このデッキはこんな人にオススメ |
●鬼札王国の鬼タイム戦略を未経験の人 ●コントロールも出来るビートデッキが好きな人 ●4月からの王来MAXが待ちきれない人 ●ヨミノ晴明のことを愛せる人 |
どうも◆ドラ焼きです。
普段はここガチまとめで環境デッキのテーマ解説等をやらせていただいていますが、本日は『格安デュエマ研究所』に初参戦させていただきます!
第41回目となりました当企画『格安デュエマ研究所』。
その名の通り、安くて楽しいカードを活かして格安デッキを研究する…という企画となっております。
今回の主役となるのは、こちら。
《 「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明 》(シングル価格:90円)です。
なぜこのカードを主役にしたのかというと・・・
好きだからです。
このカードは決して強いカードとは言えませんし、ご存じの通り火・闇の6コストならばもっと他に強力なカードが存在しています。
そのため普段CSを中心に活動している自分にとっては好きだけど、使う場面があまり無いカードなのです。
折角の機会なので、今回はそんな《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》さんを中心にデッキ構築にチャレンジしてみたいと思います。
もう少し財布に余裕のある方向けの改造パーツなども紹介しておりますので、ぜひぜひ最後までお付き合いください。
目次
はじめに:この企画のルール
当企画『格安デッキ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
何をもって「低予算」とするかは難しいところですが、当企画では「シングル価格の合計がクロニクルデッキの定価(=およそ5000円)以内」という基準を設けさせていただきます。
(シングル価格は、執筆時点(2021/10/5)のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)相当として計算)
もちろんすでに持っているカードを使ったり、カード状態にこだわりがなければ、さらに安く構築することも可能ですね。
また、忘れてはいけないのが『安いデッキは高額デッキの代用品ではない』ということ。あくまで「安いけれど強い・面白い」と言えるような、独自性のあるデッキを追い求めていこうと思います。
さて、そんな当企画ですが最大の問題は鬼タイムの達成をどうするのか、という点にあるでしょう。
環境でよく使われている《カンゴク入道》、《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》、《「魂狩」の鬼 ガシャド髑髏》等はご存じの通り中々値が張るカードでして、本企画での採用は難しいでしょう。
これらのカードをただ使わないだけでなく、他のカードを使わなければならない理由がある、そんな《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》を目指してみます。
《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》 ×???
《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》の強みは「場持ちの良さ」と「詰め性能の高さ」です。
鬼札王国には2つのアプローチがあり、1つが速攻型、もう1つが中速型です。特に《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》は中速型との相性が良い。
中速型は自分のシールドを回収してアドバンテージを稼ぎつつ、5~6マナ溜めてから大型の鬼タイムを使って詰めていく形になります。この時必要なのが3~4ターン目にアドバンテージを稼ぐための中継ぎクリーチャーになります。
その中継ぎクリーチャーとして場持ちの良さを生かせる点、終盤に追加の打点を呼び出せる点が《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》の最大のセールスポイントと言えるでしょう。
しかしながら、《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》さん、彼は癖が強すぎます。
その能力を生かすためには墓地にクリーチャーを送り込む必要があります。
勿論、自身が持っている破壊される代わりに墓地を増やす能力と噛み合っている能力ですが、わざわざ墓地が増えると分かっていて破壊してくるような人はいないでしょう。
そこで白羽の矢が立つのが《うしおこまる》。
なんとこの子は墓地を増やしつつ、鬼タイムを目指せるカードです。最悪攻撃時に墓地に送られる効果を生かして、自身を《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》から復活させるのも良いでしょう。
あまりの癖の強さから2020年には使いこなせる相棒がいなかった《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》さんですが、どうやら最高のパートナーを見つけていたようです。
《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》×《うしおこまる》の組み合わせで、珍しい鬼札王国デッキが出来上がったので紹介していきたいと思います。
デッキレシピ:はるあき王国ビート
デッキの合計金額は4930円(2022/3/29時点)となっています。
採用カード解説
フィニッシャー
《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 闇/火 / パワー7000 / コスト6
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■鬼タイム :自分のターンのはじめに、自分と相手のシールドの数が合計6つ以下なら、コスト5以下のクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。そのターン、そのクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。
■このクリーチャーが破壊される時、そのパワーが0より大きければ、かわりに自分の山札の上から5枚を墓地に置く。
90円
《鬼寄せの術》から4ターン目に着地させることを目指します。
墓地を増やすカードは《うしおこまる》と《ツルハシ童子》の2種類で、これらで鬼タイムの能力も生かすことが出来ます。
現環境最強の一角である【アナカラー墓地退化】に対しても場持ちの良さで《竜魔神王バルカディア・NEX》の攻撃を耐えきることも出来るカードです。(勝てるとは言ってない)
破壊される代わりに山札を削る効果は強制なので気をつけましょう。
もしそれで山札切れになっても《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》を責めるのはやめてくださいね。そこも含めて彼を好きになってください。
《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 闇/火 / パワー17000 / コスト10
■鬼タイム :自分と相手のシールドの数が合計6つ以下なら、このクリーチャーの召喚コストを5少なくする。
■スピードアタッカー
■T・ブレイカー
■このクリーチャーは、召喚されたターン、バトルゾーンを離れない。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、クリーチャーをすべて破壊する。
50円
このデッキのフィニッシャーです。
《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》は破壊耐性があるため、相手のシールドを3枚まで削っておいて、ヨミノ晴明+ジャオウガで押し込むのがよくあるリーサルプランです。
《鬼寄せの術》とセットで使う事で4マナで全体除去が出来るというのも魅力の一つになっています。
初動
《うしおこまる》
【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / レクスターズ / 文明 闇/火 / パワー3000 / コスト2
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーが出た時、自分のシールドを1つ墓地に置く。その後、カードを1枚引く。
■このクリーチャーの攻撃の終わりに、このクリーチャーを破壊する。
50円
実質コダマンマとして使えるカードです。さらにシールドが0枚の状態で出したとしても1枚ドローが可能です。
《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》で出したいクリーチャーがいないような状況ではこのクリーチャーで攻撃し、自身の効果で墓地に送っておくと次のターンにもう1度出すことが出来ます。
《コダマ入道》、《ゼニガタ入道》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 闇 / パワー4000 / コスト2
■このクリーチャーが攻撃する時、自分のシールドを1つ手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
50円
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 火 / パワー3000 / コスト2
■このクリーチャーが攻撃する時、自分のシールドを1つ手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
鬼タイム :自分と相手のシールドの数が合計6つ以下なら、真上の▪️能力を無視する。
50円
攻撃時に自分のシールドを減らすカードで、鬼タイム突入をサポートします。
《カンゴク入道》は高くて手が出せないので採用出来ないのは勿論ですが、これらのカードにしかない強みがちゃんと存在します。
《カンゴク入道》は自分のシールドを強制的に減らしていくため、2体場に出すことが難しい場面や、1体が場に残り続けてピンチになる場面があります。
【赤単速攻】やもっと速攻に寄せた【鬼札王国】のデッキならともかく、ミッドレンジでゲームを展開していくこのデッキにとってはそれが致命傷になり得ます。
そのため自分でシールドを回収するスピードを調節でき、かつ《カンゴク入道》と比較しても鬼タイム突入へのスピードが申し分ないこれら2種類を初動として採用しています。
《鬼寄せの術》
【 呪文 】
種族 鬼札王国 / 文明 闇/火 / コスト2
■自分のシールドを1つ選び、手札に戻す。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
■このターン、次に召喚する自分の闇または火のクリーチャーの召喚コストを最大4少なくしてもよい。ただし、コストは0以下にならない。
50円
中型以上のクリーチャーを早出しするためのカードです。デッキコンセプトでもある《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》はこのカードを引けないと早出しが難しいので何としてでも引きたいカードの1枚。
このカード自体は《ツルハシ童子》、《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》といったカードを軽減することも多く腐りにくいカードになっています。
(逆に《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》は《鬼寄せの術》ありきの腐りやすいカードとも言えますが・・・・そこも可愛い)
展開をサポートするカード
《百鬼の邪王門》
【 呪文 】
種族 鬼札王国 / 文明 闇/火 / コスト6
■鬼エンド:クリーチャーが攻撃する時、シールドが1つもないプレイヤーがいて、自分のマナゾーンに闇のカードと火のカードがそれぞれ1枚以上あれば、この呪文を自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
■自分の山札の上から4枚を墓地に置く。その中から、闇または火のコスト6以下の進化ではないクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに出す。その後、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。その2体をバトルさせる。
230円
攻撃的なデッキへの対策カードであり、場合によっては相手に攻撃を仕掛けるときにも使えるカードになります。
《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》を踏み倒せば、バトルとブロックで2体分の攻撃を止めれるのは強力。そのまま《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》を使ってカウンターを狙いましょう。
また、このデッキは相手をシールド0枚まで追い込むことは比較的容易ですが、トドメまでは難しいという事も多いです。そういったときに1枚このカードを握っておくだけで勝ちに近づくことが出来ます。
《ツルハシ童子》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 闇 / パワー1000 / コスト5
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■スレイヤー(このクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から3枚を墓地に置く。その後、クリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻してもよい。
■鬼タイム :自分と相手のシールドの数が合計6つ以下なら、このクリーチャーに「ブロッカー」を与える。(「ブロッカー」を持つクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をそのクリーチャーに変更してもよい)
130円
トリガーとして優秀なだけでなく、不足しがちな単色カードとしても優秀なこのデッキを支えてくれるカードです。
自分はついつい《鬼寄せの術》を採用するデッキにはこのカードを入れたくなっちゃいますね。
自分のターンの開始時に《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》の効果で呼び出せば、状況に応じたクリーチャーを回収出来て楽しいです。
《鬼ヶ羅刹 ジャオウガ》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 闇/火 / パワー7000 / コスト6
■G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
<鬼タイム>自分と相手のシールドの数が合計6つ以下で、自分のマナゾーンに闇のカードと火のカードがそれぞれ1枚以上あり、バトルゾーンに自分の《鬼ヶ羅刹 ジャオウガ》がなければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
160円
このデッキの不足しがちな打点の補助であり、《鬼寄せの術》+《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》が揃わなかった時の打点不足を補うカードでもあります。
《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》を出せない展開では《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》を出しても打点が足りなくなりがちです。
そこで、《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》で全体除去した後にG0で場に出し、一気に詰めていきましょう。
このデッキの回し方
①鬼タイムを目指そう
このデッキに採用されている自分のシールドを減らすクリーチャー達で4ターン目の終わりに鬼タイムになっていることを目指します。
自分のシールドを減らすことだけでなく、相手のシールドを減らしていくことも重要。
《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》でのフィニッシュを目指すのであれば相手のシールドを3枚に、そうでないなら2枚になるまでは刻んでおきたいです。
また、4ターン目に《鬼寄せの術》+《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》が揃っているにも関わらず、マナの文明が無いが故に出せないような状況はもったいないです。
《コダマ入道》と《ゼニガタ入道》のどっちをマナに置いてどっちを出すのかは、手札とマナの色と相談して決めましょう。
②はるあき参戦!!
4ターン目に《鬼寄せの術》から《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》を場に送り出し、盤面上での優位を握りましょう。そして、ある程度攻撃して鬼タイム突入です。
相手に《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》を除去する手段がないようなら一旦溜めのターンにしても良いですし、もしも除去する手段があるなら小型クリーチャーで攻撃して相手に除去を使う余裕を与えないのも手です。
自分のタップしている小型クリーチャーを殴り返し等で除去しようにも、《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》のブロッカーが邪魔で、かつ、ターン開始時に復活させる事さえできます。なんて盤石な盤面。
ただ、《天災デドダム》+《SSS級天災 デッドダムド》だけは本当に勘弁してください。本当にそのパッケージがキツすぎて泣く泣く高額カードの《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》を2枚採用しております・・・
③《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》でフィニッシュ
はるあきの登場により、相手はきっと泣く泣くブロッカーや反撃のためのクリーチャーを展開してくるはず。
それらを《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》で全滅させつつ、こちらは《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》と《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》でフィニッシュを目指しましょう。
もしも攻撃を受けきられたとしても大丈夫。きっと相手のシールドは0なので《百鬼の邪王門》や、ブロッカーの《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》で相手の反撃を凌ぐことは難しく無いでしょう。
このように、シールドが少ないという状況でありながら、強力な能力まで発動してしまっているという、鬼札王国の戦略を存分に楽しめるデッキになっております。
④はるあき参戦!!できなかった時は・・・
《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》を4ターン目に場に出せなかった場合は、《鬼ヶ羅刹 ジャオウガ》等で足りない打点をカバーしてあげます。
あるいは一足遅れる展開にはなりますが、《ツルハシ童子》でリソースを拡充してから攻めに行くのも手です。《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》と違って《鬼寄せの術》を使えば3ターン目に出すことも出来ます。
あるいは、相手が攻撃的なデッキの場合は《百鬼の邪王門》をキープすることで勝てる試合もあるため、必ずしも特定のカードに依存していない点はこのデッキの強みの一つだと言えるでしょう。
採用候補のカードたち
もっと、このデッキを改造したいという場合には《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》を増量する。《一王二命三眼槍》を採用する。などの選択肢があります。
また、本末転倒になってしまいますが、初動基盤と《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》等を入れ替えて中速基盤の鬼タイムデッキを作る事も可能です。
「鬼札王国」には他にも様々な強力カードが存在するため、自分好みの形に改造してみてください。
あるいは、4月から始まる王来MAXでは再びジャオウガ等のデモニオがフィーチャーされます。もしかしたら新たなカードで強化が期待出来るかもしれません。
自分も今から本当に楽しみで、新カードが公開された時はまず《鬼寄せの術》で踏み倒したら強いかどうかをチェックしています。
おわりに
自分にとっては初めての格安デュエマ研究所でしたが、いかがだったでしょう?
他にも「5000円でモモキングダム退化組んでみた」、「5000円ドキン(ダンテ)ちゃんコントロール」等も候補としてありました。
悩んだ結果、折角普段とは違うコンセプトでデッキ作りをするのだから、特別なカードを取り上げたいという気持ちから《「陰陽」の鬼 ヨミノ晴明》を主役に選ばせていただきました。
また機会があればチャレンジしたいと思いますので、皆さんからの感想や、あるいはこんなデッキを作って欲しいなど感想をいただきたいです。
「はるあき使ってみた!」「こんな改造はどう?」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でツイートしていただければ幸いです。
最後に一言だけ。
「改造するときにはるあきを抜くのはやめて欲しい。」