先日9/19に、遊戯王OCG公式Q&A(データベース)でしれっとコントロール奪取に関する裁定のあれこれが変更されました。
ざっくりどのような変更があったのか、影響を受けたカードはどんな物があるのか、そしてこの変更の意図あたりについて、今回は深堀りしていきます。
目次
何が変わった?
まずは、全体的に変更となった部分について解説。
結論から言うと、 「一時的なコントロール奪取は、裏側守備表示になるとデメリット効果の適用だけ消失する」 、「継続して対象に取るコントロール奪取は、対象に取れなくなるとコントロールが戻る」という感じ。
……わかりにくいですよね。
具体例を交えて確認していきましょう。
一時的なコントロール奪取
《精神操作》
【通常魔法】
①:相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。
この効果でコントロールを得たモンスターは攻撃宣言できず、リリースできない。
出典:遊戯王公式データベース
「一時的なコントロール奪取」の件について。
上記に挙げたような「エンドフェイズまでコントロールを得る」時限付きの効果でコントロールを奪った場合、効果の適用後に裏側になれば『この効果でコントロールを得たモンスターは効果を発動できず、攻撃宣言できない』効果の適用だけが解除されます。
Q.「精神操作」の効果で相手モンスターの表側表示モンスターのコントロールを得ました。
遊戯王OCG公式Q&A(データベース)
その後にコントロールを得たモンスターが裏側守備表示になった場合、適用されている効果はどうなりますか?
A.『コントロールをエンドフェイズまで得る』効果は適用されたままですが、『この効果でコントロールを得たモンスターは攻撃宣言できず、リリースできない』効果の適用はなくなります。
(そのコントロールはエンドフェイズまで得たままですが、リリースできるようになり、その後攻撃表示になった場合には攻撃宣言もできるようになります。)
なお、「精神操作」で裏側守備表示のモンスターのコントロールを得た場合、『この効果でコントロールを得たモンスターは攻撃宣言できず、リリースできない』効果は適用されたままです。(その後に表側表示になった場合も、モンスターゾーンに表側表示で存在する限り攻撃宣言及びリリースを行うことはできません。)
この場合、カード種による区別はなく、《人造人間-サイコ・レイヤー》にも同様の裁定がでています。
継続して対象に取るコントロール奪取
《グレイドル・アリゲーター》
【 効果モンスター 】
星 3 / 水 / 水族 / 攻500 / 守1500
①:自分のモンスターゾーンのこのカードが戦闘または魔法カードの効果で破壊され墓地へ送られた場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。このカードを装備カード扱いとしてその相手モンスターに装備する。
②:このカードの効果でこのカードが装備されている場合、装備モンスターのコントロールを得る。このカードがフィールドから離れた時に装備モンスターは破壊される。
出典:遊戯王公式データベース
続いては「継続して対象に取るコントロール奪取」について。
まずは「装備カード」ですが、結論「対象が裏側になり装備カードが破壊された段階でコントロールが相手に戻る」裁定となりました。
Q.「グレイドル・アリゲーター」、「グレイドル・コブラ」、「グレイドル・イーグル」が装備されているモンスターが、その後に発動した「月の書」の効果によって裏側守備表示になった場合、適用されている『②:このカードの効果でこのカードが装備されている場合、装備モンスターのコントロールを得る。このカードがフィールドから離れた時に装備モンスターは破壊される』効果はどうなりますか?
遊戯王OCG公式Q&A(データベース)
A.「グレイドル・アリゲーター」等を装備しているモンスターが裏側守備表示になった場合、そのモンスターは装備カードを装備できない状態となりますので、その「グレイドル・アリゲーター」等は破壊されます。その際には、「グレイドル・アリゲーター」等の効果の対象から外れていますので、『このカードがフィールドから離れた時に装備モンスターは破壊される』処理によって破壊されることはありません。
なお、『装備モンスターのコントロールを得る』効果の適用がなくなるため、そのモンスターのコントロールは相手に戻ります。
以前は同様のケースにおいて、完全にコントロールを奪うことが可能だったので軒並み弱体化ということになります。
《大捕り物》
【 永続罠 】
①:相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターのコントロールを得る。そのモンスターは自分フィールドに存在する場合、攻撃できず、効果を発動できない。そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される。
出典:遊戯王公式データベース
次に、《大捕り物》のような「継続的に対象を取るカード」について。
こちらに関しても「対象に取れなくなった時点でコントロールが相手に戻る」処理となり、弱体化を受けています、
Q.相手のモンスターゾーンに表側表示で存在するモンスターを対象として、「大捕り物」の『①:相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターのコントロールを得る。そのモンスターは自分フィールドに存在する場合、攻撃できず、効果を発動できない。そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される』効果を発動し、コントロールを得ています。
遊戯王OCG公式Q&A(データベース)
その後に、対象のモンスターが裏側守備表示になった場合、適用されている「大捕り物」の効果はどうなりますか?
A.「大捕り物」の効果によってコントロールを得ているモンスターがその後に裏側守備表示になった場合、そのモンスターは「大捕り物」の対象から外れます。
よって、『そのモンスターのコントロールを得る』効果の適用はなくなり、そのモンスターのコントロールは相手に戻ります。
また、『そのモンスターは自分フィールドに存在する場合、攻撃できず、効果を発動できない』効果の適用もなくなりますので、攻撃や効果の発動も行える状態になります。
なお、「大捕り物」は魔法&罠ゾーンに表側表示で残り、『そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される』処理が適用されることもなくなります。
罠テーマにおいてはちょこちょこ声のかかるカードであるだけに、この裁定には注意していおきたいところ。
方々で言われていますが、具体例としては【サブテラー】において、《サブテラーの導師》を交えたコンボはできなくなってしまいました。
変更の意図
最後に、世間でまことしやかに囁かれている、「このタイミングでの変更の意図」考察で閉めようと思います。
湯力視されている説は大きく2つ。
1.新規コントロール奪取の登場
直近で発売予定の『SUPREME DARKNESS』や『TERMINAL WORLD 2(ターミナルワールド2)』に、コントロール奪取に関連したカードが登場することがすでに明かされています。
具体的には《E-HERO ネオス・ロード》と《魔轟神レヴェルゼブル》の②枚ですね。
このあたりの効果の差異や共通項などを明文化して、ルールを整備させたい狙いがあるのかもしれません。
2.《強奪》の解除
これもまた有力視されている説です。
装備魔法である《強奪》を、ルールで弱体化させて解除しようとしているのではないか?という説。
実際、マスターデュエルでは先行して解除されている実績もあり、解除自体の説はかなり濃厚ですよね。
後攻専用カードたる《強奪》は解除しても大丈夫……という流れが根底にあったことを思うと、このためだけにルール整備するのは心配し過ぎ感はありますので、裁定変更のあくまで一側面という意味でならありえますね。
今回のまとめ
- 「一時的なコントロール奪取は、裏側守備表示になるとデメリット効果の適用だけ消失する」
- 「継続して対象に取るコントロール奪取は、対象に取れなくなるとコントロールが戻る」
- 《強奪》解除濃厚かも
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