はじめに
2,4,6という古のマナカーブをご存知でしょうか。
昔はよく2ターン目《フェアリー・ライフ》、3ターン目に《フェアリー・シャワー》、4ターン目に6マナのカード、そんなビッグマナが大昔は環境でも活躍していました・・・・
時代は流れ《メンデルスゾーン》や《天災 デドダム》といった強力な初動カードの存在から2,4,6のマナカーブは環境からほとんど姿を消しました。実際自分も令和の時代に《フェアリー・ライフ》を打つデッキはその時点で弱い、とすら思っています。
今回紹介する【青緑Gジョラゴン】はそんな古のマナカーブの最後の砦とも言えるデッキになっています。
2,4,6のマナカーブの弱点として、序盤にしか使わないカードを多く採用しないといけません。そんな弱点をバズレンダや4ターン目の高い出力で補うことのできる珍しいタイプのデッキが【青緑Gジョラゴン】です。
古のマナカーブを積んだ最新デッキ、今回はそんな【青緑Gジョラゴン】の手に入れた新戦力や、サンプルリスト、回し方について解説していきます。
【青緑Gジョラゴン】の新戦力《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》
【青緑Gジョラゴン】がデュエキングMAXで手に入れた新規カードは《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》です。
ジョーカーズを持っているこのカードは《MAX-Gジョラゴン》でコピーすることで呪文ロック効果とエンド時の踏み倒し効果をコピーできる、非常に相性の良い一枚です。
これまでも【青緑Gジョラゴン】には《自然の四君子 ガイアハザード》や《終末の監視者 ジ・ウォッチ》といった大型クリーチャーを採用しており、《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》の効果を存分に活かせるデッキとなっています。
呪文主体のデッキに課題のあった【青緑Gジョラゴン】の弱みも改善され、これまで以上に6マナ時の爆発力が向上しています。
また、今回のサンプルリストではデュエキングMAXで登場した新カードとして《Dの天災 海底研究所》も採用してみました。
現在環境で大暴れしている【アナジャオウガ】、一定数活躍している【アポロ】へのメタカードであり、水文明単色が少しでも欲しいこのデッキと相性がいい1枚です。
地味に自分の《MAX-Gジョラゴン》がアンブロッカブルになるのも良いですね。
【青緑Gジョラゴン】サンプルリスト
採用カード解説
コンセプトカード
《MAX-Gジョラゴン》
【 S-MAX進化クリーチャー 】
種族 マスター・ドラゴン / ジョーカーズ / レクスターズ / 文明 自然 / パワー11000 / コスト6
■S-MAX進化:自分がゲームに負ける時、かわりにこのクリーチャーを破壊するか、自分の手札から《MAX-Gジョラゴン》を1枚捨てる。(このクリーチャーは進化元を必要としない。自分のS-MAX進化クリーチャーが2体以上あれば、そのうちの1体を残し、残りをすべて手札に戻す)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが召喚によって出た時、または自分のターンのはじめに、カードを1枚引き、その後、自分の手札を1枚マナゾーンに置く。こうしてマナゾーンに置いたカードが、ジョーカーズまたはレクスターズの、クリーチャーまたはタマシードなら、次の相手のターンの終わりまで、その置いたカードが持つ能力をすべて、このクリーチャーに与える。
6マナ時、このデッキであれば4ターン目に《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》や《自然の四君子 ガイアハザード》といった強力なカードをコピーしていくのがこのデッキの動きの核です。
毎ターン強力なカードをコピーするには手札がカツカツなことも多く、しっかり回していくためにはデッキの多色はできるだけ少ない方が良いです。
ただ、だからといって自然単色ばかり入れるとこのデッキは水文明が減ってしまうのには注意したいです。
《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》、《自然の四君子 ガイアハザード》
それぞれ《MAX-Gジョラゴン》からコピーして強力なジョーカーズとレクスターズです。
《自然の四君子 ガイアハザード》に関してはマナが伸びていくこのデッキと相性が良いことは勿論、最終盤面には場に出して相手をロックしていきます。
《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》はほぼコピー専用カードで、かつ、多色カードで取り回しにくいカードではありますが、それでもやはりその出力の高さが魅力的ですね。
《流星のガイアッシュ・カイザー》や《飛翔龍 5000VT》といったエンド時に踏み倒して強力なカードが多くあるこのデッキと相性も良く、4枚採用するだけの価値があるカードです。
《流星のガイアッシュ・カイザー》、《終末の監視者 ジ・ウォッチ》
《MAX-Gジョラゴン》+コピー先、というパッケージだけでなく、《流星のガイアッシュ・カイザー》+《終末の監視者 ジ・ウォッチ》も採用できているのがこのデッキの再現性をワンランクあげてくれています。
相手の安易な革命チェンジや《キユリのASMラジオ》を許さない、というのも良いですね。
マナブースト
《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》、《ウマキン☆プロジェクト》
このデッキの大切な4マナ域のブーストカードでありながら、バズレンダで6マナ域や8マナ域もこなすカードです。
これらのカードで自分のデッキを掘り進めていけるからこそ、2枚3枚と少なめの枚数しか入っていないカードでもゲームに絡めていくことが可能になっています。
《ウマキン☆プロジェクト》も強いカードなのですが、《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》を入れた関係で多色カードが増えているため控えめな採用枚数になっています。
《ライフプラン・Re:チャージャー》
【 呪文 】
文明 自然 / コスト4
■G・ストライク(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■自分の山札の上から5枚を見る。その中からクリーチャーを1体相手に見せ、手札に加えてもよい。その後、残りを好きな順序で山札の下に置く。
■チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりにマナゾーンに置く)
基本的に3ターン目にこのカードを使って手札に持ってきたいカードはクリーチャーばかりです。
G・ストライクのかさましにもなっていて、【火水マジック】やジャスキルの【アナジャオウガ】などを止めやすくなっているのも良いですね。
その他のカード
《飛翔龍 5000VT》
【 クリーチャー 】
種族 マジック・アウトレイジMAX / 文明 水 / パワー12000 / コスト8
■このクリーチャーの召喚コストを、バトルゾーンにあるクリーチャー1体につき1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
■ジャストダイバー
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、相手のパワー5000以下のクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。次の相手のターン中、相手はパワー5000以下のクリーチャーを出せない。
水単色のカードを4枚自由に採用できる枠に対し、《飛翔龍 5000VT》を2枚、《Dの天災 海底研究所》を2枚という形で採用しています。
従来であれば《B.F.F. モーメント》などが入っていた枠になりますね。トリガーで相手の攻撃を受けやすくする《B.F.F. モーメント》に対して、《飛翔龍 5000VT》や《Dの天災 海底研究所》は手札からプレイして相手を妨害していくカードです。
【アポロ】が多ければ《B.F.F. モーメント》の価値が高いですし、【アナジャオウガ】が多いなら《飛翔龍 5000VT》や《Dの天災 海底研究所》の方が優先されるでしょう。
《Dの天災 海底研究所》、《光牙忍ハヤブサマル》
ゲームが長引いた際に余ったマナでプレイして相手の《CRYMAX ジャオウガ》の攻撃を止められる《Dの天災 海底研究所》を、今回は採用しています。
【アポロ】に対しても状況次第では良い刺さり方をしてくれるでしょう。
これらのような1,2枚しか入ってないカードもマナ回収をしやすいこのデッキなら取り回しがしやすいでしょう。
回し方解説
華麗に2,4,6のマナカーブを決める
やはりこのデッキといえば2,4,6のマナカーブ。(たまに《フェアリー・ギフト》でバグります。)
《MAX-Gジョラゴン》や《流星のガイアッシュ・カイザー》、およびその後の動きをどうするのかをイメージしながら回していきます。
ありがちなのは最速の《MAX-Gジョラゴン》を決めたは良いものの、そのあとの動きがイマイチ、というような状態です。《MAX-Gジョラゴン》で相手を縛っている間に8マナバズレンダの《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》で一気にリソース差を広げたり、《流星のガイアッシュ・カイザー》で蓋をしたりと、ゲームを組み立てていきましょう。
バズレンダをうまく使って息切れしないようにしよう
6マナでの《MAX-Gジョラゴン》や《流星のガイアッシュ・カイザー》はもちろん強力ですが、先に話した通りその後の動きが弱ければ意味がありません。
《MAX-Gジョラゴン》を出したものの、次のターンで全然相手を縛れなかった。《流星のガイアッシュ・カイザー》を出したが《アーテル・ゴルギーニ》で除去されてプランが崩壊した。そんなことがないようにしたいですね。
このためには4ターン目にバズレンダを使って6マナの《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》や《ウマキン☆プロジェクト》のようなカードでリソースを稼いでから、次のターンにビッグアクションを起こしていく、そんなプランの立て方も大事です。
構築を変えると詰め筋も変わる
このデッキの《Dの天災 海底研究所》や《光牙忍ハヤブサマル》、《飛翔龍 5000VT》はいわゆる自由枠、と呼ばれるようなカード群です。
ここの枠を少し変えるだけでもぐっとデッキの使用感は変わってくるでしょう。
《飛翔龍 5000VT》を増やせばデッキの詰め筋がかわります。《終末の監視者 ジ・ウォッチ》を増やしてもっと重いフィニッシャーを増やすのもアリです。《五番龍 レイクポーチャー ParZero》で中盤の攻防や6マナ時に多色チャージの選択肢をつくる、なんていうのも面白いです。
勿論、《フェアリー・ライフ》のような初動を増やしてデッキの動きの自由度を落としてでも安定感をあげるのも手です。
《貝獣 パウアー》、《裏斬隠蒼頭龍 バジリスク》、《マンハッタンの心絵》・・・なんていうのも渋いですね。ぜひ、自分のお気に入りの構築を見つけてください。
おわりに
以上が【青緑Gジョラゴン】の解説でした。いかがでしたか?
一年前くらいに自分も好んで使っていたデッキで、ジョーカーズやレクスターズの強化はもう暫くないだろうなあ、と思っていましたが意外と早く強化され、しかも環境でも活躍できているということで個人的には嬉しく思います。
やはり2,4,6デッキなだけあって、決して最強デッキというわけではありません。ただ、これもデュエマの醍醐味の一つで、デュエマのデッキの組み方の根幹を学べる良いデッキだとも思います。
《フェアリー・ライフ》の10枚目を積むかどうかの葛藤、あるいは2コストブースト8枚の男気溢れる選択をするなどなど、デッキ構築だけでも良い意味で悩まされるデッキです。
《天災 デドダム》がある頃からデュエマを続けているあなたも、《青銅の鎧》時代からデュエマをしているあなたも、そしてこれからデュエマを始めようと思っているあなたにも、オススメのデッキです。