【2023年5月環境】オリジナル最強デッキランキング【Tierランキング】

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【2023年5月環境】オリジナル最強デッキランキング【Tierランキング】

はじめに

 「双竜戦記」のリリースから1ヶ月が経ち、すでに円熟を迎えつつあるオリジナル環境。

 大きくは環境が変わらないのでは……と思われていましたが、そうは言っても流動するのがメタゲーム。【アビス】や【アポロヌス】といったしばらく鳴りを潜めていた面々が一気に躍進し、注目を集めています。

 高い水準で均衡しつつも開拓が続く5月のオリジナル環境について、徹底的に解説していきたいと思います!

目次

「最強」の定義

 本記事では最強デッキを「デュエル・マスターズ競技環境での相対的な強さ」と定義します。

 Tier1とは「環境内に不利なデッキが少ない、あるいは相性差を覆しやすいデッキであり、大会で持ち込みが一番多いと予想される対策必須のデッキ」です。

 Tier2とは「Tier1やTier2のデッキにある程度勝てる見込みがあり、大会でも毎回一定数いると予想されるデッキ」です。

 Tier3とは「弱点が多い、デッキパワーが低いなどの理由で使用者は少ないものの、特定のメタゲームでは活躍することができるデッキ」です。

先月からのカードプールの変化

「双竜戦記」

 満を持してリリースされたアビス・レボリューション第1弾「双竜戦記」は、高レアリティ帯に新能力「メクレイド」を持つカード・「メクレイド」との相互作用が期待されるカードが数多く収録。

 R以下のいわゆるノーマルカードに基盤となるカードや汎用性の高いカードが数多く収録されているセットでした。

 「メクレイド」の評価は今のところ難しいものがあります。ギミック自体のポテンシャルは感じるものの、やはりランダム性の高さと構築に課される縛りの重さが懸念事項です。

 メクレイドが次のメクレイドを呼び込み連鎖していく爆発的な展開が作れれば文句なく強いものの、ランダム性が高いため他の確実な展開ギミックを持つテーマであればそもそもメクレイドに頼る必要性が薄い印象。

 また、構築に採用するカードも極力フィーチャーされている種族カテゴリに統一したいため、デッキ構築の選択肢が狭まってしまうのも難しいところです。

 現時点での結論としては、メクレイドはまだまだ発展途上。各種族に汎用性の高いカードが増えれば増えるだけ加速度的に強化されていくので、今後のカード追加に期待したいところです。

 もうひとつの新能力である「S・トリガー・プラス」は調整版の「スーパー・S・トリガー」といった趣。

 各ターン1枚目にブレイクされるシールドでなければOKと条件が非常に緩いため防御面での性能は非常に高い反面、自分のターン中には発動しないため《黒神龍ブライゼナーガ》などでの悪用はできないようになっていて、能動的にコンセプトに組み込むのは難しい能力です。

 総合的に見て、今回の新弾では新たな基軸を打ち出して環境上位入りしたデッキはなし。汎用性の高い一部のカードが既存のデッキを強化するに止まりました。

《ボン・キゴマイム》

 アナカラー系デッキを大幅に強化した《ボン・キゴマイム》は、今弾で登場したカードの中でもっとも活躍を見せたメタクリーチャー。

 《全能ゼンノー》や《レク・シディア》のような「クリーチャーは出たターンに攻撃できない」タイプの制限を課すメタ能力を持っていますが、常在型能力ではなくトリガー能力で継続的に「このターン中攻撃できない」状態を付与するため、クリーチャーが出た後で除去されても攻撃ロックが残るのが大きな強みです。

 相手のコスト踏み倒しに反応するドロー能力も広範囲・どちらのターンかすら問われないため誘発する機会が多く、「踏み倒し対策」とまではいかないものの本筋の能力のおまけとしては十分以上です。

 下面の呪文で盤面を止める動きが取れるのもなかなかに強力で、1枚のカードから先置き・後撃ちのどちらでも攻撃を止められるのはツインパクトならではの良さ。

 《その子供、可憐につき》と役割は被るもののラッカ系基盤の構築に投入してもよく、水絡みのデッキでは定番のメタクリーチャーになりそうです。

《極智呪文「ゼンブレイン」》、《配球の超人/記録的剛球》

 どちらも【5cザーディクリカ】で採用候補に挙がるカード。この両者を結びつけているのが《ブレイン・スラッシュ》です。

 3ドローして1枚捨てるルーティング能力でリソース拡充も狙える蘇生札で、ルーティングは単に手札を入れ替えるだけでなく枚数が増やせるため、やや不安のあったハンドリソースを補えるカードとして大活躍。

 このカードを採用した【5cザーディクリカ】が最初に登場した時には《灰燼と天門の儀式》3枚とこのカード1枚を採用した形でしたが、注目されて以降はどんどん採用枚数が増えていき、今や《ブレイン・スラッシュ》4枚のみの構築も登場しているほどです。

 《極智呪文「ゼンブレイン」》はS・トリガー・プラスで手札の水のコスト6以下の呪文を唱えられるドロースペル。

 こちらも《ブレイン・スラッシュ》と合わせてリソース補填に役立ち、S・トリガー・プラスが発動すれば手札から《ブレイン・スラッシュ》や《ナウ・オア・ネバー》、《ドンドン火噴くナウ》といった呪文を唱えられます。

 ビートダウン以外には単なる《ネオ・ブレイン》なのでやや防御的な選択肢ではあるものの、ハンデスデッキに対してリソースを抱えるカードとしても使えるため、メタゲーム次第で採用されるカードです。

 《配球の超人/記録的剛球》は初動付きのツインパクト。

 マナ加速としてはシンプルな2マナ1ブースト呪文ですが、上面が確定マナ送り持ちでコスト8のクリーチャーということで、序盤にプレイしておくことでトリガー《ブレイン・スラッシュ》を受け札として換算しやすくなります。

 《フェアリー・ミラクル》と入れ替える形で2枚程度採用される場合がありますが、これまたやや後ろ向きな選択ではあるので、ビートダウンデッキが多いメタゲームで採用したいカードです。

《ド:ノラテップ》

 直近のオリジナル環境で急激に評価を伸ばしている【アビス】の最新初動枠。

 五種族に配られたアシスターサイクルは一撃奪取(Re:奪取)サイクルの五種族版といった趣で、そのアビス代表が《ド:ノラテップ》です。

 最初期に採用されていた《Re:奪取 ブラッドレイン》はデッキからアビスの枚数が減ってしまうのが難点でしたが、それがノワールアビスになれば強力無比。《邪侵入》と合わせて3ターン目にコスト4アビスをプレイするパターンがかなり安定するようになりました。

 アシスターサイクルはクリーチャーを召喚しようとするたびに軽減するかしないかを選べるようになっており、「ターン最初の」という縛りがあった一撃奪取よりもかなり融通が効くテキストに。

 たとえば《ド:ノラテップ》がすでにバトルゾーンにいる状態で3マナあれば2マナから1マナ軽減して2体目の《ド:ノラテップ》→2体目の効果で1軽減して《レター・ジェンゲガー》、というような動きが出来たり。

 《アビスベル=ジャシン帝》と《ド:ノラテップ》が揃っている状態で《ド:ノラテップ》の軽減を使わずに1マナで《邪龍 ジャブラッド》をアビスラッシュさせ、デッキトップから《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》が墓地に落ちたら《ド:ノラテップ》の軽減を乗せて1マナでアビスラッシュさせたり。

 《アビスベル=ジャシン帝》の効果でアビスラッシュさせても後続を1軽減できるようになるため4マナ以上のクリーチャーをアビスラッシュさせるのであれば実質的にノーコストで1打点増やしたような格好になるなど、強力なカードが揃うアビスのコスト4域とのくっつきが非常に良好です。

 リソースを増やすカードではないので終盤のトップデックに弱い側面は否めないものの、それを補ってあまりある優秀さです。

「深淵の邪襲」

 この度新たな商品シリーズとして発売されたスタートWIN・スーパーデッキ。

 現在も環境で活躍中の【黒単アビス】のキーパーツを要所で取り入れつつ、今シーズンの新ギミック・「メクレイド」も存分に楽しめる構成となっています。

 メインとなる新ギミックを紹介するスターターとして完成度が高いだけでなく、《絶望と反魂と滅殺の決断》などのSRもしっかり採用されていたりと再録内容も豪華。スーパーデッキの名に恥じない完成度です。

 そんな「深淵の邪襲」には新カードも5種収録。中でも《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》は早速実績を残しています。

《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》

 上面が登場時に-4000のパワー低下を2回振り分ける変則的な《撃髄医 スパイナー》のような能力を持つトリガークリーチャー、下面が2マナで-4000のパワー低下を放つ小回りの利く除去呪文。

 S・トリガーとしての性質も十分に確保しつつ、呪文面が汎用性の高い小型除去呪文であることが非常に重要。軽量除去が追加されることでメタクリーチャーへの耐性をさらに引き上げてくれます。

 上下に共通することですが除去の射程になっているパワー4000は現代デュエル・マスターズにおいてひとつのボーダーラインで、《とこしえの超人》や《U・S・A・BRELLA》、《ボン・キゴマイム》に《奇天烈 シャッフ》など、厄介なメタクリーチャー陣を軒並み範囲に収めています。

 《撃髄医 スパイナー》との比較では基本的には《撃髄医 スパイナー》に軍配が上がるものの、先述した通りパワー4000が2体並んだ盤面を綺麗に処理できるのは《ドアノッカ=ノアドッカ》にしかないメリットです。

 また、《撃髄医 スパイナー》はSSTによる強烈なカウンター性能を持っており、特に速度面では太刀打ちできない【アポロヌス】に対して「十分な墓地が確保できれば」という但し書き付きではあるものの捲り目を残せるなど、受け札としての強力さが魅力。

 対して《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》は本体がアビスを持っていて《レター=ジェンゲガー》の邪魔をせず、下面の除去も2マナで主要なメタクリーチャーを軒並み破壊できるうえに《ド:ノラテップ》の軽減対象になるため状況次第でさらに取り回しが良くなる、デッキ全体との噛み合いの良さが大きなメリットです。

 基本的には《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》の方がデッキとしての強度が高くなりますが、ビートダウンデッキを意識したいメタゲームが形成されているのであれば《撃髄医 スパイナー》を優先的に採用するような形になるでしょう。


Tier1

サガループ【Tier1】



 多少の浮き沈みはありながらも常に環境最上位の立場をキープし続ける、現在のデュエル・マスターズを定義するコンボデッキ。

 現在主流となっている《コダマダンス・チャージャー》《蒼神龍ヴェール・バビロニア》を採用した【サガループ】は、リソースを減らさず動けるカードが多く採用されていてメタカードや長期戦への耐性が高く、フィニッシュプランが実質的に《超神星DOOM・ドラゲリオン》1枚で完結しているため明瞭そのもの。

 もちろん道中の分岐は無数に存在するものの、全体としては癖がなく扱いやすい部類にあたります。

 その一方で、平均成立速度はやや遅め・受けは蘇生札に依存しているため墓地対策を添えてのビートダウンには基本的に対抗手段がほとんどなく、メタカードでのズラしと4〜5ターンでのビッグアクションを同時に押し付けてくる相手はやや苦手としています。

 また、直近の環境では《サイバー・K・ウォズレック》と《蝕王の晩餐》の追加ループギミックを採用した水闇、またはそこに火文明を加えた【サガループ】が爆発的に増加中。

 こちらの利点は《ウォズレックの審問》で相手のメタを先んじて潰しつつハンドキープに合わせて展開を作れることと、フィニッシュパーツの汎用性が全体的に高く、「コンボ専用」のカードにゲームを左右されづらいこと。その分コンボパーツをデッキに多く搭載できるため、妨害されずに《絶望神 サガ》ループに突入できれば安定してフィニッシュまで持ち込めることなどが挙げられます。

 《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》のような置物にやや弱いものの、最大手のDOOM型にはあまり有効ではないこともあって、噛み合わせのいいデッキ以外での採用はかなり減ってきている現環境。

 《「敬虔なる警官」》を避けるために採用されたコスト3のメタカードに対して《ウォズレックの審問》が後手からでも間に合い、着地してからも《「…開けるか?」》や《超英雄タイム》、《勝熱と弾丸と自由の決断》といった呪文で積極的に除去していけるため、DOOM型を重く見た構築に対して強く出やすいのが魅力です。

 先に少し触れた《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》は呪文シナジーを活かしやすい軽量除去呪文で、なおかつ上面もなかなか優秀な受けトリガー。

 《「迷いはない。俺の為すことは決まった」》に加えて2〜3枚のトリガーが追加されることで単純な打点で貫通される展開がさらに減り、ビートダウンデッキに対してもこれまで以上に渡り合えるように変化しています。

 先述した通り、DOOM型とダンタル型では有効な対策が微妙に異なり、しかもどちらも環境の最前線を張れるレベルで強力。

 今後はメタゲームにおける【サガループ】の流行にも着目しながらデッキを選択していく必要がありそうです。


赤単我我我ブランド【Tier1】


 【サガループ】と共に双璧を成す、オリジナル環境のビートダウンデッキ代表選手です。

 《烈火大聖 ソンクン》と《U・S・A・BRELLA》という環境への通りがいい2体のビートジョッキーと、この両者に加えて《“罰怒”ブランド》や《我我我ガイアール・ブランド》ともくっつきのいい《ダチッコ・チュリス》を採用した構築が現在のスタンダード。

 やや重めのカードが増えたことで速度の面ではこれまでより少し遅くなっているものの、1枚1枚のカードパワーが向上してデッキの強度が上がっているほか、全体のコスト・パワーラインが向上しているため《「敬虔なる警官」》や《九番目の旧王》といった対策カードを乗り越えやすくなっています。

 《烈火大聖 ソンクン》は攻撃時と味方の被破壊時にシールドブレイクかクリーチャー除去かを選んで使える4マナSA。単純にW・ブレイカーとして機能するため打点効率が優れているのはもちろんボードの取り合いにも対応でき、シンプルなカードパワーに優れるクリーチャーです。

 《U・S・A・BRELLA》は相手のコスト4以下のカードを手札以外から出せなくするメタクリーチャー。【サガループ】に対する明確な回答で、自分のターン中にも機能するためこのクリーチャーを添えて打点を形成すればかなり安全にフィニッシュへと持ち込めます。

 《烈火大聖 ソンクン》は味方が破壊された時のシールドブレイクで、《U・S・A・BRELLA》はコスト4以下の呪文に選ばれない能力で、それぞれ違った角度から除去に抗っていけるのも優秀。盤面を取ってくる動きに強く、タメを作る動きの裏目を小さくしてくれます。

 ピンポイントでの対策はいくらでも考えられるものの、その手のカードは概して【サガループ】や【5cザーディクリカ】といったそのほかの上位デッキに対してほとんど有効に働きません。

 対策カードを採用できる枠は限られますし、そこまで採用しても突破しうるだけの馬力を持ったデッキです。


Tier2

5cザーディクリカ【Tier2】


 コンボ、ビートダウンの次に来るのは、コントロールデッキ代表・【5cザーディクリカ】。

 《龍風混成 ザーディクリカ》のカードパワーに全幅の信頼を寄せたデッキで、《ナウ・オア・ネバー》を起点として4ターン目に《ロスト・Re:ソウル》を押し付けたり、各種蘇生トリガーと組み合わせて相手ターン中に大展開を作り上げてカウンターしたり、はたまた除去カードや《お清めシャラップ》を使い回してゲームをコントロールしたり。

 ターン終了時のドロー+5500火力の制圧力も非常に高く、中長期のレンジにおいては他に並ぶもののないパワーで相手を圧倒していくデッキです。

 《ブレイン・スラッシュ》加入のインパクトは大きく、先立って述べた通り今や3枚、4枚の採用は当たり前。

 汎用性の高い蘇生トリガーでありながら、これまで《龍風混成 ザーディクリカ》が機能しはじめるまでは難を抱えていた手札リソースを補填するカードでもあり。《天災 デドダム》との相性が抜群に良く、うっかり生き残った状態でこの呪文をプレイできれば手札も盤面もみるみる強くなっていきます。

 光・火の枚数は減ってしまうものの、そもそも《フェアリー・ミラクル》を初動に採用せず、《黒豆だんしゃく/白米男しゃく》や《配球の超人/記録的剛球》に差し替えた構築が増加しています。

 序盤に大型クリーチャーを墓地に置いておくことで、早いうちから蘇生札有効トリガーにできるのがツインパクト初動のメリット。

 もちろん文明を揃えることへの依存度も下がっているため、《ドンドン火噴くナウ》が使える5マナ、あるいは《龍風混成 ザーディクリカ》を召喚する7マナまでに必要な文明が揃えば十分機能する構築になっています。

 また、蘇生札の強化を受けてさらに輝きを増しているのが《聖魔連結王 ドルファディロム》です。

 単色クリーチャーが主体のアグロデッキはもちろん、環境で主流なメタクリーチャーは軒並み多色ではないためメタビートにも刺さり、呪文ロックは意外と呪文への依存度が高い【サガループ】に対してかなり有効。

 単純に盤面をスイープしながらのSA3打点という決定力の高さもあり、早期の着地がゲームの趨勢を決める対面は少なくありません。《灰燼と天門の儀式》が減って少なくなった火文明・光文明を補えるカラーリングも優秀で、この手のデッキのフィニッシャーとしては異例の3枚採用もちらほらと見えはじめています。

 大きく有利の付く対面はそれほど多くないものの、大型ハンデスの一貫性の高さから、極端に苦手なデッキというのも少ないのがこのデッキ最大の魅力。

 【サガループ】や【青魔導具】といったコンボデッキは不得手な相手ではあるものの噛み合い次第では十分に戦える範疇で、相手が少し展開でつまずけば簡単に足元を掬えるカードパワーを有しています。

 限りなくTier1に近いですが、再現性と押し付ける動きの強さにはなんだかんだと不安があることからTier2に。


 

メタジャオウガ【Tier2】


 《ボン・キゴマイム》の登場で一気に躍進を遂げたメタクリーチャーを主軸とした【アナカラージャオウガ】のバリエーションのひとつ。

 以前環境に存在した【メタジャオウガ】は展開補助を採用せず純粋にメタクリーチャーとリソースカードで展開していく形でしたが、現在活躍しているのは《キユリのASMラジオ》を展開補助カードとして採用し、ここから捲れるカードの出力を強く意識した軽量クリーチャー主体の構築です。

 メタクリーチャーで相手の出鼻を挫いた後は極力グダグダとゲームを引き延ばさず、4投された《CRYMAX ジャオウガ》に加えて追加で採用される1〜2枚の《幻緑の双月/母なる星域》で素早くゲームを畳みにかかります。

 見た通りに仕事するビートダウンデッキ対面はもちろんのこと、横並べデッキが苦手なマッハファイターによる盤面マウントをが抑え込み、【5cザーディクリカ】の「ネバーザーディロスト」も解決後に踏み倒し誘発の1ドローをもらえるため手札2枚からスタート可能……と、攻撃ロックとドロー能力の汎用性の高さで腐る対面がない《ボン・キゴマイム》。

 これまで面除去トリガーでシールドに頼るしかなかったビートダウンデッキを、《キャディ・ビートル》と《ボン・キゴマイム》の2枚看板で先置きのメタから対策していける点もデッキとしてのセールスポイントのひとつに挙げられるでしょう。

 弱点を挙げるとするのであれば、リソース面を《Disジルコン》や《天災 デドダム》、それらを踏み倒す《キユリのASMラジオ》に依存しているため、安定して手札枚数を増やせるアクションがほとんどない点でしょうか。

 特に《Disジルコン》や《キユリのASMラジオ》は手札以外の場所から出しているため《U・S・A・BRELLA》や《とこしえの超人》を出されるだけでリソースは先細りに。

《絶望と反魂と滅殺の決断》があれば効率よくこれらのクリーチャーを除去できるため、ハンドキープには注意しておきたいところです。

 また、盤面処理をするのも意外と苦手分野。《樹界の守護車アイオン・ユピテル》+《SSS級天災 デッドダムド》や《終末王秘伝オリジナル・フィナーレ》といった除去手段が採用されづらいため、メタに掛からないアクションでテンポよく横並べされるだけでもかなりのプレッシャーがかかります。

 スピードアタッカーや進化クリーチャーによるタイムラグのないフィニッシュや踏み倒しを活用した展開ギミックが、ミッドレンジはおろかコントロールデッキでも常識となった現在のデュエル・マスターズにおいて、《ボン・キゴマイム》のメタ性能は破格。

 メタクリーチャーを主体としたデッキの宿命としてメタゲームとの噛み合わせには左右されてしまうものの、汎用性に富んだ面々で構成された【メタジャオウガ】は今後も活躍し続けてくれそうです。


アビス【Tier2】


 直近2週間ほどで急速に勢力を伸ばした【アビス】。

 当初は除去されないクリーチャーたちでビートダウンを押し付けるのがメインのゲームプランでしたが、追加パーツを取り入れるたびに徐々に構築が進化し、今ではハンデス・除去を主体にゲームを掌握しながら《アビスベル=ジャシン帝》+《邪龍 ジャブラッド》の鋭角なフィニッシュでゲームを畳むミッドレンジデッキへと変貌。

 ゲームレンジの可変性が非常に高く、最速3ターン目の《アビスベル=ジャシン帝》着地から4ターン目にゲームを決めにいく展開があれば、《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》で出鼻を挫いて《絶望と反魂と滅殺の決断》でリソースを削り取りつつ《レター=ジェンゲガー》で手札と墓地を溜め込んでじっくり戦う展開も見込めます。

 墓地メタに対しても、メタクリーチャーは大量に採用された除去で対応し、墓地リセットは《レター=ジェンゲガー》を盤面に維持したり、テンポよく墓地を肥やせる《邪侵入》を手札に抱えておいたりと、プレイング次第でどうとでも乗り越えられます。

 速度と採用できるカードの都合上【サガループ】や【アポロヌス】はやや厳しいものの、それ以外の相手に対してはひと通り戦えると言っても差し支えはないでしょう。

 構築にバリエーションを持たせられる程度にはカードプールが広がり、今後ももうしばらくは強化が約束されているため将来性も◎。

 元々強いテーマではありましたが、いよいよもって主人公のデッキたるに相応しい風格が漂いはじめています。


青魔導具【Tier2】


 スペルコンボの老舗、【青魔導具】。【赤単我我我ブランド】や【アポロヌス】といった大幅な不利の付くビートダウンデッキがTop層にいる中でも上位を保っているのは、流石という他ありません。

 構築次第ではあるものの【サガループ】や【5cザーディクリカ】、アナカラー系統といったデッキに対しては有利と言ってしまってもよいでしょう。《卍 新世壊 卍》がもたらす妨害耐性や継続的なリソースによって4〜5ターンでの《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》達成が狙いやすいのはもちろん、その先を見据えたゲームプランも簡単に組み立てられます。

 その一方で、自分より早いビートダウンデッキは軒並み苦手。

 サンプル構築では《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》2枚以外をほとんど自分の動きに割いた構築を挙げていますが、ここに環境に合わせて受け札を採用するのがオーソドックスな形です。

 受け札の候補としては《終末の時計 ザ・クロック》《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》、《零分後の世界》あたり。

 《終末の時計 ザ・クロック》は相手の状況いかんに依らず、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》のようなフィニッシャーまで無傷で止められるため受け札としての信頼性は抜群。クセが少なく使いやすいため、採用率もダントツです。

 一方で自分の動きには一切寄与せず、盤面もパワー3000のクリーチャーが増えるだけでさして変わらないのが弱点。踏ませた返しに勝ちに行ける体勢が取れなければそのまま押し切られます。

 《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》は手札からのプレイも視野に入る面処理トリガーですが、コスト4以下の呪文ということで《U・S・A・BRELLA》が除去できず、破壊除去なので《烈火大聖 ソンクン》が横に添えられるだけで手痛い反撃を受けてしまいます。

 メタクリーチャーを多用するデッキに手打ちできるメリットがあるため採用する理由自体はあるものの、受け札の最大の役割対象とも言える【赤単我我我ブランド】に腐る場合があるのはいただけません。現在の採用率は有意に下がってきています。

 《零分後の世界》はカードを1枚引いて1枚捨てたのち、合計コストが捨てたカードのコスト以下になるように相手のクリーチャーを手札に戻すバウンス呪文。水文明版の《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》とも言えるカードです。

 手札の総数が減らず、墓地にドルスザクや《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を送り込みながらクリーチャーを除去できる点が強力です。いったん盤面から退かせるため序盤に踏み抜かれても仕事ができるのは明確なメリットでしょう。

 ただしコストは重く、手打ちは基本的に選択肢に入りません。採用率はそれほど高くありませんが、筆者個人としては注目している1枚です。

 総合力を見てTier2に置いているものの、相性差がかなりハッキリ出るデッキということで、メタゲームによる浮き沈みの激しいデッキタイプであることはこれまでの活躍が証明しているとおり。

 使用する際は周辺のメタを意識する必要があるでしょう。


アポロヌス【Tier2】


 環境の焦点が3ターン目から4ターン目に移行しつつある現環境をバッサリと切り捨てる、破壊力に特化した3ターンリーサルデッキです。

 墓地に意識が向きがちな現環境では手札からの展開に対するガードがかなり低く、現環境では《カチコミ入道<バトライ.鬼>》の優秀さも相まってハンデスと強制タップイン・誘発型の攻撃禁止付与以外の妨害ではまともに止まりません。

 ハンデスに対しては《進化設計図》による大規模リソースで被害を緩和できたり、強制タップインはそもそも3マナ以降にしかいないため先手3ターン目には間に合わなかったりと、乗り越える手段はかなり豊富です。

 トリガーによる受けも機能しますが、被害をこうむらず受けられるのは《終末の時計 ザ・クロック》や《B.F.F.モーメント》、シールド追加など一部のカードに限られます。他のデッキとの兼ね合いも考えるとあまり枚数は採用しづらいですが、ある程度まとまった数を採用できていなければそもそもうっかり貫通してしまうことも多く、現環境の通りは抜群と言えるでしょう。

 墓地対策とリソース管理を兼ねられる《パーリ騎士の心絵》を自由枠に採用した構築が多く見られますが、この枠は軽量打点とメタクリ除去を担いつつ進化設計図で回収できる《ツクっちょ<メイ様.Star>》やミラーに強いものの火文明がやや気になる《SMAPON》、色事故に強い《新世界王の思想》など、様々なカードが採用候補。

 抜けて強いと言えるカードはないため、メタゲームに合わせて採択しましょう。


Tier3

4c邪王門【Tier3】


 【赤単我我我ブランド】や【アポロヌス】には強いものの、全体としてはやや厳しい立ち位置にある【4c邪王門】。

 【サガループ】との直接対決が厳しいのはもちろんですが、【サガループ】のトレンドに合わせて《とこしえの超人》を添えて殴り切るデッキが環境上位を席巻しており、攻守ともに主軸である《百鬼の邪王門》を活かしづらい局面が増えているのが環境上最大の難点でしょう。

 【サガループ】の天下が続く限りは「有力な選択肢のひとつ」にとどまりそう、というのが率直なところです。


アナカラーオービーメイカー【Tier3】


 基盤をほとんどそのまま流用した【メタジャオウガ】が第一線で活躍しているため、現環境ではやや活躍が難しい印象。

 主張点はもちろん《十番龍 オービーメイカー Par100》の有無ですが、現環境ではメインの役割対象であった【4c邪王門】の減少、《ボン・キゴマイム》や《絶望と反魂と滅殺の決断》といった強力な闇・水単色デッキの採用にかかる制約などを鑑みるとデメリットがメリットに勝る印象です。

 


アナカラージ・ウォッチ【Tier3】


 全体としてコントロールに寄った【アナカラージャオウガ】のバリエーションがひとつ。

 《終末の監視者 ジ・ウォッチ》のフタ性能自体は現環境でもトップクラスに高いものの、防御面にやや不安あり。

 カウンター性能が《流星のガイアッシュ・カイザー》に依存しており、4〜5ターン目にビッグアクションを押し付けるのも難しいため、踏み倒しによる展開を作ってこないビートダウンデッキに対して「受けて返す」展開を作りづらいのが大きなネックです。

 手撃ちでも仕事がある《九番目の旧王》でビートダウンを見る構成が一般的でしたが、【赤単我我我ブランド】の《烈火大聖 ソンクン》や《U・S・A・BRELLA》の一般化で-3000では対処しきれない場面が増えているのも向かい風。

 早期の押し付けプランがないのはビートダウンだけでなく、【5cザーディクリカ】や【アビス】のような中速以降デッキ全般とやり合う上でもかなり重い懸念点だと言えるでしょう。

 総じて環境のトレンドとの噛み合わせが悪い印象です。活躍の時は今ではないかも。


アナカラーハンデス【Tier3】


 《有象夢造》と《絶望と反魂と滅殺の決断》でハンデスクリーチャーとメタクリーチャーを蘇生し続けて相手のリソースを刈り取る【アナカラージャオウガ】のバリエーション。

 軽量ハンデス自体の通りはなかなか悪くない環境で、特に序盤にリソースを抱えづらい【5cザーディクリカ】に対しては【アナカラー】系デッキの中でもかなり有利な部類です。

 《秩序の意志》さえ抱えられればそれなりにビートダウンデッキにも対処可能ですが、逆にこれがなければ一時凌ぎのG・ストライクしか受け札がないため、防御力はかなり低い部類だと言えるでしょう。

 また、アドバンテージの大部分を《有象夢造》と《キユリのASMラジオ》に依存しているため《とこしえの超人》と《U・S・A・BRELLA》に対処できないとかなり厳しいのは他の構築と共通です。

 特に《U・S・A ・BRELLA》は《秩序の意志》も通らない天敵です。《絶望と反魂と滅殺の決断》の切りどころには要注意。


ラッカ「正義星帝」【Tier3】


 《エヴォ・ルピア》と《スロットンの心絵》、《「正義星帝」<鬼羅.Star>》と《「正義星帝」<ライオネル.Star>》がタッグを組んだドリームチームデッキです。

 メタクリーチャーの採用枚数はそこそこに抑えて最低限の時間稼ぎと割り切り、ドローソースを駆使して手札に弾丸を確保。

 4〜5ターン目に2種の「正義星帝」による踏み倒しを連鎖させて一気に打点を形成して押し切るビートダウンデッキです。

 爆発力は抜群で、打点生成は得意分野。《奇天烈 シャッフ》《単騎連射 マグナム》を添えて過剰打点でのワンショットを叩き込めるため、受け主体のデッキに対しては非常に有力です。

 ビートダウンデッキに対しても《終末の時計 ザ・クロック》を直接踏ませるか、《スロットンの心絵》を起点に展開を連鎖させてから《「正義星帝」<鬼羅.Star>》で《終末の時計 ザ・クロック》を踏み倒すかすればターンを貰えるため、あまりある手札から打点を押し付けてカウンターを狙えます。

 理論上は非常に強力なデッキではあるものの、実際には不安定な部分がいくつかあるのが最大のネックでしょう。

 ドローソースが大量に搭載されているため初動でもたつくことはあまりありませんが、動き出した後の過剰打点生成にはトップ運がある程度絡むことが多いです。また、受けも踏ませればカウンター濃厚とはいえ6〜7枚程度。期待値としては7〜8割ほどを見込めますが、手札状況やタイミング次第で無効トリガーになることまで考慮すると、言うまでもなく貫通される時はあっさりと貫かれます。

 また、メタカードも最低限の採用なのでコンボデッキに対しては基本的には純粋な速度勝負。《エヴォ・ルピア》を引けて4ターン、そうでなければ5ターンと決して速いデッキではないため、分の良い勝負と言えるかは微妙なところでしょう。

 進化先・タマシード・ドローソース・受け・メタカード・打点要員・詰め札と、デッキの要素が多い分他のデッキと比べても噛み合いを求められる要素が多いのがこのデッキの弱点と言えそうです。


環境のまとめと今後の展望

今まで

 環境の中心は【サガループ】・【赤単我我我ブランド】の2大巨頭。

 【メタジャオウガ】や【5cコントロール】がトレンドに合わせて割り込んでくることはあるものの、基本的にはこの両デッキが明確なTier1です。

 これらのデッキはどちらも対策の不十分なデッキに容易く打ち勝つ速度と決定力を持ち合わせながらも、コンボデッキとビートダウンデッキ、それぞれに対策手段が異なる厄介な構図を形成しています。

 特に【サガループ】はメタを用意できなければ簡単に負けるにもかかわらずメタを貼られても乗り越えるだけのパワーを持っており、文字通り環境を定義し続けているデッキ。

 最近はメタの方向性がDOOM型に寄って来たこと・《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》で基盤が強化されたことからダンタル型が大躍進を遂げており、【サガループ】の中でも違ったメタの方向性が要求されはじめています。

 ただし、【サガループ】も【赤単我我我ブランド】も、いずれのデッキも最低限の対策や受け札は採用していることもあり最速にオールインした構築は非常にハイリスク。きっちりと勝ち切る・中長期戦も戦い抜けるパワーの高いカードを採用した構築が主流となっているため、全体として環境はやや低速化傾向です。

 こうなれば、ガチガチに受け切る・コントロールし切ることを狙うのは得策ではありません。この2デッキを取り巻く周囲のデッキは、メタカードで最低限相手の動きをズラしつつも、4ターン目や5ターン目にはビッグアクションを叩きつけられるデッキが大部分を占めています。

 逆に、遅めのデッキの中でもある程度のターンで押し付ける動きを取れないデッキはやや厳しい立ち位置にあると言えるでしょう。

 また、その流れに逆らうように速度を追求して成功を収めたのが【アポロヌス】。

【5cザーディクリカ】のような一部のデッキ以外は先手3ターン目に飛び出してくる《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》をまともに受けられません。

 3ターンキルが狙えるデッキはオリジナルだと稀なため他に同じような思想のデッキが出てくる可能性はそれほど高くありませんが、アプローチのひとつとして興味深いですね。

これから

 現在のメタゲームは高い次元でバランスが取れており、なかなか環境を崩しにかかるようなデッキは想像しにくい、と言うのが正直なところ。

 少し前までのTier最上位はコンボ(【サガループ】)<ビートダウン(【赤単我我我ブランド】・【アポロヌス】)<受け(【5cザーディクリカ】)<コンボ……の3すくみの中で受けデッキの部分だけが優位性に乏しかった印象でしたが、《ブレイン・スラッシュ》型【5cザーディクリカ】の開拓や【アポロヌス】の増加によって受けデッキの立ち位置が向上し、大枠として3すくみの形へと回帰しつつあります。

 6月のアビス・レボリューション第2弾「忍邪乱武」リリースまではこの形を保ったまま環境が動いていくのではないでしょうか。

おわりに

 というわけで、5月のオリジナル環境について解説いたしました。

 使ってみたいデッキは見つかりましたでしょうか?

 この記事が皆さんのオリジナル環境に対する理解への一助となれば幸いです。

 それでは次回、5月のアドバンス環境解説記事でまたお会いしましょう!

2023年6月の記事はこちら!

アドバンス環境はこちら!

毎週のメタゲーム解説はこちら


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