はじめに
こんにちは。あーくんです。大変遅くなりましたが、新年の挨拶を済ませていないため、改めてこの場をお借りしようと思います。あけましておめでとうございます。
さて、年始が忙しない1月ももう終わり。エリア戦や全国大会に向けてのランキング集計なども終わり、ここから2ヶ月ほどは穏やかな日々を過ごせるのではないでしょうか。
とはいってもまだまだGPのbyeやプレイマットのためのポイント、また、プライドをかけた最終ランキング争いも存在します。
また、殿堂発表の時期も発表され、いよいよ大詰めといった空気になってきました。
最後に立つのはどんなデッキなのか。新弾の研究はどこまで進んだのか。気になる人も多いと思います。
それでは改めて、オリジナル環境解説、25年1月編、スタートです!
2024年12月の環境はこちら!
目次
「最強」の定義
本記事では最強デッキを「デュエル・マスターズ競技環境での相対的な強さ」と定義します。
Tier1とは「環境内に不利なデッキが少ない、あるいは相性差を覆しやすいデッキであり、大会で持ち込みが一番多いと予想される対策必須のデッキ」です。
Tier2とは「Tier1やTier2のデッキにある程度勝てる見込みがあり、大会でも毎回一定数いると予想されるデッキ」です。
Tier3とは「弱点が多い、デッキパワーが低いなどの理由で使用者は少ないものの、特定のメタゲームでは活躍することができるデッキ」です。
大会環境の母数は日々によって変わるため、デッキごとの相性や強度をベースに考えを記載していきます。
Tier1
【アナカラーマルル】【アナカラーゼナーク】Tier1


今月一番大きなメタゲームの変化は、やはり【ガレックマーシャル】と【ファイアー・バード】の入賞数1位陥落でしょう。
永らく続いたバードマーシャル政権に終止符を打ったのは、王道篇最強も名高い特別インフラ、《ヨビニオン・マルル》でした。
先月時点で《ティンパニ=シンバリー》の発見により、《キール・ロワイヤル》に対して回答を持てるようになったこのデッキでしたが、それに加えフィニッシャーが《∞龍 ゲンムエンペラー》に確定したことにより、【ガレックマーシャル】に対して有利と言い切れる勝率を出せるようになりました。

【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー4000 / コスト4
■ブロッカー
■ヨビニオン(このクリーチャーが召喚によって出た時、自分の山札の上から、これよりコストが小さいクリーチャーが出るまで表向きにしてもよい。そのクリーチャーを出す。残りをシャッフルし、山札の下に置く)
■各ターン、自分の2体目のクリーチャーが出た時、このクリーチャーを破壊してもよい。そうしたら、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。

【 クリーチャー 】
種族 ∞マスター・ドラゴン / チーム零 / 文明 水/闇 / パワー999999999 / コスト999999999
※システムの都合上、《∞》の表記を《999999999》としております
■ムゲンクライム 4(自分のクリーチャーを4体タップし、 [wd04]支払って、このクリーチャーを自分の手札または墓地から召喚してもよい)
■∞ブレイカー(「∞ ブレイカー」を持つクリーチャーは、相手のシールドを好きな数ブレイクできる)
■ブロッカー
■コスト5以下のクリーチャーの能力とコスト5以下の呪文の効果を無視する。
他にも、《絶望と反魂と滅殺の決断》や《修羅の死神フミシュナ》の採用枚数を妥協しないことでリソースゲームを有利に進めることができ、雑多耐性が大幅に向上しています。
代わりに抜けたのは《流星のガイアッシュ・カイザー》。ですがこれは天敵となる【ファイアー・バード】が減少していたことと、なによりもうこのデッキ相手には対戦相手が踏み倒してこないという部分も逆手に取られています。
また、【アナカラーマルル】の陰に隠れ、開発が進んでいたのが《ゼナーク》入りの【アナカラーマルル】、便宜上、【アナカラーゼナーク】と呼びましょう。


こちらは《ティンパニ》のみならず、《死神覇王 ブラックXENARCH》の採用により【マーシャル】のリソースを刈り尽くすことが可能となっています。

【 クリーチャー 】
種族 ダークロード / 文明 闇 / パワー9000 / コスト6
■各ターンの終わりに、このクリーチャーが自分の墓地にあり、自分のマナゾーンに闇のカードがあれば、自分のタップしているクリーチャーを3体破壊してもよい。そうしたら、このクリーチャーを自分の墓地から出す。
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーが出た時または離れた時、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。そうしなければ、相手は自身の手札を1枚選び、捨てる。
また、《魔誕の斬将オルゲイト》が採用されていることも特徴です。これは《XENARCH》と合わせヨビニオンとハイパーエナジーを上手く使いこなし、相手の《VT》などに対して一方的に食うゲームを減らすことで、どんな対面にもどっしりコントロールデッキとして立ち回ることが可能となっています。

【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / 文明 水 / パワー7000 / コスト7
■ハイパーエナジー(このクリーチャーを召喚する時、コストが異なる自分のクリーチャーを好きな数タップしてもよい。こうしてタップしたクリーチャー1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない)
■ブロッカー
■ジャストダイバー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。
■相手のターン中に、相手のクリーチャーが出て、そのクリーチャーの能力がトリガーした時、自分もその能力を使ってもよい。
こちらもフィニッシュは《ゲンムエンペラー》であり、総じて今環境における《マルル》+妨害+《ゲンム》のパッケージの強力さを感じさせるものになっています。
また、このデッキは2月末の殿堂発表の影響も少なそうなデッキであり、今後の環境の中心になることは間違い無いと見られます。
【ガレックマーシャル】Tier1


強化されました。
止まりませんでした。
今年の後半戦を語るには絶対に欠かせない最強デッキです。
ですが最強デッキであるが故に他のデッキを駆逐し続け、最終的には意識される側にい続けました。その結果【闇自然アビス】や【アナカラーマルル】と言った、《ティンパニ=シンバリー》×ハンデスギミックに狙われる形となりました。
しかし、最速3キルと受けの硬さはそれでも目を見張るものがあり、なおかつメタ貫通までこなすため、最強のデッキであることは揺るがないでしょう。
《堕ちるかな》えぐ……。

【 呪文 】
種族 マジック・ソング / 文明 水 / コスト4
■S・トリガー
■カードを1枚引き、その後、数字を1つ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、その数字と同じコストの相手のエレメントの能力を無視し、相手はその数字と同じコストの呪文を唱えられない
今後はアナカラー系のデッキの減少に合わせ、再度環境に戻ってくると思われます。3月にこいつの姿はないので、今のうちに楽しんでおきましょう
【デイガファイアー・バード】Tier1


昨今は【ガレックマーシャル】に押されていましたが、【アナカラーマルル】の躍進に呼応して、再びメタゲームの立ち位置が最高クラスになりました。
それに応じて構築は余計なメタカードを減らしフルパワーに回帰する形が増えて来ました。
元々最強クラスのデッキパワーを誇るデッキであるため、環境での通りが良くなる=圧倒的に勝ち組になれる可能性を秘めたデッキです。
1月全体の入賞率こそ少し低かったですが、後半だけに絞るとメキメキ伸びているのが確認できます。やはり先3ハッターは《ガレック》くらいじゃないと受かりません。

【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ファイアー・バード / 超化獣 / 文明 火 / パワー3000 / コスト3
■相手のマナゾーンのカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーが出た時、そのクリーチャーを破壊する
■ハイパー化:自分の他のクリーチャーを1体タップする。(自分のメインステップ中に、ハイパーモードを解放できる。ハイパーモードは次の自分のターンのはじめまで続く)
────────────ハイパーモード────────────
パワー:5000
■スピードアタッカー
■このクリーチャーが攻撃する時、ファイアー・バード・メクレイド5する。
こちらも3月にはいないデッキだと思われますが、デュエマにおける大事な要素がたくさん詰まっているデッキなので今から触るのもオススメのデッキです。
Tier2
【水闇COMPLEX】Tier2


変わり映えしないデッキランキング上位ですが、今月のトレンドには《学校男 / ゾンビ・カーニバル》の採用が見られ始めました。

【 ツインパクトカード 】
種族 ヘドリアン / エイリアン / 文明 闇 / パワー8000 / コスト2
■このクリーチャーが出た時、自分のクリーチャーを2体破壊する。その後、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
────────────呪文────────────
カード名:ゾンビ・カーニバル
文明:闇
コスト:5マナ
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■種族を1つ選ぶ。その種族のクリーチャーを3体まで、自分の墓地から手札に戻す。
こちらは《キール・ロワイヤル》や【ファイアー・バード】の2コストを弾く役割があり、環境に適応し始めています。
また、《飛ベル津バサ「曲通風」》や《冥土人形ヴァミリア・バレル》など、アナカラー系のデッキを意識したチョイスも多く、《DARK MATERIAL COMPLEX》が持つ懐の広さを感じさせるものとなっています。
【ファイアー・バード】とアナカラーが頑張って、【ガレックマーシャル】が減った今が旬!急いで乗りこなせ!!
【闇単ゼナークアビス】Tier2


対【ガレックマーシャル】に最も有効なカードと言えば進化元を落としながらハンデスができる《死神覇王 ブラックXENARCH》でしょう。

【 クリーチャー 】
種族 ダークロード / 文明 闇 / パワー9000 / コスト6
■各ターンの終わりに、このクリーチャーが自分の墓地にあり、自分のマナゾーンに闇のカードがあれば、自分のタップしているクリーチャーを3体破壊してもよい。そうしたら、このクリーチャーを自分の墓地から出す。
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーが出た時または離れた時、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。そうしなければ、相手は自身の手札を1枚選び、捨てる。
こちらのデッキはアドバンスの【闇単XENARCH】を《ファウン=テイン》軸の【闇単アビス】基盤に組み込んだようなデッキとなっています。
デッキの立役者となったのは《影邪盗霊》。これにより《XENARCH》と《ファウン=テイン》両方の使いやすさが向上しています。

【 呪文 】
文明 闇 / コスト5
■ハイパーエナジー(このクリーチャーを召喚する時、コストが異なる自分のクリーチャーを好きな数タップしてもよい。こうしてタップしたクリーチャー1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない)
■自分の山札の上から5枚を墓地に置いてもよい。そうしたら、相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを、自分の墓地にあるカード1枚につき、-1000する。
更にアナカラー系のデッキにも有利をつけられ、環境外のデッキにも《XENARCH》の制圧力が非常に強く突き刺さるため、デッキ自体の出力が高いと言って差し支えないでしょう。
Tier3
【水自然ハイパーエナジー】Tier3


【ガレックマーシャル】と【ファイアー・バード】だけに集中してメタを張ったデッキが、【水自然ハイパーエナジー】です。
メタカードで相手の展開や《VT》を止め、更に自分だけ《VT》を投げていく展開を作り、小型を主軸としたデッキに強く出ることが出来ます。
また、《魔誕の斬将オルゲイト》による引掛け要素や《水上第九院 シャコガイル》による安全な要素もあるため、初見での対応は難しいデッキになっています。
現在では認知が進み通りが悪くなってしまったことと、上記2つ以外のデッキに対する耐性があまりに低いことが課題点となっています。
【トリーヴァ清永】Tier3


令和の《ガチロボ》こと《五輪の求道者 清永》を使用した、いわゆるガチャデッキです。

【 クリーチャー 】
種族 ドリームメイト / サムライ / ウィザード / 文明 光/水/自然 / パワー8500 / コスト6
■ブロッカー
■マッハファイター
■ジャストダイバー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。それらがすべて異なるコストなら、その中から、コスト9以下のエレメントを好きな数、コストを支払わずに使ってもよい。残りをすべてマナゾーンに置く。
動き出しはランプからの《スターゲイズ・ゲート》か《清永》の直接プレイ。上手く決まれば一撃でゲームエンドまで持っていける火力を備えています。
メタカードに対しては《エモーショナル・ハードコア》や《VT》が強く、適当な展開は《清永》の的になってしまうため、見た目以上にデッキ強度が高いです。
今回は即時打点がないことや《清永》への依存度の高さ、搦手の少なさなどでこの位置づけですが、カードが増えるたびに強化されるアーキタイプなので紹介いたしました。頭の隅にいれておいてください。
環境のまとめと今後の展望
現在の環境はそれでも【ガレックマーシャル】を中心に回っています。
【ガレックマーシャル】を【アナカラーマルル】が倒し、そこを【ファイアー・バード】が駆け抜けるというのが1月後半の話であり、この後は再度【ガレックマーシャル】の時間に戻るのかという予想をしています。
また、こんな環境でも【水自然ジャイアント】の研究が進んでいたりもするため、まだまだメタゲームが動くことも予想されます。2/28の殿堂発表まで気合い入れて遊んでいきましょう!
おわりに
というわけで、1月のオリジナル環境について解説いたしました。
使ってみたいデッキは見つかりましたでしょうか?
この記事が皆さんのオリジナル環境に対する理解への一助となれば幸いです。
それでは次回、2月のオリジナル環境解説記事でまたお会いしましょう!