はじめに
みなさん【ユベル】好きですか? 僕は好きです。PHANTOM DARKNESS(2007)発売日からずっと使い続けています。
《リミット・リバース》《ドリル・ウォリアー》《炎王の孤島》……
新たに相性の良さそうなカードが発売されるたびに、色々な構築を試したのが懐かしく感じます。
9期、10期のカードパワーインフレの中でも、【ユベル】は戦闘破壊耐性と、進化形態の存在によって実質的な除去耐性を持っており、ファンデッキとしての使用に十分耐えうるデッキだと思います(効果を知らない人が増えて、初見殺しも増えました)。
そんな【ユベル】と相性が良いカードがここ数か月で数多く登場しました。それらのカードを使って、新しいタイプの【ユベル】を組んでみました。
目次
デッキレシピ
このデッキにおいて、ユベルとその進化形態への展開手段は二つに分かれます。
まず、この記事の表題にもなっている《七精の解門》と《十二獣の会局》を使ったパターンについて解説します。
七精の解門(暗黒の招来神)を使ったルート
まずは、効果を確認しましょう。
このカードは毎ターン手札を一枚コストに、墓地から《ユベル》を蘇生できるカードです。ついでに《ユベル》がいれば、墓地から永続魔法を一枚回収できます。
この時、墓地か手札に《十二獣の会局》があれば……
毎ターン《ユベル》を破壊しながら十二獣を展開することができます。すごい! タイミングを逃さない!
このコンボを成功させるには……
①《七精の解門》が場に存在している
②墓地に《ユベル》が存在している。(他に攻守0/0の悪魔族がいれば手札でも良い)
③《十二獣の会局》が手札か墓地に存在している。
この三つが必要になります。
そして、この三つの条件の準備に最適なカードが二種類存在します。
それが《七精の解門》と《暗黒の招来神》です。
この二枚は互いをサーチしあうことができ、6枚態勢でデッキを動かすことができます。
そしてこの二枚は《混沌の召喚神》に繋げることで《リンクリボー》《サクリファイス・アニマ》を経由して、一枚で《ライトロード・ドミニオン キュリオス》を特殊召喚することができるカードです。
《七精の解門》からのスタートの場合……
①《七精の解門》を発動、発動時の効果処理で《暗黒の招来神》を手札に。
②《暗黒の招来神》を召喚。召喚成功時の効果で、《混沌の召喚神》を手札に。
③《暗黒の招来神》の永続効果で、《混沌の召喚神》を召喚。
④《混沌の召喚神》を素材に《リンクリボー》をリンク召喚。
⑤手札を一枚コストに、《七精の解門》の効果を発動し、墓地から《混沌の召喚神》を特殊召喚。
⑥《混沌の召喚神》を素材に、《サクリファイス・アニマ》を《リンクリボー》のリンク先にリンク召喚。
⑦《暗黒の招来神》《リンクリボー》《サクリファイス・アニマ》の三体を素材に、《ライトロード・ドミニオン キュリオス》をリンク召喚。リンク召喚成功時の効果で、デッキから《十二獣の会局》を墓地へ。
《暗黒の招来神》からスタートする場合は、《七精の解門》を手札に加えそのまま発動。《混沌の招来神》を手札に加え《暗黒の招来神》の効果で、《混沌の招来神》を追加召喚すれば、同じように動くことができます。
話を戻して、《ライトロード・ドミニオン キュリオス》の効果で、デッキから《十二獣の会局》を墓地へ送った後は
⑧《ライトロード・ドミニオン キュリオス》を素材に《リンクロス》をリンク召喚。効果でトークンを二体特殊召喚(三体でも可)。
⑨墓地に存在する《リンクリボー》の効果で、トークンを一体リリースして、自身を特殊召喚。
⑩《リンクロス》《リンクリボー》の二体を素材に《捕食植物 ヴェルテ・アナコンダ》をリンク召喚
⑪《捕食植物 ヴェルテ・アナコンダ》の効果で《ネオス・フュージョン》を墓地に送り、その効果を発動。《ユベル》と《E・HERO ネオス》を墓地に送り、《E・HERO ネオス・クルーガー》を融合召喚
これで、場に《七精の解門》墓地に《ユベル》《十二獣の会局》が揃いました。次のターンからユベルを延々と展開することができます。
返しのターンで主に狙っていくのは、十二獣モンスターを展開して、《無限起動要塞メガトンゲイル》のリンク召喚ですが、ブルホーンがいないので、確実に出せるわけではありません。
《無限起動要塞メガトンゲイル》が出せない場合は《ユベル-Das Abscheulich Ritter》の全体破壊効果でその場を耐え、次ターンに《無限起動要塞メガトンゲイル》を出して、制圧を狙いましょう。《無限起動要塞メガトンゲイル》は《ユベル-Das Abscheulich Ritter》と共存できる耐性を持っているので、相性が抜群です。
また、《無限起動要塞メガトンゲイル》の他にフィニッシャーとして《ヴァレルエンド・ドラゴン》の展開も狙いに行くことがありますが、詳しくは後述します。
この展開の難点は、《ライトロード・ドミニオン キュリオス》のデッキトップから三枚墓地に送る効果が強制効果なので、その際に《ネオス・フュージョン》《E・HERO ネオス》《ユベル》のどれかが落ちてしまうと、その後の展開に支障が出ることです。
それを防ぐために、上記の三枚は二枚ずつ投入されています。正直事故要員になるから一枚ずつにした方が良い気もする。
《宵星の騎士ギルス》を使ったルート
10期を締めくくるにふさわしいパワーカード《宵星の騎士ギルス》。このカード一枚では上記のコンボの様に《ユベル》を蘇生、破壊までの用意をすることは出来ませんが、このカード一枚で《星遺物-『星鎧』》《星遺物を継ぐもの》《星鍵士リイヴ》を経由して《捕食植物 ヴェルデ・アナコンダ》を展開できます。さらにその過程で《星遺物に眠る深層》を場にセットすることができるので、十分【ユベル】としての初動になり得ると思います。
詳しく展開ルートを見ていきましょう。
①《宵星の騎士ギルス》を召喚。召喚成功時の効果で、デッキから《星遺物-『星鎧』》を墓地に。
② 《宵星の騎士ギルス》 の起動効果で、お互いの場に星遺物トークンを生成。
③星遺物トークンで《リンクリボー》をリンク召喚。
③《宵星の騎士ギルス》 《リンクリボー》 の二体を素材に《星鍵士リイヴ》をリンク召喚。
④《星鍵士リイヴ》の起動効果で、《星遺物を継ぐもの》を場にセット。
⑤ 《星遺物を継ぐもの》 を発動し、《星鍵士リイヴ》のリンク先に《星遺物-『星鎧』》を特殊召喚。
⑥《星遺物-『星鎧』》の特殊召喚成功時の効果で、《星遺物に眠る深層》を手札に。
⑦《星鍵士リイヴ》を素材に《リンクロス》をリンク召喚。トークンを二体特殊召喚(このタイミングで《星鍵士リイヴ》の効果で相手の場の星遺物トークンを除去できます)
⑧墓地に存在する《リンクリボー》の効果で、トークンを一体リリースして、自身を特殊召喚。
⑨《リンクロス》《リンクリボー》の二体を素材に《捕食植物 ヴェルテ・アナコンダ》をリンク召喚
⑩《捕食植物 ヴェルテ・アナコンダ》の効果で《ネオス・フュージョン》を墓地に送り、その効果を発動。《ユベル》と《E・HERO ネオス》を墓地に送り、《E・HERO ネオス・クルーガー》を融合召喚
この展開の難点は、手札に《星遺物-『星鎧』》を引いてしまうと、どうやっても動けなくなってしまうことです。それを嫌うなら《星遺物-『星鎧』》の採用を二枚以上にするか、何らかの手札交換カードを入れると良いと思います。
【ユベル】を使用されている方なら分かると思いますが、《ユベル》が墓地に落ちているときの蘇生カードはとても頼もしいものです。とはいえ、このままでは《ユベル》を蘇生しても、進化させることが相手次第になってしまいます。
しかしこの展開にあと一体、モンスターを展開出来れば……例えば《捕食植物 ヴェルテ・アナコンダ》を出したときに、手札から《パラレルエクシード》を特殊召喚すれば、場に残った《星遺物-『星鎧』》と合わせて《I:Pマスカレーナ》をリンク召喚することができます。
《I:Pマスカレーナ》を出すことによって、相手ターン中に自身と《捕食植物 ヴェルテ・アナコンダ》を素材に《トポロジック・ボマー・ドラゴン》をリンク召喚することが出来ます。
《トポロジック・ボマー・ドラゴン》は《ユベル》進化への起爆剤としてうってつけのカードと言えるでしょう。相手がモンスターを展開し出したタイミングで、《星遺物に眠る深層》を発動し、《ユベル》をこのカードのリンク先に特殊召喚すれば、このカードの効果で、このカード以外のモンスターをすべて破壊し、ユベルを進化させることができます。
ちなみに、恐らく場に出ているであろう《E・HERO ネオス・クルーガー》は墓地の《ネオス・フュージョン》で一度だけ破壊から守ることができます。(実際のプレイだと忘れがち)
《トポロジック・ボマー・ドラゴン》と《ユベル》の組み合わせは、《ユベル-Das Abscheulich Ritter》もすぐさま破壊することで、《ユベル-Das Extremer Traurig Drachen》に繋げることができます。
《I:Pマスカレーナ》を素材にしても自分のモンスターの破壊効果からは守れないので、すぐに《ユベル-Das Extremer Traurig Drachen》を出すのも一つの戦略としてアリだと思います。
更に、《I:Pマスカレーナ》 から《トポロジック・ボマー・ドラゴン》を展開するタイミングで、 《リンクロス》で出したトークンを《リンクリボー》に変えれば、《I:Pマスカレーナ》 《リンクリボー》 《捕食植物 ヴェルテ・アナコンダ》 の三体を素材に、《ヴァレルエンド・ドラゴン》を出すことが可能です。
このカードも《無限起動要塞メガトンゲイル》と同じく《ユベル-Das Abscheulich Ritter》と共存できるフィニッシャーになるカードです。
状況に応じて、 《トポロジック・ボマー・ドラゴン》 《ヴァレルエンド・ドラゴン》の二枚を使い分けていきましょう。
ちなみにですが、前項で説明した《七精の解門》を使ったルートでも手札に《パラレルエクシード》があれば、《パラレルエクシード》 二枚で 《I:Pマスカレーナ》 を出すことができます。上手く行けば、下記の図のように欲張りな盤面が出来上がることもあるかもしれません
その他カードの採用理由について
《十二獣サラブレード》《十二獣モルモラット》《十二獣ラム》
主に、《十二獣の会局》から展開する用のカードです。よって最低限の枚数のみ採用していますが、枚数を増やしたり、他の十二獣カードを採用しても良いと思います。《十二獣モルモラット》は一枚で《無限起動要塞メガトンゲイル》になれるカードですので、最低限の初動の動きを果たすのも良い点です。
《蒼穹の機界騎士》《紫宵の機界騎士》
役割としては、初動になる《宵星の騎士ギルス》のサーチと、《宵星の騎士ギルス》からの展開ルートに絡めることで、《I:Pマスカレーナ》を出すための素材確保に使います。
特に《紫宵の機界騎士》は自身の効果により、《ユベル-Das Abscheulich Ritter》の破壊効果から逃げることができるので、そこの相性も良いカードです。後攻になった時に欲しい一枚ですので、三枚投入しています。
《蒼穹の機界騎士》も優秀なモンスターではありますが、このカードから、 《宵星の騎士ギルス》 に繋げてもトークンを出せないので、上手く展開ができないことが多いです。単純に素材確保と、後続サーチの役割ですので、一枚のみの採用です。狙って打つことはありませんが、《星遺物に眠る深層》が刺さる場面もあります。
《ネオス・ワイズマン》
《E・HERO ネオス・クルーガー》が疑似的な除去耐性を得るので、何も考えずに入れて良いでしょう。 しかし《E・HERO ネオス・クルーガー》は、相手によって除去されないと、このカードを出すことができないので、このデッキだとあまり出す機会はないかもしれません。お守り感覚で一枚の採用です。 再録で安く手に入れることができるようになりました。
《ハーピィの羽根帚》《墓穴の指名者》《貪欲な壺》《禁じられた一滴》
《ハーピィの羽根帚》《墓穴の指名者》は強いカードなので採用しています。
このデッキはEXデッキの消費が激しいので《貪欲な壺》を一ターン目から打つことが可能です。また十二獣をデッキに補充したくなる場面があるので、二枚採用しています。最新弾の《禁じられた一滴》は、これ単体で優秀なカードですが、このデッキにおいては、相手ターン中に無防備な《捕食植物 ヴェルテ・アナコンダ》を墓地に送ったり、手札に来てしまった《星遺物-『星鎧』》を墓地に送るなどのシナジーがあります。このデッキは、手札に来てほしくないカードが多分に含まれているので、《ゴブリンのやりくり上手》を合わせて採用すれば、妨害と手札交換が同時に出来て良いかもしれません。
《転生炎獣アルミラージ》
このカードの採用理由は《暗黒の招来神》を《無限抱擁》等で止められたときに《暗黒の招来神》を素材にこのカードを出せば《紫宵の機界騎士》等に繋げられることができるので採用しています。
このデッキのEXデッキはかなりカツカツで、このカードのみが自由枠になります。他の候補としては二枚目の《E・HERO ネオス・クルーガー》や《トロイメア・フェニックス》辺りでしょうか。
おわりに
以上が、2020年版【ユベル】紹介でしたが、如何だったでしょうか。
僕個人としては、ここ最近で登場した新カードを多数採用することが出来て満足しています。
世間では暗い話題が多いですが、今ではリモートデュエルも盛んに行われています。
これを機に皆さんも初めてみましょうリモートデュエル。
そして僕とデュエルしてください(これが言いたくてこの記事を書きました)。
カードショップが開いてない? 大丈夫です。カーナベルがあればカードが揃えられますよ!