はじめに
2021年初頭。今年のデュエル・マスターズは、オリジナルフォーマットの産声とともに始まりました。
お正月気分も冷めやらぬ1月1日その日から全国各地でCSが開催される盛況ぶりが見られた中で、始まったばかりのメタゲームは早くも一定の姿を取りはじめます。
環境の覇権は【卍 デ・スザーク 卍】か【デッドダムド】か。
そんな風に取り沙汰されるオリジナル環境のメタゲームに突如として登場したデッキ、それが【赤単速攻】です。
同じ大会でベスト4入賞を2人もかっさらっていった新たな機軸の【赤単速攻】は、その目新しさも相まって大きな注目を集めました。
十王篇の参入によって新たなステップへと進んだ【赤単速攻】の「今」について、今回は詳しく解説していきたいと思います!
また、カーナベルでは【赤単速攻】のデッキパーツをまとめて購入することもできます。
当日の15時までご注文で、即日発送で【赤単速攻】のデッキパーツをお届けしますので、ぜひご利用してみてください!
目次
【赤単速攻】の構築・カード解説
まずは動きから……と言いたいところですが、今回のデッキはリストを見てもらってから解説をする方がわかりやすいかと思います。
先述の入賞リストをベースに、筆者の構築したサンプルリストがこちら。
では、各パーツごとの役割を見ていきましょう。このデッキを構成する柱は全部で3本あります。
①コスト1のクリーチャー・・・12〜14枚
サンプルデッキでは《凶戦士ブレイズ・クロー》、《螺神兵ボロック》、《ブルース・ガー》の3種12枚が該当。
《凶戦士ブレイズ・クロー》
【 クリーチャー 】
種族 ドラゴノイド / 文明 火 / パワー1000 / コスト1
このクリーチャーは、毎ターン攻撃しなければならない。
《ブルース・ガー》
【 クリーチャー 】
種族 ファイアー・バード / 文明 火 / パワー1000 / コスト1
このクリーチャーは、自分のターンのはじめにアンタップされない。
《螺神兵ボロック》
【 クリーチャー 】
種族 アーマロイド / 文明 火 / パワー1000- / コスト1
このクリーチャーのパワーは、バトルゾーンにある光または水のクリーチャー1体につき-1000される。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)
相手のシールドを削って勝利に貢献するために出したいのはもちろんのこと、それと同じかそれ以上に、このデッキにおいては「キリフダッシュ」の口火となることが重要です。
2ターン目に「キリフダッシュ」できなければ、このデッキの出力は大幅ダウン。絶対に1ターン目にプレイしたいカードであり、8枚では心許ないため、12枚まで採用しています。
13枚目以降も検討はできますが、残り2本の柱や打点をサポートするカード群についても一定の枚数を確保したいため、よほどのことがなければ12枚で十分でしょう。
対面や手札の状況次第で変動はあるという前置き付きですが、コスト1のクリーチャー群を同時に引いたときの優先度としては、
《 凶戦士ブレイズ・クロー 》>《ブルース・ガー》>《 螺神兵ボロック 》
といったような順序になるでしょうか。
足踏みしないといけない状況になった時点でコンセプトが完遂できないため、強制アタックはあまりデメリットにならず、《 凶戦士ブレイズ・クロー 》は最も優先度が高いカードになります。
《 ブルース・ガー 》はアンタップできない弱点が重く響く場面があるため、優先度は《 凶戦士ブレイズ・クロー 》寄りも優先度は低め。
ただし、革命チェンジでデメリットを帳消しにしたり、攻撃したターンに勝ち切ってしまえばデメリットにもならない場合があったりするため、信頼性はそこまで低くないでしょう。
《凶戦士ブレイズ・クロー》の項ではあまり影響がないと言ったものの、時には安定してタメを作れることがメリットになることもあります。
《 螺神兵ボロック 》は、相手のバトルゾーンに水か光のクリーチャーが置かれただけでバトルゾーンに存在すらできなくなってしまう不安定さが難点。
先手でも2ターン目の展開を控えて3ターン目に大打点を形成するプランが取りづらく、後手の場合は攻撃する間もなくバトルゾーンから消えてしまうことすらあります。
ただし、言うまでもなく水も光も採用していない相手に対しては最強のコスト1獣。オリジナルではGRや超次元ゾーンから突然水や光のクリーチャーが飛んできて消滅、ということもないので、アドバンスよりは信頼できるカードになっています。
②2マナで出せるキリフダッシュクリーチャー・・・8〜12枚
サンプルデッキでは《カーメルイス》、《新導バット》、《カダブランプー》の3種10枚が該当。
1ターン目に出したクリーチャーたちで相手のシールドを1枚ブレイクしたらそのまま意気揚々と乗り出して、侵略を絡めつつ相手のシールドを叩き割るのがこれらのカードの役割です。
《カーメルイス》・《新導バット》は自前のスピードアタッカーで、《カダブランプー》は今し方攻撃したばかりのコスト1クリーチャーをアンタップさせてさらなる攻撃を仕掛けます。
《カーメルイス》
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / チーム切札 / 文明 火 / パワー1000 / コスト3
■キリフダッシュ [ff02](自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを [ff02]支払って召喚してもよい)
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
《新導バット》
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / チーム切札 / 文明 火 / パワー4000 / コスト4
■キリフダッシュ [ff02](自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを [ff02] 支払って召喚してもよい)
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■このクリーチャーが攻撃する時、自分の手札を1枚捨て、その後カードを1枚引く。
スピードアタッカーを持ちつつ、元のコストが3を超えている《 カーメルイス 》・《 新導バット 》は、後ほど解説する3本目の柱・「侵略」クリーチャー軍団との噛み合わせが極めて良好。
さらには、相手のトリガーに攻勢が凌がれてしまっても、元からスピードアタッカーを持っているクリーチャーたちは継続的に相手にプレッシャーを与えられます。
特にコスト3の《カーメルイス》は3ターン目に「キリフダッシュ」なしで召喚して「侵略」する用途でも非常に便利。
あらゆる状況で活躍の場があるため、確実に4枚ずつ採用しておきたいカード群です。
《カダブランプー》
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / チーム切札 / 文明 火 / パワー4000+ / コスト4
■キリフダッシュ [ff02](自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを [ff02]支払って召喚してもよい)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、クリーチャーを1体選び、アンタップする。そのターン、そのクリーチャーのパワーを+2000する。
一方で、《カダブランプー》は単体では「侵略」と噛み合わないカード。
このカードを2ターン目に強く使うには、加えてさらに《 刀の3号 カツえもん剣 》や《 龍装者 バルチュリス 》を持っておく必要があります。
コスト1のクリーチャーで「侵略」
→《カダブランプー》をキリフダッシュで召喚してコスト1のクリーチャーをアンタップ
→コスト1のクリーチャーで攻撃して《 龍装者 バルチュリス 》を出すor《 刀の3号 カツえもん剣 》に「革命チェンジ」して《 カダブランプー 》にスピードアタッカーを付与する
このような手順を踏めば、他の2枚とも遜色ない動きが可能……なのですが、他のカードと組み合わせる必要があるため、ややブレのあるカードにはなっています。
自前でスピードアタッカーを持っていないため、相手に第一波を凌がれたあとの追撃として使えない点もネックであると考え、今回のサンプルリストでは2枚の採用にとどめています。
もちろん揃えば強いのは間違いなく、2ターン目ではなく3ターン目に使うプランも強力なため、4枚採用されることも多いカードです。
③侵略持ちの2打点クリーチャー群・・・8〜10枚
サンプルリストでは《超音速 レッドゾーン Neo》と《音速 ライドン》の各4枚、計8枚が該当。
「火のコスト3以上のクリーチャー」という侵略条件を持つものの中には、W・ブレイカーを持つものがいくつか存在します。
「3ターン目以降に出ることが想定されるこれらのカードを、キリフダッシュと組み合わせることで2ターン目に叩き込んで、取り返しのつかない盤面を作ってしまおう」というのが、このデッキのコンセプトです。
《超音速 レッドゾーン Neo》
【 進化クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / 侵略者 / 文明 火 / パワー5000 / コスト4
■進化―自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
■侵略ーコスト3以上の火のクリーチャー(自分のコスト3以上の火のクリーチャーが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい。)
■このクリーチャーの、各ターン最初の攻撃の終わりに、このクリーチャーをアンタップする。
《 超音速 レッドゾーン Neo 》はW・ブレイカーを持たないものの、アンタップ能力によって2打点に換算されるクリーチャー。
アンタップして再度攻撃する性質上、相手のシールドが残り1枚のときに、スピードアタッカー1体とこのカード1枚でダイレクトアタックまで持ち込めるのが特に強力です。
また、「2回攻撃」かつ「進化クリーチャー」であることを活用すると、ちょっと得をする場面がたまにあります。
・2回目の攻撃で「革命チェンジ」することで、打点を減らさずに手札の枚数を確保しつつ、次のターンに追撃できるスピードアタッカーを用意
・2回目の攻撃で《 音速 ライドン 》へ「侵略」して、実質3打点として運用
あたりは、ぜひとも覚えておきたいテクニックです。
《音速 ライドン》
【 進化クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / 侵略者 / 文明 火 / パワー7000 / コスト5
■進化―自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
■侵略―火のコスト3以上のクリーチャー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のアンタップしているクリーチャーを1体、このクリーチャーの下に重ねてもよい。
そうしたら、このターンにこのクリーチャーがする最初の攻撃の終わりに、このクリーチャーをアンタップする。
《 音速 ライドン 》は元からW・ブレイカーを持ちつつ、登場時能力によって2回攻撃(=4枚ブレイク!)も可能な超火力アタッカー。
2ターン目の攻撃時に能力を起動できることはほぼありませんが、3ターン目となれば話は別。
1マナでクリーチャーを召喚しつつ、残りの2マナでキリフダッシュしてから侵略することで、今出したばかりの1マナクリーチャーを2打点に変換できます。
これを応用して、2ターン目に1点入れつつ「キリフダッシュ」したあと、あえてそのクリーチャーで攻撃せずに置いておくことがあります。
次のターンに1マナクリーチャーを召喚しつつ、「キリフダッシュ」クリーチャーが《音速 ライドン》に「侵略」して2点+アンタップしてもう2点+《龍装者 バルチュリス》という展開に持ち込めば、《音速 ライドン》の最初の2点以外は除去トリガーを踏んでも殴り切れる、というプランですね。
これまた場合によりけりではありますが、2ターン目に《超音速 レッドゾーン Neo》と《音速 ライドン》がどちらも手札にあって、どちらも手札に残せる状況では、基本的には先に《音速 ライドン》から使うのが良いでしょう。
先ほど個別に解説したとおり、《超音速 レッドゾーン Neo》はシールド1枚の相手を1体で押し切れるため、詰めの場面で特に有用です。
《カーメルイス》と合わせて空の盤面からダイレクトアタックまで持ち込んだり、シールドが2枚残っていたとしても2回の攻撃で《龍装者 バルチュリス》と合わせてトリガーケアしながら殴り切ることができます。
④その他の打点補助
これまで説明した3本の柱が、コンセプトレベルで重要になる部分。これに加えて、その他の打点形成要員やメタカードに対抗できるカードを自由枠として採用していくことになります。
《龍装者 バルチュリス》
【 クリーチャー 】
種族 ドラゴンギルド / ビートジョッキー / 文明 火 / パワー4000 / コスト5
■自分のクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーが自分の手札にあり、その攻撃がこのターン2度目のクリーチャーによる攻撃で、このターン自分の《龍装者 バルチュリス》をバトルゾーンに出していなければ、攻撃の後、このクリーチャーをバトルゾーンに出してもよい。■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
自由枠とはいうものの、ほぼ確実に4枚採用されるのが《龍装者 バルチュリス》。
単純に0マナでスピードアタッカーを生み出す存在でありつつ、このデッキ唯一のトリガーケア要素でもあります。
基本的には2ターン目に投げてしまっても構いませんが、トリガーの強いデッキ相手には、「このカードでケアをして詰める」ことを最初から念頭に置いて立ち回る必要があるでしょう。
後述する《刀の3号 カツえもん剣》を採用している場合は、「革命チェンジ」で手札に戻すと次のターンにもまたバルチュリスの宣言で打点追加ができるので、ぜひ覚えておきたいですね。
《刀の3号 カツえもん剣》
【 クリーチャー 】
種族 メガ・ドラゴン / 革命軍 / ハムカツ団 / 文明 火/自然 / パワー4000 / コスト5
■革命チェンジ:火または自然のクリーチャー(自分の火または自然のクリーチャーが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのターン、自分のクリーチャー1体に「スピードアタッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない)
噂の「革命チェンジ」要員。
スピードアタッカー付与によって3ターン目の役割を持ちやすく、同じ条件の「革命チェンジ」系カードの中では最もデッキとの相性が良いため、頻繁に採用されています。
「侵略」系カードと違って単体で打点が増えるわけではありません。が、《カダブランプー》をスピードアタッカーにしたり、《カーメルイス》が乗り込んだ《超音速 レッドゾーン Neo》や《龍装者 バルチュリス》などを手札に戻して次のターンの展開に備えたりと、シナジー要素が盛り沢山。
パワーラインを上げて除去耐性をつけるのも場合によっては美味しく、何かと小回りの利く1枚です。
《“破舞”チュリス》
【 クリーチャー 】
種族 ビートジョッキー / 文明 火 / パワー2000 / コスト4
B・A・D2(このクリーチャーを、コストを2少なくして召喚してもよい。そうしたら、このターンの終わりにこのクリーチャーを破壊する)
スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
トリガーで攻勢を凌がれやすい速攻デッキにとって、上から引いてダイレクトアタックに貢献できる軽いスピードアタッカーは何枚あっても困らないもの。
特に《“破舞”チュリス》はB・A・Dによって2マナで召喚可能であるにもかかわらず、実際のコストは4であるため「侵略」系のカードとコンボします。
《カーメルイス》や《新導バット》のような2コススピードアタッカー枠の追加要員としても換算可能でありつつ、事故に見舞われて1コスのクリーチャーを引けなかった際の初動になったり、3ターン目に空の盤面から1コスクリーチャー+《“破舞”チュリス》+「侵略」《音速 ライドン》で一挙に4打点を形成して急襲したりと、このカードにしかできない役割がいくつか存在します。
ただし、2ターン目の「侵略」については要注意。B・A・Dによる自壊は侵略後も引き継いでしまうため、何も考えずに突撃しては盤面にクリーチャーが残りません。
《超音速 レッドゾーン Neo》の項で紹介した「2撃目革命チェンジ」を活用すればこのデメリットは無効化できるため、採用する際はぜひ《刀の3号 カツえもん剣》と同時にデッキに入れたいですね。
その他、サンプルリストには採用していない自由枠の候補カードをいくつかご紹介します。
《超音速 サイドラン》
【 進化クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / 侵略者 / 文明 火 / パワー6000 / コスト5
■進化―自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
■侵略―コスト3以上の火のクリーチャー(自分のコスト3以上の火のクリーチャーが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい。)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーの攻撃の終わりに、相手のパワー3000以下のクリーチャーを1体破壊する。
柱その③、「侵略」2打点クリーチャーの追加枠です。《音速 ライドン》の5枚目以降、あるいは《音速 ライドン》の枚数を1枚削って4枚目以降として採用されることがあります。
《音速 ライドン》と違って打点を補助する機能はないものの、パワー3000以下のクリーチャーを破壊できる能力は何かと有用。
例えば【ジョーカーズ】の《ヤッタレマン》や《タイク・タイソンズ》、【卍 デスザーク 卍】の《堕魔 ドゥリンリ》などを後手2ターン目に破壊できれば、相手は3ターン目に致命的な動きを取りづらくなり、次のターンで決め切れる確率が一気に上がります。
「攻撃の後」というタイミングの都合上メタクリーチャー対策として使えるわけではありませんが、初動をクリーチャーに依存したデッキが多い環境であれば、採用を検討できるでしょう。
《轟怒プレスユー》
【 呪文 】
文明 火 / コスト2
■自分の火のクリーチャーが攻撃する時、それがそのターンはじめての攻撃でなければ、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
■相手のパワー4000以下のクリーチャーを1体破壊する。
2回目以降の攻撃時に、タダで4000火力を放てるカード。
発動が「攻撃の後」ではなく「攻撃する時」、というのがキモで、うまく立ち回ることでメタクリーチャーを乗り越えつつ展開を作ることができるようになります。
具体的には先攻2ターン目に《奇石ミクセル》を展開してきたシチュエーション。
何もなければ2ターン目に走れましたが、ここで1ターン我慢して3ターン目に始動します。コスト1のクリーチャーで攻撃しつつ「キリフダッシュ」を使って《奇石 ミクセル》で妨害されない《カーメルイス》を召喚。
そのまま《カーメルイス》で攻撃するとこれがこのターン2回目の攻撃となるので、「侵略」宣言と同時に《轟怒プレスユー》も宣言。先に《轟怒プレスユー》を解決すれば「侵略」クリーチャーが無事に着地できる、という手筈です。
《洗脳センノー》も同じ手順で……と言いたいところなんですが、《洗脳センノー》がいた場合は「侵略」の使用宣言自体ができなくなるため、残念ながら突破できません。
メタクリーチャー対策としてはほとんど《奇石 ミクセル》と《ポクチンちん》専用のカードとなるので、これらのメタカードがどうしても多い環境や、《超音速 サイドラン》と同じく序盤の展開をバトルゾーンに依存するデッキが多い環境で採用が検討できるでしょう。
マナがかかってしまいますが、どうしても《 洗脳センノー 》を対策したい場合は先撃ちで対処可能な《 スチーム・ハエタタキ 》の採用も候補になります。
【赤単速攻】の動き方
というわけで、説明したことを改めておさらいしましょう。
①まずはコスト1のクリーチャーを召喚!【1t】
まずは1ターン目、コスト1のクリーチャーを召喚します。
②攻撃&キリフダッシュ! 「侵略」を決めてガンガン攻めよう!【2t〜3t】
2ターン目にはいきなりクライマックス。スピードアタッカーのキリフダッシュを展開して、一気呵成に攻め込みます!
相手がメタクリーチャーなどを展開する前に対処しきれない盤面を作って、勢いのままに押し切るのが最も強いデッキであるため、基本的に出し惜しみせず全力で攻めにいきましょう。
③残りは後詰め。スピードアタッカー軍団でダイレクトアタックまで持ち込もう【3t〜】
相手がある程度トリガーを積んでいるデッキであれば、3ターン目までに攻めきれないこともあるでしょう。
革命チェンジなどで「後続のスピードアタッカー」を確保することをたびたび推奨していたのは、こういった状況で相手へのプレッシャーをかけられるためです。
今回例示したサンプルリストの場合、単体でスピードアタッカーに換算できるのは、5マナの《龍装者 バルチュリス》も含めて実に14枚。1/3強が即時打点になる計算です。
固められた盤面をまくるのが難しいデッキではありますが、強制タップインやシールド追加がないかぎりはいつでも差し切るチャンスがあります。諦めないで勝ち筋を模索しましょう!
【赤単速攻】の環境的な立ち位置
このデッキが特に得意としているのがトリガー受けの薄いデッキ、すなわち【デッドダムド】や【卍 デ・スザーク 卍】など。
オリジナル開始直後に環境トップであったこの2デッキに対して、圧倒的な速度を叩きつけてゲームエンドに持ち込めるのが最大の環境上の強みでした。
その後台頭した、【ラッカドギラゴン閃】派生のビートダウンデッキ・【赤青エクス】は五分からやや不利なデッキタイプだと言えるでしょう。
メタクリーチャー・受けトリガーが一定数採用されており、盤面処理能力も高め。
決して守りが厚いわけではないため貫けない相手ではありませんが、先手はともかく後手は苦戦を強いられます。
《異端流し オニカマス》が厳しいのはもちろん、2ターン目に大打点を叩き込めたとしても、《“龍装”チュリス》が殴り返しつつ《蒼き守護神 ドギラゴン閃》へと革命チェンジすると非常に苦しい展開に。そのままデッキから《ボルシャック・サイバーエクス》でも降ってきた日にはもう詰みです。
同じく環境の上位に位置する【赤黒邪王門閃】も、コンセプトの段階で不利がつくデッキ。
マナの枚数にかかわらず強力な受け札である《百鬼の邪王門》が使えるため、【赤青エクス】に輪をかけて苦手な相手となります。
とはいえ、メタゲームは依然として流動中。
最大の役割対象である【デッドダムド】は依然としてTier1に居座っているため、このデッキが活躍するチャンスも十分にあると言えるでしょう。
実際に1月末のリモートCSで準優勝している報告もあるなど、環境的な立ち位置は登場直後ほど良くはないものの、依然として強力なデッキの一つであることには変わりありません。
おわりに
というわけで、今回はオリジナル環境で花開いた新時代の【赤単速攻】について解説させていただきました。
ここまでプレイ感についてはあまり触れませんでしたが、同じ役割のカードが大量に積まれているため、「運ゲー」と言われがちですが、見た目以上に安定して同じプランでフィニッシュへと向かえます。
パターン自体は一辺倒であるものの、「キリフダッシュ」や「革命チェンジ」周りのシナジーがあるため、プレイの幅が思いのほか広め。
相手が採用しているであろうトリガーに合わせて詰め方を変えることもできる、練習しがいのあるデッキだと感じました。
ビートダウンが好きな方にはたまらないこのデッキ、ぜひ触ってみてくださいね!
最後になりますが、カーナベルでは、【赤単速攻】を組みたい方に向けて、今回の記事内で紹介した【赤単速攻】関連カードや相性の良いカードを豊富に準備しております!
15時までの注文で即日発送のカーナベルでぜひカードを揃えて【赤単速攻】を楽しんでください!
それでは、またお会いしましょう!