はじめに
どうも、某ショップのポイント失効に焦ってカードを買い漁った、ミルク金時です。
今回は私の大好きな、愛おしくて、DMを始めてからずっと使い続けている【5cコントロール】のお話。
デッキ構築時点での色配分の難しさや、マナ置きのカードピックの悩ましさ、相手の動きに対しての最適解を常に探し続けなければいけない緊張感。
一癖も二癖もあるけれど、そのリスク以上のポテンシャルを発揮してくれる対応力の高さ故に、【5cコントロール】への愛着が非常に湧くのです。
何より【5cコントロール】のためのデッキパーツを探し始めると際限がなく、自分の思い思いのカード・動きを実現できるのもまた魅力。
どんな色でも入るからこそ、どんなカードも力に反映できる。
最新弾もじわりじわりと販売され、新カードが増えていくことから、一度作れば一生の相棒として使える。そんな魅力満載のデッキテーマなのです。
た・だ・し。
このデッキ、最大の難点は・・・。
高い! デッキパーツが全部高い!!
これに限ります。
この後、今の【5cコントロール】のデッキレシピを見ながら、その驚異的な値段を見ていきます。マジで腰抜かします。
高い分楽しみが広がる面では優秀ですが、そもそも始めるための軍資金がなければ楽しむにも楽しめない。
だがしかし、それでも一度でも一瞬でもいいから、【5cコントロール】を触れてもらいたい。
そんな思考が交差する中、私は決意した。
・・・そうだ、安い構築を作って布教しよう。
もうあわよくば、友達に「誕生日プレゼントだよ! ほら、このデッキあげるから一緒にデュエマしような!」くらいの価格帯に収めたい。気軽に使える、となると、やはりそのラインがベターでしょう。
そんな目標を立てて、いざ【5cコントロール】のお安い構築、考えていきましょう!
目次
現在の【5cコントロール】
【5cコントロール】は先にも述べた通り、新カードが出る度に新たな力を得る、つまりは構築が変わってきます。
では今現在の【5cコントロール】がどんな構築になっていて、どんな立ち回りをするのか。軽くですが見ていきましょうか!
ここで振り返っておくことで、今の【5cコントロール】環境を知りつつ、アレンジの参考にさせてもらうとしましょう。ずる賢いね。
【5cコントロール】の推移
【5cコントロール】はその人気の高さから、常に形を変えてきました。
ひと昔の【5cコントロール】といえば、こんな形がオーソドックスでしたね。
《ニコル・ボーラス》で手札ぽい! 《偽りの王 ヴィルヘルム》でマナぎゅーん!
《龍世界 ドラゴ大王》《「修羅」の頂 VAN・べートーベン》《光神龍 スペル・デル・フィン》でなんもかんもロックしてドーン!
・・・みたいな、序盤はマナ加速、中盤にコントロール、終盤にロックをかけてフィニッシュ。
そんな速度がじわじわギアを上げていく感じのデッキテーマであり、コントロールらしいコントロールとでも言いましょうか。
相手の動きを読み阻害し、自分の動きを押し付けて勝利を掴む。まさしく小手先の技術で成り立っている、非常に小難しいデッキという印象かと思います。
一時期はループを取り込み、より確実に相手を仕留める構築もありました。
ただし、その時点ではそこまで大きな動きやフィニッシュプランの変化はなく、やはり溜めて放つ、が基本でした。
しかし、時代は流れ、今の構築は大きく動きを変えるのです。
【5cコントロール】に新時代の風を吹かせたのが「EXライフ」。
このデッキに入ってくるほど非常に優秀な効果を持ちながら、シールドを増やす手段としても使え、破壊耐性も持っている。
過去の「ロック」要素をたったの『1枚』でこなす、圧倒的性能が誕生したのであります。
当然彼ら「EXライフ」持ちが多数搭載され、その守りをより強固に。さらに攻めの機会をより多く作り、速度面もより強化。
結果として、現環境の最前線に立つことになったのです。
変わらぬ問題点
環境の最前線に立つ、ということが何を意味するか、皆様お分かりでしょうか。
そう、価格の高騰です。
単体性能がそもそも優秀で元から少々お高めだったカードたち。
それらが環境最前線に立ち、価格の高騰が起きると・・・。
たったの『4枚』で【赤緑ボルシャック】を始め『1デッキ』くらい余裕で組めちまうなァ!?
過去も確かに《ニコル・ボーラス》《偽りの王 ヴィルヘルム》《龍世界 ドラゴ大王》などのデッキパーツが高くはありましたが、いずれもフィニッシュに直結するカードであるが故に、フィニッシュプランを変えることで代用することができました。
しかし、《龍風混成 ザーディクリカ》を始め、フィニッシュの瞬間だけではなく“フィニッシュプラン”にすら組み込まれるカード、すなわち代用が難しいがためにデッキそのものの値段が爆上がりしたのであります。
この値段問題さえ解決できれば、【5cコントロール】への敷居が大幅に下がるわけです。
・・・長くなってしまいましたが、これが今回の課題の根源。
この課題の解決策になり得るカードを少々ご紹介した後、安さに重きをおいた構築をご紹介しましょう!
安く組むなら注目したいカード
安く【5cコントロール】を組む上で必要になるのが、“安くて強いカード”を知っておくこと。
【5cコントロール】はカード単体で殴り合うデッキテーマ。
よって、カード単体のスペックに大きく依存します。
だからこそ、“安くて強いカード”を知っておくことが非常に重要なのです。
コスパ最強『KGM』
最も注目してほしい“安くて強いカード”は『KGM(キングマスターレア)』の数々です。
彼らはパックでの封入率が高いということもあり、強力な効果を持っていながら非常に安価で購入することができます。
安く【5cコントロール】を組むならば、確実に目を通しておくのが良いでしょう。
《禁時混成王 ドキンダンテⅩⅩⅡ》
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / エンジェル・コマンド・ドラゴン / 禁断 / 文明 光/水/火 / パワー99999 / コスト9
■EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、次の自分のターンのはじめまで、相手のクリーチャーの能力をすべて無視する。
■相手のターン中、相手がコスト9以下のクリーチャーを召喚した時またはコスト9以下の呪文を唱えた時、自分はカードを1枚引いてもよい。その後、コスト9以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
恐らく【5cコントロール】を安く組むのであれば、《禁時混成王 ドキンダンテⅩⅩⅡ》は確実に採用候補に上がってくるかと思います。
登場時に相手クリーチャーの全てを否定してくれる効果は、強力と言わずして何と言うか。
《蒼龍の大地》などと組み合わせれば、相手ターンでも効果を吹き飛ばすことができ、相手の進行を一気にシャットアウトできます。
おまけに相手の召喚・呪文にトリガーしてドロー、挙句呪文を詠唱可能という盛り沢山っぷり。
呪文を多く採用するこの【5cコントロール】において、これほどまでに素晴らしい噛み合いを見せてくれるカードはそう多くはないでしょう!
《大樹王 ギガンディダノス》
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント・ドラゴン / 不死樹王国 / 文明 闇/自然 / パワー50000 / コスト12
■ワールド・ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手は自身の手札をすべてマナゾーンに置く。
■自分は、このクリーチャーよりパワーが小さいクリーチャーに攻撃されない。
フシギバース [dn14](自分のクリーチャーを1体タップしてマナゾーンに置き、 [dn14]からそのクリーチャーのコストを引いた数のコストを支払って、このクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。ただし、コストは [dn02]より少なくならない)
相手の手札をマナに吹き飛ばす、と言う後続を根こそぎ消し去る脅威のスペック。
直接攻撃を封じられるだけでなく、そもそもパワーもマナコストも高いため、ここ最近の除去を封殺することができます。
多色というところで《聖魔連結王 ドルファディロム》も効かない、存在するだけで攻撃を封じられるため《アルカディアス・モモキング》等のタップインも効かないなど。今の環境への適合率が高い、今だからこそ注目したいカードだったりするのです。
《勝熱英雄 モモキング》
【 クリーチャー 】
種族 ヒーロー・ドラゴン / ジョーカーズ / チーム切札 / 文明 火/自然 / パワー12000 / コスト8
■キリフダッシュ [fn06](自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを [fn06] 支払って召喚してもよい)
■スピードアタッカー
■T・ブレイカー
■各ターン、このクリーチャーがはじめて攻撃する時、その攻撃の後、このクリーチャーをアンタップする。
■多色ではない呪文の効果、または、多色ではないクリーチャーの能力によって、相手がクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーは選べない。
確実に仕留められる試合終盤まで粘らなければいけないデッキテーマだけに、フィニッシュを迎えるタイミングがどうしても限られてしまうのが欠点。おまけに頭も使わされてヘトヘトになってしまいます。
そこで早期着地、怒涛の乱打で相手を屠るこの子の出番です。
序盤からシールドを削っておけば、早期決着も余裕綽々。
打点が並べにくい構築に仕上げている場合であれば、即時シールドゾーンガラ空きを作れるほどの打点形成が可能。
最近めっきり見る影をなくしてしまいましたが、値段に対する性能のコスパは最強クラスの逸品です。
再録されている数々
デュエマは再録が多く、ちょっと前は「手を出すのは憚られる・・・」というカードたちも、少し経つと「おっ、まあこれなら買ってもいいかな」くらいの値段まで落ち着くことが多々あります。
そのため、再録されている数々のカードたちは、安く組む上で非常に重宝するのです。
《悪魔龍 ダークマスターズ》
【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド・ドラゴン / 文明 闇 / パワー7000 / コスト7
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手の手札を見て3枚まで選び、捨てさせる。
個人的には衝撃的なくらい値段の落ち着いたカードの代表格だったりします、この子。
登場時効果は相手の手札を見て3枚墓地に叩き落とせる、まさかのピーピングハンデス。
相手の次以降の動きを確実に、自由に叩き潰せるその効果はシンプルながら最強クラスです。
多分場に出すと、相手から「うわっ」と声を漏らされます。悦に浸りましょう。
《残虐覇王 デスカール/ロスト・ソウル》
【 ツインパクトカード 】
種族 ダークロード / 文明 闇 / パワー4000 / コスト8
■このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次の◎能力を使ってもよい。
◎相手の手札から2枚見ないで選び、捨てさせる。
【呪文】
カード名:ロスト・ソウル
文明:闇
コスト:7マナ
■相手は自身の手札をすべて捨てる。
つい先日の『DMEX-16 デュエル・マスターズTCG 20周年超感謝メモリアルパック 技の章 英雄戦略パーフェクト20』での再録によって、超大幅に値段の下がったカード。
呪文面はもはやDMP全員の共通認識、相手の手札を全て墓地に叩き落とす《ロスト・ソウル》。
マナを盛大に伸ばす、或いは様々な角度から呪文を詠唱できる【5cコントロール】においては、気軽に打てる呪文であり、非常に有力候補となってきます。
こちらも《悪魔龍 ダークマスターズ》同様、唱えると相手から「うわっ」と声を漏らされます。悦に浸りましょう。
《怒流牙 サイゾウミスト》
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント / シノビ / 文明 光/水/自然 / パワー7000 / コスト7
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■ニンジャ・ストライク 7
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の墓地にあるカードをすべて山札に加えてシャッフルする。その後、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置く。次の自分のターンのはじめに、自分のシールドを1つ、マナゾーンに置く。
再録してもなお少々値が張るカードですが、再録によってそこそこ値を落とした1枚です。
「ニンジャストライク7」で場に登場し、シールド追加して難を逃れる【5cコントロール】きっての防御札。
地味ながらデッキをガンガン掘り進める【5cコントロール】にとっては、デッキ回復効果が大きく、お財布が少し緩んだときに追加したいカードランキング第1位となっております。
これが安価構築だァーーー!!!
【5cコントロール】安価構築
本デッキレシピはマナだけではなく、カードを度々墓地に送ることから、《蒼龍の大地》だけではなく《灰燼と天門の儀式》によってさらなるアクセスを実現しています。
その分考えなければいけないこと、フィニッシュプランの組み立てのバリエーションが必要となりますが、その分対応力が尋常ではないほど高い構築です。
《謎帥の艦隊》や《闇鎧亜 ジャック・アルカディアス》など、盤面処理カードを豊富に搭載しているため、踏み倒しメタの対策や盤面の切り返しに優れています。
・・・え? アイツが入ってる?
再録されてもなお、需要が高すぎて、良いお値段するアイツが・・・?
【5cコントロール】超安価構築
《天災 デドダム》や《ドンドン火噴くナウ》など、値段の付くカードをひたすら削ぎ落とし、さらに値段を下げてみました。
値段を下がるにあたって注意したいのは、防御札の確保。
値段が下がることによって、強いものもあるとはいえ、カード単体のスペックは平均をとれば恐らく少々劣ります。
その差分を補えるよう、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》や《S・S・S》などの防御札をきちんと積んでおきましょう。
こちらのレシピでは《沸天混成 ジョバンセン・ガロウズ》をピックすることで、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》《禁時混成王 ドキンダンテⅩⅩⅡ》で打てる呪文を回収し再度打てる体制を整えることが可能となっています。
防御面で使ったカードをさらなる連撃に備えるもよし。自分の攻め口にするもよし。
【5cコントロール】の強みである多種多様な呪文を自由自在に使い回してやりましょう。
総括
というわけで、【5cコントロール】の安価構築Ver. をご紹介しました。
昨今の狂ったような劇的に高いカードを入れることなく、【5cコントロール】らしいギミックの多さを再現することができたのではないかと思います。
これなら友人間のプレゼントとして渡しても問題ないでしょう。もう引き摺り込んでやりましょう、この世界に。
もちろん今回ご紹介したのは構築の一例。
まだまだ採用候補に上がるカードはあるでしょうし、お手持ちのカードで改造するのもまた楽しいでしょう。
【5cコントロール】の良さは自由度の高さです。
誰に縛られることもありません、自由にいきましょう。
何はともあれ、ぜひ一度お試しあれ。
ではではー!