【環境考察】アドバンス環境 2024年10月【最強デッキ】

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【環境考察】アドバンス環境 2024年10月【最強デッキ】

 こんにちは、月刊アドバンスの時間です。

 担当の神結です。今月もよろしくお願いします。

 さて、今回はGP直前&デュエキングドリームの発売ということで、アドバンス村も大変活気づいております。本当に盆と正月が一度に来たような賑わいです。

 アドバンス村役場移住サポート担当課であるところの私としては、これを機に皆々様にもアドバンス村への移住を検討して欲しいところなのですが、それはさておき。

 GPに参加する方は勿論、家で観戦するよという皆様にも、ぜひアドバンスを堪能していただきたいのです。

 ですが、堪能するとなれば、ある程度の事前知識は欲しいところ。

 というわけで今回はGPでの活躍が期待されているデッキと、デュエキングドリームの新カードをまとめて紹介していきたいと思います。

 それでは、どうぞ!

2024年9月環境はこちら!

目次

今月のアドバンス環境~GP直前特集! 襲来デュエキング!!~

 というわけで、今週末の10/26~27はDMGP2024-2ndの開催となります。

 今回はDay1アドバンスのDay2オリジナルで、両方とも個人戦になります。

 それに先だって、年一開催のお祭りパックでもあるデュエキングドリームの発売が10/19に行われました。わーい。

画像は公式HPより引用

 注目のカードは幾つかありますが、中でもアドバンスの環境に大きな影響を与えそうなのは、SR4種でしょうか。順に紹介していきましょう。

 まずは1枚目。

 その両手に乗っているのは皆の夢か悪夢か、《夢双龍覇 モルトDREAM》がエントリー。

【 クリーチャー 】
種族 ガイアール・コマンド・ドラゴン / ヒューマノイド爆 / ドラグナー / 文明 火 / パワー17000 / コスト14

■龍マナ武装5 :自分のマナゾーンにドラゴン・クリーチャーが5体以上あれば、このクリーチャーの召喚コストを5少なくする。
■スピードアタッカー
■T・ブレイカー
■同じ名前のウエポンを2枚以上、このクリーチャーに装備できない。
このクリーチャーが出た時、火のドラグハートを、コストの合計が10以下になるように好きな数、自分の超次元ゾーンから出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備する)
■各ターン、はじめてこのクリーチャーがタップした時、アンタップする。

 《超戦龍覇 モルトNEXT》や《爆炎龍覇 モルトSAGA》では許されなかったマナの色やドラゴン状況を問わずにドラグハートを展開出来るドラグナーであり、ドラゴンデッキでなくとも力を発揮することが可能となっています。

 自分は一度、《神羅ケンジ・キングダム》から出そうとしていました。

 そんなわけで《超戦龍覇 モルトNEXT》、《爆炎龍覇 モルトSAGA》と並ぶ新たなドラグナー枠として【モルトNEXT】系のデッキはもちろん、【ガイアッシュ覇道】ようなデッキでも、単体フィニッシャーとしても活躍が期待出来るでしょう。

 特に【ガイアッシュ覇道】では《流星のガイアッシュ・カイザー》と自身の軽減効果を併せて5コストで召喚出来ることもあり、左上の数字以上に気軽にプレイすることが可能です。

 火のドラグハートはフィニッシャーである《爆銀王剣 バトガイ刃斗》《闘将銀河城 ハートバーン》のような高コストカードは勿論、《熱血剣 グリージーホーン》《無敵剣 プロト・ギガハート》などの小回りが効く・メタや除去を乗り越えられるカードがあるため、組み合わせ次第で可能性は無限。

 コスト10を自由に振り分けられるので、予め超次元の展開パターンは習得しておきたいです。

 で、そんなモルトと相性が良さそうなのが、ドギラゴンの新たな姿でもある《蒼き夢双 ドギラゴン天》です。

【 クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / ハムカツ団 / 文明 水/火 / パワー13000 / コスト8

■革命チェンジ :水または火の、コスト5以上のドラゴン
■スピードアタッカー
■ジャストダイバー
■T・ブレイカー
■自分の多色クリーチャーが出た時、カードを1枚引いてもよい。
■ファイナル革命 :このクリーチャーが「革命チェンジ」によって出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。その後、コストの合計がその選んだクリーチャーのコスト以下になるよう、進化ではない多色クリーチャーを2体まで、自分の手札から出す。

 読みは天と書いてドリーム。キラキラドギラゴンネーム。私は《熱血龍 GENJI「天」》に引っ張られているためか、「あまつ」って呼んでしまいます。

 カード自体は過去に登場した《蒼き守護神 ドギラゴン閃》と比べてかなりアタッカー寄りの能力をしており、《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》などと併せると、盤面を弾きながら展開することが可能です。

 特に自身にバウンス効果がついているお陰もあって、カツキング→チェンジ天から最大5面除去も可能になっています。

 そもそも単体除去というのは、ドラゴンデッキがこれまで苦手としていた分野でした。それこそカツキングくらい。

 しかし天ちゃんのお陰で、これも解決。特にカツキングでは対応出来ない天門の《∞龍 ゲンムエンペラー》の処理が、非常に楽になりました。

 個人的には強さに比べて非常に安価な印象を受けています。今のうちに4枚買っておいても損はしないはず。

 一方、別軸からドラゴンデッキを強化しているのが、《頂上電融 クライアッシュ“覇星” ’22》です。

【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / グリーン・コマンド・ドラゴン / ビートジョッキー / 文明 水/火/自然 / パワー11000 / コスト10

■B・A・D4 (このクリーチャーの召喚コストを4少なくしてもよい。そうしたら、このターンの終わりにこのクリーチャーを破壊する)
■EXライフ
■スピードアタッカー
■マッハファイター
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、カードを2枚引いてもよい。
■相手のクリーチャーが相手のマナゾーンのカードをタップせずに出た時、ターンの残りを飛ばしてもよい。

 こちらは中終盤で役割が多く、かなり強力なカードです。

 《ボルシャック・栄光・ルピア》からそのまま繋がるのが魅力で、B・A・D4を使って出せば時間稼ぎ要員となってくれます。

 またマナを伸ばした後に10マナで召喚した際には、EXライフによる除去耐性とスキップ能力によって強力なフィニッシャーとしての活躍も期待出来ます。

 このカードは《終末の監視者 ジ・ウォッチ》のようなスキップ能力持ちの中でも珍しい、スピードアタッカー持ちなのも魅力です。

 そのため、《頂上電融 クライアッシュ“覇星” ’22》を早期着地させると、そのまま楯を刻むプレイも肯定されます。

 本来単体で刻むのはそれなりにリスクのある行為ですが、クリーチャートリガーを踏んでもスキップが可能なお陰で、B・A・D4で出した場合でもEXライフを残せます。そのため相手としてはトリガーが使いにくい状況なのですが、それはそれでトリガーを踏み抜いているようなもので、単純に以降のターンのリーサルに近付きます。

 それこそ、返しに《夢双龍覇 モルトDREAM》とかで走りやすいですからね。

 呪文中心のデッキには、別に殴る必要はないです。

 そういう連中は逆にだいたい同居している《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》が効くので、デッキとして問題にならないでしょう。

 勿論、ディスペクターの元となっている《流星のガイアッシュ・カイザー》との相性も抜群です。ドラゴンデッキの新たな切り札として、上記2枚とは別な形で活躍出来るのではないでしょうか。

 そして忘れていけないのが、デュエチューブリーグでも活躍した《頂上混成 BAKUONSOOO8th》。

【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / メタリカ / ビートジョッキー / 文明 光/水/火 / パワー9000 / コスト9

■このクリーチャーを召喚する時、自分のクリーチャーを好きな数破壊してもよい。こうして破壊したクリーチャー1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは2以下にはならない。
■EXライフ
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
■このクリーチャーはブロックされない。
■カードが相手のシールドゾーンを離れた時、GR召喚する。

 今年のデュエキングは既存のデッキ……というかドラゴンデッキを強化するカードが多い中で、コイツは単体で新デッキを成立させてくれました。

 《頂上混成 BAKUONSOOO8th》を出してしまえば、その時点でリーサルが確定しています。

 なんかこう、アポロを超えるアポロみがあります。「アドではアポロ使えてもいいじゃん」って何度か書いたことあるんですが、結果としてこんなのがお出しされました。

 《“必駆”蛮触礼亞》とセットで最速3ターンの過剰打点生成カードであるので、恐らく今後の環境に於いて絶大な影響力を発揮することでしょう。

 それ以外でも《悪夢神バロム・ナイトメア》のように今後の強化次第で楽しみなカードもありますし、《夢の弾丸 ジョリー・ザ・ジョニー》のように使い道が見えやすいもの、そして《魔導竜バジュラ》のようにとりあえず超次元に居座るだろうカードも収録されてました。

【 進化ドリーム・クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / 文明 闇 / パワー12000 / コスト8

■クリーチャーが自分を攻撃する時、シールドが1つもないプレイヤーがいて、自分の《悪夢神バロム・ナイトメア》がなければ、このクリーチャーを手札から見せ、自分の山札の一番下のカードを墓地に置いてもよい。それが進化ではないデーモン・コマンドなら出し、これをその上に置く。
■進化 :デーモン・コマンド・クリーチャー1体の上に置く。
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、デーモン・コマンドではないクリーチャーをすべて、持ち主の超次元ゾーンに置く。
■このクリーチャーがタップしていれば、相手のクリーチャーはタップして出る。

【 ドリーム・クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー10000 / コスト7

■G・ゼロ :コストが異なる自分のクリーチャーが5体以上あれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■バラエティ・ブレイカー (このクリーチャーは、コストが異なる自分のクリーチャーの数、シールドをブレイクする)
■このクリーチャーは、出たターン、相手プレイヤーを攻撃できる。
■このクリーチャーの攻撃中、相手は自分のクリーチャーと同じコストのクリーチャーを召喚できない。

【 サイキック・クロスギア 】
文明 火 / コスト5

■これをクロスしたクリーチャーのパワーを+2000し、シールドをさらにもう1つブレイクする。
■これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、カードを2枚まで相手のマナゾーンから選び、持ち主の墓地に置く。

────────────裏面────────────
カード名:魔導竜バジュラ
カードの種類:進化サイキック・クリーチャー
種族:アーマード・ドラゴン
文明:火文明
コスト:9
パワー:12000

■進化 :ドラゴン・クリーチャー1体の上に置く。
■T・ブレイカー
■このクリーチャーを自分の超次元ゾーンから召喚してもよい。
■このクリーチャーが攻撃する時、カードを2枚まで相手のマナゾーンから選び、持ち主の墓地に置く。
■このクリーチャーが離れる時、かわりにこのクリーチャーの下にあるカードをすべて墓地に置き、このクリーチャーをクロスギア側に裏返す。

 低レアカードだと、個人的なオススメは《我ら、モモダチ三人衆!!!》と《蒼狼の豊穣 ワクムテラス / オリジナル・ライフ》。

 どっちも初動兼リソース札として及第点の強さがあると思っています。

 全体的にカードが強いこともあり、もしかしたら意外なカードがGP本番で活躍するかもしれませんね。

 

2024年10月環境デッキ

 というわけで、上記の新カードを踏まえた新環境について、主要なデッキを見ていきましょう。

 今回は新環境になって僅か数日であることを考慮し、ランク付けではなくGPで見掛けそうなデッキたちをピックアップする、という形で紹介させていただきます。

主な環境デッキ

闇単ゼナーク


 登場以降、長らくアドバンス最強デッキの肩書きを背負ってきました。

 現在でも、「最強のデッキは何か?」と訊かれたら間違いなくこのデッキと答えます。

【 クリーチャー 】
種族 ダークロード / 文明 闇 / パワー9000 / コスト6

■各ターンの終わりに、このクリーチャーが自分の墓地にあり、自分のマナゾーンに闇のカードがあれば、自分のタップしているクリーチャーを3体破壊してもよい。そうしたら、このクリーチャーを自分の墓地から出す。
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーが出た時または離れた時、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。そうしなければ、相手は自身の手札を1枚選び、捨てる。

 実際《死神覇王 ブラックXENARCH》が一度着地してしまえば、大抵のデッキはそのまま蹂躙してしまいます。

 一方でその強さから数々の対策・研究をされたことで立ち位置自体は徐々に悪化していきました。

 特に代表的なのは《爆龍覇 グレンリベット / 「爆流秘術、暴龍の大地!」》の台頭であり、マッドネスによる対策の他、バイクの禁断解放や墓地リセットを含む多様なメタカードなどなど……。

 結果として包囲網を敷かれてしまい、多数のデッキから矢印を向けられている状態です。これも強者のさだめなのでしょう。

「マジック・天門」環境を蹴散らした時は、ゼナークの一強が半年は続くものかと思いましたが……。

 いやぁ、デュエマは恐ろしいゲームです。まさかこのレベルのデッキが「強デッキの一角」に留まることになるとは……。いや、留まってはいないか。

 いずれにせよ、「ゼナーク一強」という環境ではなく、CSでは多様なデッキが活躍を見せてくれています。

モルトDREAM


 新規で登場した《夢双龍覇 モルトDREAM》のお陰もあって、このデッキの出力は大きく向上しました。

 そりゃ、3ターン目に《「助けて!モルト!!」》から《夢双龍覇 モルトDREAM》が出てきたらゲームは終わる。大地は凍り付き、花は枯れ、鳥は空を捨て、人は微笑みを無くすことでしょう。

 そんなの……やってみたいじゃん。

 ……と、皆が考えたかどうかは不明ですが、元々の《超戦龍覇 モルトNEXT》人気も相まって、先週末のCSでの使用者は爆増していました。

 現在の主流は、《王道の革命 ドギラゴン》と《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》を上手く使える火光自然の構築です。

 ここに新規の《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》を採用する、なんてケースもあったり。

 GP本番でも、多数の《夢双龍覇 モルトDREAM》が会場を駆け巡ることでしょう。

火光闇ファイアー・バード


 そんなドラグナーたちを粉砕する立ち位置にあるのが、強力なメタクリーチャーを添えて殴り倒すファイアー・バードです。鳥、全然空を捨ててなかった。

 一応新弾で新規ファイアー・バードは登場しましたが、デッキとしての強化は特にありません。

 《ハッター・ルピア》+《ポッピ・冠・ラッキー》の盤面を崩す手段は少なく、この封殺性能の高さと瞬間的な高火力を噛み合わせて、環境最上位に君臨しています。

 マジレスなら任せるッピ!

 とにかくね、このデッキは《ハッター・ルピア》なんですよ。

 相手が事故ってる? じゃあ《ハッター・ルピア》召喚! 相手がガン回りして負けそうだ? くっ、このターンに勝つしかない! 《ハッター・ルピア》召喚! ……みたいな展開になりがち。

 それこそ踏み倒しを多用するアドバンスのデッキの多くは、コイツに屈します。メタクリが相手を抑えつけながら展開するなよな。

 ちなみにアドバンスでは《カモン・ピッピー》を使えるだけでなく、《龍后凰翔クイーン・ルピア》を《蒼き覚醒 ドギラゴンX》にチェンジさせることも可能です。

 この3打点が如何に強力か。

 これは前環境で《邪幽 ジャガイスト》を《蒼き覚醒 ドギラゴンX》にチェンジしていた人なら、よくご存じでしょう。

 ファイアー・バードが《ハッター・ルピア》+《雷炎翔鎧バルピアレスク》で1点ずつ刻むデッキなので、追加ターン確定後に残る楯を割り切れる《蒼き覚醒 ドギラゴンX》はかなり強力なのです。

 あとこのカードのお陰で、《王道の革命 ドギラゴン》も比較的簡単にケア出来ちゃったりします。

火闇バイク


 こちらは1年半以上前から活躍し続けているデッキです。The 老舗。バイク自体が長いデッキなので、親子2代に渡るバイク乗りがいてもおかしくない。

 そんな安心感のあるデッキではあるんですが、直近で《逆転の影ガレック》という大幅な強化をゲット。

【 クリーチャー 】
種族 ゴースト / 文明 闇 / パワー5000 / コスト10

■S・トリガー
■このクリーチャーが出た時、次の中から3回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
→相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-3000する。(パワーが0以下のクリーチャーは破壊される)
→自分の山札の上から3枚を墓地に置く。
→コスト3以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。

 これによって《終末の時計 ザ・クロック》にアクセスするトリガーが増えたのは勿論、ファイアー・バードのメタカードに対して一気に強くなりました。

 お馴染み《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》+《禁断の轟速 ブラックゾーン》の組み合わせも、相変わらず強力。

 また最近出てきた《頂上混成 BAKUONSOOO8th》とも全体的に戦いやすいといえ、環境デッキ同士の直接的な相性で言えば、上位にランクインするデッキと言えるでしょう。

 苦手だった【4cドラグナー】のようなデッキが駆逐されつつあるのも追い風。

 いまのバイク、相対的に見てここ1年で一番強いんじゃないですかね。

火光水BAKUONSOOO


 期待の新星ですが、既に風格は環境最上位です。

 アドバンス村では既に肩で風切って歩いているし、たぶん舎弟もいる。鳥の群れやバイク珍走団との縄張り争いに日々勤しんでいます。

 様々な形の構築が考案されていますが、今回はデュエチューブリーグでりっきー選手が使用したリストを元に、ちょっとだけ超次元を弄ったものを紹介。

 イメージとしては、最強の《BUNBUN・ヴァイカー》

 このデッキの狙いはシンプルで、《“必駆”蛮触礼亞》を使って《頂上混成 BAKUONSOOO8th》で走り出すというものです。

 なんかこう、このカードには色々手厚いサポートがあり、まず自身が持つEXライフのお陰でメタクリーチャーに強いです。

 また何故かブロックされないため最初の2点の攻撃は確実にシールドを捉えることができ、そこからGRが連鎖していくことになります。

 そしてそのGRたちは《頂上混成 BAKUONSOOO8th》の効果でスピードアタッカーを得ているため、殴り続けることが可能です。無論、死ぬまで。

 要するに着地した時点でもうリーサルは確定。しかもEXライフ付きなので、1回の除去耐性あり。12分の1ヘラクレス。トリガー2枚要求って、結構なレベルですよ。

 更に更にGR召喚のタイミングが偉くて、呪文のスパークトリガーや除去トリガーの処理が行われた後にGR召喚が出来ます。

 加えて《頂上混成 BAKUONSOOO8th》側には構築によっては《禁時王秘伝エンドオブランド》を採用しているリストもあり、その気になれば《深淵の逆転撃》なども封殺可能です。

 ですので、受けるにはどうしても《終末の時計 ザ・クロック》のようなクリーチャートリガー要求になります。

 構築はクリーチャー軸の他に、ルーター呪文などで素早く《頂上混成 BAKUONSOOO8th》+《“必駆”蛮触礼亞》を揃える呪文軸がありますが、それくらいデッキに自由度があり、相手視点だと構築が読み切れないのもプラスと言えるでしょう。

光水ヘブンズ・ゲート


 現環境では攻めるデッキが多い中で、受けに特化したのがこのデッキです。

 イメージとしてはオリジナルでも活躍中のデッキをアドバンスに持ち込み、最強のドラグナーでもある《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》を採用した、という感じでしょうか。

【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / エンジェル・コマンド / ビーストフォーク號 / ドラグナー / 文明 光/自然 / パワー11000 / コスト9

■EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、コスト6以下のエレメントを1つ、自分の超次元ゾーンから出してもよい。そうしたら、自分の山札を上から5枚を裏向きのままこのクリーチャーの「EXライフ」シールドの下に置いてもよい。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)
■自分のマナゾーンにあるカードを、すべての文明のカードとして扱う。

 従来の【光自然ヘブンズ・ゲート】(いわゆる巨大天門)が対ファイアー・バードで厳しい場面が多いことから、このタイプの天門が台頭してきたと言えるでしょう。

 《ヘブンズ・ゲート》、《光開の精霊サイフォゲート》の2種の受けトリガーの他に、《「真実を見極めよ、ジョニー!」》や《理想と平和の決断》もあることから、受けは巨大型に比べて手厚いです。

 特に《理想と平和の決断》は優秀で、4キャッチ確定のドロソとしては勿論、 《ハッター・ルピア》などの厄介なメタクリーチャーの処理や、楯追加をして後続のトリガーで受けきるというケースもあります。

 環境上に殴るデッキが多く、それらに有利なことから環境でも結果も残していますね。

その他のアドバンスデッキ

 ここではその他のアドバンス特有のデッキについても、簡単に紹介していきます。

暴発マーシャル


 お馴染みの《オールデリート》デッキ。

 《マーシャル・クイーン》《オールデリート》と《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》を埋め、《星龍の暴発》から《オールデリート》を唱える……というシンプルなもの。

 《禁断 ~封印されしX~》ミラーの場合はちょっとややこしいですが、自分ターン中には勝てないものの相手ターン中に《オールデリート》を楯から唱えれば勝利が可能です。

 一応サブルートとして、《煌銀河最終形態 ギラングレイル》プランもあります。

 撃つ呪文については5年前から変わっていないのですが、基盤カードたちがファンタジーBEST等でアップデートされたため、結構ちゃんと強化されました。

 禁断を置きつつ《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》で呪文を止めてくる【ガイアッシュ覇道】や【4cドラグナー】というデッキが減少傾向にあるため、割と環境的な立ち位置はいいです。

水闇卍夜


 アドバンス村最強のループデッキ。

 ですが元々受けがそこまで強くないこともあって、ボコボコ殴る環境である現状とはやや相性が悪いです。

 基本的に殴るデッキには弱いんですが、ただし《頂上混成 BAKUONSOOO8th》に対しては《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ’22》や《ガル・ラガンザーク》の着地によってかなり勝ちに近付くため、或いはといったところ。

 ちなみに今回のデュエキングドリームで《卍夜の降凰祭》が再録されなかったんで、実は冬に殿堂予定なんじゃ? と勝手に予想しています。

水闇自然ザビミラ


 《邪幽 ジャガイスト》の殿堂後、途絶えつつあった《復活の祈祷師ザビ・ミラ》+《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》のループフィニッシュを、オリジナルの《ヨビニオン・マルル》系のデッキに組み込んだものです。

 フィニッシュに至るまでには、《復活の祈祷師ザビ・ミラ》と相性のいい《哀樹神官 グリッファ》を採用し、《 哀樹神官 グリッファ 》+《ヨビニオン・マルル》でクリーチャーを3体揃えます。

 最終的には何をやっても勝つのですが、《終末の監視者 ジ・ウォッチ》+《飛翔龍 5000VT》+《流星のガイアッシュ・カイザー》をジャストダイバー化してターンを貰い、《死海竜ガロウズ・デビル・ドラゴン》を完成させて殴る、というもの。

 ちなみに新弾の《蒼狼の豊穣 ワクムテラス / オリジナル・ライフ》と《呪烏竜 ACE-Curase / 繁栄の鏡》のお陰で微々々々強化されました。

【 ツインパクトカード 】
種族 キング・コマンド・ドラゴン / オリジン / 文明 水/闇/自然 / パワー30000 / コスト15

■ワールド・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、各プレイヤーは自身の手札をすべて、超次元ゾーンに置く。その後、各プレイヤーは自身のマナゾーンにあるクリーチャーをすべて、手札に戻す。

────────────呪文────────────
カード名:繁栄の鏡
文明:自然
コスト:4マナ

■自分の山札の上から2枚をタップしてマナゾーンに置く。その後、カードを2枚まで、自分のマナゾーンから手札に戻す。

 《呪烏竜 ACE-Curase / 繁栄の鏡》は下が序盤のリソース拡張から終盤のマナ回収まで担当出来る上に、上がイソレイトループでのハンデス担当になるため、結果としてデッキ枠の圧縮に貢献してくれていますね。

おわりに

 というわけで、今月のアドバンス解説はいかがだったでしょうか?

 今回はGP直前+デュエキングドリーム発売直後ということもあって、多くのデッキを紹介させていただきました。

 この記事を読んでGPに挑むのは勿論、観戦ガイドとして活用していただければ幸いです。

 それではまた来月……の前にGP Day1でお会いしましょう!


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