こんにちは。最近オリジナルも楽しいなと思っている神結です。いまのオリジナル環境いいよね。
さて、この記事は現在のアドバンス環境の最新情報をお伝えするものとなっています。
2024年のアドバンスも、ぜひ楽しんでいきましょう!
2023年12月の環境はこちら!
目次
今月のアドバンス環境~進む魔境化?~
ガイアッシュ覇道からドラグナーの統べる世界、そしてアナカラーやマジックといったオリジナル環境のデッキの進出、更にドルマゲドンの台頭。
デュエキングMAX発売後から、アドバンス環境はオリジナル・アドバンスの両ギミックを取り込みながら独自の変化を遂げています。
さて、新年の環境ですが、12月と比べたときに天地がひっくり返るような変化をした訳ではありません。
しかしそんな一方で、【青黒魔導具】というオリジナル世界で長らくナンバー2を張ってきたデッキがいよいよアドバンスにも進出してきました。
【 クリーチャー 】
種族 ドルスザク / マフィ・ギャング / ゼニス / 文明 闇 / パワー15000 / コスト10
■無月の門・絶:各ターンの終わりに、自分の魔導具をバトルゾーンまたは墓地から合計6つ選び、このクリーチャーを自分の手札または墓地からそれら6枚の上にコストを支払わずに召喚してもよい。
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが召喚によって出た時または攻撃する時、相手のクリーチャーを1体破壊し、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
■相手の墓地に、どこからでもカードが置かれた時、カードを1枚引いてもよい。
これに関しては「オリジナルで遊んでいたプレイヤーがアドバンスCSにも参加するようになった」ということも大いにあるかもしれませんが、環境を支配とまではいかなくとも、比較的安定した成績を残しています。
この要因としては、アドバンスの環境がややオリジナルに寄ったという部分があるかと思っています。
また《「無月」の頂 $スザーク$》絡みのゲームは慣れが要求される部分もあり、アドバンスのプレイヤーが対魔導具にそこまで慣れていないというのもあるかもしれません。
いずれにせよ、オリジナル経由のデッキの参画は今後も続くかと思われます。【アカシックフィオナ】なんかも、そうなる可能性を秘めているでしょうか。
ただしこうしたオリジナルのデッキは、現在はやや後退しているものの【ガイアッシュ覇道】や【モルトNEXT】といった旧来の“アドバンス特有の”環境デッキに強いのか、と言われるとやや疑問が浮かびます。
ですので新しいデッキが入ってきたとき、また環境に変化があるかもしれません。
もう一つの話題で言うと、《終末の時計 ザ・クロック》+《終止の時計 ザ・ミュート》という強力なターンスキップトリガーを2種搭載するようになった【クローシスバイク】なども人気です。
【 進化クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / S級侵略者 / 文明 闇/火 / パワー12000 / コスト7
■進化:闇または火のクリーチャー1体の上に置く。
■S級侵略[轟速]:闇または火のコマンド(自分の闇または火のコマンドが攻撃する時、自分の手札か墓地、またはバトルゾーンにあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、相手は自身のパワーが一番小さいクリーチャーすべてに封印を1つずつ付ける。
(カードを封印するには、自分の山札の上から1枚目を裏向きのままそのカードの上に置く。クリーチャーが封印されている間、両プレイヤーはそのクリーチャーを無視する。)
現在のバイクと言えば、《影速 ザ・トリッパー》や《絶速 ザ・ヒート》という強力な下バイクを起点に、《禁断の轟速 ブラックゾーン》+《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》+《龍装者 バルチュリス》というワンショットコンボを内蔵したビートダウンデッキになっています。
3キルを狙うとそれこそ果て無き要求値にはなってしまうのですが、だからこその《終末の時計 ザ・クロック》というわけです。
ターンを貰える厚いトリガーによって、自分が3ターンでやられるような展開を防ぎ、そして結果として自分の動きが通しやすくなる……といった思想のデッキが、現在のバイクと言えるでしょう。
バイクと言えば、禁断系のデッキであり、こちらもまたアドバンスの象徴の1つです。モルトNEXTの次くらいに人気のあるアーキタイプだとも思います。
このように、現在のアドバンスはオリジナル・アドバンス両方の知識を要求されていると言えます。言ってしまえば、“魔境”かもしれません。
来月以降もまた、アドバンスデッキとオリジナルデッキが上手く噛み合わさった“魔境”が展開されていくのではないでしょうか。
現環境の主要デッキ
続いて、現在の環境の主要デッキについて見ていきましょう。
Sランク
赤青マジック
最強は、彼です。
【 クリーチャー 】
種族 マジック・ドラゴン / ゲーム・コマンド / 文明 水/火 / パワー10000 / コスト7
■革命チェンジ:コスト5以上のマジック
■W・ブレイカー
■自分のマジックすべてに「スピードアタッカー」を与える。
■このクリーチャーの各ブレイクの前に、自分のマナゾーンの枚数以下のコストを持つ呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札または墓地から唱えてもよい。その呪文を唱えた後に、墓地に置くかわりに山札の下に置く。
理論上、赤青マジックに安定して勝てるデッキは存在していません。「赤青マジック一強」という訳ではないものの、頭1つ抜けた位置にいるのは間違いないでしょう。
他の環境デッキと比べて、1ターン早く強い動きが可能で、加えて受けの強いデッキに対しても《単騎連射 マグナム》や《機術士ディール /「本日のラッキーナンバー!」》といった回答を探しながら殴ることも可能。
そんな中、やはり強力なのは《同期の妖精 / ド浮きの動悸》でしょうか。
【 ツインパクトカード 】
種族 ジャイアント・スノーフェアリー / ジャイアント・スキル / 文明 水 / パワー2000 / コスト2
種族:ジャイアント・スノーフェアリー
■相手が自分のクリーチャーを選ぶ時、可能ならこのクリーチャーを選ぶ。
■メガ・ラスト・バースト(このクリーチャーが離れて、手札、マナゾーン、または墓地に置かれた時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい)
────────────呪文────────────
カード名:ド浮きの動悸
文明:水
コスト:4マナ
種族:ジャイアント・スキル
■S・トリガー
■相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
■カードを1枚引く。
こちらマジックではないのですが、アドバンスで言えばトリガーの《炎龍覇 グレンアイラ / 「助けて!モルト!!」》のケアや、最近やや流行の気配を見せている【青黒魔導具】にも有効ですね。
一方でアドバンスのデッキは全体的にパワーが高く、「まるで手も足も出ない」というデッキは、比較的少ないかも。
オリジナルと比べたときに4ターン目の動きが強いデッキが多いため、出来ることなら前寄せな構築にしたいところではあります。
後手3で倒しきらないと4ターン目に《アルカディアス・モモキング》着地、なんてゲームも普通に起こります。
Aランク
白緑天門
《∞龍 ゲンムエンペラー》の通りがよく、ゲンムを早出ししやすい【白緑天門】は現環境ではかなり強力なデッキとなっています。
【 クリーチャー 】
種族 ∞マスター・ドラゴン / チーム零 / 文明 水/闇 / パワー999999999 / コスト999999999
※システムの都合上、《∞》の表記を《999999999》としております
■ムゲンクライム 4(自分のクリーチャーを4体タップし、 [wd04]支払って、このクリーチャーを自分の手札または墓地から召喚してもよい)
■∞ (ルビ:インフィニティ)ブレイカー(「∞ ブレイカー」を持つクリーチャーは、相手のシールドを好きな数ブレイクできる)
■ブロッカー
■コスト5以下のクリーチャーの能力とコスト5以下の呪文の効果を無視する。
基本的には《巨大設計図》や《支配の精霊ペルフェクト // ギャラクシー・チャージャー》からカードを集め、4ターン目の《星門の精霊アケルナル // スターゲイズ・ゲート》からの展開を狙うデッキです。
《闘門の精霊ウェルキウス》→《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》→《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》と展開していくのが王道。
受けはマジックの流行を鑑みると、《ヘブンズ・ゲート》以外にも《水雲の聖沌 5u170n》は必要でしょう。
それでもマジックにはやや不利でしょうが、4ターン目勝てるデッキではあるので抗うための術がないというわけでもありません。
ちなみに《ラッキー・ダーツ》を積んでいるといると不可能を可能にすることも出来ますが、そこはまぁお好みで。
デイガドルマゲドン
受けが厚く、コントロールプランがあり、禁断爆発のリセットに加えて、更に《魔光神官ルドルフ・アルカディア》からの押し付けもある。
幅広い戦いが出来る【デイガドルマゲドン】は引き続き強力なデッキです。
【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド / ダークロード / ナイト / 文明 光/闇 / パワー6000 / コスト5
■G・ストライク
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から4枚を墓地に置いてもよい。その後、このクリーチャーから進化できるコスト8以下のクリーチャーを1体、自分の墓地からこのクリーチャーの上に置いてもよい。
ルドルフは神アート化も確定しましたね。
もちろん簡単に決まるものではありませんが、 最速3ターン目に《魔光神官ルドルフ・アルカディア》→《魔の革命 デス・ザ・ロスト》or《アルカディアス・モモキング》が出来るというのは、マジックでも抗えない領域です。
また単純にチャージャー→《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》も強力で、封印を剥がしながらターンを進める行動が、ドルマゲドンとの相性が抜群の1枚となっています。
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / エンジェル・コマンド・ドラゴン / ソニック・コマンド / 文明 光/火 / パワー11000 / コスト7
■自分のマナゾーンに光または火のカードが合計5枚以上あれば、このクリーチャーの召喚コストを3少なくする。
■EXライフ
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、このクリーチャーよりパワーが小さい相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。次の相手のターン、相手はクリーチャーを1体しか出せない。
基本的に受けが固いので、アグロ系のデッキにはまぁまぁキチンとやれます。一方で手札キープなどがカツカツになりやすいことや、《時の法皇 ミラダンテXII》には本当にどうしようもないといった弱点も一応あります。
マジックくらいの速度で殴られると貫通されることもしばしば。
まぁ《終焉の禁断 ドルマゲドンX》というカードは人気も高いですし、《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》と並んでアドバンスを気軽に楽しめるデッキだと思います。
4cドラグナー
アドバンスのドラゴンデッキ代表ですが、現状はやや向かい風。
【アナカラージャオウガ】などが減って、《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》や《とこしえの超人》との戦いは減りましたが、シンプルに【赤青マジック】がキツい。
そのため、現在では《ドラゴンズ・サイン》の増量によって、手前の3点くらいまでに踏ませて受けきるような構築が主流となっています。
【 呪文 】
文明 光 / コスト5
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■コスト7以下の、進化ではない光のドラゴンを1体、自分の手札からバトルゾーンに出す。次の自分のターンのはじめまで、そのクリーチャーは「ブロッカー」を得る。
非ドラゴンですが、受ける時のバリューは流石に別格。また《時の法皇 ミラダンテXII》の効果でも使えるので、爆発力も上がります。
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / ドレミ団 / 文明 光/水 / パワー12000 / コスト8
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■革命チェンジ:光または水のコスト5以上のドラゴン
■T・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、光のコスト5以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。
そうしなければ、カードを1枚引く。
■ファイナル革命:このクリーチャーが「革命チェンジ」によってバトルゾーンに出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、次の相手のターンの終わりまで、相手はコスト7以下のクリーチャーを召喚できない。
まぁあとはシンプルに《最終龍覇 グレンモルト》は強いです。単体最強カードの1枚と言っていいでしょう。
【 クリーチャー 】
種族 ガイアール・コマンド・ドラゴン / ヒューマノイド爆 / ドラグナー / 文明 光/闇/火 / パワー6000+ / コスト7
■スピードアタッカー
■パワード・ブレイカー
■バトルゾーンにある自分のドラグハート1枚につき、このクリーチャーのパワーを+3000する。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、または自分のターンのはじめに、自分のマナゾーンにあるカードと同じ文明を持つ、コスト5以下のドラグハート・ウエポンを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(このクリーチャーに装備する)
■このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりに自分のドラグハートを1枚、超次元ゾーンに戻してもよい。
【4Cドラグナー】はプレイは難しいですが、トータルで攻守のバランスが良く、多様なプランで戦えるデッキです。
今後様々なデッキが台頭してくる可能性がありますが、「アドバンスの番人」として戦っていくことにもなるかも……?
今月の注目のデッキ
青黒魔導具
最近ちょくちょく残しているデッキとして、冒頭でも触れました【青黒魔導具】の話をしておきましょう。
プレイヤーによっては《13番目の計画》を3枚積んだ「55枚青黒魔導具」などを使用しているケースもあります。こちらは《堕∞魔 ヴォゲンム》の効果を2回使えることが強み、ということらしいです。
【 クリーチャー 】
種族 マフィ・ギャング / デーモン・コマンド / 魔導具 / 文明 闇 / パワー13000 / コスト4
■T・ブレイカー
■自分のターンの終わりに、自分の山札の上から13枚を墓地に置く。
個人的には《堕∞魔 ヴォゲンム》を2回起動することより1回目の起動が決まる方が大事だと思っているので、15枚ほど削った構築の方がいいかな……。
冒頭でも触れましたが直近で結果を残している理由に、「アドバンスのオリジナル化」はあると思っています。要するにオリジナルの領域で戦っているデッキが増えている、ということですね。
それらのデッキには《「無月」の頂 $スザーク$》がかなり強烈に刺さる訳です。
しかし【青黒魔導具】はどうしても4ターン目以前に強い動きをするのが難しく、そういった意味では相手に確実に数ターンを渡すデッキです。
ですので個人的には《メンデルスゾーン》+《インフェル星樹》でインチキのしやすい【モルトNEXT】などにはかなり厳しい戦いになるとは思っています。
そんな訳で、【青黒魔導具】のようなデッキの台頭で、環境がまた回り始めると面白いでしょう。
特に《メンデルスゾーン》を撃つタイプのデッキは、強力な出力を持っていながらも向かい風なので……。
「お前らマジックに勝てるの?」と言われると、会場の隅で膝を抱えることにはなりそうなのですが。
おわりに
というわけで、アドバンス環境考察の新年一発目でした。
もしこの記事を読んでアドバンスをやってみようと思うプレイヤーや、大会主催の方が増えてくれるのでしたら、それに越したことはありません。
それではまた来月、お会いしましょう!