目次
はじめに
皆様はじめまして、リン酸と申します。普段はオリジナルデッキを制作して、細々と遊戯王を嗜んでおります。
今回は自分が長年愛用しているDT産のテーマである「インヴェルズ」について紹介させてもらいます。宜しければご覧ください。
インヴェルズってなぁに?
まずは知らない方のために「インヴェルズ」の特徴を上げていきます。主な所は次の3つ。
・上級および最上級アドバンス召喚を軸とする悪魔族テーマ
・アドバンス召喚のリリースにはインヴェルズを使う必要がある
・「ヴェルズ」の名を冠する=サポートが受けられる
上級・最上級インヴェルズは一部を除いて除去効果を有しており、そこを主体として戦う形になります。本レシピで採用している上級・最上級は次の3種になります。
《インヴェルズ・ギラファ》
【 効果モンスター 】
星 7 / 闇 / 悪魔族 / 攻2600 / 守0
このカードは「インヴェルズ」と名のついたモンスター1体をリリースして表側攻撃表示でアドバンス召喚する事ができる。
「インヴェルズ」と名のついたモンスターをリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した時、相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して墓地へ送り、自分は1000ライフポイント回復する事ができる。
《インヴェルズ・モース》
【 効果モンスター 】
星 6 / 闇 / 悪魔族 / 攻2400 / 守0
「インヴェルズ」と名のついたモンスターをリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した時、1000ライフポイントを払う事で、相手フィールド上に存在するカードを2枚まで選択して持ち主の手札に戻す。
《インヴェルズ・ガザス》
【 効果モンスター 】
星 8 / 闇 / 悪魔族 / 攻2800 / 守0
「インヴェルズ」と名のついたモンスター2体をリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した時、以下の効果から1つを選択して発動する。●このカード以外のフィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。●フィールド上に存在する魔法・罠カードを全て破壊する。
…ところで、このテキストを見て何か違和感がありませんでしたか?効果を発動するためにはインヴェルズをリリースしないといけないといった誤植が見えましたか?
残念ながらこのテキストは未だ修正されておらず、主力となるインヴェルズの効果を発動するためには、別のインヴェルズを用意する必要があります。巷で騒がれる「これ帝で良くない…?」問題に繋がる要因でもありますね。
しかし帝と違って「ヴェルズ」サポートの恩恵を受けられるため、上記レシピのようにヴェルズとの混ぜ物としての運用も可能です。この点が先ほどの問題への解答と考えています。他にもありますがそれは後程。
下級インヴェルズに関しては…まぁ愉快なことになってるので省略します。《インヴェルズの魔細胞》以外はアドバンス召喚させる気がないとだけ覚えておいてください。
コンセプト
先程のインヴェルズの特性を踏まえた上で、このデッキのコンセプトは「自・相手ターンでのインヴェルズの召喚サイクル」になります。
そのためにはリリース要因と召喚先を安定して用意する必要がありますが、これは中々容易ではないです。
これを実現してくれるのは《侵略の侵喰感染》《デーモンの呼び声》《連撃の帝王》の通称「インヴェルズ三種の神器」。すべてサーチできるため、揃えやすい方なのも魅力的です。
これを使った召喚サイクルの簡単な流れは次の通り。
呼び声で上級インヴェルズ蘇生
→ 侵喰感染で上級インヴェルズ確保
→ 自ターン:そのままアドバンス召喚
相手ターン:連撃でアドバンス召喚
まぁ捻りも何もなく、リリース用および出力するインヴェルズをそれぞれ用意するというだけです。しかしこの動きが一度成り立つと、
呼び声で蘇生したインヴェルズを侵喰感染で戻して再び手札に加える→アドバンス召喚
といった流れを自然に繰り返せるようになります。ここを目指して三種の神器をかき集めるのがこのデッキの主な動きになります。
初動および準備の動き
このデッキは初動として《ヴェルズ・オピオン》を立て、侵喰感染を加えることを想定しています。
その後《ヴェルズ・ケルキオン》や《インヴェルズの魔細胞》に触り、《ライトロード・ドミニオンキュリオス》を作るまでが一連の流れになります。
このキュリオスで落とす主な候補とその役割は次の通りです。
《汎神の帝王》
→連撃へのアクセス+烈旋への意識誘導
《トリック・デーモン》
→呼び声へのアクセス
《彼岸の悪鬼 スカラマリオン》
→《魔界発現世行きデスガイド》へのアクセス
状況に合わせて変わりますが、デスガイド1枚から《永遠の淑女 ベアトリーチェ》へ繋がり他へアクセス可能なため、スカラマリオンを落とすことが多いですね。
そのまま《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》と《彼岸の旅人 ダンテ》のガトルダンテループで戦線維持ができるため、準備間のお茶濁しとしても悪くないです。
まとめると、オピオンをX召喚するヴェルズの動きから、そのままインヴェルズが戦う舞台を整えることにつながるということです。この過程では帝では真似できない部分を多く抱えているため、差別点と言えるかと。
インヴェルズの採用および不採用の基準
このデッキには「ギラファ・ガザス・モース・先鋭・歩哨・魔細胞」の6種のインヴェルズが採用されています。
ガザスと歩哨以外は説明するほどではなく、汎用的に扱いやすい部類であるからです。そもそもインヴェルズが扱いにくいことには多少目を瞑りましょう。
ガザスについては、主に《怨念の邪悪霊》の登場が大きいです。このおかげで呼び声を使わずともリリース要因が確保できるようになりました。効果無効も全く影響が無く、気軽に使えます。
また最近では対象に取れないモンスターが大量発生し、ギラファやモースでは対処しきれないことが増えました。そのため、それを気にせず薙ぎ払えるガザスにも役割が生まれています。
続いて歩哨について。
《インヴェルズの歩哨》
【 効果モンスター 】
星 3 / 闇 / 悪魔族 / 攻1100 / 守0
このカードがフィールド上に表側攻撃表示で存在する限り、フィールド上に表側表示で存在するレベル5以上の特殊召喚されたモンスターは効果を発動する事ができない。
このカードはスカラマリオンでサーチができるヴェルズであることが大きな理由です。これにより、彼岸の動きから侵喰感染を経由してインヴェルズに触ることができます。
他にも、このカードが立っているだけで制圧効果を持った大型シンクロ等が軒並み黙るので、突破のきっかけになる事も多々あります。嘘みたいな本当の話なんですよこれが…
ここまでは採用したインヴェルズについてでしたが、ここからは不採用となった中でも候補だったものを抜粋して紹介します。
《インヴェルズ・ホーン》
【 効果モンスター 】
星 9 / 闇 / 悪魔族 / 攻3000 / 守0
「インヴェルズ」と名のついたモンスターをリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した場合、以下の効果を得る。1000ライフポイントを払う事で、フィールド上に存在するモンスター1体を選択して破壊する。この効果は1ターンに1度しか使用できない。
《インヴェルズ・オリジン》
【 リンクモンスター 】
星 2 / 光 / 悪魔族 / 攻2000 /
「ヴェルズ」モンスター2体
①:このカードがEXモンスターゾーンに存在する限り、お互いにEXデッキからメインモンスターゾーンにモンスターを特殊召喚する場合、このカードのリンク先にしか出せない。②:このカードのリンク先にモンスターが存在する限り、このカードは効果の対象にならず、戦闘・効果では破壊されない。③:1ターンに1度、フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊された時に発動できる。その破壊されたモンスターの数まで、デッキからレベル4以下の「ヴェルズ」モンスターを守備表示で特殊召喚する。
【LINK-2:上/下】
《インヴェルズ・ホーン》は最後まで採用を悩んだインヴェルズです。他のインヴェルズと違い起動効果であるため毎ターン使えるメリットがありますが、ガザスの採用に伴い解雇となりました。打点がかなり優秀であるので、また入る可能性は十分あります。
そして《インヴェルズ・オリジン》ですが、レシピを見て何故入ってないのか疑問に思う方もいるでしょう。結論から言うと、インヴェルズとの噛み合いがあまり良くなかったというのことに尽きます。
効果に限って言うならば間違いなく強いです。しかし、今回の主軸となるインヴェルズには破壊効果持ちがホーン以外いません。そのホーンもいないため、自ずと採用されなくなりました。
このカードをヴェルズモンスターをインヴェルズモンスターに変える手段として捉えるのもありですが、今回のデッキには合わないと感じた上で不採用としています。
最後に
以上が「インヴェルズ」デッキの紹介になります。ここまで読んでくださりありがとうございました。
このテーマを4年ほど触っていますが、未だに触っていて飽きないです。確かに癖は強いですが、他のテーマには無い強みや動きがあるため、使っていて楽しいですね。対戦した方の反応を見るのもモチベーションの1つになってます。
確かにインヴェルズというテーマは現環境ではお世辞にも強いとは言えません。それでも現在のカードプールを利用すれば戦えるラインまで引き上げることは出来ますし、そのテーマ独特の強みをさらに引き出す事も可能です。
近年の安定したテーマで戦うのも楽しいですが、こういった過去のテーマを現代風にチューンアップして使ってみるのも案外面白いものです。皆様も気が向いたら是非遊んでみてください。
皆様が楽しい遊戯王OCGライフを送れますよう、微力ながら応援させていただきます。それでは、また。