はじめに
こんにちは。あーくんです。
皆さん、邪神vs邪神2 ~ジャシン・イン・ザ・シェル~ 楽しんでいますか!?
今回のデータは新弾発売前のものがベースなので触れられていないのですが、【ゴルギーオージャー】など環境にもさっそく変動が現れていますね!
それではオリジナル環境解説2025年6月編、スタートです!
2025年4月の環境はこちら!
目次
「最強」の定義
本記事では最強デッキを「デュエル・マスターズ競技環境での相対的な強さ」と定義します。
Tier1とは「環境内に不利なデッキが少ない、あるいは相性差を覆しやすいデッキであり、大会で持ち込みが一番多いと予想される対策必須のデッキ」です。
Tier2とは「Tier1やTier2のデッキにある程度勝てる見込みがあり、大会でも毎回一定数いると予想されるデッキ」です。
Tier3とは「弱点が多い、デッキパワーが低いなどの理由で使用者は少ないものの、特定のメタゲームでは活躍することができるデッキ」です。
大会環境の母数は日々によって変わるため、デッキごとの相性や強度をベースに考えを記載していきます。
Tier1
【ファイアー・バード】Tier1


今回紹介するのは【ファイアー・バード】!
最強生物の《ハッター・ルピア》が環境デッキの大半を轢き潰す性能を持っています。

【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ファイアー・バード / 超化獣 / 文明 火 / パワー3000 / コスト3
■相手のマナゾーンのカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーが出た時、そのクリーチャーを破壊する
■ハイパー化:自分の他のクリーチャーを1体タップする。(自分のメインステップ中に、ハイパーモードを解放できる。ハイパーモードは次の自分のターンのはじめまで続く)
────────────ハイパーモード────────────
パワー:5000
■スピードアタッカー
■このクリーチャーが攻撃する時、ファイアー・バード・メクレイド5する。
「なにを当たり前のことを……?」と思われるかもしれませんが、5月上旬に【ペテンシーフシギバース】の大流行により、環境が一変。
大量のソリティアデッキが環境に溢れたことにより、逆に《ハッター・ルピア》の通りが大変良くなりました。
これによりDMGPでは大活躍。圧倒的予選抜けの母数を獲得でこのまま頂点まで……と思われたのですが、該当大会では徹底的なメタの包囲網に撃ち落とされてしまいました。
しかし、その後のCSでは依然圧倒的なTier1を維持しています。
速度、対応力、受け、詰め性能、火力、どれをとっても超一級品のデッキであることは変わらず、この環境で厳密にTier1と呼べるのはこのデッキだけでしょう。
8月1日の殿堂発表によりどこが使えなくなるかはわかりませんが、それまでは猛威を振り続けると考えられるアーキタイプです。
Tier2
【クローシスジャオウガ】Tier2


すっかりお馴染みですが、そういえばしっかり取り上げたことは少なかった気がします。「悪魔神、復活」にてリリースされた《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》を起点としたミッドレンジデッキが【クローシスジャオウガ】です。

【 ドリーム・クリーチャー 】
種族 デモニオ / 文明 闇/火 / パワー11000 / コスト8
■ハイパーエナジー
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
■このクリーチャーが出た時、相手は自身の、シールドを3つ、手札を2枚、クリーチャーを1体選び、自身の残りのシールドと手札、クリーチャーをすべて墓地に置く。
■各ターン、はじめてこのクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から2枚を墓地に置いてもよい。その後、闇または火の、コスト6以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
こちらは魔王軍に所属しているりっきー選手の相棒とも言えるデッキとなっており、彼が5月のGPでも使用。そのまま3位に入賞し、見事全国権利を獲得しました。
《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》の火力の高さから攻めっ気が高いデッキに捉えられることもありますが、その本質は【クローシスアーテル・ゴルギーニ】と言っても差し支えがないほどアドバンテージに重きを置き、リソースゲームを制するデッキです。

【 クリーチャー 】
種族 メカ・デル・ディネロ / スーパーカー・ドラゴン / 文明 闇 / パワー6000 / コスト5
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、次の中から2つ選ぶ。(同じものを2回選んでもよい。)
►相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-4000する。
►自分の山札の上から4枚を墓地に置く。
►コスト4以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
■このクリーチャーが離れる時、かわりに自分の他のクリーチャーを1体破壊してもよい。
最大の魅力はその拡張性の高さ。現環境においては軽量メタクリーチャー×小型ハンデスの連打という構造に乗っかり、往年のコントロールデッキのように動くことを主軸に組まれています。
このメタクリ×ハンデスパッケージは環境トップを譲らない【ファイアー・バード】に対して非常に強力であり、一切の引けを取らないほどの強度を持てているというでしょう。
また、メタクリーチャーに選ばれている《飛ベル津バサ「曲通風」》、そして《冥土人形ヴァミリア・バレル》や《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》といった優秀な妨害は、【ファイアー・バード】だけではなく、【リースボルシャック】や【ドロマーアマテラス】、【フィオナアカシック】といったコンボデッキなどにも強く出ることができるデッキであるため、雑多環境への耐性もしっかり持ち合わせています。
登場当初はマナベースが不安定だったことも懸念点に挙げられていましたが、と《シャワ=アガール》の登場により、その問題すら解決しました。もちろん2tから動き始める3色デッキということで土地事故が起こらないとは言えませんが、かなり許容できる数値になっていると感じます。

【 G-NEOクリーチャー 】
種族 アビスドラゴン / 文明 水/闇/火 / パワー6000 / コスト4
■G-NEO進化 :水、闇、または火のクリーチャー1体の上に置いてもよい。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を墓地に置いてもよい。その後、クリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻す。そのクリーチャー以下のコストの相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。
■これが進化クリーチャーなら、自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与え、それらはすべてブロックされない。
以上のことから現在限りなくTier1に近いTeir2にいるデッキだと言えるでしょう。
【ファイアー・バード】もそうなのですが、リソースのやり取りを持ちつつ、空中から出せる打点の高いデッキはデュエル・マスターズにおけるいろはが詰まっているデッキです。
改めて色々なデッキを使いたい方や、「そろそろバードも飽きてきたな」という方には是非おすすめのデッキとなっていますのでぜひ触ってみてください。
【ペテンシーフシギバース】Tier2


登場当初は《真気楼と誠偽感の決断》をチラつかせつつ誘発を当てていく【トリガーコントロール】的なデッキだった【ペテンシーフシギバース】ですが、プレイヤーたちの研究によりそのポテンシャルの高さを現していきました。
「《天災 デドダム》が出ていれば押し付けの動きも強くなるよね」
「デッキ内の大型リソースが足りないよね」
という2つの問題に対して、それぞれ採用されたのが《怪盗妖精カサブランカ/「信じていたのに裏切られるなんて!」》と、《十四番龍 アクロスラピュタズ Par青天井》の2種類。

【 ツインパクトカード 】
種族 スノーフェアリー / 文明 水/自然 / パワー2000 / コスト3
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
■自分のマナゾーンにあるカードは、すべての文明を持つ。
■カードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、そのカードをアンタップする。
────────────呪文────────────
カード名:「信じていたのに裏切られるなんて!」
文明:水
コスト:6マナ
■S・トリガー
■コスト5以上のクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。
《宇宙妖精エリンギ》を抜いても最低限受けのバリューを損なわず初動となり得るカサブランカが、VTやガイアッシュなどのカウンターカードを能動的にプレイさせる立ち役者となりました。
また、染色効果と多色アンタップイン効果も強力でデッキ内の多色枚数や色バランスをある程度許容できるようになっています。
リソースについては青天井が解決。マナに置いたあと触りにくいディダノスやブラキオに触りやすくなるほか、《大樹王 ギガンディダノス》の効果によって相手のマナが増えたことを活かす挙動も備わっており、デッキ全体と非常に高いシナジーを形成しています。

【 クリーチャー 】
種族 スノーフェアリー / 文明 光/水/自然 / パワー4500 / コスト5
■S・トリガー・プラス (この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい。それが相手のターンで、そのターン中に自分のシールドが2つ以上ブレイクされていれば、この呪文にP能力を与える)
■P−このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーをすべてタップする。
■ブロッカー
■このクリーチャーが出た時、カードを2枚引く。その後、自分の手札を1枚マナゾーンに置いてもよい。
このデッキの地上戦の強さは正直【ファイアー・バード】に肩を並べる、なんならそれ以上の強さがあると言ってしまっても過言ではないほどです。
しかし、このデッキがあまりに流行ったことにより環境ではソリティアの立ち位置が急上昇。結果として【ファイア・バード】を含む三すくみが形成されてしまいました。
一応《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》を搭載するなどの方法もあるのですが、現在は環境を読んで持ち込むほうが結果として勝ちやすいデッキになっていることは間違いないでしょう。
【ドロマーアマテラス】Tier2


コントロールやカウンターとして使うだけだと攻略されつつある《真気楼と誠偽感の決断》ですが、撃って勝ちになるなら話は変わります。
《クイーン・アマテラス》と《真気楼と誠偽感の決断》、そして《爆藍月 Drache der’Zen》を組み合わせたソリティアコンボデッキが【ドロマーアマテラス】です。
ソリティアコンボと言っても、その挙動は至って簡単。墓地に《フォース・アゲイン》と《真気楼と誠偽感の決断》を揃えた状態で《クイーン・アマテラス》と《爆藍月 Drache der’Zen》を揃えるだけです。

【 クリーチャー 】
種族 ナイト / サムライ / オリジン / 文明 水 / パワー7000 / コスト8
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札を見る。
その中からコスト6以下の、クリーチャーではないカードを1枚選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。
山札をシャッフルし、その後、そのカードを手札からコストを支払わずに使う。

【 クリーチャー 】
種族 マジック・コマンド・ドラゴン / 文明 水 / パワー5000 / コスト7
■ハイパーエナジー(このクリーチャーを召喚する時、コストが異なる自分のクリーチャーを好きな数タップしてもよい。こうしてタップしたクリーチャー1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない)
■このクリーチャーが出た時、コスト5以下の呪文を1枚、自分の手札または墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに山札の下に置く。
4枚コンボと聞くと少し下準備が重そうに思えますが、実際は《クイーン・アマテラス》1枚からそのままカードを連鎖させ続けることでループフィニッシュまで持ち込むことも可能となっています。
また、《ブレイン・スラッシュ》や《超光喜 エルボロム》×《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》のコンボから射出することでの達成もできるため、一定以上の速度も担保されています。
それだけでは他のソリティアに見劣りしてしまいますが、このデッキはソリティアデッキでありながら《アーテル・ゴルギーニ》と《飛翔龍 5000VT》という地上戦最強パッケージを組み込めることが利点として挙げられるでしょう。
もちろん、それだけで《ハッター・ルピア》に勝てるとも思っていないため、《カレイコの黒像》のようなカードを積むという構築を寄せる要素すら入っているのがさらなる利点と言えますね。

【 タマシード 】
種族 オラクル / レクスターズ / 文明 闇 / コスト3
■シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのうように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
■いずれかのプレイヤーの山札から、手札以外のゾーンにカードが置かれる時、かわりにそのプレイヤーは、そのカードを墓地に置く。
速度やメタの通りは他のソリティアより低いと言わざるを得ない部分もありますが、単体カードパワーによる地上戦の強さは、他のデッキと全く違う強みの押しつけであるため、現在のソリティアデッキ内では一番魅力に感じる人も多いデッキです。
また、《終止の時計 ザ・ミュート》と《ブレイン・スラッシュ》が同時に入っていることが非常にいやらしく作用しており、殴ることに裏目を与え続ける立ち回りも可能となっています。
メタゲームを読んでつかうというよりは、どのメタゲームでもある程度対応可能な万能系ソリティアデッキとして、【クローシスジャオウガ】と同じく今後も要注目のデッキです。
【リースボルシャック】Tier2


《魂の呼び声》、宣言ドラゴンで。
この三枚を持ってきます。
まさかまさかの1枚コンボ。現環境で最も手軽に、しかし最も大きい火力が出るデッキです。
全国大会前後では受け札を多く積む形が流行っていましたが、最近のトレンドは《禁断竜王 Vol-Val-8》を多投した超火力型の構築。
《ハッター・ルピア》が非常に重く突き刺さるこのデッキだからこそ輝くカードだと言えるでしょう。
5月上旬は【ファイアー・バード】と合わせて他のデッキを駆逐する仕事に就いていましたが、環境に《飛ベル津バサ「曲通風」》と《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》が再び溢れ始めたことにより、現在は鳴りを潜めることとなってしまいました。
Tier3
【水闇COMPLEX】Tier3


DMGP2025-1st Day2オリジナル優勝デッキ。【ファイアー・バード】あるところに【COMPLEX】ありと言わんばかりのデッキが、今環境ではメタコントロールになって帰ってきました。
ハンデスとメタクリを組み合わせた遅延特化の基盤を、《飛翔龍 5000VT》と《アーテル・ゴルギーニ》るのパッケージが下支えするいつもの構造です。
【クローシスジャオウガ】とはかなり似通ったコンセプトで組まれており、即時打点や色を足したことによる事故率、プランの太さなどが差別点であると言えます。
【フィオナアカシック】Tier3


かつて《天命龍装 ホーリーエンド / ナウ・オア・ネバー》を携えた【フィオナアカシック】は今環境最速のコンボデッキとして環境を闊歩しています。
というのも、現在は《サイバー・ブレイン》と《呪烏竜 ACE-Curase / 繁栄の鏡》によって2-4の再現性を高めた形が主流となっています。
この副作用として、《ハンプティ・ルピア》1枚で沈まなくなったことも強みとして上げられます。
また、《ポッピ・冠・ラッキー》に対しての《飛翔龍 5000VT》もあり、最低限【ファイアー・バード】に戦える余地を残しています。
最後は無限ターンからの一点ハンデスループ。4tに決まる再現性の高さから、【ペテンシーフシギバース】や【ドロマーアマテラス】に対して強い立ち位置を築いています。
しかし、《冥土人形ヴァミリア・バレル》や《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》などのハンデスがキツイ面もあり、水闇系のデッキの台頭によって少し窮屈な思いをしているのが現状です。
環境のまとめと今後の展望
大変遅くなってしまいましたが、6/21に新弾が出てしまったため、一旦この環境は終わりです。
新弾では少しクセが強いものの、出力の高いカードがたくさんリリースされているため、今後の環境で代わり映えが起こることを少し期待していますね。
さっそく【ゴルギーオージャー】等の新デッキも登場しており、来月の環境をさらに面白くしてくれそうです。
おわりに
というわけで、6月のオリジナル環境について解説いたしました。
使ってみたいデッキは見つかりましたでしょうか?
この記事が皆さんのオリジナル環境に対する理解への一助となれば幸いです。
それでは次回、7月のオリジナル環境解説記事でまたお会いしましょう!