はじめに
読者の皆さま、こんにちは。かもめ先生です。
今回は遊戯王の中でも非常にメジャーなカード、《ラーの翼神竜》のオリジナルデッキを紹介していきたいと思います。
前回のオリジナルデッキ紹介記事はコチラ↓
《ラーの翼神竜》は、原作『遊☆戯☆王』でも(使用キャラの影響で)とても人気が高く、使っている人も多いのではないでしょうか。
今回のデッキは《ラーの翼神竜》を活躍させるというだけでなく、無限ライフや無限サイクルのギミックを採用して、原作における「不死鳥」のイメージに重きを置いてみました。
少しの間ではありますが、よろしくお願いいたします。
目次
今回の1枚
《ラーの翼神竜》
【 効果モンスター 】
星 10 / 神 / 幻神獣族 / 攻? / 守?
このカードは特殊召喚できない。このカードを通常召喚する場合、3体をリリースして召喚しなければならない。①:このカードの召喚は無効化されない。②:このカードの召喚成功時には、このカード以外の魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。③:このカードが召喚に成功した時、100LPになるようにLPを払って発動できる。このカードの攻撃力・守備力は払った数値分アップする。④:1000LPを払い、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。
今回の主役はこちら。
原作でも幾度となく登場し、《死者蘇生》をはじめとした蘇生カードとのコンボを駆使して、「不死鳥」の名にふさわしい活躍を見せていました。
このカードは特殊召喚できない。このカードを通常召喚する場合、3体をリリースして召喚しなければならない。
《ラーの翼神竜》の効果外テキスト
しかしOCG化に伴って、このカードはあきらかな弱体化を受けることとなります。
その代表として語られるのがこのテキストで、原作では何度も使われた《死者蘇生》とのコンボが一切できなくなってしまいました。
③:このカードが召喚に成功した時、100LPになるようにLPを払って発動できる。このカードの攻撃力・守備力は払った数値分アップする。
《ラーの翼神竜》の③の効果
④:1000LPを払い、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。
《ラーの翼神竜》の④の効果
この他にも、原作では起動効果だった③のライフを攻撃力に変換する効果や、相手モンスターの耐性を無視して墓地へ送る④の効果など、ありとあらゆる部分が弱体化を受けています。
このカード自体が2009年(およそ13年前)とはいえど、当時ですら「使い物にならない」という評価を受けてしまう始末。
……とまあ上記のようなことがファンの間でもさんざんネタにされているように、OCGではかなり不遇な扱いを受けたカードでもあった《ラーの翼神竜》。
ですが後述する別形態の登場や、近年の強化カードの登場によって、いくらか改善されてきました。(それはそれで要介護モンスターとしてネタにされているのはまた別のお話)
《ラーの翼神竜-球体形》
【 効果モンスター 】
星 10 / 神 / 幻神獣族 / 攻? / 守?
このカードは特殊召喚できない。
このカードを通常召喚する場合、自分フィールドのモンスター3体をリリースして自分フィールドに召喚、または相手フィールドのモンスター3体をリリースして相手フィールドに召喚しなければならず、召喚したこのカードのコントロールは次のターンのエンドフェイズに元々の持ち主に戻る。
①:このカードは攻撃できず、相手の攻撃・効果の対象にならない。
②:このカードをリリースして発動できる。
手札・デッキから「ラーの翼神竜」1体を、召喚条件を無視し、攻撃力・守備力を4000にして特殊召喚する。
《ラーの翼神竜-不死鳥》
【 効果モンスター 】
星 10 / 神 / 幻神獣族 / 攻4000 / 守4000
このカードは通常召喚できず、このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
①:このカードが墓地に存在し、「ラーの翼神竜」がフィールドから自分の墓地へ送られた場合に発動する。
このカードを特殊召喚する。
この効果の発動に対して効果は発動できない。
②:このカードは他のカードの効果を受けない。
③:1000LPを払って発動できる。フィールドのモンスター1体を選んで墓地へ送る。
④:エンドフェイズに発動する。このカードを墓地へ送り、自分の手札・デッキ・墓地から「ラーの翼神竜-球体形」1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
そういう訳で、登場したのがこの2つの形態です。
いずれも原作で登場している《ラーの翼神竜》の別形態であり、明確な能力まで説明されていませんでしたが、原作版《ラーの翼神竜》の効果を補完する形で登場することとなりました。
②:このカードをリリースして発動できる。
《ラーの翼神竜-球体形》の②の効果
手札・デッキから「ラーの翼神竜」1体を、召喚条件を無視し、攻撃力・守備力を4000にして特殊召喚する。
④:エンドフェイズに発動する。このカードを墓地へ送り、自分の手札・デッキ・墓地から「ラーの翼神竜-球体形」1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
《ラーの翼神竜-不死鳥》の④の効果
《ラーの翼神竜-球体形》の②の効果で手札・デッキから《ラーの翼神竜》を呼び出し、フィールドの《ラーの翼神竜》が墓地へ送られれば墓地から《ラーの翼神竜-不死鳥》が蘇生し、そしてエンドフェイズに《ラーの翼神竜-球体形》が呼び出される……。
このように「《ラーの翼神竜-球体形》→《ラーの翼神竜》→《ラーの翼神竜-不死鳥》→《ラーの翼神竜-球体形》→……」というデザイナーズコンボによって、不死鳥のようによみがえる無限サイクルが可能となったということですね。
ただこのコンボの注意点として、「手札・デッキに《ラーの翼神竜》が存在しないと、コンボが途切れてしまう」というものがあります。
《ラーの翼神竜-球体形》で呼び出される《ラーの翼神竜》は手札・デッキにしか対応していないため、何かしらの方法で《ラーの翼神竜》を回収しない限り、無限サイクルは成立しないという訳ですね。
デッキレシピ紹介
レシピなのか。
今回は《ラーの翼神竜》を活用して無限コンボを用いるというコンセプトから、サイクルコンボが組み立てやすい【解門】と【溟界】のカードを中心に構成してみました。
EXデッキにはサイクルコンボ常連の《ダイガスタ・エメラル》《PSYフレームロード・Ω》を採用し、サイクルギミックやリソース回復を用いた中・長期戦を得意とするデッキとなっています。
無限サイクルでモンスターを展開してターンを凌ぎながらコンボパーツを集め、揃ったら無限ライフのコンボを実行、そして《ラーの翼神竜》の効果で無限となったライフを攻撃力に変換して相手ライフを一瞬で消し飛ばしていきます。
それでは、ここからは採用している各カードについて、解説していきましょう。
各カード解説
【ラーの翼神竜】ギミック
《ガーディアン・スライム》
【 効果モンスター 】
星 10 / 水 / 水族 / 攻0 / 守0
このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。このカードの守備力はそのダメージ計算時のみ、その相手モンスターの攻撃力分アップする。③:このカードが手札・フィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「ラーの翼神竜」のカード名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。
《真なる太陽神》
【 永続魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:このカードの発動時の効果処理として、「真なる太陽神」を除く、「ラーの翼神竜」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。
②:「ラーの翼神竜」以外の特殊召喚されたモンスターは、そのターンには攻撃できない。
③:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
このカードまたはデッキの「ラーの翼神竜-不死鳥」1体を墓地へ送る。
その後、自分フィールドの「ラーの翼神竜」1体を選んで墓地へ送る。
《ラーの翼神竜》の専用サポートとなるカードたちです。
とくに《ガーディアン・スライム》と、『WORLD PREMIERE PACK 2022』で登場した《真なる太陽神》は、テーマのサーチカードとして重要なものとなっています。
③:このカードが手札・フィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「ラーの翼神竜」のカード名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。
《ガーディアン・スライム》の③の効果
①:このカードの発動時の効果処理として、「真なる太陽神」を除く、「ラーの翼神竜」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。
《真なる太陽神》の①の効果
《ガーディアン・スライム》は手札・フィールドから墓地へ送られた際に魔法・罠カードを、《真なる太陽神》は発動時の効果処理として任意の関連カードをサーチすることができます。
《ガーディアン・スライム》は蘇生や回収を用いることで、《真なる太陽神》は後述する《七精の解門》で回収することで、いずれも再利用が可能となっています。
とくに《真なる太陽神》は非常に幅広いサーチ範囲となっており、これまで《ラーの翼神竜》関連カードでサーチできなかった《ラーの翼神竜-球体形》《ラーの翼神竜-不死鳥》に触れるようになったため、先述のサイクルコンボの成功率を上げることが可能となりました。
《太陽神合一》
【 永続罠 】
このカードの①②の効果は同一チェーン上では発動できず、自分フィールドに元々のカード名が「ラーの翼神竜」となるモンスターが存在する場合、このカードはセットしたターンでも発動できる。①:自分・相手のメインフェイズに、100LPになるようにLPを払って発動できる。自分フィールドの特殊召喚された「ラーの翼神竜」1体を選び、その攻撃力・守備力を払った数値分アップする。②:1ターンに1度、自分フィールドの「ラーの翼神竜」1体をリリースして発動できる。その攻撃力分だけ自分のLPを回復する。
またこのデッキのキーカードの1枚となっているのが、この《太陽神合一》です。
①:自分・相手のメインフェイズに、100LPになるようにLPを払って発動できる。自分フィールドの特殊召喚された「ラーの翼神竜」1体を選び、その攻撃力・守備力を払った数値分アップする。
《太陽神合一》の①の効果
このデッキは後ほど紹介するコンボで無限ライフを成立させ、《ラーの翼神竜》の召喚時効果でライフを攻撃力に変換することで、攻撃力無限を達成することをねらいとしています。
そして《ラーの翼神竜》が特殊召喚されている場合であれば、この《太陽神合一》の①の効果でもそれが可能となっている訳ですね。
②:1ターンに1度、自分フィールドの「ラーの翼神竜」1体をリリースして発動できる。その攻撃力分だけ自分のLPを回復する。
《太陽神合一》の②の効果
また②の効果はフリーチェーンで発動できる、《ラーの翼神竜》をサクリファイスエスケープしてライフを回復させるものです。
《ラーの翼神竜》そのものには耐性がないため、相手カードの効果で除外やバウンスをされてしまうと、コンボが途切れてしまうという欠点を持っています。
そうした相手の除去カードにチェーンする形で《太陽神合一》の効果を使うことで、《ラーの翼神竜》を逃がしつつライフを回復し、完全耐性を持った《ラーの翼神竜-不死鳥》の再生効果を誘発させることができます。
【解門】ギミック
《暗黒の招来神》
【 効果モンスター 】
星 2 / 闇 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体、またはそのいずれかのカード名が記された、「暗黒の招来神」以外のカード1枚をデッキから手札に加える。②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに攻撃力と守備力が0の悪魔族モンスター1体を召喚できる。
《七精の解門》
【 永続魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:このカードの発動時の効果処理として、「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体、またはそのいずれかのカード名が記されたモンスター1体をデッキから手札に加える。②:1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。自分の墓地から攻撃力と守備力が0の悪魔族モンスター1体を選んで特殊召喚する。③:1ターンに1度、自分フィールドにレベル10モンスターが存在する場合に発動できる。自分の墓地から永続魔法カード1枚を選んで手札に加える。
デッキビルダーにはおなじみとなっている、《七精の解門》を用いた展開ギミックです。
①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」のいずれか1体、またはそのいずれかのカード名が記された、「暗黒の招来神」以外のカード1枚をデッキから手札に加える。
《暗黒の招来神》の①の効果
②:1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。自分の墓地から攻撃力と守備力が0の悪魔族モンスター1体を選んで特殊召喚する。
《七精の解門》の②の効果
相互にサーチすることができる《暗黒の招来神》《七精の解門》を用いることで、手札コストを墓地へ送りつつフィールドにモンスターを3体ならべることができます。
《暗黒の招来神》を用いた展開の一例
- 手札から《暗黒の招来神》を召喚して効果を発動、デッキから《七精の解門》を手札に加える
- 手札から《七精の解門》を発動し、デッキから《混沌の召喚神》を手札に加える
- 手札から《混沌の召喚神》を召喚(《暗黒の招来神》による追加召喚権)
- 《混沌の召喚神》を素材として、《リンクリボー》をL召喚
- 手札1枚を捨てて《七精の解門》の効果を発動し、墓地の《混沌の召喚神》を特殊召喚
このように展開することで、闇属性・悪魔族のモンスターを3体並べることができるので、リンクモンスターなどの展開などにつなげることができます。
今回のデッキでは、ドローギミックとして活用できるリンクモンスター《デコード・トーカー・ヒートソウル》を序盤に出すギミックとして活用しています。
②:自分・相手ターンに1000LPを払って発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。その後、自分のLPが2000以下の場合、以下の効果を適用できる。●フィールドのこのカードを除外し、EXデッキから「デコード・トーカー・ヒートソウル」以外のリンク3以下のサイバース族モンスター1体を特殊召喚する。
《デコード・トーカー・ヒートソウル》の②の効果
このデッキは後述の無限ライフのコンボや、《太陽神合一》の回復効果を用いることでライフはさほど問題とならないので、《デコード・トーカー・ヒートソウル》のドロー効果によるライフコストもさほど気にせず発動することができます。
③:1ターンに1度、自分フィールドにレベル10モンスターが存在する場合に発動できる。自分の墓地から永続魔法カード1枚を選んで手札に加える。
《七精の解門》の③の効果
またこのデッキでは、《七精の解門》の③の効果も非常に重要となっています。
《ラーの翼神竜》と派生形態はいずれもレベル10であるため条件が満たしやすく、《真なる太陽神》や《溟界の大蛟》といったギミックの核となる永続魔法を採用していることから、活用する機会は少なくありません。
とくに《真なる太陽神》は、自身の効果や《黄金卿エルドリッチ》の効果コストとして能動的に墓地へ送ることができるため、非常に相性が良い組み合わせとなっています。
《ファントム・オブ・カオス》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 悪魔族 / 攻0 / 守0
自分の墓地に存在する効果モンスター1体を選択し、ゲームから除外する事ができる。このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、このカードはエンドフェイズ時まで選択したモンスターと同名カードとして扱い、選択したモンスターと同じ攻撃力とモンスター効果を得る。この効果は1ターンに1度しか使用できない。このモンスターの戦闘によって発生する相手プレイヤーへの戦闘ダメージは0になる。
《七精の解門》の効果で蘇生することができる、攻守0の悪魔族モンスターです。
自分の墓地に存在する効果モンスター1体を選択し、ゲームから除外する事ができる。このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、このカードはエンドフェイズ時まで選択したモンスターと同名カードとして扱い、選択したモンスターと同じ攻撃力とモンスター効果を得る。この効果は1ターンに1度しか使用できない。このモンスターの戦闘によって発生する相手プレイヤーへの戦闘ダメージは0になる。
《ファントム・オブ・カオス》の①の効果
墓地のモンスターの効果をコピーするという、唯一無二の効果を持っていることから、さまざまなコンボデッキに採用されているモンスターですね。
このデッキではとくに《ラーの翼神竜-球体形》の効果をコピーし、自身をリリースして手札・デッキから《ラーの翼神竜》を呼び出すことで、ギミックの最速初動として活用しています。
またこのカードがレベル4であることから、単純にランク4のエクシーズ召喚に活用するという使い方もできます。
とくに《ダイガスタ・エメラル》は《ラーの翼神竜》無限サイクルのリソース回復カードとして用いるため、中盤以降はそれらの素材として用いることとなります。
【溟界】ギミック
《溟界の滓-ナイア》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 爬虫類族 / 攻0 / 守2000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードを手札から墓地へ送って発動できる。デッキから爬虫類族・光属性モンスター1体を墓地へ送る。②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「溟界」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
《溟界の黄昏-カース》
【 効果モンスター 】
星 8 / 光 / 爬虫類族 / 攻400 / 守2400
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。このカードを特殊召喚する。その後、相手は自身の墓地からモンスター1体を選んで効果を無効にして特殊召喚できる。②:このカードが特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のレベル4以下の「溟界」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。
【溟界】は光・闇属性の爬虫類族モンスターで構成されたテーマのカードたちです。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「溟界」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
《溟界の滓-ナイア》の②の効果
②:このカードが特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のレベル4以下の「溟界」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。
《溟界の黄昏-カース》の②の効果
なかでもこの「カースナイア」の組み合わせが強力で、自分のモンスター1体をリリースして《溟界の黄昏-カース》を蘇生し、さらに効果を発動して《溟界の滓-ナイア》を蘇生しつつ、サーチ効果を誘発させることができます。
これを先ほどの《七精の解門》と組み合わせれば、手札1枚をコストに《七精の解門》でモンスター蘇生、それをリリースして「カースナイア」を起動させることができ、召喚兼を使わずにレベル8モンスターとレベル4モンスターを並べることが可能となります。
①:自分の手札・フィールドからモンスター1体を墓地へ送り、そのモンスターとは元々の属性が異なる自分の墓地の爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。
《溟界の大蛟》の①の効果
そのモンスターを特殊召喚する。
このコンボに《溟界の滓-ナイア》からサーチできる《溟界の大蛟》を活用すれば、さらにモンスターを展開していくことができます。
墓地に闇属性以外の爬虫類族レベル4モンスターがいれば、毎ターンランク4X召喚のギミックを成立させることができます。
《七精の解門》《溟界の大蛟》を用いた展開例
- 手札1枚を捨てて《七精の解門》の効果を発動し、墓地の《混沌の召喚神》を特殊召喚
- 《混沌の召喚神》をリリースして《溟界の黄昏-カース》の効果を発動、自身を墓地から特殊召喚(相手もモンスター1体を効果無効にして特殊召喚)
- 《溟界の黄昏-カース》の特殊召喚時のの効果を発動、墓地から《溟界の滓-ナイア》を特殊召喚
- 《溟界の滓-ナイア》の特殊召喚時の効果を発動、デッキから《溟界の大蛟》を手札に加える
- 手札から《溟界の大蛟》を発動し、《溟界の黄昏-カース》を墓地へ送って墓地から《夜刀蛇巳》を特殊召喚
- 《溟界の滓-ナイア》《夜刀蛇巳》を素材として、《ダイガスタ・エメラル》をX召喚
「無限ライフ」ギミック
《X-セイバー パロムロ》
【 チューナーモンスター 】
星 1 / 地 / 爬虫類族 / 攻200 / 守300
自分フィールド上に存在する「セイバー」と名のついたモンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、500ライフポイントを払う事で、このカードを墓地から特殊召喚する。
《レインボー・ライフ》
このデッキの最重要キーカードの2枚です。
自分フィールド上に存在する「セイバー」と名のついたモンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、500ライフポイントを払う事で、このカードを墓地から特殊召喚する。
《X-セイバー パロムロ》の効果
手札を1枚捨てる。このターンのエンドフェイズ時まで、自分が受けるダメージは無効になり、その数値分ライフポイントを回復する。
《レインボー・ライフ》の効果
《X-セイバー パロムロ》は、【セイバー】モンスターが戦闘によって破壊されて墓地へ送られたときに、ライフコストを支払うことで自身を墓地から特殊召喚することができます。
この効果は同名カードの戦闘破壊もトリガーにすることができ、ターン1使用の制約もないため、フィールド・墓地に1体ずつ用意できればライフコストを支払うかぎり何度でも再生するギミックモンスターとして活用することができます。
《X-セイバー パロムロ》は爬虫類族モンスターであるため、【溟界】関連カードやランク4Xである《キングレムリン》によって、アクセスも容易です。
そして《レインボー・ライフ》を発動しておけば、戦闘で発生するダメージを回復に変換することができます。
この2つのカードを組み合わせると、相手フィールドに攻撃力700より高い攻撃力のモンスターが存在すれば、それに自爆特攻を繰り返すことで無限にライフを回復させることが可能となります。
あとはリソース勝負で相手をじりじりと追い詰めたり、《ラーの翼神竜》の攻撃力変換でワンパンしたり、好きな方法で勝ちにいくことができるでしょう。
《サイコ・エンド・パニッシャー》
【 シンクロモンスター 】
星 11 / 光 / サイキック族 / 攻3500 / 守3500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:自分のLPが相手のLP以下の場合、S召喚したこのカードは相手が発動した効果を受けない。
②:1ターンに1度、1000LPを払い、自分フィールドのモンスター1体と相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを除外する。
③:自分・相手のバトルフェイズ開始時に発動できる。
このカードの攻撃力は、お互いのLPの差の数値分アップする。
《サイコ・エンド・パニッシャー》は、汎用で用いることができるレベル11のSモンスターです。
このデッキでは、《X-セイバー パロムロ》+レベル10モンスター(《ラーの翼神竜》や《黄金卿エルドリッチ》)を用いて呼び出すこととなります。
③:自分・相手のバトルフェイズ開始時に発動できる。
《サイコ・エンド・パニッシャー》の③の効果
このカードの攻撃力は、お互いのLPの差の数値分アップする。
《サイコ・エンド・パニッシャー》は、このデッキにおける第二のフィニッシャーとして採用しています。
こちらもライフ参照の攻撃力アップ効果となっているため、無限ライフを用いれば実質的な攻撃力無限アップとして用いることが可能となります。
また無限ライフが達成できていない状況であっても攻撃力アップが可能であるため、コンボ成立までのアタッカーとして活躍させることができるというのも、非常に重要なポイントとなっています。
「無限サイクル」ギミック
《ダイガスタ・エメラル》
【 エクシーズモンスター 】
星 4 / 風 / 岩石族 / 攻1800 / 守800
レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、以下の効果から1つを選択して発動する事ができる。●自分の墓地に存在するモンスター3体を選択し、デッキに加えてシャッフルする。その後、自分のデッキからカードを1枚ドローする。●自分の墓地に存在する効果モンスター以外のモンスター1体を選択して特殊召喚する。
汎用で用いることができるランク4Xモンスターで、このデッキにおけるキーカード、最後の1枚です。
●自分の墓地に存在するモンスター3体を選択し、デッキに加えてシャッフルする。その後、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
《ダイガスタ・エメラル》の効果の1つ目
X素材を1つ取り除くことで効果を選択でき、そのうちの1つが墓地のモンスター3体をデッキに戻しつつ1ドローというリソース回復効果となっています。
冒頭でもお話したように、《ラーの翼神竜》サイクルギミックは手札・デッキの《ラーの翼神竜》がいないとコンボが途切れてしまう弱点がありますが、《ダイガスタ・エメラル》のリソース回復効果を用いることでそれを克服することができます。
しかも《ダイガスタ・エメラル》は同名カードの回収が可能であるため、EXデッキに2体採用しておくと、お互いに回収し合うことで無限サイクルとして成立させることが可能です。
戻す3体を「《ラーの翼神竜》、《ダイガスタ・エメラル》+α」と選んで戻し続けることで、永遠にデュエルを戦い続けることができます。
《溟界の昏闇-アレート》
【 効果モンスター 】
星 8 / 闇 / 爬虫類族 / 攻2000 / 守800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。このカードを特殊召喚する。その後、相手は自身の墓地からモンスター1体を選んで手札に加える事ができる。②:このカードが特殊召喚に成功した場合、除外されている自分のモンスターの中から、爬虫類族モンスターを含むモンスター2体を対象として発動できる。そのモンスターを墓地に戻す。
《PSYフレームロード・Ω》
(制限カード) 【 シンクロモンスター 】
星 8 / 光 / サイキック族 / 攻2800 / 守2200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに発動できる。
相手の手札をランダムに1枚選び、そのカードと表側表示のこのカードを次の自分スタンバイフェイズまで表側表示で除外する。
②:相手スタンバイフェイズに、除外されている自分または相手のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地に戻す。
③:このカードが墓地に存在する場合、このカード以外の自分または相手の墓地のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードと墓地のこのカードをデッキに戻す。
こちらは無限サイクルの中でも、保険として採用しているカードたちです。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合、除外されている自分のモンスターの中から、爬虫類族モンスターを含むモンスター2体を対象として発動できる。そのモンスターを墓地に戻す。
《溟界の昏闇-アレート》の②の効果
②:相手スタンバイフェイズに、除外されている自分または相手のカード1枚を対象として発動できる。
《PSYフレームロード・Ω》の②の効果
そのカードを墓地に戻す。
いずれのカードも、除外されているカードを墓地に戻す効果を持っています。
無限サイクルの要となる《ラーの翼神竜》周りのカードや、無限ライフのカギとなる《X-セイバー パロムロ》が除外されてしまうとコンボ成立が困難となっていしまうため、それをカバーするためにこれらのカードを呼び出せるようにしました。
《溟界の昏闇-アレート》は同テーマである【溟界】ギミックから、《PSYフレームロード・Ω》はレベル4・爬虫類族チューナーである《レプティレス・コアトル》+レベル4モンスターから呼び出すことができます。
おわりに
いかがだったでしょうか。
実は今回紹介した《ラーの翼神竜》デッキ、わたくしが使っている古参デッキの1つでもあります。
時代の流行に合わせて採用するギミックを組み替えながら使い続け、もう5年くらいになっています。
思えばこのデッキもかつては、《水晶機巧-ハリファイバー》や《リンクロス》といったインフラ系カードをしっかり活用していましたね……(しみじみ)
今回のデッキも実は、直近の制限改定で《ユニオン・キャリアー》が禁止になると決定を受けて、リペアしたものでした。
件の制限改定もなかなか厳しい内容ではありましたが、今後に登場するであろう新規カードに期待しつつ、ゆっくりと既存デッキを調整していきたいですね。
それでは、ここまでのご精読ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。
それでは!