こんにちは、神結です。
私の好きなものの1つに「種族デッキ」があります。
ドラゴンは極端なので置いておくにしても、個人的にはドリームメイトとか、ガーディアンの種族デッキを考えてよく遊んでいます(種族デッキ用のカード集めは、ぜひカーナベルで!)。
種族デッキのいいところは、該当の種族であれば大抵のカードにチャンスがあるということです。
例えば《打ち上げパーシモン》は3マナ3000のマッハファイターにすぎませんが、ツリーフォークデッキであれば《イルミツリー #夜景がやけに綺麗 #草 #草超えてツリー》と並びエース級の待遇になります。
ちなみにこの種族デッキの中だと、最近マーフォークが突然の裏切りによってビックリするほど強くなりました。
と、まぁ自慢の種族デッキの話はまたおいおいするとして、今回は身も蓋もないくらい強い方の種族デッキの紹介になります。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。
今回は【ガンバトラージョーカーズ】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
最強のスタートデッキ? ガンバトラーG7
というわけで今回の名作デッキは身も蓋もないつよつよデッキこと、【ガンバトラージョーカーズ】になります。
こちらは2018年3月に『ジョーカーズ・弾銃炸裂・スタートデッキ』発売された後に登場したデッキで、リストはこんな感じ。
このデッキの核は、スタートデッキに収録された《ガンバトラーG7》。
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー7000+ / コスト7
■バトルゾーンに自分のジョーカーズが4体以上あれば、このクリーチャーを召喚するコストは5少なくなる。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのターン、自分のクリーチャー1体のパワーを+7000する。
■自分のジョーカーズは、バトルゾーンに出たターンの間、相手プレイヤーを攻撃できる。
宇宙の無敵ロボみたいな名前とマイトガインに出てきそうな見た目のこのカードですが、スタートデッキの収録ながらその性能は破格でした。
自身のコストを軽減して召喚出来て、自分のジョーカーズに擬似的なSAを与える……ということで、なんというか、ほぼ《BAKUOOON・ミッツァイル》みたいなもんですからね。
パワーパンプについてもブロッカーの突破に役立ったり、《ボルシャック・ドギラゴン》を貫通出来たり、地味ながら恩恵が大きいです。
一方でデッキの基盤自体は、前年からそれほど大きな変更はありません。《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》は引き続き世界最強のカードでした。
(殿堂カード) 【 呪文 】
文明 水 / コスト4
■G・ゼロ―バトルゾーンに自分の無色クリーチャーがあれば、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
■自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中から無色カードをすべて手札に加え、残りを好きな順序で山札の一番下に置く。
しかし上に乗っかるカードが変わったことで、デッキの考え方にもそれなりに変化が出てきました。
というのもまずは前年の冬に《破界秘伝ナッシング・ゼロ》が殿堂したことで、従来のような低コストカードでゴリ押しするような動きは取れなくなりました。
ただ、その代わりに、ジョーカーズには新たなフィニッシュ手段が与えられます。それが《ジョジョジョ・マキシマム》です。
【 呪文 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / コスト9
■G・ゼロ:バトルゾーンまたはマナゾーンに自分のジョーカーズが合計11枚以上あれば、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
■バトルゾーンにある自分のクリーチャーを数える。このターン、自分のクリーチャー1体はその数のシールドを追加でブレイクし、そのクリーチャーの攻撃中、相手は呪文を唱えられない。
ざっくり言えばG・0の呪文で、追加ブレイクの他にアタック中に相手は呪文を唱えられなくする効果を付与します。
これはトリガー呪文はもちろん、当時流行していた《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》なども貫通することが可能でした。
しかしG・0条件は「盤面とマナで併せて11枚のジョーカーズ」ということで、当然ながら少し重くはなってきます。
そこで《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》は勿論のこと、《ヘルコプ太》などで大量ドローをしながら山札を目一杯掘っていき、最終的に多数の《ヤッタレマン》や《パーリ騎士》をプレイしていくことでこの条件を満たすことにしたわけです。
要するにこれまでのちょっと速攻じみたイメージではなく、ある程度ロングゲームも想定して山札をフルに使うようなデッキに変わったんですね。
ちなみに《ジョジョジョ・マキシマム》ですが、FTテキストでは「引き金は二度引かねえ」みたいなことを仰っているんですけど、このG・0条件にターン1はないため、同一ターン中に《ジョジョジョ・マキシマム》を複数撃つことは可能です。
なんなら相手のブロッカーを突破するために、盤面のジョーカーズ2体にそれぞれ《ジョジョジョ・マキシマム》を当てるというプレイは普通にやっていました。まぁ、引き金はいっぱい引いた方がお得なんだよね。
そしてもう1体忘れてはならないのが、《消王ケシカス》です。
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / パワー5000 / コスト5
■相手のクリーチャーがバトルゾーンに出て、その能力がトリガーする時、かわりに「ノーン!!」と叫びながらこのクリーチャーを破壊してもよい。そうしたら、その能力はトリガーしない。(例えば、「このクリーチャーがバトルゾーンに出た時」で始まる能力はトリガーしない)
こちらは「ノーン!!」と叫びながらこのクリーチャーを破壊することによって、 相手のクリーチャーのcip効果の起動を防ぐことが出来ます。
ですので相手の《終末の時計 ザ・クロック》は勿論、《怒流牙 佐助の超人》や《怒流牙 サイゾウミスト》といった自慢のシノビたち、あとは《メガ・マグマ・ドラゴン》のような全体除去持ちのクリーチャーなどはよくノーンされて消えていきました。
《消王ケシカス》自体は5コストとやや重めではありますが、展開しきった後のジョーカーズならば《ヤッタレマン》が2~3体場にいるなんてことはデフォなので、2~3マナでプレイすることが可能でしたね。
というわけで《ガンバトラーG7》で全体SAを付与しながら、《ジョジョジョ・マキシマム》+《消王ケシカス》で実質的な単騎ラフルルが成立。
「身も蓋もない」といった理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。
ありがとうニヤリー・ゲット
基本的な動きと狙いについては、既に上の方で書いていますので、改めて書くことはしません。
ですので、当時の反応や印象、環境についてさっと触れていこうと思います。
さて、この当時はというと、全国大会2017でdottoさんが赤青t白のドギラゴン剣を使って優勝した直後でした。
こうしてドギラゴン剣による王政が始まる……かに思えましたが、意外なことにそうはなりませんでした。
この時期に台頭してきたデッキが2種あって、1つは“ランド抜きランド”こと【アナカラーシャコガイル】で、赤青の攻撃力すら捌ききってしまおうというデッキです。
そしてもう1つが、スタートデッキでビックリするほどのバフを貰ったこのジョーカーズです。
特に「スタートデッキ」というのは、あくまで初心者向けのカードを詰め合わせたもので、環境に影響を与えることは少ない……と長らく思われていたのですが、事情が大きく変わりました。
スタートデッキを買ってちょっと弄ればCSでも勝てる、というのはいまの開発部デッキに通じるものがありますね。
実際この時期のジョーカーズって、まだ種類も少ないこともあって、基本的には《ヤッタレマン》基盤しか存在してなかったんですよ。
ですから構築済を作ると、これらのカードをガッツリ収録することになり、結果としてガチ寄りのデッキが誕生したわけです。このスタートデッキ、《ジョジョジョ・ジョーカーズ》、《ヤッタレマン》、《パーリ騎士》は全部4枚ですからね。
で、このジョーカーズというのが先にも書いたように単騎ラフルルギミックを内包していたために、アナシャコ側はかなり頭の痛い話になってしまいました。
そしてこんな感じでGP6thを迎えるわけですが、双極篇第1弾の『轟快!! ジョラゴン Go Fight!!』が即座に使いやすいというカード達でもなかったことや、そもそもGP6thがチーム戦だったことも含めて、最終的にGP6thは結構カオスなことになった訳ですね。
そして【ガンバトラージョーカーズ】は2018年上半期を謳歌した後に、歴代最強カードの1つと言ってもいい《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》の殿堂によって、姿を消すことになります。
それはまた同時に、《ジョット・ガン・ジョラゴン》を歴史の表舞台へと押し上げることとなるのですが……それはまた別のお話。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第78回は【ガンバトラージョーカーズ】でした。
私はこのデッキに大変困らされた側の人間なので、《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》の殿堂を見たときは「それはそうだろ」と思ったものです。
まー種族デッキのカテゴライズで紹介はしましたけど、ジョーカーズについては時代の後押しを受けまくったといいますか、ある程度主人公として活躍してもらう前提の上で作られていった部分もあるでしょう。
ですので「うおおおおお! ガーディアンについにマナブーストカードがきたぞ!!!」みたいな感慨はないような気もしますが……。
まぁ、それはそれとして、種族デッキって逆に枠が狭い分「何処から手を付けたらいいかわからない」とはなりづらいですし、自分でデッキを組むのが苦手という方でも取っつきやすいテーマだと思うんですよ。
ですのでお気に入りの種族とかがありましたら、その種族のテーマデッキを考えるのはかなり面白いと思っています。
もちろん、ジョーカーズのような強力な種族デッキもまた、味ですね。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。