【2022年2月環境】オリジナル最強デッキランキング【Tierランキング】

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【2022年2月環境】オリジナル最強デッキランキング【Tierランキング】

はじめに

 【アナカラー墓地退化】が、止まらない。

 1月中に新商品のリリースがなかったこともあり、1月の頭から一切のプール変化がないまま差し掛かった2月前半。

 1月中旬から環境入りを果たした【アナカラー墓地退化】が圧倒的な強さを見せ、環境最強の座をほしいままにしています。

 煮詰まりながらも新たな展開の兆しを見せつつあるオリジナル環境の「今」について、今回も徹底的に解説していきたいと思います!

目次

「最強」の定義

 本記事では最強デッキを「デュエル・マスターズ競技環境での相対的な強さ」と定義します。

 Tier1とは「環境内に不利なデッキが少ない、あるいは相性差を覆しやすいデッキであり、大会で持ち込みが一番多いと予想される対策必須のデッキ」です。

 Tier2とは「Tier1やTier2のデッキにある程度勝てる見込みがあり、大会でも毎回一定数いると予想されるデッキ」です。

 Tier3とは「弱点が多い、デッキパワーが低いなどの理由で使用者は少ないものの、特定のメタゲームでは活躍することができるデッキ」です。

先月からのカードプールの変化

 ほぼ毎月何らかの形で新商品が発売されるデュエル・マスターズですが、今月は珍しいことにカードプールの追加はなし。

 とはいえそれで終わりというのも寂しいので、今回は環境の構造に影響しそうな、注目の1枚を紹介いたします。


 環境上位デッキの多くに有効なメタカードとして、多くのデッキで採用されはじめているのが《「敬虔なる警官」》です。

【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / チーム銀河 / 文明 水 / パワー4000 / コスト4

■ギャラクシールド [ww02](このカードを使うコストの代わりに、 [ww02]を支払ってもよい。そうしたら、このカードを表向きにし、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く)
■自分のターンのはじめに、このクリーチャーが表向きで自分のシールドゾーンにあれば、コストを支払ったものとして召喚する。
■このクリーチャーが表向きで自分のシールドゾーンに置かれた時、相手のコスト2以下のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。次の相手のターン中、相手はコスト2以下のクリーチャーを召喚できない。

 【アナカラー墓地退化】はメタに強いデッキですが、《死神術士デスマーチ》の召喚を止められると《生命と大地と轟破の決断》が絡まないかぎりは4〜5ターン目に退化コンボが決まりません。

 つまり、このカードをプレイした時点で1ターンの遅延はほぼ確実。その1ターンでゲームの決着を見込めるデッキであれば、《「敬虔なる警官」》は実質的にキルターンを1ターン早めるカードとして機能します。

 また、【アナカラー墓地退化】を意識しつつも同時に【赤単我我我ブランド】・【キングダムJO退化】などのビートダウンデッキに対して有効なメタカードでもあるため、デッキ次第では実質的に受け札と近しい役割を持たせ、デッキの枠を圧縮することもできます。

 特に相性がいいデッキとして、環境でも活躍中なのが【アナカラームゲンクライム】。

 このデッキの着地点となる《∞龍 ゲンムエンペラー》は【アナカラー墓地退化】にとってクリティカルな存在。

 《「敬虔なる警官」》で獲得した1ターンの間に《∞龍 ゲンムエンペラー》を召喚できれば、もはや勝利は目前です。

 「マナが全て起き上がったタイミングで、アンタップイン状態のクリーチャーが出てくる」というギャラクシールドクリーチャーの性質自体がそもそもムゲンクライムと相性が良いこともあり、定番のパーツとして2〜3枚の採用が主流となっています。

 他のデッキではここまでの噛み合いを見せることはありませんが、【アナカラー墓地退化】が同型・ビートメタとして《終末の時計 ザ・クロック》の枠をこちらに差し替えたり、《カンゴク入道》とともに採用して継続的なロックに持ち込む構築の【ラッカ鬼羅.Star】も登場したりと、幅広いデッキに採用されています。

 先述したとおり稼げるターンは有限であるため、コントロールデッキでの採用は検討を要しますが、メタビートやコンボの強力なメタカードとして、今後も定期的に見かけることになりそうです。


Tier0

【アナカラー墓地退化】Tier0


 現在のオリジナル環境において、読んで字のごとく「支配的」な活躍を見せる【アナカラー墓地退化】。

 Tier1のほか2デッキも十分に強力ではあるのですが、ここ数週間に渡って不動の入賞数1位であることも加味し、今回は別枠としてTier0を設けました

 《竜魔神王 バルカディア・NEX》+各種大型ドラゴンの並びは受けること自体が難しいうえ、よしんば受け切れたとしてもバトルゾーンにはロック能力を持つ大型ドラゴンが揃い踏み。

 「決まれば勝ち」に等しいコンボを、アナカラーの優秀な足回りが支えることで安定した4〜5ターンkillを実現しています。

 マナが伸びやすくなったことで墓地リセットを受けた際のリカバリーが早く、《ロイヤル・ドリアン》を絡めれば呪文なしで退化コンボを決められるので呪文メタをも克服。

 中途半端なビートダウンに対しては《Disジルコン》がブロッカーとして時間を稼ぎつつ、いざという時には《終末の時計 ザ・クロック》が全てを否定して返すターンでの勝利を狙えます。

 総じて隙らしい隙が少なく、不利なデッキがほぼ存在しないのが現状です。

 【赤単我我我ブランド】は速度と火力が非常に高く、勝てないことはないもののやや不利寄り。

 《終末の時計 ザ・クロック》が埋まっているか・どのタイミングで踏むかで勝負が決まりますが、ミラーが増えすぎたためか《終末の時計 ザ・クロック》の枠を追加のルーターである《エマージェンシー・タイフーン》に回す構築が増えているため、現環境ではより不利です。

 また、【アナカラー墓地退化】のカウンターデッキとも言える立ち位置を確立しているのが【アナカラームゲンクライム】です。

 いくらメタにある程度の耐性があるとはいえ、《∞龍 ゲンムエンペラー》が着地してしまうと、そこから勝ちを狙うのはかなり困難。

 先述した《「敬虔なる警官」》を採用する構築がほとんどであることも含め、明確に苦手な相手となります。


Tier1

【赤単我我我ブランド】Tier1


 【赤単我我我ブランド】は今月も元気。

 比較的相性のいい【アナカラー墓地退化】が環境の最前線を張っており、不利になりやすい受け主体のデッキも【アナカラー墓地退化】が駆逐してくれるため環境内での立ち位置も◎です。

 構築全体の傾向としては、とにかく速く仕掛けるよりも過剰打点をきっちり組んで殴り切りたい対面が増えているため、《カンゴク入道》に加えて《斬斬人形コダマンマGS》まできっちり4枚採用し、リソースカード8枚体制にしている構築が現在の主流です。

 《我我我ガイアール・ブランド》が殿堂入りするその日まで、このデッキは常にTier1〜Tier2にいつづけてくれるでしょう。


【5cザーディクリカ】Tier1


 コントロールデッキの代表格として活躍中の【5cザーディクリカ】ですが、現在のトレンドは《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》+革命チェンジパッケージ採用型。

 盤面に触れながらリソース補充ができる《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》を繰り返し使用することの強力さはもはや言わずもがな。

 追加の革命チェンジ要員である《百族の長 プチョヘンザ》の強制タップイン能力も強力で、環境内で見る機会の増えた様々なデッキに有効に働きます。

 【アナカラー墓地退化】の退化後即攻撃を封じ込めたり、【アナカラームゲンクライム】に対してタップインがムゲンクライム抑制に繋がったり、《SSS級天災 デッドダムド》の侵略元の攻撃を防いだり。

 《天災 デドダム》デッキが増加していることで当たり先が多く、革命チェンジが腐りづらいのも現在の環境では嬉しい点です。


Tier2

【アナカラームゲンクライム】Tier2


 【ジョー星ゼロルピア】が活躍していた時期に話題となった、【ゼロルピアレスジョー星】とでも呼ぶべきデッキがベースとなったメタコントロールです。

 デッキのベースはアナカラーに移行したあとの【ジョー星ゼロルピア】と多くの部分が共通しており、序盤の動き方もほとんど同じ。

 メタクリーチャーで時間を稼ぎながら《天災 デドダム》や《Disジルコン》でリソースを調整。

 横に並ぶクリーチャーたちを元手にムゲンクライムを繰り返し、さらにアドバンテージと盤面を広げていきます。

 【ジョー星ゼロルピア】の着地点はコンボによる勝利でしたが、このデッキの着地点は《∞龍 ゲンムエンペラー》。

 コスト5以下のカードを紙切れに変えてしまうこのカードが高速で着地してしまえば、ほとんどのデッキは為すすべもありません。

 《「敬虔なる警官」》を最も強く使えるデッキであり、個々のカードパワーはそれほど高くないものの、環境を鋭く刺しに行くメタデッキとして、今後の動向に注目したいデッキのひとつです。


【キングダムJO退化】Tier2


 【アナカラー墓地退化】の隆盛と、それに伴う《「敬虔なる警官」》の流行でやや割りを食っている【キングダムJO退化】。

 《終末の時計 ザ・クロック》に加えて《ロイヤル・ドリアン》でも動きを止めてくる【アナカラー墓地退化】はかなりの難敵。

 加えて、回避しづらい《ベイB セガーレ》・《「敬虔なる警官」》を絡めて展開を作ってくる【アナカラームゲンクライム】が流行したことで、立ち位置がやや悪くなっています。

 ドローソースやサーチがあるものの引きに依存する部分も否めず、純粋なビートダウンでは【赤単我我我ブランド】の方が安定性・突破力の両面で優れています。

 とはいえ、《キャンベロ<レッゾ.Star>》のロックは依然として強力ですし、最速3ターンで決まる決着速度は一級品。

 強力なデッキの一角であることに変わりはないでしょう。


【青魔導具】Tier2


 「受けデッキメタ」として登場し、そのままある程度の定着を見せた【青魔導具】。

 コントロールデッキはコンボデッキに弱いのが常ですが、現環境でのコントロールの代表格である【5cザーディクリカ】は《ロスト・Re:ソウル》という必殺技を持っているため、生半可なコンボであれば悠々と破壊してきます。

 しかし、《卍 新世壊 卍》を擁する【青魔導具】はトップから魔導具呪文を引きさえすれば即座に立て直し可能。

 呪文ロックが効かないこともあり、妨害手段に強く粘り強いコンボデッキとして一定の地位を確立しています。

 サンプルデッキに採用されている《スローリー・チェーン》は、踏み方次第で2ターンを稼げる、対ビートダウンの特効薬。

 純粋な受け札としては《終末の時計 ザ・クロック》を上回る反面、《竜魔神王 バルカディア・NEX》下ではそもそも使えません。

 【アナカラー墓地退化】を意識するのであれば《終末の時計 ザ・クロック》か追加の魔導具トリガーに差し替える方が無難でしょう。


Tier3

【アナカラーデッドダムド】Tier3


 オリジナル黎明期の雄が、構築の基盤をそのままに帰還。

 2→4→6のマナカーブを意識した伝統的な【アナカラーデッドダムド】の構成ですが、当時との違いは《地龍神の魔陣》と《流星のガイアッシュ・カイザー》あたりでしょうか。

 《地龍神の魔陣》はついに登場した5枚目以降の「G・ストライク」付き2t初動。このカードの登場によって、G・ストライク8枚体制が実現しました。

 《流星のガイアッシュ・カイザー》は2→4→6の頂点であり、環境トップの【アナカラー墓地退化】や【赤単我我我ブランド】をはじめとして、SAや進化クリーチャーをメインアタッカーに据える様々なデッキに対して蓋として機能するカード。

 かつての構築で《無修羅 デジルムカデ》が果たしていた役割を、今は《流星のガイアッシュ・カイザー》が担っていると考えればよいでしょう。

 《虹速 ザ・ヴェルデ》《SSS級天災 デッドダムド》で容易に盤面を取り返せるため、SAや進化速攻で走られなくなることの重要性は非常に高いです。

 また、《超奇天烈 ギャブル》の採用頻度が再び上がっているのもトピック。

 かつて【青魔導具】の《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を奪って勝利を狙うためのカウンターカードとして採用されていた《超奇天烈 ギャブル》ですが、現環境では同じく《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》に加えて、【5cザーディクリカ】の《ロスト・Re:ソウル》も大当たりに数えられます。

 G・ストライクの追加に比例して「受けてヴェルデダムド」で盤面を制圧する機会も増加し、順当に強化されているデッキタイプです。


【ラッカ鬼羅.Star】Tier3


 メタビート代表の【ラッカ鬼羅.Star】は引き続き《ナゾの光・リリアング》《緊急再誕》型が主流。

 サンプルデッキで《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》が採用されている枠は《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》やその他のメタクリーチャーとの選択枠になります。

 《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》は【キングダムJO退化】や【5cザーディクリカ】、【ラッカ鬼羅.Star】のミラーマッチに強く、クリーチャーであるため先攻2ターン目に先置きして打点として腐らないのが強み。

 《超英雄タイム》は【赤単我我我ブランド】や【アナカラームゲンクライム】、【青魔導具】とのマッチアップで有効で、呪文であるため《蒼狼の大王 イザナギテラス》から唱える呪文の選択肢となるのが強みです。

 その他の選択肢も数多くあるので、環境に合わせて最適なものを選びましょう。


【グルメ墓地ソース】Tier3


 《暴走龍 5000GT》の通りの良さからか、徐々に復権を果たしつつある【グルメ墓地ソース】。

 新パーツとして《天幕船 ドンデンブタイ》を採用した構築が何件か入賞しています。

 受け札にあまり枠を割けない【グルメ墓地ソース】においてあまりにも貴重なブロッカーであり、置くだけで自動的に追加ドローを獲得。

 《巨大設計図》を2ターン目に成功させるだけで即座にG・ゼロ召喚が可能で、あらゆる対面で腐らずに仕事を果たしてくれます。

 このカードをフィーチャーして闇文明を採用せず、火/水/自然の3色でまとめた新機軸の【グルメ墓地ソース】も登場しており、今後の動向から目が離せないデッキのひとつです。


【5cヴォルゼオス・バラモルド】


 先月「受けは堅いものの盾からの展開がないのがネック」と解説した【5cヴォルゼオス・バラモルド】ですが、【5cディスペクター天門】と合流し、受けを固めつつも盾から直接的な展開を狙える構築が徐々に数を増やしています。

 爆発的にマナを増やして《Volzeos-Balamold》の召喚に大きく近づけてくれる《砕慄接続 グレイトフル・ベン》は特に重要な1枚。

 マナから《霊宝 ヒャクメ-4》を踏み倒せば差し引き3マナ軽く《Volzeos-Balamold》の着地を狙えることもあり、非常に相性がいい組み合わせです。

 その一方で、《ヘブンズ・ゲート》というカードの性質上、ハンデスにやや弱くなった点はややネック。

 受け札の比重が呪文によったことも合わせて呪文ロック耐性も下がっており、総じて受けデッキとしての性格がより強くなったと言えるでしょう。


環境のまとめと今後の展望

・今まで

 現在の環境を圧倒的なデッキパワーで支配している【アナカラー墓地退化】。

 不動のトップである【アナカラー墓地退化】の足元を、他のデッキが忙しなく入れ替わり立ち替わりしているのが現在のオリジナル環境です。

 先月の環境展望で記述した、

  • 【赤単我我我ブランド】・【キングダムJO退化】のビートダウン組
  • 【5cザーディクリカ】・【5cヴォルゼオス・バラモルド】の受けデッキ組
  • 【青魔導具】・【ラッカ鬼羅.Star】などのコンボ・メタビート組

 の3すくみは継続中。

 ただし、それぞれに相性関係を逆転させるようなメタカードが採用されていたり、【アナカラームゲンクライム】のような一強環境を見据えた新デッキが登場したりと、変わり映えしないように見えつつも、環境は着々と姿を変えています。


・これから

 率直に言えば、【アナカラームゲンクライム】が登場した今でも陥落していない以上、今後も【アナカラー墓地退化】の隆盛は続いていくでしょう。

 もっと極端に【アナカラー墓地退化】に寄せたデッキが出てくればどうなるかは分かりませんが……なんだかんだと他のデッキも十分に強力なので、そこまで振り切ったデッキが活躍するのは少し考えづらいのも事実です。

 その上であえて検討するのであれば、やはり《「敬虔なる警官」》か《∞龍 ゲンムエンペラー》、あるいは《暴走龍 5000GT》のいずれかを有効に使えるデッキが注目株でしょう。

 《「敬虔なる警官」》はほぼ確実に1ターンを取れるカードであり、この1ターンは現代デュエル・マスターズにおいて非常に重要な1ターンです。

 《∞龍ゲンムエンペラー》と《暴走龍 5000GT》はどちらも脇を固める《天災 デドダム》や《Disジルコン》にまで強烈な制限をかけるカードであり、それぞれにすり抜ける手段こそ用意されているものの、決着までのターンを考えれば十分に「出せば勝ち」と言える範疇です。

 そして、これらのカードはいずれも【アナカラー墓地退化】だけでなく軽量クリーチャーを中心に構成されたビートダウン全般に対して一定の効力があります。

 特にアグロデッキの最大勢力であり、環境のナンバー2に最も近い【赤単我我我ブランド】を同時に対策できるのは非常に魅力的です。

 その意味でも、《暴走龍 5000GT》を最も上手く使えるデッキとして【グルメ墓地ソース】の動向には注目したいですね。

おわりに

 というわけで、2月上旬のオリジナル環境について解説いたしました。

 使ってみたいデッキは見つかりましたでしょうか?

 この記事が皆さんのアドバンス環境に対する理解への一助となれば幸いです。

 それでは次回、2月下旬のアドバンス環境解説記事でまたお会いしましょう!

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