【北白河の今日の一枚】vol.130《Library of Alexandria》パワー9の10個目

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【北白河の今日の一枚】vol.130《Library of Alexandria》パワー9の10個目

運命はないが、結果に運命を見出すことはできる

こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。

いやあ。終わりましたね。最強位決定戦。

別の作業があって飛ばし飛ばし見てたんですが、ぴゅうさんと◆ドラ焼きさんという個人的な二大推しプレイヤーがベスト4に残ったあたりからだいぶブチ上がってましたね。

特に決勝戦の最後のトップ逆悪襲、アツかった……。テキストカバレージで知ったラストドロー後の「お前…か…」「お前か…!」の声、あまりにも感情が詰まりすぎててゾクゾクしますね。これがエモってやつですよ(語彙力の無さをごまかす便利な言葉)。

参加者や関係者の皆様、本当にお疲れ様でした。そして初代最強位となった◆ドラ焼きさん、遅ればせながらおめでとうございます!

ところで、最強位決定戦の話が単体で記事になっていないということは、俺は今回現地でカバレージ書いてないという証に他なりません。現地にいないということはビデオフィーチャー以外の勝負の結果を知らないということで、カバレージ読むのが今からマジで楽しみです。

というわけで、今回もやっていきましょうか。

この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。

それでは、今日のカードはこちら。

《Library of Alexandria》

【 土地 】
文明 ゼロ / コスト00

■自分のターン中、攻撃の前に、自分の手札がちょうど7枚なら、マナゾーンにあるこのカードをタップしてもよい。そうしたら、カードを1枚引く。

DMEX-18で登場した、アンコモンの土地ですね。

マナゾーンに置いて初めて効果を発揮するカード……ということで、逆向きにして初めてテキストが正位置になる派手な構成が目を引きますね。

このセットでどさっと登場した、MTGコラボの一角たるこのカード。同期の面々と同じく、効果は(現状デュエマではこのカードしか存在しない土地というカードタイプまで含めて)元ネタをほぼ完全再現しています。

このセットで登場したMTGコラボカードは原則として「原作漫画がまだMTGをやってた頃に登場したカード」で統一されてるんですが、このカードの登場は何と第一話、しかも漫画が始まって最初にプレイされたカードだったり。

「それは禁止カードのはず!ずるいぞ!勝舞兄ちゃん!」のフレーズに聞き覚えがある一定年齢以上の人も結構いるんじゃないでしょうか?

……そう。このカード、MTGでは(ほぼ全てのルールで)禁止カードなんですよ!この、デュエマではマジでどうやっても使えそうにないカードが!

というわけで、今回のテーマは「このカード、MTGではどうヤバいの?」「なんでデュエマではこうなの?」について。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

テキスト読みにくっ

あちらでの現行のテキストは、こんな感じ。

(T):(◇)を加える。
(T):カードを1枚引く。あなたの手札にカードがちょうど7枚あるときにのみ起動できる。

(T) :」は「コストとしてこのカードをタップする」、「(◇)を加える」は、要するに「無色マナが出ますよ」くらいの意味だと思ってください。

このカードが強い理由ですが、まず第一にMTGの初期手札が7枚であること。

起動をするのに手札を増やす必要のあるデュエマと違って、「手札を減らさないだけ」で起動できちゃうわけですよ。理論上ですが、先手なら2ターン目から。後手なら1ターン目から起動できることになりますね(実際はすぐ起動することはそんなにないんですが)。

で、起動できるとカードが引けるので手札7枚の維持はさらに簡単になりますね。ハンデスでも飛んでこない限り、ここから先「毎ターン土地を置いてカードを1枚使い、《Library of Alexandria》を起動する」というよくある行動をしているだけで手札枚数が減らなくなるわけです。

要するに、一度軌道に乗り始めれば「毎ターン実質1マナで1ドロー」という想定されたムーブからまず外れないんですよ。さすがに確実に始動できるならデュエマでもちょっとこれ強そうじゃないですか?

初期手札を事実上増やすカードもあった(過去形)

次に、MTGには手札上限があること。

あちらでは、デュエマと違って「こちらのターンの終了時に手札が8枚以上あれば7枚になるように捨てる」というルールがあります。

これによって、他のドロー効果等と併用した際などに「引きすぎて起動できない」というケースはほぼ存在しなくなります。

ちょっと乱暴な話をすると、仮に手札が完全に腐っている状態で起動して「現状絶対使えないカード」を引いてきたとしても、ターンの終わりの手札調整を勘案すれば1マナの引き捨てドロー相当になるわけです。これって結構な高効率だと思いませんか?

当然上限を無くすカードもある

最後に、MTGでは相手ターンに行動ができること

ぶっちゃけこれが一番大きいんですが、MTGにおいては「相手ターンにマナを払って使えるカード」「相手ターンに起動できるカード」が存在するのが前提となっています。

具体的には相手のカードの使用を打ち消すカードや、相手の行動を見てから除去したり強化したりできるカード……みたいなものを想像すると分かりやすいと思います。

ここで、前述のテキストとデュエマ版のテキストを見比べてみてください。

そう、MTG版には起動タイミングが書いてないんですよ。つまり、手札が7枚であれば相手ターンだろうがなんだろうが起動できます。

これと前述の打ち消しカードなどが重なると、何が発生するか。

仮に手札7枚と《 Library of Alexandria 》含む3マナ、そして3マナの打ち消しカードを構えてターンを返したとしましょう。

次のターンに相手が動けば、そのままこのカードからマナを出して打ち消しが使えます。さらに次の自分のターンのドローで手札は7枚に戻るので、起動する→土地を置くといったムーブでまた打ち消しを構え続けられます。

このムーブを嫌って相手が動かなければ、相手ターンの終わりのタイミングで《 Library of Alexandria 》を起動してドロー。手札9枚抱えた状態でこちらから動くもよしターン終了時に手札を7枚まで捨ててまた構えてよしです。

しかもマナがあれば、「打ち消したうえでカードを引く」あるいは「カードを引いてから打ち消しを使う」パターンができるようになってもうめちゃくちゃです。複数枚設置できたら、まあアド差はもっとついていくわけで。

そうです。このカード、MTGにおけるコントロールデッキの形と、あまりにも相性が良すぎるのです。

相手が動いても動かなくてもリソース差が勝手に開いていく、高い柔軟性を持つ0マナで出せる置きドロー……それが、このカードの正体です。そんなカード許されるわけねえだろ!登場半年で規制されたよ (1993年12月に出て1994年5月に禁止あるいは制限)

チョキ

ちなみに、このカードは1999年連載開始の「デュエル・マスターズ」開始時点で「切札勝利が3年前に使っていたデッキのカード」とされています。

これを使えているということは、おそらく彼の主戦場はタイプ1(現ヴィンテージ)と呼ばれる「どんなヤバいカードも1枚まで投入できる」フォーマット。

ということは、おそらくこのデッキにはこのカードだけでなく「2マナの万能サーチ」や「2マナの追加ターン」に「1マナ3ドロー」、そしておなじみ《 Black Lotus 》みたいなぶっ壊れカードが多数投入されていたと思われます。

今見れば、どう考えても第一話で主人公がぶん回していいデッキではないと思うんですが……。そこは作劇の都合ということで。

破かないでいいほう

まあ、なんにせよ。下手にこちらのルールに適応させず、あちらのスペックをベタ移植したうえで肝心な起動タイミングだけデュエマに合わせて悪さしないようにした調整はお見事だったと思いますよ。

変に再現しようとして仮に「相手ターン終わりにも起動チャンスがある」みたいなことにすると、デュエマ特有の「シールドブレイクによる手札補充」と妙な相互作用を起こしちゃいますし。

よっぽどのこと(「土地」サポートの登場とか)がない限り実戦投入は困難だと思うんですが、このカードについてはこれ以上の調整で元ネタの美観を損ねるよりはコレクターアイテムとして使ってほしい……ということなんでしょうね。

ソルリンもぜひお願いします(無理です)

というわけで、《 Library of Alexandria 》でした。

そういえばこのカード、アンコモンなんですよね。これはデュエマだけでなく、MTGでもです。この強さで。

……とはいえ、これにはちょっとからくりがあってですね。このカードが収録されたパックこと「アラビアンナイト」はMTG黎明期だけあって非常に特殊な封入基準となっており、後の基準でいう所のコモンとアンコモンしか存在しない(そのうえで、同じレアリティでもカードごとに封入率が違う)んですよね。

黎明期にやった施策が後に統一性を損ねることになるの、どこのゲームでも一緒ですね……。

「天秤とズーランオーブのテキスト教えてくれよ!」と思った少年時代

さて、次回予告のコーナーです。

弊社のECサイトにはカードごとに「一緒に買ってるランキング」というお遊び要素があるのですが、皆様にはそのランキングのみを見て次回のカードを当ててもらいます。

思ったより簡単でした

というわけで、次回のテーマはこちらです。各自予習していってください。

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それでは、次の記事で。北白河でした。

前回の記事

語られないところにこそ真意があるものです

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