こんにちは!垢BANチキンです!
今回は、オリジナルフォーマットの【5cバラモルド】の紹介です。
CS上位入賞で話題になっている、いかにもビッグマナらしい豪快な動きが可能なデッキタイプです。
ぜひ最後までお付き合いください!
目次
【5cバラモルド】デッキリスト
今回はこのリストを基に解説を進めていきます。
従来の【5cバラモルド】は、コントロール要素は控えめで、とにかくマナを溜めて大型クリーチャーの展開を狙う【5cディスペクター】の延長のような構築になりがちでした。
いわゆるターボデッキと言われるもので、自発的なアクションが遅い上に相手への妨害もほとんど行わないため、【墓地退化】などのソリティアデッキがかなり厳しく、環境デッキとは言い難い印象があるかと思います。
しかし、環境トップのデッキに対して通りがいい《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》+革命チェンジのギミックを採用することによって、盤面のコントロールが可能なデッキへと変化しました。
《百族の長 プチョヘンザ》を活かして、【赤単我我我】の盤面を一掃したり、【アナカラー墓地退化】の《死神術士デスマーチ》をタップインさせて退化コンボによるワンショットを防ぐのが主な狙いです。
加えて、これらがすべて多色なので、メインのマナブーストである《獅子王の遺跡》の多色マナ武装を邪魔しないため、かなりデッキと噛み合っているギミックと言えるでしょう。
今回紹介するリストでは、フィニッシュのフタとして《聖魔連結王 ドルファディロム》を2枚採用しています。
《Volzeos-Balamord》のワールドブレイクは強力ですが、ほとんどトリガーをケアしないまま一気にリソースを与えてしまうため、【5cザーディクリカ】などにシールドトリガーから逆転されてしまうケースがあります。
また、それらをケアしようともたもたしていると、相手に回答を引かれて状況が悪くなる可能性も考えられるので、なるべくカード単体で完結しているトリガーケアが欲しいと個人的には感じました。
そのため、《獅子王の遺跡》から4→8のマナカーブで召喚可能で、単体性能が非常に高い《聖魔連結王 ドルファディロム》にその役割を持たせています。
マナが少ない段階で【赤単我我我】に攻め込まれて《霊宝 ヒャクメ-4》を踏ませた際、《Volzeos-Balamord》より1マナ軽く切り返せるという点もポイントで、見かけによらず痒い所に手が届くカードです。
【5cバラモルド】特徴
GSと《霊宝 ヒャクメ-4》による強固な受け
GSが合計13枚採用されているため、【赤単我我我】の《我我我ガイアール・ブランド》や、【JO退化】の《未来王龍 モモキングJO》による連続攻撃を高確率で止めることができます。
1ターンでも耐え凌いでしまえば、《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》+《百族の長 プチョヘンザ》による盤面制圧を狙えるため、あくまでも『その場しのぎ』になりがちというGSの特性をうまく活用できていると言えます。
攻める側は打点を溜めると裏目が多いため、GSをケアするためにあらかじめ盾を刻んで、GSが効かないタイミングで先に踏み抜いておくというのが鉄板の対抗策ですが、そこに《霊宝 ヒャクメ-4》がぴったりです。
ブロッカー+マナブースト+ハンデスで相手のプランを歪ませ、あわよくば《Volzeos-Balamord》の早期着地でカウンターを決めることができます。
溜めるプランに対してGS,刻むプランに対して《霊宝 ヒャクメ-4》というように、受けのギミックがそれぞれ綺麗に噛み合っているのが特徴です。
さらに加えて、《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》のトリガーも強力で、踏ませた返しに《百族の長 プチョヘンザ》にチェンジして盤面を切り返すことができます。
攻める側がこれらの受けをすべてケアしきるのは難しいため、総じて受けがしっかりしているデッキです。
《獅子王の遺跡》によるマナ加速
4→8というマナのジャンプアップのおかげで、《Volzeos-Balamord》特有の動き出しの遅さをカバーできています。
相手が《お清めシャラップ》や《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》をケアしてややスピードを落としている隙に打ち込むことで、相手の準備が整う前にフィニッシャーの召喚が狙えます。
今回紹介しているリストであれば、《聖魔連結王 ドルファディロム》や、しっかり3枚採用している《百族の長 プチョヘンザ》といった8コスト帯のカードでスムーズに盤面を制圧することができます。
メタカードをケアしないプレイとメタカードをケアしたプレイそれぞれにリスクを付けることができるのが、メタカード+《獅子王の遺跡》という構造の強みと言えるでしょう。
また、マナが多ければ多いほど1ターンにプレイできるカードが増えるため、《地龍神の魔陣》や《天災 デドダム》,《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》といったサーチカードの強みを存分に発揮しやすいのもポイントです。
《Volzeos-Balamord》はマナからも召喚できるため、《獅子王の遺跡》でマナを伸ばす価値がかなり高いデッキです。
【5cバラモルド】カード解説
採用カード解説
《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》
【 クリーチャー 】
種族 アウトレイジ・ドラゴン / ヒューマノイド / 文明 水/火/自然 / パワー5000+ / コスト5
■マッハファイター
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から5枚を見る。そのうちの1枚を相手に見せてから手札に加え、残りを好きな順で山札の下に置く。こうして見せたカードが火または自然なら、クリーチャーを1体選び、手札に戻す。
■革命2:自分のシールドが2つ以下なら、自分のシールドゾーンにあるこのクリーチャーに「S・トリガー」を与える。
■革命0:自分のシールドが1枚もなければ、このクリーチャーのパワーを+10000し、「スピードアタッカー」と「T・ブレイカー」を与える。
このデッキを環境レベルまで押し上げた要因です。
盾から踏ませても手札からプレイしても強いため、とにかく万能な働きをしてくれます。
特に【アナカラー墓地退化】に対して強力で、相手が初動として召喚してきた《天災 デドダム》や《Disジルコン》を踏み台に、《百族の長 プチョヘンザ》に革命チェンジすることで盤面にフタをすることができます。
それをケアして《エマージェンシー・タイフーン》や《地龍神の魔陣》でやや遅めなゲームプランを取ってきた場合は、《獅子王の遺跡》で一気にスピードを上げて、《百族の長 プチョヘンザ》を召喚するのが狙いです。
最近流行している【赤緑アポロ】にも有効で、ランデスこそ受けてしまうものの、返しのターンに《百族の長 プチョヘンザ》で盤面を制圧できるため、相手の侵略に《轟く侵略 レッドゾーン》が絡まない場合は有効なトリガーになります。
マナが多いほどサーチの旨味も増すため、大量のマナを用意できるこのデッキとかなり相性がいいカードです。
《聖魔連結王 ドルファディロム》
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / エンジェル・コマンド / デーモン・コマンド / 文明 光/闇/火 / パワー13500 / コスト8
■EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く。)
■スピードアタッカー
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、相手の多色ではないクリーチャーをすべて破壊する。
■相手は多色ではない呪文を唱えられない。
《Volzeos-Balamord》のフィニッシュを支えるカードです。《獅子王の遺跡》から綺麗に繋がるため、マナブーストの価値をより一層高めることができます。
相手に先に盤面を展開されている場合、《Volzeos-Balamord》では盤面に干渉できないためフィニッシュが遅くなりがちなので、一度盤面をリセットするカードは重宝します。
EXライフによって場持ちがいいのもポイントで、あらかじめ場に出しておいても除去されずに生き残るパターンがよくあるので、そのまま《Volzeos-Balamord》に繋げて素早くフィニッシュに移ることができます。
他にも、【アナカラー墓地退化】の呪文を縛ってキルターンを遅くさせたり、【赤単我我我】に対して《霊宝 ヒャクメ-4》からの強烈なカウンターができたりと、環境デッキへの刺さりがいいのもポイントです。
たとえ相手のデッキへの刺さり具合が甘いとしても、単体のカードパワーが高いこのカードが4~5ターン目にポン置きされるのは脅威なので、腐る展開が少ないです。
採用候補カード解説
《時の法皇 ミラダンテXⅡ》
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / ドレミ団 / 文明 光/水 / パワー12000 / コスト8
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■革命チェンジ:光または水のコスト5以上のドラゴン
■T・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、光のコスト5以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。
そうしなければ、カードを1枚引く。
■ファイナル革命:このクリーチャーが「革命チェンジ」によってバトルゾーンに出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、次の相手のターンの終わりまで、相手はコスト7以下のクリーチャーを召喚できない。
《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》の革命チェンジ先や、クリーチャートリガーをケアするフィニッシャーとして候補に挙がります。
相手の盤面を踏み台にすることで繰り返し召喚制限をかけられるのが特徴ですが、悪く言えばそれ以上の活躍をさせづらいカードです。
《ドラゴンズ・サイン》のような強力な呪文が採用されているわけではないため、登場時の呪文踏み倒し効果をうまく使いきれず、ただ盤面を処理してリソースを蓄えるだけという展開が目立ちます。
例えば【アナカラー墓地退化】などは、このカードによる召喚制限をかけられたとしても、《エマージェンシー・タイフーン》や《地龍神の魔陣》で自分の動きを進めることが可能です。
その際、相手の盤面に的がなくなってしまうと、革命チェンジの使い回しが止まってしまいます。
だいたいはブーストを後回しにして《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》をプレイしている展開が多いため、他のカードによる対応も間に合わず、次のターンの退化コンボを止められないという状況になると非常にマズいです。
一方、《百族の長 プチョヘンザ》は一度場に出してしまえば、とりあえず盤面は制圧できるため、その後相手の盤面に的が残っていなくても問題ありません。
主に【アナカラー墓地退化】対面で、この《時の法皇 ミラダンテⅩⅡ》の1枠が《百族の長 プチョヘンザ》なら...という展開を避けるため、今回は不採用にしています。
《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》から回収しても当然バウンス効果は使えないので、盤面処理にそこまで貢献しないというのもマイナスポイントです。
《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》
【 ツインパクトカード 】
種族 エンジェル・コマンド・ドラゴン / ドレミ団 / 革命軍 / 文明 光/水 / パワー7000 / コスト7
■革命チェンジ:光または水のドラゴン(自分の光または水のドラゴンが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、次の相手のターンの終わりまで、相手は呪文を唱えられない。
【呪文】
カード名:「未来から来る、だからミラクル」
文明:光/水
コスト:6マナ
■カードを3枚引く。その後、コスト5以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》の革命チェンジ先や、呪文トリガーをケアするフィニッシャーとして候補に挙がります。
しかし、《Volzeos-Balamord》の攻撃前に革命チェンジで出して、2点でGSを踏んでしまうような展開はなるべく避けたいため、フィニッシュに絡ませるのが意外と大変という印象を受けました。
《Volzeos-Balamord》召喚後に追加で7マナを用意するのは時間がかかりますし、1ターン待ってから詰めるというのもややテンポが悪いです。
マナを伸ばした後に単体で使用して強いクリーチャーという訳でもないため、ややカードパワーが低いように感じたので、不採用にしています。
今回は、単体の仕事量が大きく、フィニッシュに絡ませやすい《聖魔連結王 ドルファディロム》に枠を譲りましたが、呪文を主体に立ち回るデッキが多い環境であれば、このカードを優先する選択肢も考えらえられます。
【5cバラモルド】回し方
【アナカラー墓地退化】対面
《獅子王の遺跡》や《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》から《百族の長 プチョヘンザ》を出して盤面を制圧するのが主な狙いです。
カード解説で書いたように、どちらかをケアすればどちらかが裏目になるため、選択肢を押し付けることができます。
また、早いターンの退化には《お清めシャラップ》で対抗できるため、相手にペースを握らせずにゲームを組み立てやすい対面です。
最近では、【アナカラー墓地退化】側が《S級原始 サンマックス》を採用することで対策を用意していたり、《絶望と反魂と滅殺の決断》を多めに採用してハンデスでゲームを作れるようになったりしているため、慢心は禁物です。
【JO退化】対面
GS,STともにデッキ内の受け札がすべて有効に機能するため、一度受けてカウンターを取るのが主な狙いです。
《獅子王の遺跡》や《霊宝 ヒャクメ-4》を踏ませて相手にプレッシャーを与えつつ、GSで攻めを止めてカウンターで盤面を返す展開が理想です。
リソースを溜めて《禁断英雄 モモキングダムX》の2体目を絡めて攻めてくるプランに対しては、《獅子王の遺跡》で早めにマナを伸ばし、こちらのフィニッシュのスピードを上げる形でリスクをつけます。
先攻の場合は、こちらのマナブーストが早いため、相手に攻めさせる状況を作りやすいですが、後攻の場合は、相手にリソースを溜める猶予を与えがちなので、《禁断英雄 モモキングダムX》の2体目を絡めた攻めの形を作られやすいです。
【赤単我我我】対面
《獅子王の遺跡》や《霊宝 ヒャクメ-4》といったトリガーブーストを踏ませて、カウンターによる盤面制圧が主な狙いです。
大量のGSのおかげで《我我我ガイアール・ブランド》による全軍アンタップは防ぎやすいですが、あくまでもそのターンの攻撃を止めているだけなので、盤面を返せずにそのまま押し切られるパターンがあるのが難点です。
そのため、各種ブーストトリガーもしくは有効なタイミングでの《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》といった、そのままカウンターに移れるトリガーを踏ませられるかどうかが重要です。
先攻の場合は《獅子王の遺跡》が間に合いやすいため受けが効きますが、後攻の場合は、《”罰怒”ブランド》を駆使してGSをケアした打点の作り方を【赤単我我我】側に通されると、高い要求値のトリガーを踏ませる展開になりがちです。
おわりに
いかがだったでしょうか?
今期のCSプロモを救うような形で現れたデッキですが、デッキパワーは充分環境に通用するレベルに仕上がっています。
個人的な感想としては、相手のプレイの練度によりけりといった印象を受けましたが、分かっていてもケアしづらい《獅子王の遺跡》+メタカードといった強力な基盤を持っているのはかなり高く評価しています。
今まで見てきた【5cバラモルド】の基盤では、トップクラスの完成度だと思っています。
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。それではまた次回の記事でお会いしましょう!