魔法でありながら対面によってはターンスキップ級の妨害札となり、【ヤミー】に対しては後攻からの発動でもシンクロ召喚を妨害出来るため捲り札としても活用できるのが優秀です。
エクストラは《励輝士ヴェルズビュート》の採用が特徴的で、「閃刀」魔法でコントロールを得た相手のモンスターや《閃刀姫ゼロ》から展開された《閃刀姫レイ》《閃刀姫ロゼ》を使って盤面を捲り切ることを想定されていると思われます。

2位 3人目の【ヤミー】になります。
ベスト4同様、《虹光の宣告者》2枚目の穴を《ルイ・キューピット》《ヴァレルロード・S・ドラゴン》でリペアされており、相手ターンでは《フルール・ド・バロネス》を追加する構築となっています。
【ヤミー】は前期と違って《禁じられた一滴》は採用せず、手札誘発での押さえ込みプランが主流になりそうです。
🏆優勝🏆【デモンスミス巳剣】【巳剣ライゼオル】【ドラゴンテイル】
優勝は【デモンスミス巳剣】【巳剣ライゼオル】【ドラゴンテイル】となりました。
それではレシピを見ていきます👇

優勝 1人目の【デモンスミス巳剣】になります。
ベスト4の構築と比べると初動の内訳やサイドデッキが手札誘発に寄せた構成になっていますね。
特徴的なのは《マンジュ・ゴッド》の採用でしょう。
《巳剣之尊 麁正》を多めに採用して初動を増やしている構築も多いですが、
《天羽々斬之巳剣》にマストが集約されるため合わせ引きした時に片方に無効を貰っても貫通にならないのが欠点でしたが、召喚権の初動が《マンジュ・ゴッド》であれば展開を続けることが出来るため妨害の貫通を重視した採用だと思われます。
使用者のインタビュー動画もあるのでそちらも是非ご覧下さい。

優勝 2人目の【巳剣ライゼオル】になります。
【巳剣ライゼオル】は予選から分布が多いデッキでしたが、入賞したのは1名のみの結果となりました。
従来の【ライゼオル】と違い、《ライゼオル・プラグイン》や《ライゼオル・ホールスラスター》が採用されておらず「ライゼオル」要素は最低限に留めています。
これは「ライゼオル」の展開が始まれば「巳剣」に繋がり、それらの妨害で十分であるため「引きたくないカード」を増やさないように削った結果で、現状このタイプが主流になっているように思います。
特徴的なのは《鳥銃士カステル》と《ハーピィの羽根吹雪》の採用です。
モンスター効果を封殺するターンスキップは強力で、【巳剣ライゼオル】はドロー系が重いため止まりどころとして採用されていると思われます。
《鳥銃士カステル》自体が盤面処理手段として使いやすいのも優秀ですね。

優勝 3人目の【ドラゴンテイル】になります。
制限改訂で《計都星辰》が制限となり他のテーマよりも重めの規制を受けていますが、根本的なデッキパワーは健在でデッキのリソースを意識して戦えばこれからも環境に留まれるデッキになるでしょう。
最近は永続罠を軸にしたプランが主流となっており、メタビートのような立ち位置になります。
初動が減った枠には《赫の聖女カルテシア》を採用することでリペアしています。
魔法使い族であるため《聖秘なる竜騎士》の融合素材にもなり、リンク素材にも活用できるため使い勝手がいい1枚です。
サイドデッキは《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》の採用が特徴的です。
環境上位の【巳剣】【M∀LICE】【月光】に拘束力が高い永続罠として今後採用が増えそうな1枚です。
【ライゼオル】のギミックには一見刺さらないものの、《エクス・ライゼオル》のコストで落とされる《超念銃士ヴァロン》を無力化することが出来るため、
【巳剣ライゼオル】に対しても「ライゼオル」ギミックのみでの突破を困難にし、「巳剣」の手数を封殺して残った「ライゼオル」の手数を上手く捌ければ勝ちに繋がります。
こちらも使用者のインタビュー動画があるので是非ご覧下さい。
入賞レシピの解説は以上になります。
今週の環境
新環境1周目は【巳剣】がシェア最上位デッキとして環境を塗り替える結果となりました。
現在は「純」「ライゼオル」「デモンスミス」の3タイプが注目されていますが、今後の変化に注目です。
環境上位に【巳剣】が台頭してきたことでメタとして《屋敷わらし》《次元障壁》《ドロール&ロックバード》の採用が急激に増えており、しばらくは頻繁に見かけるカードになるでしょう。
またこれらを重く受けてしまう【月光】や融合召喚を軸にしたデッキ等は巻き添えで対策されてしまうため今後の活躍は厳しくなると個人的に予想しています。
【ヤミー】も環境2番手として活躍しており、今後も一定の使用者が見られそうです。
制限改訂による影響もリペア案が確立されており、デッキパワーの高さを発揮しています。
【巳剣】に対しては儀式召喚を止めなければ捲られてしまうため不利な要素を持つのが今後の課題で、勝ち切るにはそこをどう切り抜けるかがポイントとなりそうです。



一方で【M∀LICE】も上位デッキとして評価が上がりつつあり、流行している《次元障壁》《ドロール&ロックバード》を受けず、融合召喚や儀式召喚が流行していることで《霊王の波動》を強く使いやすい点で環境にマッチしています。
前期はメタである《アーティファクト・ロンギヌス》が抜けきっていましたが、今期はほとんどのプレイヤーが再び採用し始めたことで前期よりも展開が通りにくいため、そこを切り抜けれるかがポイントになりそうです。
『Mogi杯』のXアカウントでも環境考察を行っているので、そちらも是非ご覧下さい!
今回のまとめ
今回は9/28(日)に僕が開催した『第11回 Mogi杯 3人チーム戦』の大会結果と環境考察の記事でした!
今週新環境が始まり、競技シーンが大きく動いた週となりました。
今後も各デッキの研究が進み、どう変化していくかに注目です👀
最後に告知になりますが、次回の『Mogi杯』は10/12(日)の個人戦になります!
また11/15(日)には40チーム(120名)規模の3人チーム戦も開催予定なので、そちらも是非ご参加ください✨
それでは👋
今後もガチまとめではホットな話題を取り上げていきますので、ぜひ 公式X(旧Twitter) のフォローをよろしくお願いします!