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こんにちは、たけっしーです。
今週末に新制限が発表されるということで、今期も終わりが近づいています。
というわけで今回は2025年10月制限環境の振り返り記事となります!
今期の競技シーンがどのように始まり、変化して固まったのかを解説していくので是非最後までご覧下さい✨
まずは10月の制限改訂による環境変化から見ていきましょう👇
10月の制限改訂
大きな変化としては前期環境トップだった【VSK9】から《VSラゼン》《K9ー66a号ヨクル》が制限、《K9ー17号イヅナ》が準制限に指定されたことで大きく出力を落としました。
特に《VSラゼン》は「VS」の軸となるカードであり1番強い初動かつギミックで重要な炎属性の減少で安定性が下がるのは勿論、
制限になったことで引いてしまうと《VSホーリー・スー》からデッキから2枚目を特殊召喚出来ない等といったプレイ面での影響もかなり大きいものです。
この改訂によって【VSK9】は続投を考えるプレイヤーはほとんどおらず、競技シーンからほぼ姿を消す結果となりました。
続いて同じく前期の環境トップである【ヤミー】からは《魔獣の懐柔》が禁止、《ヤミー★スナッチー》が準制限、《虹光の宣告書》が制限となりました。
1番強力な初動である《カプシー☆ヤミー》はノータッチなため【VSK9】に比べると軽傷ではあるものの、
- 《魔獣の懐柔》の禁止によりハイパワーな手数を失ったことで後攻性能を大きく落とした
- 《ヤミー★スナッチー》が2枚になったことで展開で不自由な場面が増えた
- 《虹光の宣告者》制限により不利対面に抗う妨害手段の減少、1枚消費すると盤面の再現が不可になった
と課題が増えたことでプレイ面、基本展開から見直しが必要となりました。
デッキのスペックは非常に高く、他に突出したデッキが居なかったことから環境序盤から【ヤミー】を続投する予定のプレイヤーは多かったように思います。
続いて【ドラゴンテイル】から《計都星辰》が制限となり、かなりの痛手を受けました。
安定して強めの手数を繰り出しにくく、「ドラゴンテイル」のセット効果を発動できる回数が制限されたことでリソース管理がややシビアになりました。
不利対面の【VSK9】がほぼ消滅、有利を取りやすい【ヤミー】が弱体化を受けて追い風かと思いきや、【ドラゴンテイル】も制限改訂の影響を大きく受けたことで使用率の低下を予想したプレイヤーは多かったように思います。
《ヴェルズ・ウロボロス》が禁止カードとなったことで環境2〜3番手に位置していた【オノマトライゼオル】はオーバースペックなフィニッシュ手段を失ったものの、展開パーツへの制限は特に無いため最終盤面の形を変えて活躍が見込まれます。
今期は序盤から新しく登場した「巳剣」との複合も注目されており、「オノマト」型から乗り換えるプレイヤーも見られました。
一方で【M∀LICE】に対しての制限はノータッチであり、採用出来る汎用カードが強く使える点からも今環境ではトップに位置すると予想したプレイヤーが多かったでしょう。
7月の制限改訂では《召命の神弓ーアポロウーサ》が禁止になったもののデッキの出力は高く、リペアプランも確立されていたため前期から引き続き競技シーンでの活躍が見込める状態でした。

制限改訂は『ジャスティス・ハンターズ』の3テーマに大きく影響を与え、その他はほぼノータッチという結果になりました。
それでは環境前半を振り返っていきます👇
環境前半

新環境一発目では『WORLD PREMIUM PACK』が発売され、これにより前期の環境から一変します。
大きく影響したのは【巳剣】の登場で、海外先行で活躍していたことを受け日本でも環境に食い込むことを予想したプレイヤーは多かったでしょう。
発売直後は使用率トップになった大会も多く、環境の中心となっていました。
【巳剣】の中でも型が複数あり、
- 《強欲で金満な壺》のようなドローソースや《霊王の波動》といった有効な汎用を採用でき、ドロー系に比較的強い純構築
- ランク4繋がりで強力な「ライゼオル」と組み合わせた【巳剣ライゼオル】
- メタの《ドロール&ロックバード》に耐性を持ちつつ有力な妨害である《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》を着地できる【デモンスミス巳剣】
主にこの3タイプが多く見られました。
他にも「巳剣」ギミックを出張させたデッキもいくつかありましたが、目立った活躍は無かったため割愛します。

関西圏では中でも【デモンスミス巳剣】の評価が高く、他の型よりも入賞も多く見られる印象でした。
ミラーマッチで儀式魔法を止める手段として《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》はやはり強力で、「展開の完遂=ギミックによる捲りは通さない」のは魅力的と言えます。
事前評価では【巳剣ライゼオル】が注目されていたものの、他の型に比べるとドロー系と《ドロール&ロックバード》どちらも非常に重く、
メタを受けやすいわりに「引きたくないカード」がデッキに多く含まれている点から評価しているプレイヤーは少なかったように思います。
デッキの形として【巳剣】に「ライゼオル」を投入するのか、【ライゼオル】に「巳剣」を投入するのかといったギミックの配分も人によって分かれており、あまり構築が固まっていない印象を受けます。
『WORLD PREMIUM PACK』からは他にも【王家の神殿】(※通称リシド)が登場しており、一時的に競技シーンでの活躍が見られました。
直近の環境では罠カードを主軸にしたデッキが存在せず対策がほとんどされていなかったこともあり、存在が認知されていなかったタイミングではかなり活躍の芽があったように思います。
【巳剣】のメタとなる「深淵の獣」や《ドロール&ロックバード》《霊王の波動》を積極的に採用でき、デッキパワーが非常に高い【M∀LICE】は前期以上に活躍が見られるようになりました。
これによって前期はやや減少していた《アーティファクト・ロンギヌス》の採用率が再び上がり、注視していたプレイヤーが多かったように思います。

一方で弱体化を受けた【ヤミー】は《虹光の宣告者》の2枚目が抜けたリペア案として、《ルイ・キューピット》を経由した《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を追加することで発動無効系を複数回構える構築が増えるようになりました。

前期と大きく違う点は【巳剣】が登場したことで発動無効の妨害を置けなかった場合に《天叢雲之巳剣》の着地を許してしまい簡単に捲られてしまう環境となったため、儀式魔法を止める手段が《虹光の宣告者》1枚では足りないことから妨害手段を追加する必要がありました。
この点はドロー系を通してしまった際の「《ヤミー★スナッチー》+ヤミー」の止まりどころが【巳剣】に対して無意味に等しい状況となっており、展開の完遂を求められるため環境でやや向かい風となっています。
先攻では《燐廻の三弦猫》を用いた展開は前期からありましたが、研究が進むにつれて《たつのこ》を採用することで相手ターンで少ない消費から《ヴァレルロード・S・ドラゴン》の着地を狙う形で固まりました。

【巳剣】に対して低い要求値から有効な妨害を置くことが出来る「デモンスミス」入りの構築も現れ始めており、関西では純構築よりもシェアを伸ばしていました。
- ドロー系に対して《ドロール&ロックバード》を打って展開出来る
- 《カプシー★ヤミーウェイ》が通らなくても十分な妨害を形成出来る
- 盤面処理手段、墓地リソースの増加
- リンク1供給による《ヤミー★スナッチー》の温存
- 《ヤミーズメント☆ミニヨン》に依存しないライフカットが可能
これまでの【ヤミー】の課題を多く解消しており評価を上げる形となりました。
関西では【巳剣】においても「デモンスミス」型が人気であったため、「デモンスミス」ギミック自体を目にする機会が多かったように思います。
「深淵の獣」《ドロール&ロックバード》《屋敷わらし》の採用率が大きく増え、特に【巳剣】に対してのメタが厚くなったことで使用率こそ高いものの入賞数は大きく落としており、
メタに対する耐性自体はそこまで高く無い【巳剣】はやや評価を落とした印象を受けます。



最終的に今期の前半環境は【巳剣】【ヤミー】【M∀LICE】の3強環境で締められることとなりました。
【巳剣】→【ヤミー】に有利
【ヤミー】→【M∀LICE】に有利
【M∀LICE】→【巳剣】に有利
とジャンケン相性の環境となっており、その日に有利対面に多く当たれた、不利対面を避けれたデッキが入賞する環境だったと思います。
ここからは環境後半を振り返っていきます👇
環境後半


環境の変わり目となったのは10/25(土)発売の『BURST PROTOCOL』『THE CHRONICLES DECK 白の物語』の登場です。
新規カードで最も環境に影響したのは「烙印」関連の強化で、【烙印】が現在の競技シーンに駆け上がるパワーを得たことで注目されることとなります。
中でも《The Fallen&Virtuous》は汎用性の高い除去札として【烙印】に限らず様々なデッキで採用が見られるようになり、今期のトレンドの1つだったと言えるでしょう。
テーマ自体の人気もあり、一定の使用者が見られました。

ここで再び【ドラゴンテイル】に焦点が当たるようになりました。
《計都星辰》が制限となりこれまではシンプルにパワー不足だったものの、有力なサブギミック獲得したことで【烙印ドラゴンテイル】として大きく注目されました。
環境的に追い風なこともあり徐々にシェア数と入賞数を伸ばしていった印象を受けます。

新弾から新しく登場した【エルフェンノーツ】も競技シーンで顔を出しており、環境3番手の展開系デッキとしての位置を獲得しています。
このテーマも「デモンスミス」と相性が良く、《フルール・ド・バロネス》を着地させながら有効な妨害を用意できるため一定の活躍が見られました。
「エルフェンノーツ」は背景ストーリーテーマであることから今後の新規カードの登場も見込めるため注目のデッキです。

【閃刀姫】は《閃刀姫ーゼロ》の登場から競技シーンでの入賞も見られるようになりましたが、新弾から相性の良い速攻魔法2種が登場したことで完成度の高いデッキに昇華しておりプレイ難易度が高めではあるものの環境上位デッキに肩を並べるパワーを得ています。
トレンドの構築は速攻魔法がデッキの大半占めており素早く墓地に魔法を貯める、手札全てを手数に変換する捲りプランで手札誘発は《増殖するG》やごく一部のメタのみに留めています。
モンスターが主軸の展開デッキではないため相手の妨害をすり抜けやすく、実質的な罠ビートの性質を持っているため個性を発揮しやすい環境だったと言えます。

新弾から新規カード2種を獲得した【絢嵐】は徐々に注目されはじめ大会での入賞報告も見られるようになりました。
こちらも【閃刀姫】同様に速攻魔法を主軸にしており、《禁じられた聖冠》《The Fallen&Virtuous》といったパワーカードを獲得したことでデッキの完成度を高めています。
来期以降も環境での活躍が期待されます。

同じく新規2種を獲得した【エクソシスター】も再び競技シーンで活躍できるパワーを得たことで一定の使用者が見られました。
他の環境デッキに比べると制約が多く勝ち切るハードルは高いものの上位デッキにも食らいつけるポテンシャルを秘めています。

【巳剣】の中でも【巳剣ライゼオル】は手数の多さが評価されはじめ、環境前半に比べる入賞報告も増えた印象を受けます。
《エクス・ライゼオル》による突破性能の高さは唯一無二といっても良く、環境前半に比べると《ドロール&ロックバード》がやや減少気味だったこともあり非常に通りの良いタイミングだったと言えます。

「巳剣」との複合以外にも【オノマトライゼオル】の活躍も見られました。
《ヴェルズ・ウロボロス》が禁止になった後のリペア案として「タキオン+三戦」ギミックや《星守の騎士プトレマイオス》によるターンスキップを狙う構築が見られました。
一方で【ヤミー】は【巳剣】の他にも【烙印】【烙印ドラゴンテイル】【閃刀姫】と不利対面が増えた上に、
《禁じられた聖冠》《The Fallen&Virtuous》といった有効札が増え続けたことで非常に向かい風な環境に変化しています。
デッキの総合値は1番高いため入賞数は変わらず多いものの、徐々に限界を感じて他のデッキに乗り換えるプレイヤーも少なくありませんでした。

不利対面に抗いやすい「デモンスミス」型が環境前半よりも浸透しているものの、特に関西では「デモンスミス」型に有効打になりやすい《サンダー・ボルト》が流行りはじめたことから万能無効を安定して構えられる純構築も多く入賞しています。

11月22日には『TERMINAL WORLD3』が発売され、環境終盤が近づいていきます。
【テラナイトセイクリッド】【シャドール】【Xセイバー】【ドラグニティ】の4テーマが強化されました。
競技シーンでは先攻で《星守の騎士プトレマイオス》によるターンスキップで実質的な先攻ワンキルが可能な【テラナイトセイクリッド】の使用者が見られたものの、他テーマは特に環境に大きく影響せずに環境は進んでいきました。
最終的に環境上位は【ヤミー】【M∀LICE】【巳剣】に【烙印ドラゴンテイル】が新たに加わった4強環境で固まりました。
環境2番手以降には【閃刀姫】【絢嵐】【エルフェンノーツ】【オノマトライゼオル】【烙印】【エクソシスター】等、様々なデッキが入り組んだ群雄割拠な環境となりました。
環境終盤では制限改訂の影響から環境落ちしたと思われていた【VSK9】の入賞報告が複数見られました。
安定性は落ちたもののカードパワーが高く、今後も活躍が見られるかは注目ポイントです。
今回のまとめ
今回は2025年10月制限環境の振り返りの記事でした!
今期は環境全体として新しいデッキが多く増え、移り変わりが激しい環境だったと思います。
間近に迫っている2026年1月の制限改訂ですが、ここからどう変化していくのかに注目ですね。
最後に告知になりますが、12/20(土)に僕が開催する『第14回 Mogi杯 個人戦』があります!
今期、そして今年度ラストの『Mogi杯』となるので遊びにきていただけたら嬉しいです✨
来年の1月開催の『Mogi杯』もエントリー開始しているのでこちらも是非!
それでは👋
今後もガチまとめではホットな話題を取り上げていきますので、ぜひ 公式X(旧Twitter) のフォローをよろしくお願いします!


















































































